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第二新卒とはいつまで?転職するメリットや就職を成功させるコツを解説!
この記事のまとめ
- 第二新卒は「20代で社会人経験3年以内」の転職者を指す傾向にある
- 育成コストの低さや成長性の高さを見込んで第二新卒を積極採用する企業もある
- 第二新卒として転職する際は「自己分析」「企業研究」「転職理由の深掘り」が欠かせない
- 面接では、転職理由と志望動機に一貫性を持たせて答えるのがポイント
「第二新卒とは?」「自分は第二新卒に当てはまる?」と疑問に思う方もいるでしょう。第二新卒に明確な定義はありませんが、20代で社会人経験3年以内の求職者を指すのが一般的です。
このコラムでは、第二新卒の概要や転職事情をまとめています。また、第二新卒として転職するメリットや転職を成功させるコツも紹介。第二新卒での転職を検討している方は、ぜひご一読ください。
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目次
- 第二新卒とは社会人経験3年以内を指すのが基本
- 第二新卒の需要や転職市場で求められる背景
- 第二新卒が転職を考える主な理由
- 第二新卒での転職は「やめとけ」といわれるのはなぜ?
- 【新卒と比較】第二新卒が転職するメリット
- 【中途と比較】第二新卒が転職するメリット
- 第二新卒で未経験からの転職におすすめな業界・企業
- 第二新卒での転職を前向きに検討できる人の特徴
- 第二新卒での転職に注意すべき人の特徴
- 第二新卒での転職で失敗しやすい要因
- 第二新卒が転職を成功させるために行う準備
- 第二新卒が面接でうまくアピールするコツ
- スムーズな転職をしたい第二新卒におすすめな時期
- 第二新卒が転職先を探すためにおすすめな4つの行動
- 第二新卒がいつまでか気になるなら早めに動き出そう
- 第二新卒での転職に関する疑問やお悩み
第二新卒とは社会人経験3年以内を指すのが基本
第二新卒とは、基本的に「大学や専門学校などを卒業後に一度は就職したものの、短期間で転職を希望する社会人」を指します。「第二新卒はいつまで」という統一された定義はありません。一般的には、新卒入社から数ヶ月~3年程度勤務したあとに転職活動している人を「第二新卒」と呼びます。
新卒入社して3年以内に転職活動する人を「第二新卒」と考える場合、学校卒業後の年齢に0~3年を足した年齢が該当します。たとえば、4年制の大学を22歳で卒業すると、第二新卒として扱われる年齢は22~25歳。正社員としての経験が3年以内の転職者を指す傾向にあるでしょう。
院卒や高卒の第二新卒はいつまで?
満22歳で修士課程2年の大学院に入り、最短で卒業したときの年齢は24歳です。この場合、24~27歳程度が第二新卒と捉えられるでしょう。高卒者の場合は高等学校を最短で卒業したときの年齢が18歳のため、18~21歳が第二新卒に該当します。
なお、企業によっては、学歴にかかわらず年齢で第二新卒の定義を定めている場合もあるので、「院卒だから27歳でも第二新卒になるだろう」などと思い込まないようにしましょう。「20代の若い人材」と広く捉えられる場合もある
若い働き手を求める企業では、「第二新卒=20代」と幅広く捉え、若年層を歓迎するような募集をかけることもあるようです。このように考えている企業の場合、職務経験がなくても第二新卒と定義することもあり「社会人経験3年以内かどうか」はそれほど重視されないでしょう。
「転職経験がある人」も第二新卒扱いになる
転職経験があっても、新卒3年目や25歳未満の人は第二新卒扱いになることがあります。ただし、何度も転職をしている場合は第二新卒と見なされないこともあるようです。
第二新卒については、「「第二新卒」はいつまで?転職市場での需要や転職におすすめな時期を解説」も併せてご参照ください。
第二新卒との違いを知ろう!就活でよく使われる呼称
就職・転職活動の場では、第二新卒以外にも、「新卒」「既卒」「中途採用」などの呼称が用いられます。「新卒」とは、大学や専門学校などを翌3月に卒業する学生のこと。新卒は企業が設ける新卒採用枠での内定を目指して在学中に就職活動を行うのが一般的なため、第二新卒と新卒の違いは「正社員経験の有無」です。
「既卒」とは、すでに学校を卒業しており、正社員として働いた経験がない人を指します。新卒と同じく、正社員経験がない点が第二新卒との違いです。
「中途採用」は、正社員の職務経験を持つ人材を対象に企業が設ける採用枠の一つ。第二新卒も正社員としての社会人経験があるものの、「中途採用」では即戦力になるような人材を確保したいと考える企業が多いようです。
「フリーター」とは、パートやアルバイトなどの非正規社員として働く人を指すのが一般的です。厚生労働省の「平成29年版 労働経済の分析 第1-(2)-34図 フリーター、若年無業者の推移」によると、学生や女性の既婚者を除いた15~34歳の若者が該当します。
フリーターと第二新卒の違いは、「現在正社員として働いているかどうか」です。ただし、前職を辞めてすぐに転職せず、アルバイトやパートとして働いている場合は、フリーターかつ第二新卒と見なされる場合もあります。
厚生労働省
平成29年版 労働経済の分析 -イノベーションの促進とワーク・ライフ・バランスの実現に向けた課題-
第二新卒の需要や転職市場で求められる背景
第二新卒が転職市場で求められるようになった背景として、「自己分析やキャリアビジョンをしっかりと持っている」「年齢が若いので柔軟性がある」といった点を評価していることが挙げられます。また、要員計画の遂行も理由になるでしょう。
育成コストを抑えられる
企業側が第二新卒を採用する理由の一つは、育成コストを抑えられることです。多くの企業では、新卒を採用した際に基本的なビジネススキルに関する研修を行っています。
第二新卒は社会人経験があるため、基本的なビジネススキルを身につけている場合が多く、採用後の研修を最低限で済ませられることが期待できるでしょう。
早期離職のリスクが少ない
第二新卒の場合、前職を早期離職した経験から「次こそは長く働きたい」という希望を持っている人が多いといえます。実際に働いた経験から、より自分の適性や理想に合った企業も選べる可能性が高いため、会社とのミスマッチで早期離職するリスクが少ないといえるでしょう。
「第二新卒の求人の探し方は?効果的な転職方法や企業側の視点も解説」でも、企業から見た第二新卒の採用メリットに触れていますので、ぜひチェックしてみてください。
成長性が高い
第二新卒は他社のやり方に染まりきっていないため、自社が求める人材としての成長が期待できます。また、若いゆえに吸収力があり柔軟性が高いのも、教育するうえではメリットになるでしょう。
