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高卒からの就職先におすすめの業界や職種一覧!向いている人の特徴も紹介
更新日
この記事のまとめ
- 高卒の就職内定率は男女計で98.0%
- 高卒の方の就職先では、若手人材を求める傾向がある業界を選ぶのがおすすめ
- 学歴不問で就職後にスキルを身につけられる企業は、高卒の就職先の選択肢の一つ
- 高卒から自分に合う就職先を見つけるには、自己分析が欠かせない
- 一人での就職活動が不安なときは就職・転職エージェントに相談しよう
「就職先の選び方が分からない」と悩む高卒の方もいるでしょう。就職先を選ぶ際は、高卒から正社員を目指しやすい業界や企業に絞って就職活動をするのがおすすめです。このコラムでは、高卒から挑戦しやすい業界や職種、その仕事に向いている人の特徴などを解説します。具体的な就職先の探し方や選考でのアピールに役立つ資格も解説するので、ぜひご覧ください。
就職先を選ぶ前にチェック!高卒の就職事情
就職先を選ぶ前に、高卒者の就職事情を把握しておきましょう。この項では、高卒者と大卒者の就職率の違いを解説するので、参考にしてみてください。
高卒で就職先を見つけた人の割合は98.0%
文部科学省の「令和6年3月高等学校卒業者の就職状況(令和6年3月末現在)に関する調査について」によると、2024年3月に高校を卒業した人の就職率は男女計で98.0%です。また、厚生労働省の「令和6年3月大学等卒業者の就職状況 (4月1日現在)を公表します」と比較すると、男女別・学歴別の就職内定率は以下のようになっています。
性別 | 高卒者の就職率 | 大卒者の就職率 |
---|---|---|
男性 | 98.4% | 97.9% |
女性 | 97.2% | 98.3% |
男女計 | 98.0% | 98.1% |
参照:文部科学省「令和6年3月高等学校卒業者の就職状況(令和6年3月末現在)に関する調査について」「令和6年3月大学等卒業者の就職状況 (4月1日現在)を公表します」
上記のデータをみると、大卒者と高卒者の就職率はほとんど変わりません。「自分は大卒ではないから…」と負い目を感じず、就職に向けて積極的に行動してみましょう。
高卒からの正社員就職は「高卒フリーターから就職できる?不利といわれる理由や正社員になる方法を解説」で解説しているので、ぜひご覧ください。
高卒女性と男性の就職率にも大きな違いはない
前出のデータによると、高卒女性の就職率は97.2%で高卒男性は98.4%です。両者の差は1.2%と小さいため、「性別によって就職難易度が変わるのでは」と不安になり過ぎる必要はないでしょう。企業側は性別よりも個人の資質や適性を重視して採用活動を行うため、自分の魅力をしっかりとアピールできるように準備することが大切です。
参照元
文部科学省
令和6年3月高等学校卒業者の就職状況(令和6年3月末現在)に関する調査について
令和6年3月大学等卒業者の就職状況 (4月1日現在)を公表します
高卒から正社員を目指しやすい就職先の4つの特徴
ここでは、高卒の方が正社員就職を目指しやすい企業や業界の特徴をご紹介します。就職活動を進める際は、以下の内容を踏まえておくのが望ましいでしょう。
高卒から正社員を目指しやすい就職先の特徴
- 体力やフットワークの軽さを求めている
- 学歴不問の求人を出している
- 人手が不足している
- 教育・研修制度が整っている
1.体力やフットワークの軽さを求めている
体力やフットワークの軽さを求められる仕事は、年齢が若い高卒の方が挑戦しやすいようです。
たとえば、肉体労働や外回りが多い仕事は、体力がありフットワークも軽い若手人材の需要が高い傾向にあり、高卒から正社員を目指しやすい就職先といえます。特に、人手不足だったり社員の平均年齢が高かったりする企業では、若手の人材は重宝されるでしょう。
2.学歴不問の求人を出している
高卒から正社員になりやすい会社には、「学歴不問」の求人を出しているという特徴もあります。「学歴不問」の求人では学歴よりも意欲や適性が重視される傾向にあるため、高卒の方も挑戦しやすいでしょう。
