転職面接の質問例を紹介！好印象につながる回答の仕方やコツなども解説

転職面接における質問例が知りたい方は多いでしょう。転職面接では、「なぜ前職を辞めようと思ったのですか？」「入社後、前職でのスキルをどのように活かしますか？」といった質問をされることが多いようです。また、面接の最後には「何か聞きたいことはありますか？」と逆質問を求められることも。それぞれの回答のポイントを押さえて、転職面接を成功させましょう。

転職の面接で求められること

転職での面接では、新卒のときと異なる質問内容が混じります。企業の採用担当者は「なぜ自社なのか」「なぜ転職しようと思ったのか」を重点的に確かめてくるため、転職ならではの質問内容に備えなければなりません。面接官が転職者に注目するポイントは、以下のとおりです。

• ・応募者の性格・コミュニケーション能力が知りたい
• ・意欲の高さを確かめたい
• ・自社にマッチする人材か見極めたい

面接前は応募企業の特徴や募集要項を再確認し、企業の求める人物像をイメージしましょう。相手の求めるものが分かることで、質問の答えは定まってくるものです。「転職面接でよく聞かれる質問リスト一覧！回答のポイントも解説」のコラムも合わせてご覧ください。

【流れ別】転職面接でよくある質問例

この項では、転職面接で聞かれやすい質問例を、面接の流れに沿って紹介します。あらかじめ聞かれる可能性の高い質問を想定しておけば、回答を準備できるので面接で好印象を与えることもできるでしょう。

面接で最初に聞かれる質問

転職面接で最初に聞かれやすい質問は以下のとおりです。

プロフィール

• ・自己紹介をお願いします
• ・経歴を教えてください
• ・趣味は何ですか？

転職理由

• ・なぜ前職を辞めようと思ったのですか？
• ・前職で挫折した経験はありますか？
• ・前職での不満を解消するためにしたことはありますか？
• ・前職を辞めてから今までの期間は何をしていましたか？

志望動機

• ・弊社を志望する理由は何ですか？
• ・同業他社ではなく、弊社を選んだ理由は何ですか？
• ・弊社を知ったきっかけは何ですか？
• ・この業界や職種を選んだ理由は何ですか？
• ・転職先に求める絶対条件は何ですか？

面接の序盤では、プロフィールや転職理由、志望動機などについて聞かれる場合が多いようです。特に在職中で転職活動を行っている場合は、前職の離職理由について詳しく聞かれることも。「面接で退職理由を聞かれた際の答え方は？思いつかないときの例文と対処法」を参考に、マイナスイメージを避けた回答を準備しておきましょう。

面接の中盤に聞かれる質問

転職面接の中間あたりで聞かれやすい質問としては、以下が挙げられます。

スキル

• ・入社後、前職でのスキルをどのように活かしますか？
• ・前職での実績を教えてください
• ・入社後に必要なスキルは何だと思いますか？
• ・マネジメント経験はありますか？

自己PR

• ・△分で自己PRをしてください
• ・あなたの強みや弱みは何ですか？
• ・今までの人生で一番頑張ったことは何ですか？
• ・周りの人から見たあなたの印象は？
• ・仕事におけるやりがいは何ですか？
• ・仕事を進めるうえで大切にしていることや工夫していることはありますか？

面接の中盤は、スキルや自己PRについて聞かれるのが一般的です。「自己PRで転職の成否が決まる？作成する際に押さえるべきポイントとは」や「職務経歴書の書き方を解説！気をつけるポイントや提出時のマナーも紹介」を参考に、前職での経験を踏まえた内容を準備しましょう。

面接の終盤で聞かれる質問

転職面接の終わりには、以下のような質問が聞かれやすいといわれています。

労働条件

• ・転勤は可能ですか？
• ・残業時間の許容範囲は？
• ・入社可能時期はいつごろですか？

キャリアプラン

• ・目標はありますか？
• ・入社後はどのように経歴を積み上げていきたいですか？
• ・5年後はどうなっていたいですか？

会社の概要

• ・弊社の企業理念や事業内容についての考えをお聞かせください
• ・弊社のサービスの良い点／悪い点を教えてください
• ・業界の今後について意見を聞かせてください