なお、従業員の平均年齢が高い企業では、技術の後継者や将来の幹部候補として若年層の採用のメリットが大きいと捉えることもあるようです。
第二新卒の採用で企業が重視しているポイント
採用側の企業が第二新卒に対して重視しているのは、「社会人としての基礎が身に付いているか」「柔軟な考え方や対応ができるか」「失敗や反省を認めて改善につなげているか」など。総じて仕事に関するスキルや経験ではなく、人となりや物事に対する考え方、取り組み方が重視されるでしょう。短期間での転職だからこそ、転職の目的や意味をしっかりと持つことが大切です。「新卒1年目で転職したい!成功させるコツや転職した人の体験談を紹介」のコラムも参考にしてください。要員計画を進めるため
第二新卒が求められている理由は、「企業が要員計画を進めるため」という背景もあるようです。企業が事業を発展させるために、必要な人員を確保して配置することを「要員計画」といいます。退職者が出れば、企業は空きを埋めるために新たな人材を探さなければなりません。
新卒と同じように若い働き手としての将来性が見込め、かつ社会人経験を持っている「第二新卒」は、企業にとって採用メリットが多い人材といえます。会社がもともと想定していた人員を満たすためにも、第二新卒に注目する企業が増えたと推測できるでしょう。
第二新卒の需要が知りたい方は、「第二新卒歓迎とは?企業が若手を求める理由や転職を成功させるコツを解説」のコラムも併せて参考にしてみてください。
新卒者の早期離職は3割以上
厚生労働省の発表によると、新規学卒就職者の就職後3年以内の離職率は、高卒者で38.4%、大卒者で34.9%です。また、「第二新卒の割合とは?現状と転職成功のポイントをご紹介!」のコラムでも解説しているように、入社から数年で離職する新卒就職者は、一定数存在していることが分かります。
働き手不足といわれる現代において、若さと将来性のある第二新卒は無視できない存在といえるでしょう。
参照元厚生労働省
新規学卒就職者の離職状況(令和3年3月卒業者)を公表します
第二新卒が転職を考える主な理由
第二新卒が退職を考えるきっかけは人によってさまざまですが、仕事内容や待遇に不満があったり、よりスキルアップを望んでいたりするなどの場合が多いようです。ここでは、若くして転職を考える理由の一例を紹介します。
第二新卒が転職を考える主な理由
- スキルアップを考えている
- 給与などの待遇に不満がある
- 会社の将来に不安がある
- 人間関係に不満がある
- 社風が合わない
1.スキルアップを考えている
「より高いスキルを身につけたい」という考えから、転職を決意する第二新卒の方もいるようです。仕事内容が限定的だったり、なかなか仕事を任されなかったりという状況が続いているときに、「自身の成長やスキルアップを求めて転職したい」と思うことはあるでしょう。
就職後3年以内の転職は「早期離職」と見なされるリスクがあるものの、需要が高い第二新卒のうちに転職したほうが良いという考え方もあります。
2.給与などの待遇に不満がある
想像より月給が低かった、休みが少ない、残業が多いなど、待遇や環境への不満がきっかけで転職を検討する人もいるでしょう。「求人票の条件はモデルケースだった」など、入社してからミスマッチに気づくことも多いようです。
なお、ハタラクティブがユーザーを対象に行った「若者しごと白書2025」の、「転職したい理由」の結果は以下のとおりでした。
参考:ハタラクティブ「若者しごと白書2025 4-7. 転職したい理由」
調査からも、収入や働く環境に対して不満を抱いて転職を検討する人が多いことが分かります。
残業や休日出勤が多い
近年では働き方改革やライフワークバランスの浸透から、残業や休日出勤を削減する企業も増えているようです。また、若年層は仕事よりプライベートを重視する傾向も見られるため、たとえ労働基準法の範囲内であっても残業や休日出勤が多いと、転職を検討するでしょう。
勤務地に不満がある
勤務地に対する不満も、転職を検討する理由になり得ます。特に全国に支店がある企業では、「希望する勤務地ではなかった」となることも。住み慣れた地域で働きたい、親族や友人のいる地域から離れたくないという気持ちから、希望の勤務地が叶う仕事に転職したいと考える方もいるでしょう。
参照元
ハタラクティブ
若者しごと白書2025
3.会社の将来に不安がある
「入社時に比べて取引先が減っている」「手当や賞与がカットされた」など、経営状況が危ういと感じ、転職を考える第二新卒の方もいます。万が一会社が倒産すると、給与や退職金が未払いになるリスクもあるでしょう。会社の経営状況が良くない場合は、経歴にかかわらず早めに行動に移すのが得策です。
会社の経営に不安がある方は、「倒産しそうな会社の23個の前兆!すぐに辞めるべきかについても紹介」で当てはまる項目がないかチェックしてみてください。
4.人間関係に不満がある
1日の大半を会社で過ごす社会人にとって、社内の人間関係がうまくいっていないと、居心地が悪いだけでなく仕事のパフォーマンスにも影響を与えます。社員同士がぎくしゃくしていたり派閥があったりすると、人間関係に不満を感じて転職を考える第二新卒の方もいるようです。
人間関係が理由で仕事を辞める人は多い
厚生労働省が実施した「令和5年 雇用動向調査結果の概要」によると、「転職入職者が前職を辞めた理由」として「職場の人間関係が好ましくなかった」を選択した人は男性が9.1%、女性が13.0%でした。前年(令和4年)の調査では男性が8.3%、女性が10.4%なので、性別を問わず人間関係に課題を感じる方は増えていると考えられるでしょう。
参照元
厚生労働省
雇用動向調査
5.社風が合わない
「アットホームな社風に惹かれたが、実際は社員同士の交流が頻繁で辛い」「社員同士の関係は良好だが会社の方針や社内の雰囲気が合わない」など、社風は入社しないとわからないもの。
社風が合わなければ仕事の進め方にも影響が出るだけでなく、出社自体が苦痛になる可能性もあります。毎日働く会社だからこそ、自分に合う雰囲気を重視したいと考える若年層は多いでしょう。
第二新卒は「新卒採用」と「中途採用」のどちらに応募できる?
一般的に新卒採用は「応募の時点で学生で、正社員として働いた経験がない人物」を対象としています。第二新卒は正社員経験があるため、基本的には「中途採用」の求人に応募するのが妥当。ただし、企業のなかには、新卒採用枠で第二新卒者の応募を受け付けているところもあるようです。
前述したように、第二新卒の定義は企業によって異なります。「新卒採用と書かれているから」と諦める前に、第二新卒も応募できるかを求人元の企業に問い合わせてみましょう。第二新卒での転職は「やめとけ」といわれるのはなぜ?
