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契約満了とは?派遣や契約社員が失業保険をもらえる条件と退職理由を解説
更新日
この記事のまとめ
- 契約満了とは、労働契約で定めた期間が過ぎて契約が終了した状態
- 契約満了による退職は、基本的に「失業保険の給付制限期間がない自己都合退職」になる
- 契約満了による退職でも、給付制限がついたり給付日数が多くなったりするケースがある
- 契約満了する前に、契約を更新するか否かや派遣先からの評価についてチェックする
- 契約が終了して退職した場合、履歴書には「契約期間満了により退職」と書く
「契約満了とは?」「失業保険は受けられる?」など、期限が迫り悩んでいる派遣社員や契約社員の方もいるでしょう。契約満了とは、企業と有期雇用労働者との間で結んだ契約が終了した状態のことです。
このコラムでは、契約満了によって退職した場合の、失業保険の給付制限の有無や所定給付日数を解説。「契約終了」「雇い止め」との違いや契約満了前にチェックしたいポイントもまとめているので、ぜひ参考にしてみてください。
「契約満了」とは
「契約満了」とは、企業と働く人との間で結んだ契約において定められた契約期間が経過し、契約が終了した状態を指します。契約期間満了の対象となるのは、派遣社員や契約社員、アルバイト、パートタイマーなどの有期雇用で働く人たちです。
「派遣社員」「契約社員」と「正社員」の違い
大きな違いとして、雇用期間が限定されているかどうかが挙げられるでしょう。正社員が雇用期間に定めのない無期雇用契約である一方、派遣社員や契約社員は有期雇用契約に分類され、労働者と企業双方の合意のうえで契約更新が行われます。
また、時給・日給・月給などさまざまな給与形態をとる有期雇用労働者に対して、正社員は月給制が多く、ボーナスや退職金の支給対象となるのが一般的です。
雇用形態によって仕事内容も異なります。派遣社員や契約社員は、基本的に契約で定められた範囲の仕事をこなすため、正社員ほど責任が重い業務をすることは少ないようです。「契約社員とは?メリットとデメリットや将来のキャリアを解説」のコラムでも、「派遣社員」「契約社員」と「正社員」の違いを紹介しているので、あわせてご一読ください。
派遣社員の契約スケジュール
ここでは、派遣社員の登録から契約満了までの流れの一例をまとめました。
↓
履歴書やスキルのチェックを行う
↓
希望条件に沿った仕事を紹介される
↓
労働条件などを確認したうえで契約する
↓
派遣社員として就業スタート
↓
契約期間満了の約1ヶ月前に契約更新のお知らせ
↓
「契約更新がない」あるいは「更新を希望しない」
↓
契約満了日をもって契約終了
契約期間は6ヶ月や1年など、仕事によって異なります。満了日が近付いてから慌てなくて済むように、契約期間は事前にしっかり確認しておきましょう。
契約社員の契約スケジュール
契約社員は、人材派遣会社を通さず入職先と直接雇用契約を結びます。そのため、正社員の選考と大きな差はなく、「契約社員」を募集している企業に応募し、書類選考や面接など経て採用されるという流れです。契約更新の通知が届いたら、派遣社員と同様に「契約更新がない」あるいは「更新を希望しない」をもって、契約満了日に契約終了となります。
派遣社員と契約社員の違いについて詳しく知りたい方は、「派遣社員と契約社員の違いとは?メリットや契約切り替え時の注意点を解説!」をご覧ください。
契約満了については30日前までに知らされる
契約更新の有無は、契約満了日の30日前までに知らされることが多く、契約期間が過ぎると原則として自動的に労働契約は終了します。ただし、厚生労働省の「労働契約の終了に関するルール/2 期間の定めがある場合」によると、「契約を3回以上更新している人」「1年を超える継続勤務をしている人」の契約を更新しない場合、企業は30日前までに労働者に「更新しない」と予告しなければなりません。もし、30日前を過ぎてから「更新しない」と予告された場合、企業は日数分の「解雇予告手当」を労働者に支払う必要があります。
上記の条件に当てはまっているにもかかわらず、企業から契約更新について連絡がないときは、契約状況を確認してみましょう。
参照元
厚生労働省
労働契約の終了に関するルール
「契約満了」と「契約終了」「雇い止め」の違い
「契約満了」とは別に、「契約終了(解除)」「雇い止め」という用語があります。それぞれ意味が異なるため、この項で違いを押さえておきましょう。
契約終了(解除)とは
「契約終了(解除)」とは、定められた契約期間の途中で雇用契約を解除することです。契約解除は労働者と企業のどちらかが一方的にできるものではなく、病気や怪我、労働者の重大な違反行為など、やむを得ない事由がある場合に限られます。
派遣社員の契約解除(派遣切り)について知りたい方は「派遣切りとは?違法性はある?行われる理由や対処法を詳しく解説!」をご覧ください。
雇い止めとは
厚生労働省の「有期労働契約の締結、更新及び雇止め等に関する基準について(p.1)」によると、「雇い止め」とは、「契約更新の繰り返しにより、一定期間雇用を継続したにもかかわらず、突然、契約更新をせずに期間満了をもって退職させる」ことを指します。原則として雇い止めは違法にあたりませんが、繰り返し契約更新が行われている点などから、「次回の更新も確実」と期待する労働者が落胆してしまうのも事実です。
参照元
厚生労働省
労働契約(契約の締結、労働条件の変更、解雇等)に関する法令・ルール
契約満了による退職者も失業保険をもらえる?