そのほか

• ・弊社以外にはどのような企業を受けていますか？
• ・聞いておきたいことはありますか？

採用面接の終盤では、労働条件やキャリアプランなどについて聞かれます。また、企業によっては、応募者からの質問を受け付ける「逆質問」を求める場合もあるようです。

転職面接の質問の大まかな流れや回答のポイントは「中途採用面接でよく聞かれることって？新卒と転職の違いについても解説」にも載せているので、あわせてご参照ください。

【状況別】転職面接でよくある質問例

転職面接でよくある質問例を、状況別に紹介します。未経験の業界・職種に挑戦する場合と、職歴に空白期間がある場合に分けて載せるので、当てはまる方はぜひ参考にしてみてください。

職歴に空白期間がある場合

• ・空白期間がある理由を教えてください
• ・空白期間はどのように過ごしていましたか？
• ・空白期間に得た経験や学んだことは何ですか？

空白期間とは、仕事に就いていなかった期間のこと。たとえば、前職を退職してから面接を受けるまで3ヶ月空いていれば、それが空白期間となります。空白期間について面接で聞かれた場合の回答方法は「空白期間を面接で聞かれたら？「何もしてない」はOK？答え方や例文を紹介」で紹介しています。

未経験の業界・職種に挑戦する場合

• ・この仕事を選んだ理由を教えてください
• ・印象に残っている成功／失敗体験は何ですか？
• ・なぜ未経験の業界／職種に挑戦しようと思ったのですか？

前職とは異なる業界や職種といった未経験の仕事を希望するときは、必ず面接官に理由を聞かれるでしょう。「異業種に転職したい！未経験でも大丈夫？志望動機のポイントとは」のコラムで、未経験の仕事に挑戦する際のポイントをまとめているので、参考にしてください。

転職面接でよく聞かれる質問の意図と回答例

この項では、転職面接における質問の意図と回答例を紹介します。面接対策をしないでいると、実際の選考でスムーズな回答ができない可能性も。以下を参考に、ある程度回答を考えておき、面接本番に備えましょう。

転職理由

企業は求職者がなぜ転職を決断したのか、その背景や動機を知りたいと考えています。この質問により、求職者が自分のキャリアをどのように考えているのかを理解し、企業の求める人物像やポジションにマッチしているかを確認する目的があるといえるでしょう。

また、前職での課題や不満が転職理由の場合、どのようにその問題に対処しようとしたかを知りたいと考えています。単なる不満の吐露ではなく、どのように前向きな解決策を模索したかが評価ポイントです。そのほか、「転職の理由は何ですか？」といった問いかけの背景にあるのは、「入社してもまた辞めてしまうのではないか」という不安。特に、転職を繰り返している方や短期間で前職を辞めた第二新卒の方は、懸念を抱かれやすいといえます。

回答例

「前職では△△の業務に従事し、△△のスキルを磨いてきました。しかし、さらなるキャリアアップを目指す中で、□□のスキルを磨く必要性を感じるようになりました。御社では□□分野に力を入れていると伺い、私のスキルアップに最適な環境だと考えました。そのため、転職を決断しました。」

挫折経験

「今まで大きな失敗をしたことはありますか？」「挫折したことはありますか？」といった質問から面接官が知りたいのは、エピソード自体ではなく、「失敗や挫折から何を学んだのか」です。企業は、候補者が過去にどのような困難や障害に直面し、それをどのように乗り越えたかを知ることで、問題解決能力や逆境に対する強さを評価したいと考えています。

また、挫折を経験した後、そこから何を学び、どのように成長したかを通じて、候補者の自己改善能力や前向きな姿勢を見たいと考えているでしょう。同時に、挫折を乗り越える過程でどのようにストレスに対処したかを知ることで、失敗体験に向き合うストレス耐性などもチェックされています。

回答例

「あるプロジェクトで、チームメンバーとのコミュニケーション不足から、協力がうまくいかず、プロジェクトが遅延してしまったことがあります。この経験はチームワークの難しさを痛感するものでしたが、その後、リーダーシップやチームビルディングの研修を受け、定期的なチームミーティングやフィードバックセッションを取り入れることで、次のプロジェクトではチーム全員で成功を収めることができました。」