第二新卒の転職については、ネガティブな意見もあるといわれています。この項では、第二新卒で転職するのは「やめとけ」といわれる理由をまとめました。以下の2点の対策ができれば転職成功に近づける可能性もあるので、ぜひ参考にしてみてください。
思うような結果が得られない場合もある
第二新卒はスキル・経験不足のため転職活動に時間がかかってしまい、結果的に妥協しての転職となる可能性もあるため、「やめとけ」という人もいるようです。特に、中途採用枠では経験豊富な転職者と比較されてしまい、なかなか選考を通過できないこともあるでしょう。
第二新卒の転職で、大幅な収入アップやキャリアアップは難しいと考えるのが妥当です。とはいえ、自分に合った働き方を求めての転職やキャリアチェンジは叶えやすいので、何のための転職なのかをしっかりと考えることが大切といえます。
企業にとっては魅力もあるがリスクもある
前述したように、企業にとって第二新卒は若くポテンシャルが期待できるうえ、社会人としての基礎ができている点が魅力といえます。しかし、期待したほどのビジネススキルが身についていなかったり、短期間で再転職されてしまったりするリスクもあり、採用に二の足を踏む企業もあることから、第二新卒での転職は「厳しいからやめとけ」といわれる場合があるようです。
したがって、第二新卒として転職を目指す場合は、企業側に不安を感じさせないようなアピールが必要となるでしょう。「第二新卒の需要は高いって本当?強みを活かして転職を成功させよう!」のコラムも参考にしてください。
第二新卒は転職時期を判断しにくい?
中途採用者に比べ、第二新卒は転職するタイミングが難しい可能性もあります。入社してしばらくしてから「自分には向いていない」と感じ、転職を考える人は少なくありません。しかし、経験を積んでいけば徐々に得意な仕事に変わっていく可能性もあるからです。
仕事を覚え始めの第二新卒だからこそ、経験豊富な中途採用者より、「このまま続けるべきか」「転職すべきか」という判断がしづらいこともデメリットといえるでしょう。「第二新卒の転職時期はいつがおすすめ?失敗しない求職活動のコツを解説!」のコラムでも転職時期についてまとめているので、参考にしてください。【新卒と比較】第二新卒が転職するメリット
第二新卒として転職するメリットとして、「新卒時の経験が生かせる」「適性に合った仕事を選べる」「ビジネスマナーがある」が挙げられます。
1.新卒の就活経験を活かせる
第二新卒は、新卒就活時の経験や反省を転職活動に活かせるのがメリットです。たとえば、「面接では△△をアピールすれば良かった」「企業研究や業界研究をしておけば良かった」といった反省があれば、転職活動で繰り返さないような準備ができるでしょう。
また、新卒で入社した会社での反省点も、第二新卒の転職活動に活かせます。入社後に感じた理想とのギャップや業務に対する不満など、実際に新卒として働いた経験があるからこそ、具体的な自己分析ができるでしょう。
2.自分に適性がある仕事を選択できる
第二新卒として転職活動をするときは、新卒者よりも自分に合った仕事に就ける可能性が高い点で有利といえます。一度就職しているため、「もっと△△が生かせる仕事がしたい」「自分には△△が合っている」など、実体験をもとに自分の適性に合った転職先を考えられるでしょう。これまでの勤務経験から、自分の適職が何なのか分析して仕事探しをするのがおすすめです。
3.ビジネスマナーが身についている
新卒として入社後、研修を受けたり上司の振る舞いを参考にしたりと、第二新卒は基本的なビジネスマナーが身についている傾向にあります。言葉遣いや立ち居振る舞い、ビジネスメールの基礎といった社会人の初歩的なマナーを一から教える手間が少なく、「新卒より教育コストが低い」と評価する企業もあるでしょう。
そのため、第二新卒が転職活動をするときは、ビジネスマナーが身についていることをアピールしましょう。面接で見られがちなマナーに関しては、「面接マナーを解説!就職・転職活動に必須の礼儀作法と身だしなみとは」でまとめています。
新卒採用に比べて第二新卒の転職がデメリットになることは?
第二新卒として未経験の職種や業種に転職すると、新卒で入社した会社よりも年収が下がる可能性があります。特に、新卒で大手企業に入社してから第二新卒として中小企業に転職した場合、収入の低下が考えられるでしょう。
転職時の給料に大きく影響するのは、これまでの経歴や身につけているスキルなどが一般的。第二新卒は働き始めてから3年ほどしか経っていないことから、新卒と同様の給料でスタートすると考えられます。【中途と比較】第二新卒が転職するメリット
第二新卒として転職する際に中途採用より有利になりやすい点として、「ポテンシャル採用に期待できる」「未経験の仕事に挑戦しやすい」などが挙げられます。
1.ポテンシャル採用が見込める
30代の中途採用者と比較して、20代の第二新卒者はポテンシャル採用が見込めるのがメリットです。「第二新卒歓迎」の求人には、実績やスキルよりも人柄や適性を重視するものも含まれます。同じようなスキルや経歴を持つ人が面接に来た場合、若いほうが「吸収力が高い」「一から教えられる」という点を評価する企業もあるでしょう。
また、成長意欲の高さを評価される点も、第二新卒として転職するメリットの一つです。企業に退職理由を聞かれた際、キャリアパスやスキルアップを目指しているというアピールができれば、「若いうちから将来を見据えて仕事に臨んでいる」と好印象を与えられる可能性もあるでしょう。
2.未経験の業界や職種へ転職しやすい
第二新卒は30代の中途採用者よりも、異業界・異職種にチャレンジしやすい傾向にあります。20代で初めての転職であれば、特定企業の色に染まりきっていないと判断されやすく、柔軟性や成長性に期待されやすいからです。
スキル面を重要視しておらず、熱意のある中途採用者を優先して採用している業界や職種なら、第二新卒ならではの強みを活かして転職できるでしょう。
3.人間関係やキャリアの構築という点で評価されやすい
第二新卒は、人間関係やキャリアの構築という点で企業からの評価を得やすいのもメリットです。
経験を積んだ中途採用者は即戦力として重宝されやすいものの、仕事の進め方や考え方が固定化されがちな側面もあります。そのため、転職先と馴染みにくい恐れがあるほか、年齢やポジションによっては年下の上司や年上の部下がいるなど、関係性の構築が難しい場合もあるでしょう。
前述のとおり、第二新卒は社会人経験が少なく、社風に適応しやすいと考えられています。そのため、企業から「戦力として育てやすい」と歓迎される傾向にあるようです。
中途採用に比べて第二新卒の転職がデメリットになることは?