ただし、「学歴不問」と謳われているからといって採用基準が低いわけではありません。選考対策を怠ると不採用になる場合もあるため、事前にしっかりと準備をしたうえで企業に合わせたアピールをすることが大切です。
3.人手が不足している
人手不足の業界は、応募の間口を広げた求人が多い傾向にあるため、高卒から正社員を目指す際に狙い目といえます。厚生労働省の「労働経済動向調査(令和6年11月)の概況」によると、産業別の労働者の過不足状況は以下のとおりです(人手不足感が高い5つの産業を抜粋)。
産業 | 人手不足に感じる | 人手過剰に感じる | D.I.(不足-過剰) |
---|---|---|---|
医療、福祉 | 64% | 1% | 63% |
運輸業、郵便業 | 58% | 1% | 57% |
建設業 | 58% | 1% | 57% |
学術研究、専門・技術サービス業 | 58% | 2% | 56% |
情報通信業 | 55% | 1% | 54% |
参照:厚生労働省「労働経済動向調査(令和6年11月)の概況 表1 産業別正社員等労働者過不足状況及び労働者過不足判断D.I.(p.5)」
上記から、「医療、福祉業界」「物流業界」「建設業界」「IT系業界」などは、特に人手不足感が強いと分かります。これらの業界を就職先の候補にすると、高卒から正社員になれる可能性が高まるでしょう。
ただし、就職先を決めるときは人手の過不足状況だけでなく、自分の適性に合うかどうかを考慮することが大切です。「自分の性格に合っているか」「強みを活かせるか」といった点も考え、長く働ける仕事を選びましょう。
参照元
厚生労働省
労働経済動向調査
4.教育・研修制度が整っている
教育・研修制度が整っている就職先は、高卒から正社員を目指す方におすすめといえます。教育体制が整っている企業は、将来の成長を見込んで未経験者を一から育てていこうと考える傾向にあるためです。高卒から就職を狙う場合は、就業意欲やポテンシャルをアピールして評価につなげましょう。
高卒の方の就職先におすすめの6つの業界
高卒の方が就職先を選ぶ際は、未経験から始めやすく、学歴にかかわらず活躍できる傾向のある業界を中心に探してみるのがおすすめです。以下では業界を6つ挙げて解説するので、就職先を決める際の参考にご覧ください。
おすすめの業界
- アパレル業界
- 建設業界
- 保険業界
- 飲食業界
- IT業界
- 運送業界
1.アパレル業界
アパレル業界は、高卒者の方におすすめな業界の一つです。学歴よりもセンスやコミュニケーション力が重視されやすいため、適性や意欲をアピールできれば未経験から就職できる可能性は十分にあるでしょう。
アパレル業界には、商品開発や生産、販売などの部門があります。自分のアイデアを形にしたい方は商品開発、手を動かす仕事がしたい方は生産、お客さまとコミュニケーションを取りながら働きたい方は販売というように、自分に合った就職先を選んでみてください。
正社員
店舗販売職 ※総合職※
年収 274万円 ~ 383万円
-
大手企業,未経験OK,残業少なめ,賞与あり,学歴不問,安定的な仕事,昇給あり,諸手当あり
2.建設業界
建設業界は深刻な人手不足によって若手の人材を必要とする企業が存在するため、高卒から挑戦しやすい傾向にあります。建設業界に興味がある高卒の方は、スキルや経験を重視されにくい「未経験歓迎」の求人に注目してみましょう。
建設業界の業務は、計画や進行に関わる設計・施工管理、実際に建設作業を行う現場の仕事、専門技術を必要とする電気設備工事の仕事などさまざまです。熟練の職人もいれば若手の新人もいるため、世代を問わず円滑なコミュニケーションが取れる方に向いているといえます。
3.保険業界
保険業界にも未経験者を歓迎する求人があるため、高卒の方も就職を目指しやすい業界の一つといえます。未経験から挑戦しやすい保険業界の仕事は営業職が一般的です。保険業界の営業職ではお客さまに保険商品への加入を提案し、契約の獲得を目指します。
扱う保険の種類は、生命・損害・医療など、就職する会社によってさまざまです。親身になって人の話を聞いたり、相手の要望を汲み取ったりするのが得意な方は、その能力を業務に活かせるでしょう。