志望動機

面接官は、候補者がどれだけその会社や業界について理解し、関心を持っているかを確認したいと考えており、志望動機から、会社が提供する価値観や文化に共感しているかどうかを判断します。また、応募者が「競合他社ではなく、なぜ自社を志望したのか」を知りたいと思っているでしょう。

志望動機から「企業への理解度」「入社意欲や熱意」「応募者のキャリアプランと企業のビジョンの一致・不一致」などを読み取り、応募者が一緒に働くのにふさわしい人材かどうか見抜くこともあるようです。

回答例

「これまでの経験で培ったプロジェクトマネジメントのスキルを、貴社の△△プロジェクトに活かしたいと考えています。特に、貴社の多国籍チームとの連携や、グローバル市場への展開に強い興味を持っています。これらの経験を通じて、さらに自分のスキルを磨きながら、貴社の成長に貢献したいと考えています。」

自己PR

「自己PRをお願いします」「長所や短所は何ですか？」といった質問の意図は、「応募者の能力を判断し、職場で活躍できる人材がどうかを見極める」「応募者が自分を客観視できているかを確認する」など求職者が自分の強みやスキルをどのように認識しているかを確認し、応募したポジションに対してどの程度マッチしているかを判断するためです。

また、短所の回答からは、その人が短所とどう向き合っているのか、自分の弱みに対してどのような対策をしているのか知る意図があります。

回答例

「私の強みは、複数のプロジェクトを同時に管理し、期限内に成果を出すことができるプロジェクトマネジメントスキルです。前職では、5つの異なるプロジェクトを同時に進行させ、それぞれのプロジェクトで目標を達成しました。特に、予算管理とチームのモチベーション維持に注力し、プロジェクトが遅延することなく完了したことが評価され、表彰も受けました。貴社でもこのスキルを活かし、複数の業務を効率的に進めていきたいと考えています。」

逆質問

転職面接で企業が逆質問を求める意図は、「入社意欲」「コミュニケーション能力」「会社との相性」などを確かめるため、とされています。逆質問を通じて、求職者が企業についてどれだけ調べ、理解しているかを確認。企業の業務内容や文化について具体的な質問をすることで、求職者が自分自身がその企業で働く姿をイメージしているかどうかを評価します。また、応募者の疑問を解消したり、新たな魅力付けをしたりすることで会社の魅力を伝え、志望度を上げる目的もあるようです。

回答例

「御社の最近のビジネス拡張や新規プロジェクトに関して、とても興味を持っています。今後の成長戦略や新しい取り組みについて、具体的にどのような計画がありますか？」
「このポジションにおけるキャリアパスや、成長機会について具体的に知りたいです。どのようなスキルや経験を積むことで、将来的にどのような役割やポジションにステップアップできる可能性があるのでしょうか？」
「御社のチーム文化や、実際の働き方について詳しく知りたいと思っています。チーム内での協力体制や、業務の進め方について、具体的な例を教えていただけますか？」

そのほか転職面接で聞かれる可能性のある質問例

ここでは、そのほか聞かれる可能性のある転職面接における質問の意図と回答例を紹介します。イレギュラーな質問にもスムーズに回答できるよう、あらゆるパターンの質問を想定しておきましょう。質問ランキングなどを参考に、内容をピックアップするのもおすすめです。

キャリアプランについて

求職者のキャリアに対する計画性や意欲を見極めるための質問です。面接官は、求職者がどのようなキャリアパスを考えているのか、長期的なビジョンを持っているのかを確認したいと考えています。

また、求職者のキャリアプランが企業のビジョンや目標と一致しているかの確認や、自分自身の強みや弱みを理解し、どのように成長しようとしているか、またどのようなスキルを身につけたいと考えているかを把握するための質問でもあります。