第二新卒が転職する際のデメリットとして、中途採用と比べて経験不足と評価される可能性があります。たとえば、第二新卒が「即戦力」を求める企業に応募した場合、経験豊富な中途採用者が多数いれば不利になる可能性が高いでしょう。
第二新卒としての転職活動が不安な方は、「第二新卒は再就職できない?既卒との違いや転職成功のポイントをご紹介」のコラムも併せてご覧ください。転職を有利に進めるためのコツを紹介しています。第二新卒で未経験からの転職におすすめな業界・企業
第二新卒として未経験からの転職を成功させるときは、積極的に採用活動を行っている業界・企業を探すことをおすすめします。若い感性を活かしやすく、今後の成長が見込まれる業界・企業は、第二新卒からの転職に向いているためです。以下で、それぞれの特徴を確認していきましょう。
IT業界
昨今の発展がめざましいIT業界は、需要の急激な伸びに対して供給が追いついていない状況です。未経験者を採用して人材の育成を積極的に行おうとする企業もあるため、第二新卒者が挑戦しやすい業界の一つといえるでしょう。
また、IT系の技術職の需要は今後も高まっていくと考えられ、人材不足が懸念されています。基礎的なITの知識やプログラミングスキルがあると、転職活動でのアピール材料になるでしょう。
未経験からIT業界を目指せるか知りたい方は、「IT業界は未経験者も挑戦できる?おすすめな職種と転職成功のコツをご紹介」もぜひご覧ください。
製造業界
メーカー業界(製造業)は、主に「製品」を製造する業界を指します。「製品」と一言でいっても、その種類は食品や素材、自動車、洋服などさまざまです。大手のメーカー企業に就職すれば、安定した雇用や待遇が見込めるでしょう。
メーカー業界には、製品の組立や加工、点検など、製造に直接関わる仕事のほか、マーケティング職や営業職、研究開発職など多様な職種があります。製品の製造工程に直接関わる仕事の場合、経験や資格を問わない求人が多いことから、未経験者も転職を目指しやすいでしょう。
また、前職の経験やスキル次第では、第二新卒として製品のプロモーションや開発過程に携わる職種にも挑戦できます。詳しくは、「メーカーとは?どんな業種がある?主な仕事内容や転職を成功させるコツを紹介!」もぜひチェックしてみてください。
外資系企業
外資系企業とは、外国企業や外国の投資家から一定以上の出資を得て成り立っている企業のことです。外資系企業は成果主義の場合が多く、経歴や年齢よりも、本人の意欲や実力が評価される傾向にあります。そのため、社会人経験が浅い第二新卒も、未経験から転職できる可能性が高いでしょう。
外資系企業では主体性やチャレンジ精神が求められるため、転職活動ではキャリアビジョンや自分の考えをしっかりと答えられるように準備することが重要です。なお、職種や企業によっては一定の語学力が問われる可能性もあります。
外資系企業については、「外資系企業とは?日本企業との違いや向いてる人・転職に有利なスキルを紹介」の内容をご確認ください。
広告業界
広告業界とは、認知度や売上につなげるために商品やサービスを消費者に伝える手段を担う仕事です。代表的な広告にはテレビCMやポスター、新聞広告などが挙げられますが、近年はインターネットの普及からSNSやWeb広告の需要が高まっています。
今後もWeb広告の需要は高まると予想できる一方で広告分野として発展途上ともいえるため、広告業界のなかでも未経験から挑戦しやすいといえるでしょう。
人材業界
人材業界とは、企業と求職者をつないで就業支援を行う業界のこと。代表的なものに「人材派遣会社」「求人紹介会社」「就職エージェント」などが挙げられます。
近年では正社員の転職が一般化しており、新卒者やフリーターが就職する際にエージェントを利用するケースも増えているでしょう。こういった背景から人材業界は一定のニーズに期待でき、企業側も営業職を中心に積極的に採用を行っています。第二新卒として転職しやすい業界といえるでしょう。
上記のほか、未経験からの転職を検討しているなら「第二新卒におすすめの業界や職種は?大手は目指せる?転職成功のコツも解説」のコラムもおすすめです。
第二新卒から公務員に転職することも可能
第二新卒から公務員を目指す道もあります。ただし、国家公務員・地方公務員ともに採用試験の上限年齢が定められているため注意しましょう。自治体によって異なりますが、基本的に30歳前後が上限になっているので事前に確認しておくことが大切です。
未経験から公務員を目指すのであれば、選択の幅が広い20代のうちに行動を起こし、できるだけ早く公務員試験対策を始めましょう。公務員への転職を考えている方は、「公務員とはどんな職業?転職を目指す前に知っておくべきこと」のコラムも併せてご覧ください。第二新卒での転職を前向きに検討できる人の特徴
第二新卒として転職したいものの、「もう少し経験を積んだほうが良いのでは」「転職したら後悔するかも…」と迷っている方もいるでしょう。ここでは、第二新卒での転職を前向きに検討できる人の主な特徴を挙げました。転職すべきかどうか悩んでいる方は、ぜひ参考にしてみてください。
新卒入社時とは別の業界や職種に挑戦したい
「新卒入社した会社とは異なる業界や職種に挑戦してみたい」という思いが強ければ、転職を検討してみるのも手です。新卒入社した会社で実際に働いてみたことで、より関心が持てる分野や自分に向いている業務に気づける場合もあります。今の会社で自分に合った仕事に携わるのが難しいなら、転職も一つの選択肢になり得るでしょう。
明確な転職後のビジョンがある
「転職後のビジョン」を明確に描ける人も、前向きに転職を検討しやすいでしょう。「なぜ転職したいのか」「転職することで何を実現したいのか」をもとに応募先を選べば、転職して後悔するリスクを減らせます。ただし、明確なビジョンが描けていない場合、次の職場でも同じような問題を抱えて転職を繰り返すリスクが増すので注意しましょう。
転職すべきかどうか悩んでいる第二新卒の方は、「24歳で転職するのは遅い?おすすめの職種や仕事探しのコツを紹介」も併せてご覧ください。
第二新卒での転職に注意すべき人の特徴
転職を考えている第二新卒の方のなかには、「転職するのは早過ぎるかも…」「経歴が短いけれど自分に合う転職先は見つかる?」と不安を抱いている方もいるでしょう。以下では、第二新卒での転職に注意すべき人の特徴を紹介します。今後の転職活動の参考にしてみてください。
転職理由が漠然としている
「現状に不満はないけど、なんとなく仕事を変えたい」「今よりも良さそうなところがあれば転職したい」など、漠然とした気持ちなら、現段階では転職はおすすめしません。「自分がなぜ転職したいと思ったのか」「どの部分を改善したいのか」などを明確にしておかなければ、応募先企業とのミスマッチを引き起こしたり、面接で説得力のあるアピールができなかったりするからです。