契約満了で退職した場合も失業保険をもらえます。ただし、すべての人が失業保険をもらえるわけではありません。雇用保険に加入していたことなど、一定の条件を満たせば受け取り可能です。
以下に、失業保険の基本情報や受給条件についてまとめているので、見ていきましょう。
失業保険とは
失業保険とは、雇用保険の被保険者が離職した際に、1日でも早く再就職できるよう支援するための手当です。正式名称は「基本手当」といい、もらえる給付額や給付日数は、離職前に受け取っていた給与の額や年齢、退職理由などによって決まります。
失業保険の給付額について知りたい方は、「失業保険はいくらもらえる?計算式を用いてシミュレーションしてみよう」をご参照ください。
一定期間以上雇用保険に加入していることが条件
先述したように、失業保険は失業したすべての人が受給できるわけではありません。失業保険を受け取るには、離職前の勤務先で雇用保険に加入していることが大前提となります。なお、雇用保険の加入条件は以下のとおりです。
- ・31日以上継続して雇用されることが見込まれる者であること
・一週間の所定労働時間が 20 時間以上であること
雇用保険に加入したうえで、被保険者期間が離職日より以前2年間で通算12ヶ月以上あれば、失業保険を受け取ることができます。失業保険の受給条件について詳しく知りたい方は、「失業保険の受給条件は?給付日数やもらい方などもあわせて紹介!」を参考にしてみてください。
退職理由で異なる失業保険の受給
失業保険の受給条件は、退職理由によっても異なります。以下で、自分に当てはまるパターンを確認し、失業保険の受給手続きに役立ててください。
基本は給付制限がない自己都合退職
契約を更新せず契約満了日をもって退職する場合、基本的には2~3ヶ月間の給付制限がない自己都合退職になります。7日間の待期期間が終了すれば、失業認定を受けて失業保険を受給することが可能です。自己都合退職は、一般的な「受給資格者」に該当します。
この場合、被保険者であった期間によって給付日数が確定し、年齢による変動はありません。
自己都合退職で給付制限がつくケース
契約満了によって退職した場合でも、「3年以上勤務しているうえで、自己都合および双方の合意があって契約を終えた」というケースでは、2~3ヶ月間の給付制限がつきます。
具体的には、「契約更新を打診されたが本人の事情により断った」「派遣会社から紹介された新しい仕事を受けなかった」などの場合が該当するでしょう。
6ヶ月で契約満了となった場合
6ヶ月で契約満了となり退職する場合も、被保険者期間が離職日より以前2年間で通算して12ヶ月以上あれば、自己都合退職と同じ条件で失業保険をもらえます。
ただし、ハローワークインターネットサービスの「基本手当について/受給要件」を見ると、退職理由が「特定受給資格者」または「特定理由離職者」の範囲に該当すれば、雇用保険の被保険者期間が「離職日より以前1年間で通算して6ヶ月以上」に緩和されるようです。
参照元
ハローワークインターネットサービス
基本手当について
有期労働契約の更新希望が受け入れられなかった場合
ハローワークインターネットサービスの「特定受給資格者及び特定理由離職者の範囲の概要」によると、有期雇用労働者が契約満了時に更新を希望したものの、企業側の合意が得られず離職した場合は「特定理由離職者」となります。「特定理由離職者」と認められれば、失業保険の受給に2~3ヶ月間の給付制限はありません。参照元
ハローワークインターネットサービス
特定受給資格者及び特定理由離職者の範囲の概要
会社都合での退職
下記のような場合は会社都合による退職の扱いとなり、「特定受給資格者」と見なされます。
- ・会社の倒産や解雇によって職を失った場合
・契約期間終了後に新しい仕事を希望していたが、派遣会社から1ヶ月間仕事の紹介がなかった場合
・「労働契約の更新がある」と明記されていたが、契約更新がなかった場合
・1回以上の更新を経て3年以上雇用されているうえで、契約更新がなかった場合
「特定受給資格者」の場合も2~3ヶ月間の給付制限はありません。一般的な「受給資格者」と比べると所定給付日数が多いのも特徴で、手厚いサポートを受けることが可能です。
なお、給付日数は被保険者であった期間や年齢によって決まります。
特定受給資格者についてより詳しく知りたい方は、「特定受給資格者とは?特定理由離職者との違いや給付日数を解説」をご覧ください。
失業保険の申請時に必要な書類は?