4.飲食業界
高卒の方が就職先を探す際は、飲食業界を視野に入れるのもおすすめです。飲食業界も特別なスキルを必要としない傾向があるため、未経験から挑戦しやすいでしょう。
飲食業界に就職した場合、個人経営のレストランや大手チェーンの居酒屋、カフェ、ファミリーレストランなどの店舗で働くのが一般的。経験を積んだのちに、店長やエリアマネージャーといった役職を目指すといったキャリアプランを描くことも可能です。
正社員
店長候補
年収 276万円 ~ 386万円
-
大手企業,未経験OK,賞与あり,安定的な仕事,昇給あり,諸手当あり
5.IT業界
近年急成長しているIT業界では、事業の拡大にともない、若手人材の採用を積極的に行う企業が多い傾向にあります。未経験者を歓迎している会社もあるので、パソコンやIT技術に興味のある高卒の方は就職先の選択肢に加えてみてください。
今後は業界問わずIT技術の必要性が高まるとされているため、若いうちにITスキルを身につけておけば、将来的にほかの業種へ好待遇で転職できる可能性もあります。
6.運送業界
ネット通販の普及によって物量が急激に増加しているため、運送業界は人手不足の傾向にあります。そのため、「未経験の人にも間口を広げて人手を確保したい」と考える企業も少なくないようです。学歴やスキルよりも若さやポテンシャルに期待されて採用される可能性があるため、就職先を探している高卒の方は注目してみてください。
ただし、運送業界で荷物運搬の仕事をするには、運転する車両に応じた運転免許が必須です。そのため、運送業界への就職を目指す方は、事前に普通自動車第一種免許以上を取得をしておくのが望ましいでしょう。
運転免許の受験資格は?
警察庁の「受験資格」によると、第一種運転免許の受験資格は以下のとおりです。
免許種別 | 年齢 | 免許経歴 |
---|---|---|
大型 | 21歳以上 | 中型・準中型・普通・大特免許のいずれかの免許を取得しており、経歴が通算3年以上の者 |
中型 | 20歳以上 | 準中型・普通・大特免許のいずれかの免許を取得しており、経歴が通算2年以上の者 |
準中型 | 18歳以上 | 必要なし |
普通 | 18歳以上 | 必要なし |
参照:警察庁「受験資格」
準中型・普通免許は18歳以上の方に受験資格があるため、高校卒業間近の方や卒業して間もない方も受験が可能といえるでしょう。
なお、乗客を乗せて運行を行う仕事をする際に必要な普通自動車第二種運転免許の受験資格は、大型・中型・普通・大特免許いずれの場合も、年齢は21歳以上です。免許経歴は「大型、中型、準中型、普通、大特免許のいずれかの免許を取得しており、経歴が通算3年以上の者、又はほかの二種免許を取得している者」となっています。
参照元
警視庁
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高卒の方の就職先としておすすめの職種一覧
ここでは、高卒の方におすすめの職種やその概要、向いている人の特徴などを解説します。就職先選びに悩む方は参考にしてみてください。
1.製造職
製造職は高卒の方におすすめな職種の一つです。製造職は作業工程がマニュアル化されている傾向があるため、未経験の方も安心して作業を行えるでしょう。仕事内容は部品の製造や組立、加工、点検などで、就職先は工場が一般的といえます。
製造業は、工業高校の機械科を卒業した場合の就職先としてもおすすめです。就職活動の際は、自分が高校で何を身につけたかをアピールしましょう。高校で学んだ内容を活かして、商品開発や設計などの業務に携われる可能性もあります。
製造職に向いている人の特徴
手先の器用さや正確性に自信がある高卒の方は、製造職に向いているようです。同じ作業を繰り返すこともあるため、一つの物事に集中して取り組める方も適性があるでしょう。また、製造過程で他部署のスタッフとの連携が必要になる場合もあるため、コミュニケーションが好きな方にも向いているといえます。
2.建築・土木職
就職先を探している高卒の方は、建築・土木職も視野に入れてみましょう。主な仕事内容は、建築現場での建設作業や資材の運び込みなどです。