第二新卒で転職するなら、転職先への条件や理想を具体化し、それに沿って行動することが求められるでしょう。
業界や職種へのこだわりが強過ぎる
特定の業界や職種にこだわり過ぎていると、視野が狭まってなかなか転職先が決まらないこともあります。第二新卒は前職での経験が浅いため、「確実に△△の仕事がしたい」といった考えで仕事を探すと転職先が限られてしまい、転職が難しくなる可能性があるでしょう。
第二新卒の転職活動をスムーズに進めるためには、視野を広げて求人を探すのがおすすめです。希望の業界や職種にとらわれず「将来的に△△の仕事もできる」「希望職種に近い業務も含まれる」などの視点を持って仕事を探してみましょう。
転職先への理想が高過ぎる
職場に求める理想が高過ぎる第二新卒者の場合も、転職はあまりおすすめしません。転職を考えるときは、「残業が少なくて休みが多い職場を選びたい」「給与が高くて福利厚生が充実していてほしい」「やりがいのある仕事がしたい」などの希望を明確にすることが重要です。しかし、希望がすべて叶うような職場を探すのは容易ではありません。
社会人経験が浅いと、「自分が一番重要視しているポイントは何なのか」を絞れていない可能性もあります。第二新卒として転職する際は、就業先に求める条件の優先度をある程度決めておくのが望ましいでしょう。
転職すべきか悩んでいる第二新卒者は、「第二新卒の転職相談先はどこ?よくある悩みや質問するときのポイントを解説」もチェックしてみてください。
第二新卒での転職で失敗しやすい要因
第二新卒が転職に失敗するのは、自己分析や求人の探し方などさまざまな要因が考えられます。この項では、主な3つの要因について解説するので、あらかじめ準備して失敗を回避しましょう。
1.応募先企業で求められるスキルが足りない
第二新卒は正社員経験者なので、基本的には「中途採用枠」で転職活動を行います。転職希望者のなかには経験やスキルが豊富な人材もいるため、即戦力や実績を求める企業では第二新卒が不利になる場合もあるでしょう。
経験より若さを求める企業や、長期的なキャリア形成を踏まえた研修制度のある企業など、第二新卒の強みを活かせる企業を探すのがポイントです。
キャリアアップに繋がらない可能性もある
第二新卒での転職でキャリアアップを目指すのは、企業によっては難しい場合もあります。経験の浅い第二新卒は、転職先でゼロからのスタートとなる場合もあるからです。即戦力となる転職者であれば転職を機にキャリアアップできますが、第二新卒の場合は一時的にキャリアダウンする可能性も念頭に置きましょう。
また、第二新卒として転職すると、状況によっては思うように出世できない可能性もあるようです。大手企業では基本的に、総合職の人が管理職に就きやすく、かつ総合職の採用を新卒に限定しているところも。新卒入社した人のほうが出世コースを開きやすい場合があるのは、第二新卒で転職するデメリットといえるでしょう。
2.早期離職の理由を説明できない
前の会社を短期間で辞めた理由について、採用担当者の納得を得られる説明ができないと選考に通過するのは難しいといえます。前述のとおり、企業側は第二新卒に対して早期離職を懸念する場合があるため、退職理由について質問される可能性は高いでしょう。
1つの業界や現場で経験を積んできた中途採用者よりも、「根気がないのではないか」というイメージを持たれやすいと考えらるため、「なんとなく」「勢いで」といった説明では、採用担当者の不安を解消できません。退職理由の説明は志望動機にも関連するので、しっかりと準備しておくことが重要。マイナスイメージを避けるためには、新卒の会社を早期離職した理由をしっかりと答えられるようにしておく必要があるでしょう。
3.面接で退職理由を聞かれた際に不満を述べてしまう
面接で退職理由を聞かれた際、前の会社に対する不満を述べるのは避けましょう。実際は不満があっての退職だとしても、表現を変えて前向きな転職であると印象づけるのがポイントです。「入社しても不満があるとすぐに辞めそう」と思われないように説明しましょう。
転職後も前職と比べて不満を感じることがある
第二新卒として転職したあと、人によっては「前職のほうが良かった」と比較してしまうかもしれません。新卒での業務経験があると、新卒入社した当時の記憶を基準にしてしまう場面はどうしても出てくるもの。給料面や労働時間、福利厚生などを比べてマイナス面が見つかると、不満を感じる可能性はあるでしょう。
また、初めての転職となる第二新卒は、新しい現場や環境に戸惑ってしまう可能性もあります。前職と同じ業界や職種でも、企業が変われば仕事のやり方や考え方は変わるもの。職場になかなか馴染めず、転職を繰り返してしまう可能性もゼロではありません。
「こんなはずじゃなかった」と後悔しないためにも、自己分析や企業研究などの事前準備はしっかりと整えておく必要があります。第二新卒が転職を成功させるために行う準備
第二新卒が転職を成功させるためには、自己分析や企業研究、転職理由の深掘りなどの準備が必要です。ここでは、第二新卒が転職成功のために実践したい6つの準備を紹介します。
第二新卒が転職を成功させるために行う準備
- 自己分析
- 企業研究
- 転職理由の深掘り
- アピールポイントの整理
- 応募書類の作成
- 面接で聞かれやすい質問への回答
1.自己分析
第二新卒の方は、実際に社会で働いた経験をふまえて入念な自己分析を行いましょう。一定の社会人経験がある第二新卒だからこそ、面接で「今後のキャリアについてどう考えているのか」など新卒よりも具体的なキャリアビジョンを求められます。
面接で自分の考えをしっかりと伝えられれば、第二新卒ならではの強みをより効果的にアピールできます。将来的にどのような働き方をしたいのか、その理想を実現するためにどのようなキャリアが必要なのかなど、自身の考えを見つめ直してみてください。
適職診断を活用するのも一つの方法
自己分析をする際は、適職診断を活用するのも一つの方法です。適職診断とは、複数の質問への回答結果をもとに適職を判定してくれるツールのこと。自分の適職を考えるうえでの参考材料として利用してみましょう。
就職・転職エージェントのハタラクティブでも、無料の適職診断をご用意しています。このコラムの冒頭に所要時間1分程度で簡単に行える適職診断があるので、ぜひ試してみてください。
2.企業研究
長期的に働ける会社や自分に合った企業を見つけるためにも、転職活動では企業研究をしっかりと行いましょう。新卒の就活で何が足りなかったのかを振り返り、マッチ度の高い企業を選ぶことが大切です。たとえば、新卒のときにイメージ先行で企業を選んでしまったのなら、今度は業界研究やOB・OG訪問などを行い企業の実態を掴む努力が必要でしょう。