ハローワークインターネットサービスの「雇用保険の具体的な手続き」によると、失業保険を申請する際に必要なものは、以下のとおりです。-
・雇用保険被保険者離職票(-1、2)
・マイナンバー確認書類(マイナンバーカード、通知カード、住民票)
・身元確認書類(運転免許証、マイナンバーカードなど)
・証明写真(縦3cm×横2.4cm 正面上半身のもの2枚)
・本人名義の通帳またはキャッシュカード
ハタラクティブキャリアアドバイザー後藤祐介からのアドバイス
参照元
ハローワークインターネットサービス
雇用保険の具体的な手続き
契約満了や終了・雇い止めになる主なケース
有期雇用契約で働いている方が契約満了や終了、雇い止めになるケースとして、主に「勤務先で正社員として雇用される」「勤務先の都合で契約満了・解除になる」などが挙げられます。以下で、詳細を確認してみましょう。
派遣先や契約先企業で正社員として雇用される
勤務態度や仕事の成果などが評価され、派遣先や契約先企業から正社員として雇用された場合、契約満了となります。また、「正社員登用制度」を利用して正社員採用試験に合格した場合も同様。筆記試験や面談、上司の推薦などを経て正社員として採用する企業もあるようです。
派遣先や契約先企業の都合で契約満了・解除になる
派遣先や契約先企業の都合で、契約を更新されず満了になったり、契約の途中で解除になったりするケースがあります。主な理由として、経営悪化やそれに伴う人員削減、人手不足の解消などが挙げられるでしょう。
ただし、経営難など「やむを得ない事由」で一方的に契約を途中解除する場合、「民法第628条」に記載があるとおり、使用者は労働者に対して何らかの賠償責任を負う必要があります。
参照元
e-GOV 法令検索
民法(明治二十九年法律第八十九号)
スキルや勤務態度に問題がある
労働者のスキルや勤務態度に問題がある場合も、契約満了や終了につながるケースの一つです。遅刻や欠勤が多かったり、業務に必要な能力が不足していたりすると、継続して働くことが困難になるでしょう。社会人としての基本的なマナーやルールを守り、真面目に仕事に取り組む姿勢が重要です。
契約満了に関連する「派遣法3年ルール」とは
派遣社員には、「派遣法3年ルール」と呼ばれる法律が適用されます。派遣法3年ルールとは、派遣社員が同一事業所の同一部署で勤務できる期間を原則3年までと定めるルールです。
ここでは、派遣法3年ルールについて詳しく解説します。
対象となる労働者
派遣法3年ルールの適用対象者は、派遣元である派遣会社と「有期雇用派遣契約」を結んでいる派遣社員のみです。「有期雇用派遣契約」とは、期間を定めて派遣される雇用形態を指し、契約の更新手続きを行うことで雇用が継続されます。
派遣法3年ルールの例外
厚生労働省の「派遣で働くときに特に知っておきたいこと(p.4)」によると、派遣社員として働いている場合でも、次のうちいずれかに該当する場合は派遣法3年ルールの適用外です。
- ・派遣会社と「無期雇用派遣契約」を結んでいる場合
・60歳以上の場合
・一定期間内に完了する有期プロジェクトの業務に従事する場合
・ひと月に行う日数が限定されている業務に従事する場合
・産前産後や育児、介護などで休業する労働者の代わりとして従事する場合
たとえば、派遣会社と「無期雇用派遣契約」を結んでいる派遣社員は、「有期雇用派遣契約」と違い雇用期間の定めがないため、派遣法3年ルールは適用されません。
参照元
厚生労働省
労働者派遣事業について
同じ派遣先で働き続けたい場合
派遣先の業務や職場環境に好印象を抱けば、「このまま働き続けたい」と思う方もいるでしょう。同じ派遣先で3年以上働き続けたい場合は、派遣先へ直接雇用を依頼したり、派遣先内で部署移動したりして、雇用を継続する方法があります。
以下に詳しくまとめているので、参考にしてみてください。
派遣元から派遣先へ直接雇用を依頼する
同一の事業所で働き続けたい場合、派遣会社に相談し、派遣先への直接雇用を依頼するという方法があります。派遣先で直接雇用されれば派遣社員ではなくなるため、派遣法3年ルールは適用されません。