回答例

「私のキャリアプランは、まずは営業担当者として成果を上げ、営業戦略の立案や実行に貢献することです。短期的には、顧客との関係構築や売上の向上に努め、御社の営業チームの一員として信頼を築きたいと考えています。中期的には、営業部門のリーダーとしてチームの成果を引き上げ、戦略的なアプローチで市場シェアの拡大に貢献したいです。長期的には、営業部門全体のマネジメントを担当し、御社の成長に寄与する役割を果たしたいと考えています。」

企業の事業について

面接官は、応募者が企業についてどれだけ調査し、理解しているかを確認したいと考えています。企業の事業内容について詳しく知っているかどうかを通じて、面接に対する準備や熱意を測るとともに、求職者のキャリアプランと企業の事業がどのようにリンクする目的も。企業の事業内容や戦略を理解していることは、業務に対する関心や意欲の表れと見なされるでしょう。

回答例

「御社は、地域密着型の小売業を展開しており、特にオンラインとオフラインのシームレスな統合を進めていると認識しています。最近の取り組みとして、デジタルプラットフォームの強化や顧客体験の向上に注力していることを知りました。私のこれまでのリテールマーケティングや顧客サービスの経験が、御社の顧客ロイヤルティプログラムの強化や新しいデジタル戦略の実施に役立つと考えています。」

雇用条件について

面接官は、求職者が提示された雇用条件（給与、労働時間、勤務地など）に対してどのような期待を持っているかを確認し、企業の提供できる条件と応募者の希望が一致するかを見極めるために雇用条件についての質問を行います。また、応募者が雇用条件について十分に理解しているか、またはどの程度情報収集しているかを確認するための質問です。

回答例

「勤務地については、△△での勤務を希望しています。通勤の便や生活環境を考慮しており、できるだけ効率的に通勤できることを重視しています。御社の勤務地や転勤の可能性についてお伺いし、自分の希望と合致するか確認させていただければと思います。」

時事問題について

求職者が社会や業界の最新の動向に対してどの程度意識的であるかを測ります。業界や職種によっては、社会的なトレンドや変化に対する敏感さが求められることもあるでしょう。時事問題に対してどのような見解を持っているか、またその問題についての理解を深めるための分析力なども評価されます。

回答例

「最近の経済状況についてどう思いますか？」
「最近の経済状況に関しては、△△が注目されています。たとえば、△△により△△業界に対する影響が見込まれます。自分の専門分野でも、こうした経済の変動に対応するために、△△が必要だと考えています。」
「最近の社会問題についてどのように感じていますか？」
「最近の社会問題として、△△が広く議論されています。これに対しては、△△が考えられます。自分の業界でもこの問題が影響を及ぼす可能性があるため、△△の意識を持って業務に臨む必要があると感じています。」

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転職面接の質問例に関するFAQ

こちらでは、転職時の面接でよくある質問にお答えします。

オンライン面接で質問内容は変わりますか？

オンライン面接でも基本的な流れ、質問内容は変わりません。
ただし、PC画面とマイクを通じて面接を行うため、面接官の言葉がうまく聞き取れないことも。そんなときはお詫びの一言を入れて、素直にもう一度聞くとよいでしょう。「オンライン面接の流れは？マナーやコツを押さえて就職・転職を成功させよう」も参考にしてください。

面接会場にはどれくらい前に到着したらよいですか？

一般的には10分〜15分前の到着が理想的とされます。
電車やバスを利用する場合は、遅延のトラブルも考慮して、現地周辺にはもっと前に着いておくとよいでしょう。ただし、早く到着したからと会場に30分以上前に入るのはマナー違反。最寄りのカフェなどで面接の最終確認をするのがおすすめです。「面接は開始時間の何分前に到着すれば良い？会場に着いた後の流れも解説！」のコラムでも解説しています。

面接で避けたほうがよい答えはありますか？

弱みと捉えられるエピソードやマイナスイメージを連想させるワードは避けるのが無難です。
自分から不利な状況に飛び込む必要はないため、不必要なことはしゃべらないほうがよいでしょう。「面接のNGワードを大公開！間違った言葉遣いや行動、逆質問にも注意しよう」のコラムでも、面接で避けるべき言動を紹介しています。また、面接に慣れていなければハタラクティブの模擬面接を利用してみましょう。面接で気を付けることや服装についてのアドバイスも行っています。