企業研究における第二新卒の強みは、前職と比較できることです。応募先企業の職場環境や仕事の進め方が自分にとってストレスでないか、モチベーションを感じられそうかなどを現実的に判断すれば、マッチ度の高い企業を選べるでしょう。
3.転職理由の深掘り
第二新卒の転職活動では、転職理由の深掘りも重要です。実際にはネガティブな理由で退職した方も、自身の思いを見つめ直し、伝え方を工夫してみましょう。たとえば、「人間関係が悪く、仕事内容にも不満があった」という転職理由の場合、「周囲とのチームワークを活かしたい」「集中して仕事に取り組み、スキルアップを図りたい」といった変換ができます。
「転職理由を第二新卒が伝える際の注意点は?面接の回答例文や書き方も紹介」では転職理由の例文をまとめているので、ぜひご参照ください。
4.アピールポイントの整理
第二新卒の方のなかには、「正社員としての経験が少ないからアピールポイントがない」と考えてしまう人もいるようです。しかし、第二新卒ならではの強みに期待する企業は多いといえます。
たとえば、「業務効率化のために△△を取り入れた」「××のスキルを得るため、仕事をしながら資格を取った」など、具体的な経験を根拠にしましょう。また、企業の求める人材像と照らし合わせるのもポイントです。
第二新卒の強みの伝え方については、「第二新卒の強みとは?見つけ方や転職活動での自己PR方法を例文付きで解説」で詳しく説明しています。
5.応募書類の作成
転職活動を成功させるためには、企業側に「この人材がほしい」と思ってもらえるような、魅力的な応募書類を作ることが大切です。
第二新卒の方のなかには、「社会人経験が浅いため、応募書類でどうアピールすれば良いのか分からない…」と悩む方もいるでしょう。下記を参考に、これまでにやってきたことを書き出してみると、伝えたい内容が見えてくるかもしれません。
- ・成果を出した仕事
- ・研修期間に行ったこと
- ・周りの人から褒められたこと
- ・仕事を通じて学んだこと
- ・自分が主体的に取り組んだこと
あなたの強みとなる情報を深掘りし、自己アピールに繋げてみてください。自分らしさを伝えられる、魅力的な応募書類を作成しましょう。
6.面接で聞かれやすい質問への回答
第二新卒の面接では、新卒就活とは異なる視点で質問される場合があります。第二新卒が採用面接でよく聞かれる質問には、以下のような内容が挙げられるでしょう。
- ・なぜ新卒で入社した会社を短期間で退職したのか
- ・前職とは全く異なる分野に挑戦してもらうことになるが大丈夫か
- ・仕事に対してどのような考えを持っているか
- ・転職前の仕事で最も辛かったのはどのような仕事か
- ・前職で学んだことや身についたことはあるか
面接で聞かれやすい質問への回答を用意していないと、志望度の高さを懸念される可能性があります。応募する企業の特性に合わせ、よくある質問に対する具体的な内容を考えておきましょう。
事前にしっかりと準備し、模擬面接を繰り返し行っておくと、本番も落ち着いて答えられます。
第二新卒が面接でうまくアピールするコツ
この項では、第二新卒が面接でうまくアピールするコツを紹介します。自信を持って本番に臨めるよう、面接対策を万全にしておきましょう。
長期のキャリアプランを伝える
第二新卒の離職経験から「数年で辞めてしまわないか」という企業側の懸念を払拭するために、入社後に実現したいことを伝えましょう。そのためには、長期的なキャリアプランを立てることが欠かせません。
キャリアプランは、1〜2年の短期目標・3〜5年の中期目標・6〜10年の長期目標といった構成で考えるのがポイント。それぞれに具体的な目標を立て、10年後の成長が企業の躍進とリンクしていると示せれば、高評価に繋がります。
退職理由はポジティブな表現で答える
面接で転職・退職理由を質問されたら、ポジティブな伝え方を意識するのがコツです。たとえば、「人間関係が悪かった」「評価制度に不満があった」といった理由で前職を辞めた場合は、「チームとして周囲と連携しながら働きたい」「自分の成果が可視化される環境でスキルを磨きたい」のようにポジティブな内容に言い換えられないか考えてみましょう。
第二新卒が転職する際に避けるべき退職理由
「仕事に魅力を感じなかったから」と伝えてしまうと、就業意欲や仕事に対する姿勢がないと評価されてしまう可能性があります。また、「魅力を感じない仕事を選んでしまった=自己分析や企業研究が十分ではなかった」という印象にもつながります。「希望する部署へ配属されなかったから」は、自己中心的で柔軟性に欠ける印象を与えるでしょう。そもそも、希望は問われても配属は企業が判断すること。「採用しても希望通りにならなければ、また退職するのでは」と思われてしまいます。このように、ネガティブな退職理由はマイナスイメージが強まるため避けましょう。
前職での経験を教訓にする
前職での経験から学び成長したエピソードを、アピールとして伝えるのもおすすめです。第二新卒は前職の就業期間が短いため、大きな成功体験がないのは企業側も分かっています。
しかし、短い期間でも学びを得たのなら、その姿勢は評価の対象になるでしょう。失敗体験を教訓として次に繋げようとするエピソードでは、素直さを伝えることができます。
自己PRでは「熱意」や「企業とのマッチ度の高さ」を示す
自己PRでは、仕事への熱意や企業とのマッチ度の高さをアピールしましょう。第二新卒者の職務経験が少ないことは企業側も承知しているため、そのぶん「入社意欲が高いか」「自社に合う人材か」といった点を見られる傾向にあります。
面接では、仕事へのやる気や応募先企業で活かせる自分の強みを伝え、経験不足を補える要素があることを示しましょう。
転職理由と志望動機に一貫性を持たせる
転職理由と志望動機には一貫性を持たせることが重要といえます。たとえば、転職理由と志望動機が矛盾しているのは以下のような例です。
【転職理由】
「仕事が正当に評価されなかったため退職しました」
「御社はフラットな組織で自由な働き方を尊重しており、評価制度などを設けず社員の個性を尊重しているところに魅力を感じました」
理由は明確なものの、一貫性がありません。上記の志望動機を「御社は人事評価制度を整備しており、キャリアアップの道筋がしっかりと示されている点に魅力を感じました」のようにすれば整合性を保てるでしょう。
面接では熱意やポテンシャルをうまく伝えよう
面接では、あなたの熱意やポテンシャルを積極的に伝えることが重要です。目的を持った転職であることを伝えたうえで、貢献意欲や入社後のビジョンを示せば、企業側にポジティブな印象を与えられるでしょう。
ただし、前向きな姿勢をアピールするためであっても嘘は厳禁です。正直な回答に努めつつ、できるだけポジティブな印象に繋がるような伝え方を練習しておきましょう。