ただし、必ずしも正社員とは限らず、契約社員やパート、アルバイトといった形態で雇用される可能性もあるため、よく検討するようにしましょう。
派遣先内で部署異動する
同じ派遣先内で、別の部署に異動するというのも一つの手です。派遣法3年ルールの「個人単位」の制限は、「同じ事業所の同じ部署で3年以上働くことができない」というもの。そのため、同じ派遣先でも部署を変えれば、3年を超えて働くことが可能です。部署が変われば業務内容も変わってしまうため、担当業務にとらわれず「どうしても同じ派遣先で働きたい」という方に向いている方法といえます。
また、「事業所単位」では派遣社員を受け入れる期間に制限があることから、派遣先の同意と受け入れ延長手続きが必要となることを覚えておきましょう。
派遣元と無期雇用派遣契約を結ぶ
派遣会社と無期雇用派遣契約を結ぶことで、派遣期間を設けず、同一の事業所で3年以上勤務することが可能です。派遣会社と派遣先の契約が続く限り、同じ事業所で長期的に働けるというメリットがあります。
一方、無期雇用派遣契約は派遣会社の業務命令によって就業するため、派遣先や働き方を選べないというデメリットも。希望する派遣先がある場合は、派遣会社とよく話し合う必要があるでしょう。
契約満了する前にチェックしたい3つのポイント
契約が満了する前には、「契約期間がどれくらい残っているか」「契約を更新するか否か」などをチェックしておくのが重要です。ここでは、契約満了する前にチェックしたいポイントを3つ紹介します。
契約満了する前にチェックしたいポイント
- 契約期間がどれくらい残っているか
- 契約を更新するか否か
- 派遣先からの評価はどうか
1.契約期間がどれくらい残っているか
契約期間は、派遣先や契約先企業によって1ヶ月から1年とさまざまです。自分の残りの契約期間を正しく把握しておくと、次の仕事を探し始めるタイミングを判断しやすくなります。また、契約を更新するかどうかを考える時間も必要になるため、契約期間はしっかり把握しておくのがおすすめです。
2.契約を更新するか否か
契約満了までに、派遣先や契約先企業との契約を更新するかどうかを決めます。「契約満了については30日前までに知らされる」で述べたように、契約更新の有無は契約満了日の30日前までに知らされるのが一般的です。その際、更新の可能性がある場合は、継続して働き続けるかどうかを判断しましょう。
具体的には、現在の業務や職場環境への満足度、将来のキャリアプランを実現できるかなどです。給与や勤務時間といった労働条件に納得できるかも重要といえます。
契約満了日30日前までに更新するか否かを決定し、契約更新の知らせが届いた際に自身の意思を伝えるのがスムーズです。
3.派遣先からの評価はどうか
派遣社員の場合、派遣先からの評価もチェックしておきたいポイント。契約期間中は派遣先から職務遂行能力や勤務態度を評価され、派遣元と情報を共有されます。派遣先から伝わった評価は、派遣会社との時給交渉や仕事の紹介に影響する可能性が高いようです。
業務でフィードバックを受けたことは素直に受け止め、次回に活かすなど真摯な取り組みをアピールしましょう。
契約満了の場合はどうする?考えられる3つの選択肢
契約満了になったら、派遣社員の場合は次の派遣先を紹介してもらったり、新しい派遣会社に登録したりする選択肢があります。契約社員の場合、ハローワークや求人サイトで正社員の仕事を探すのも良いでしょう。以下で、考えられる3つの選択肢について詳しく確認していきます。
契約満了の場合に考えられる選択肢
- 別の派遣先を紹介してもらう
- 新しい派遣会社に登録する
- ハローワークや求人サイトで正社員の仕事を探す
1.別の派遣先を紹介してもらう
派遣社員で契約満了になった場合、派遣会社から次の仕事を紹介してもらうことも可能です。これまでの業務のなかで、働きやすいと思った点や合わないと思った点があれば率直に伝えると良いでしょう。
ただし、紹介してもらった仕事が必ずしも希望どおりとは限らないため、「自分には合わないかもしれない」と感じたら断ることも大切です。
2.新しい派遣会社に登録する