「2.建設業界」で述べたように、建設業界は人手不足のため、若手の未経験者を積極的に採用している企業も存在します。未経験者の採用を前提として教育体制を整えている企業もあるので、「一からスキルを身に付けたい」と考える方におすすめです。
建築・土木職に向いている人の特徴
前述したように建築・土木職は現場での作業が主なため、体力に自信がある方に向いている職種であるといえます。また、作業中の事故を未然に防ぐための注意力や集中力も求められるでしょう。作業内容によっては複数人で協力して進めることもあるため、協調性のある人も適性があると考えられます。
3.施工管理職
施工管理職の求人のなかには「学歴不問」「未経験歓迎」のものもあるため、高卒から目指すことが可能といえます。施工管理職の仕事内容は、建築現場で工事の日程や安全、品質などが主です。実務経験を積んだのちに「施工管理技士」の資格を取得すれば、収入アップも目指せるでしょう。
以前は、施工管理技士の受験資格に「学歴によって必要な実務経験年数が異なる」という決まりがありました。たとえば、国土交通省の「令和6年度より施工管理技術検定の受検資格が変わります」によると、旧受験資格は大卒者が実務経験3年以上なのに対して、高卒者の場合は10年以上の経験年数が必要です。
しかし、2024年度からはこのような学歴による実務経験年数の違いは撤廃されたため、高卒の方も以前より挑戦しやすくなったと考えられるでしょう。
施工管理職に向いている人の特徴
施工管理職では、現場やプロジェクト全体を統括するリーダーシップやコミュニケーション力が求められるため、統率力や意思伝達力がある人に適性があるといえます。また、トラブルや危険を事前に予測して対応策を講じられるような判断力のある人も、施工管理職として活躍できる可能性があるでしょう。
施工管理の仕事に興味がある方は、「施工管理は高卒から挑戦できる?資格や向いている人の特徴も解説」のコラムもご一読ください。
参照元
国土交通省
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4.販売職
販売職も高卒の方におすすめな就職先の一つです。「未経験者OK」「学歴不問」の求人が豊富な傾向にあるため、挑戦しやすいといえるでしょう。
仕事内容は、お客さまへの対応や商品提案、ディスプレイの変更、レジ打ちなど多岐にわたります。扱う商品は、雑貨・日用品・食品など、就職先の会社によってさまざまです。経験を積んで店長になると、スタッフの教育や売上の管理といったより責任のある業務も任される可能性があります。
販売職に向いている人の特徴
販売職はお客さまと接する仕事であるため、コミュニケーション能力があり、人と話すのが好きな方に向いているといえます。お客さまによって要望は異なるので、臨機応変に対応できる力も役に立つでしょう。
5.ドライバー
ドライバーは学歴不問の求人が多い傾向にあり、高卒の方におすすめの職種の一つです。業務内容は配送・宅配・集荷・荷下ろし・梱包・伝票作成などで、運転距離や配送物は会社によって異なります。
「高卒でドライバーの仕事はできる?必要な資格とは」では、正社員のドライバーになる方法を紹介しているので、あわせてチェックしてみてください。
ドライバーに向いている人の特徴
ドライバーは一人で車を運転する時間が長いので、単独作業が苦にならない方におすすめです。また、長距離のドライバーは長時間運転をする必要があるため、体力がある方に向いているでしょう。
正社員
ルート配送ドライバー
年収 365万円 ~ 464万円
-
大手企業,未経験OK,安定的な仕事,昇給あり,諸手当あり
6.営業職
営業職は、学歴や経歴よりコミュニケーション能力を重視される傾向にあるため、高卒から挑戦しやすい就職先の一つです。営業には新規の顧客を開拓する「新規開拓営業」や、すでに取引している顧客を回る「ルート営業」などさまざまな形態があるため、自分に合った営業スタイルを考えてみましょう。
企業によっては基本給にプラスして売上に応じたインセンティブが支払われる場合も。学歴ではなく個人の努力によって高収入を目指せる点が、営業職の魅力といえるでしょう。
営業職に向いている人の特徴