「第二新卒の転職準備の進め方とは?面接対策や企業研究のコツも解説!」では、第二新卒が面接で聞かれやすい質問をまとめているため、ぜひ参考にしてみてくださいね。ハタラクティブキャリアアドバイザー後藤祐介からのアドバイス
スムーズな転職をしたい第二新卒におすすめな時期
第二新卒におすすめの転職時期として、「1月~3月ごろ」と「7月~9月ごろ」が挙げられます。
年度末にあたる3月は1年のなかで退職者が増える時期のため、企業の採用活動も活発になります。4月に入社する新卒者と一緒に研修が行えるよう、第二新卒の募集を行う企業もあるでしょう。
第二新卒が転職をする場合は、4月入社を想定した企業の採用活動に合わせて、1月ごろから活動を本格化させるのがおすすめ。3月中には内定をもらうことを目標に、計画的に転職活動を進めましょう。
また、7月~9月は、6月にボーナスを受け取ったあとに退職する人が出始め、下半期に向けて人事異動や人員調整が行われる時期ともいえます。年度の中間にあたるため、第二新卒も対象となる「中途採用」の求人募集が展開されるでしょう。10月入社を目指して7月ごろから転職活動を始めれば、スムーズな転職が期待できます。
転職のタイミングで悩む第二新卒者は、「新卒入社後の転職におすすめのタイミングは?在職期間別にコツを紹介」のコラムもご覧ください。
内定までのスケジュールをきちんと考えよう
スムーズな転職を叶えるためにも、活動開始から内定までのスケジュールを立ててから実行しましょう。第二新卒は新卒と違い通年で選考を受けられるため、「転職したい」と思ったらすぐに行動に移せます。しかし、一社ごとに結果を待ってから次に行動を起こしていては転職活動期間が長引いてしまうため、転職活動では、複数の企業を同時並行で進めるのがおすすめ。複数の企業を同時に受けると比較検討ができ、自分に合う求人を逃すリスクも防げます。選考をこなすうちに自分の希望が明確になる場合もあるので、可能な範囲で複数の企業の選考を並行して受けましょう。
第二新卒が転職先を探すためにおすすめな4つの行動
第二新卒として転職することを決めたら、求人情報を集めましょう。幅広く転職先を探すためには、求人情報の入手経路を複数持っておくのがおすすめです。ここでは、第二新卒がすぐにできる転職先探しの方法を紹介します。
1.企業のWebサイトで採用情報をチェックする
企業のWebサイトには採用情報が掲載されていることがあるため、気になる企業があればチェックしてみましょう。企業によっては、ほかのサービスで求人を掲載しておらず、自社サイトのみで扱っている場合もあるようです。
企業の理念や事業内容といった情報も併せて確認しておくと、選考時に活かせます。採用情報は随時更新される可能性を考慮し、定期的に確認してみましょう。
2.転職サイトの求人情報をチェックする
転職先を探す際は、転職サイト(求人サイト)を利用する方法もあります。転職サイトとは、求人情報を提供しているWebサイトのこと。希望条件を選択することでマッチする求人を検索でき、パソコンやスマホで求人を探せるのがメリットです。
ただし、求人への応募や面接日程の調整といった段取りは、すべて自分で行う必要があります。転職サイトを利用して転職活動を進める方法は、「自分のペースで転職活動を進めたい」という第二新卒の方に向いているでしょう。
「第二新卒歓迎」「未経験OK」の求人を探すのがおすすめ
第二新卒の方は、「第二新卒歓迎」「未経験OK」の求人を探して応募するのがおすすめです。「第二新卒歓迎」の求人は、企業が第二新卒の特性を理解したうえで募集をかけていると考えられるため、ミスマッチを起こす可能性が低いといえます。
また、正社員経験が浅い第二新卒の場合、一定の経験やスキルが問われる中途採用の求人よりも、「未経験OK」の求人に応募したほうが有利に転職活動を進められるでしょう。
3.複数の企業へ応募する
前述したように、転職活動では複数の企業の選考を並行して行うのがおすすめです。効率よく転職活動を行えるだけでなく、書類作成や面接の経験を短期間で積めるため内容がブラッシュアップできるでしょう。
応募した企業の比較ができたり、短期集中で転職に対するモチベーションを保てたりというメリットもあります。ただし、やみくもに応募していては書類作成や面接日程の調整が大変になってしまうため、自己分析や企業研究を行ったうえで応募先を選定しましょう。
4.就職・転職エージェントに登録する
第二新卒の方は、就職・転職エージェントに登録しておくと、スムーズな転職を実現できます。
就職・転職エージェントは民間の就職支援サービスです。専任のアドバイザーがキャリアカウンセリングを行い、希望条件や適性を踏まえたおすすめの求人を紹介してくれます。応募書類の作成や面接対策のアドバイス、企業とのやり取り代行などのサービスもあるので、一人での転職活動に自信がない方も安心です。
就職・転職エージェントは、サービスの対象者や内容がそれぞれ異なります。第二新卒の方は、20代や社会人経験が浅い方の就職・転職支援に力を入れているエージェントを選ぶのがおすすめ。エージェントの選び方については、「転職エージェントの使い方を解説!利用時の基本の流れと賢い活用方のコツ」を参考にしてみてください。
第二新卒の転職でエージェントを利用するメリット
第二新卒がエージェントを利用するメリットとして大きいのが、「転職活動に関するすべてをサポートしてくれる」こと。第二新卒として転職する際は、就職活動との違いや就業経験をどうアピールするか、短期間での離職をどう説明するかなど不安や疑問が多く生まれるはずです。しかし、転職なので同僚に相談することは難しいでしょう。エージェントを利用すれば専任のアドバイザーが対応してくれるので、疑問を解決しながら転職活動に臨めます。また、第二新卒が抱きやすい「次は失敗したくない」「次は自分に合う・長く働ける会社で働きたい」という希望に対しても、丁寧なヒアリングや適性に合う求人紹介といったサポートを活用できるのがポイント。転職後のサポートを行っているエージェントも多いため、大きな力となってくれるはずです。
第二新卒がいつまでか気になるなら早めに動き出そう
転職を考えており、「第二新卒はいつまでが該当する?」「自分は第二新卒の対象?」と気になっている方は、できるだけ早めに行動を起こしましょう。未経験の仕事や業界への転職を検討している場合は、第二新卒のうちに挑戦するのがおすすめです。
第二新卒は吸収力や柔軟性に富んでいると判断されやすく、長期的な雇用が期待できる人材として企業から評価されやすい傾向にあります。しっかりと選考対策を行い、面接で自分自身の熱意を伝えれば、未経験から採用される可能性は十分にあるでしょう。
転職活動の開始から離職・内定までの期間は?