契約満了後、新しい派遣会社に登録するという選択肢もあります。派遣会社にはそれぞれ特徴があり、特定の業種や職種に特化していたり、保有している求人数が異なったりします。「事務職の仕事がしたい」「金融業界で働きたい」など、自分の希望に合った派遣会社に新しく登録することで、仕事探しがスムーズに進む可能性が高まるでしょう。
複数の派遣会社に登録し、市場の幅を広げて仕事を探すという方法もあります。その際、派遣会社からの連絡が重なったりスケジュール管理が大変になったりと、デメリットもあるため注意が必要です。
3.ハローワークや求人サイトで正社員の仕事を探す
契約が満了して今後に悩む場合は、ハローワークや求人サイトで正社員の仕事を探すのも良いでしょう。企業と直接雇用契約を結ぶ正社員は、長期的な雇用や安定した収入、充実した福利厚生を得やすいというメリットがあります。失業保険の手続きをする際にハローワークへ行き、並行して仕事探しを行うと効率的です。
履歴書や職務経歴書の退職理由の書き方
この項では、履歴書や職務経歴書における退職理由の書き方について、パターン別に紹介します。就職・転職を控えている方は、ぜひ参考にしてみてください。
「契約満了」が応募先企業に与えるイメージは?
「契約期間満了により退職」と書くことで、応募者の印象が悪くなることは基本的にありません。
「退社理由が契約満了だと、企業に与える印象が悪くなるのでは?」と不安な方もいるようですが、アピール次第では「企業と約束した契約期間を責任をもって勤めあげた」という証明にもなるでしょう。そのため、最後まで仕事を完遂できるという、プラスな印象を企業に与えられる可能性があります。
契約満了した場合
派遣社員や契約社員が契約期間満了により退職する場合、履歴書や職務経歴書には「契約期間満了により退職」と記入しましょう。また、契約延長の話を断り、そのまま満了日で辞めた場合も同様です。
ただし、辞めたのが満了日より前だった場合は、自己都合退職にあたります。自己都合でありながら退職理由を契約期間満了にすると経歴詐称になるため、間違いがないように記入しましょう。
自己都合の場合
やむを得ない理由などで契約満了前に自ら会社を辞めたときは「自己都合退職」となるため、履歴書や職務経歴書には「一身上の都合により退職」と記入してください。
もし、転職理由がキャリアアップに向けた前向きなものであり、選考の際にアピールしたい場合は、「キャリアアップのため退職」と書いてもかまいません。
なお、退職した理由が「人間関係に問題があった」「業務が面白くなかった」など、ネガティブなものである場合、採用担当者にマイナスな印象を与える恐れがあるので書かないようにしましょう。
自己都合退職について詳しく知りたい方は、「自己都合退職とは?会社都合との違いや失業保険の受給方法を紹介」をご覧ください。
会社都合の場合
業績不振や人員削減など、会社側に問題があり契約満了前に辞めざるを得なくなった場合は、「会社都合退職」となります。履歴書や職務経歴書には「会社都合により退職」と記入してください。
ただし、自分から退職を切り出した場合は、基本的に自己都合退職として扱われるので注意が必要です。
また、仕事を辞める前に会社都合退職の条件を把握し、企業に確認しておくのも良いでしょう。「会社側から退職するように求められて退職したが、『自己都合による退職』で処理されてしまっていた」などのトラブル防止につながります。
会社都合退職については「会社都合退職は転職に不利?自己都合との違いや応募先にばれる可能性を解説」のコラムで詳しく説明しているので、ぜひ参考にしてみてください。
契約満了から再就職を目指すコツ
契約満了から再就職を目指して転職活動を始める方もいるでしょう。ここでは、仕事探しを始めるタイミングや整理したほうが良い条件など、転職活動のコツについて紹介します。
契約満了が分かった時点で仕事探しを始めてOK
契約満了が分かったら、満了する前に転職活動を始めても問題ありません。退職日が決まっていない状態で応募書類を作成する場合は、履歴書に「在職中」と記載すれば、採用担当者に離職していないことが伝わるでしょう。
契約満了日が決まっている場合は、退職する日付を履歴書に書いておくと入社日の調整がしやすくなります。
希望する条件や待遇などを整理する