厚生労働省の「令和2年転職者実態調査の概況(p.20)」によれば、転職活動を始めてから離職するまでの期間は「1ヶ月以上3ヶ月未満」が28.8%と最も高い割合となっています。また、第二新卒が含まれる20代を見ても、「1ヶ月以上3ヶ月未満」と答えた人の割合は、20~24歳で37.4%、25~29歳で29.6%と1位でした。
また、同資料によると、離職してから就職するまでの期間で最も多いのが「1ヶ月未満」の27.6%、次いで「離職期間なし」が26.1%となっています。離職から内定までそれほど期間は空かない場合が多いようですが、10ヶ月以上かかる場合もあるようです。在職中に転職先が決まらなかった場合、離職後も転職活動を続けなくてはなりません。転職するまでには短くても3ヶ月程度はかかるものと考え、余裕を持って転職活動のスケジュールを組みましょう。
なお、今の会社を退職するのは、転職先の内定を受けてからが望ましいといえます。企業には予算や既存社員との兼ね合いなどさまざまな事情があるため、最終的な結果がどうなるのかは読めない側面もあります。内定が出る前に退職してしまうと安定した収入がなくなり、その後の転職活動に支障をきたす恐れも。面接で好感触だったとしても、正式に内定が出るまでは退職しないのがおすすめです。
転職活動の流れや必要な準備期間について詳しく知りたい方は、「転職活動にかかる期間とは?準備の目安や早めに終わらせるコツを知ろう」をご確認ください。
参照元厚生労働省
令和2年転職者実態調査の概況
「初めての転職活動で何から始めて良いのか分からない」「なかなか自分一人では内定が獲得できない…」というお悩みを抱えている方は、転職活動のプロに相談しながら転職を進めるのがおすすめです。
就職・転職エージェントのハタラクティブは、若年層に特化した転職支援サービスです。第二新卒を歓迎している求人も数多く取りそろえています。キャリアアドバイザーが一人ひとりの希望や状況に沿った提案をするので、転職をお考えの方はぜひご相談ください。
第二新卒での転職に関する疑問やお悩み
ここでは、これから採用選考を受けようと考えている第二新卒向けに、よくある疑問をQ&A方式で紹介します。
第二新卒とは社会人経験何年目までを指す?
このコラムの「第二新卒とは社会人経験3年以内を指すのが基本」でも説明した通り、一般的には新卒から3年目までの若手のうちに転職活動を行う人を第二新卒と呼びます。ただし、明確な定義は存在しないため企業によって第二新卒の扱いが異なるのも事実。「第二新卒は何歳まで?定義や企業にとってのメリットをご紹介」のコラムもご覧ください。
第二新卒の求人の探し方は?
転職サイトや求人広告、企業のWebサイトのほか、ハローワークや転職エージェントで探す方法があります。転職サイトや企業のWebサイトは、いつでも手軽にアクセスできるのがメリット。一方、ハローワークや転職エージェントはアドバイザーによる手厚いサポートが魅力です。
なお、地元の求人に注目したいなら、新聞の求人広告やフリーペーパーもチェックしましょう。「仕事の探し方が分からない人へ!状況・タイプ・年齢別に対処法を紹介」のコラムでは求人の探し方を詳しく紹介しているので、ご覧ください。
第二新卒がフリーターになったら人生終了?
フリーター期間が長引くと就職が難しくなるため、「人生終了」と思ってしまう人もいるようです。しかし、20代で早めに行動を起こせば転職成功の可能性が高いので、心配し過ぎる必要はないでしょう。
「フリーターのままだと人生終わり?生涯設計に与える影響や逆転方法を解説」のコラムでは、フリーターのままでいるとどのようなリスクがあるのか詳しく解説しています。早めの転職を肝に銘じるためにも、参考にしてみてください。
第二新卒で大手企業に転職するのは無理ですか?
少子化の影響で若い人材が歓迎されやすいため、新卒時より難易度は上がるものの、大手企業への転職も不可能ではないでしょう。
ただし、転職理由を明確にし、将来のビジョンやキャリア設計を立てたうえで転職活動を行うのが重要です。第二新卒で大手企業を狙いたいという人は、「第二新卒で大手へ転職する方法!面接のポイントや採用につなげるコツを解説」のコラムで内定を得るためのポイントを確認しておきましょう。
第二新卒に転職サイトの利用はおすすめ?
第二新卒や既卒を対象とする転職サイトであればおすすめです。そのような転職サイトでは、未経験歓迎や人柄重視の求人が多いため、第二新卒にとってチャンスが豊富といえます。
しかし、ターゲットを絞っていない転職サイトでは、「経験必須」「管理職募集」といった求人も含まれ、第二新卒向けの募集を探すのが困難な場合も。第二新卒が応募可能な求人を探すのが難しい方は、ハタラクティブに求人を紹介してもらうことも検討してみてください。
- 経歴に不安はあるものの、希望条件も妥協したくない方
- 自分に合った仕事がわからず、どんな会社を選べばいいか迷っている方
- 自分で応募しても、書類選考や面接がうまくいかない方
ハタラクティブは、主にフリーター、大学中退、既卒、そして第二新卒の方を対象にした就職・転職サービスです。
2012年の設立以来、18万人以上(※)の就職・転職をご支援してまいりました。経歴や学歴が重視されがちな仕事探しのなかで、ハタラクティブは未経験者向けの仕事探しを専門にサポートしています。
経歴不問・未経験歓迎の求人を豊富に取り揃え、企業ごとに面接対策を実施しているため、選考過程も安心です。
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一人ひとりの経験、スキル、能力などの違いを理解した上でサポートすることを心がけています!
京都大学工学部建築学科を2010年の3月に卒業し、株式会社大林組に技術者として新卒で入社。
その後2012年よりレバレジーズ株式会社に入社。ハタラクティブのキャリアアドバイザー・リクルーティングアドバイザーを経て2019年より事業責任者を務める。