新しい仕事を探す際は、次の職場に求める条件や待遇などを整理しておくのがおすすめです。具体的には、勤務時間や給与、福利厚生など。いくつかリストアップし、そのなかから譲れない条件に優先順位をつけることで、自分の希望に合った仕事を見つけやすくなるでしょう。
更新しない旨を伝えたら早めに企業へエントリーする
「契約を更新しない」と決断したら、派遣会社や契約先企業へその旨を伝え、早めにほかの企業へエントリーするのも転職活動のコツです。再就職は必ずしもスムーズに進むとは限りません。契約が満了し空白の期間が長くなるほど、選考で不利になる恐れもあります。あらかじめ転職活動のスケジュールを立て早めに行動するのが、再就職を成功させるカギといえるでしょう。
転職エージェントを利用する
契約満了から再就職を目指す方は、転職エージェントを利用し正社員就職を検討してみるのも一つの手です。正社員は長期雇用が見込めたり、各種手当や賞与が充実していたりと、将来的にも安定して働ける可能性が高いといえます。
転職エージェントでは、キャリアアドバイザーが利用者に合った仕事の紹介や選考対策など、手厚いサポートを行ってくれるため、正社員就職が初めての方も安心して利用できるでしょう。
「正社員を目指したいけど1人じゃ不安」という方は、就職・転職エージェントのハタラクティブにご相談ください。ハタラクティブは、フリーターや既卒、第二新卒などの若年層に特化した就職・転職エージェントです。専任のキャリアアドバイザーが丁寧なヒアリングを行い、一人ひとりの適性や希望に合った求人を厳選してご紹介します。チャットでの相談や、所要時間1分程度の性格から分かる適職診断なども活用できるため、多彩な角度から自分に合った正社員の仕事を見つけられるでしょう。
また、応募書類の添削や面接練習、企業とのやり取り代行なども行い、応募から内定獲得まで転職活動を徹底的にサポート。サービスはすべて無料のため、まずはお気軽にご連絡ください。
契約満了や有期雇用に関する疑問Q&A
契約満了や有期雇用に関する質問をQ&A方式でまとめています。契約満了前の退職や退職金についても回答しているので、詳しく知りたい方はぜひご覧ください。
有期雇用労働者は契約期間満了前に退職できますか?
契約期間や勤続年数が1年未満の場合は、会社側の同意が得られなければ基本的に退職できません。なお、契約期間が1年以上で、勤続年数もすでに1年以上経過していれば、正社員と同様の手順を踏んで退職することが可能です。
ただし、契約期間満了前に自分の都合で一方的に辞めることにはデメリットやリスクもあるため気をつけましょう。退職を検討中の方は、「契約社員が円満退職するためには?タイミング・コツ・転職時の注意点」のコラムをご参照ください。
契約期間満了で退職したら退職金は出ますか?
派遣会社や契約先企業との契約内容によって異なります。退職金制度の規定がなければ、たとえ契約期間満了による退職であっても、退職金をもらうことは難しいでしょう。
今の収入に不安がある場合は、より給与が良い仕事を探したり、正社員就職を目指したりするのがおすすめです。契約社員の退職金については、「契約社員でも退職金は支払われる?正社員との違いと働く際の留意点も紹介」もあわせてご一読ください。
無期契約社員とはどのような働き方ですか?
「有期労働契約が通算5年を超えると、労働者の申請により期間の定めのない労働契約が結べる」という制度に基づく働き方を指します。有期契約社員のときと職務などは変わらないものの、企業によっては待遇面が改善されることもあるようです。「契約社員の雇用期間は?無期雇用のルールや正社員との違いを解説」では、より詳しく違いを解説しています。
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一人ひとりの経験、スキル、能力などの違いを理解した上でサポートすることを心がけています!
京都大学工学部建築学科を2010年の3月に卒業し、株式会社大林組に技術者として新卒で入社。
その後2012年よりレバレジーズ株式会社に入社。ハタラクティブのキャリアアドバイザー・リクルーティングアドバイザーを経て2019年より事業責任者を務める。