営業職はお客さまを相手にする仕事のため、人とのコミュニケーションが得意な高卒の方に向いているといえます。また、前述のように実績が給与に反映されやすいので、収入アップを目指したい方にもおすすめです。
正社員
営業・ソリューション提案
年収 648万円 ~ 1,037万円
-
未経験OK,賞与あり,昇給あり,諸手当あり
7.事務職
事務職は、経験・学歴不問とする求人もあり、高卒からの就職先としておすすめです。書類作成やデータ入力、書類の整理といった業務がメインで、電話対応や来客対応などを行う場合もあります。ルーティンワークであることが一般的なため、未経験からスムーズに仕事に慣れやすいでしょう。
事務職には、一般事務のほかに、営業のサポートを行う営業事務や医療機関で働く医療事務などもあり、就職先によって仕事内容はさまざまです。「高卒で事務職に就くには?種類ごとの仕事内容やおすすめの資格を紹介」のコラムで事務職の主な種類を紹介しているので、自分が携わりたい業務をイメージするのにお役立てください。
事務職に向いている人の特徴
事務職は「縁の下の力持ち」としてほかの社員を支える役割があります。そのため、人をサポートするのが好きな方や、裏方としてコツコツ働きたい方に向いているでしょう。パソコンを使った作業が多いため、パソコン作業が得意な方にも適しているといえます。
正社員
営業事務
年収 365万円 ~ 418万円
-
昇給あり,諸手当あり
8.飲食店スタッフ
「4.飲食業界」で述べたように、飲食店スタッフは経験や学歴が問われない場合もあるため、高卒の方の就職先としてもおすすめです。具体的な仕事内容は、ホールスタッフはオーダーや配膳、キッチンスタッフは食材の仕込みや調理などを行います。
正社員として就職すると、アルバイトの教育やシフトの調整、新メニューの開発などを任されることもあるでしょう。経験を積むことで、店長やエリアマネージャー、本社の幹部へのキャリアアップも目指せる可能性があります。
飲食店スタッフに向いている人の特徴
飲食店スタッフは接客業務が中心で、おもてなし精神がある方に向いています。「どうすればお客さまに満足してもらえるか」を常に考えて行動できる方は活躍しやすいでしょう。また、正社員としてキッチンとホールのアルバイトスタッフをまとめるには、リーダーシップも必要です。
正社員
店舗管理職
年収 340万円 ~ 475万円
-
大手企業,未経験OK,賞与あり,安定的な仕事,諸手当あり
9.公務員
公務員は「給与や雇用が安定している」というイメージから、人気がある職種の一つ。公務員試験の受験資格には基本的に学歴は関係なく、合格すれば高卒から公務員になることが可能です。
なお、公務員には「地方公務員」と「国家公務員」の2種類があります。地方公務員は都道府県や市町村、国家公務員は国の中央機関が主な就職先です。両者の違いは、「国家公務員に高卒からなれる?大卒との給与の違いや試験の種類を紹」のコラムでご確認ください。
公務員に向いている人の特徴
公務員は地域の住民や国民のために働く職種なので、「人や社会の役に立ちたい」という気持ちがある方に向いているといえます。また、民間企業と異なり業績悪化や倒産という事態に陥りにくいため、安定して働き続けられる就職先を望む方に合っているでしょう。
高卒の方におすすめの仕事は「高卒でも就職のチャンスはある!おすすめの就職先や就活成功のコツを紹介」のコラムでも紹介しているので、あわせてご覧ください。
高卒で就職先を探して社会人になるメリット
ここでは、高卒就職のメリット・デメリットを紹介します。就職するか進学するか迷っている方は、以下を参考にしてみてください。
1.進学するための学費が掛からない
高卒で就職するメリットとして、大学に進学するための学費を抑えられる点が挙げられます。
文部科学省の「国公私立大学の授業料等の推移」によると、2023年度の国立大学・公立大学・私立大学の授業料と入学料は以下のとおりです。
国立大学 | 公立大学 | 私立大学 | |
---|---|---|---|
授業料 | 53万5,800円 | 53万6,191円 | 95万9,205円 |
入学料 | 28万2,000円 | 37万4,371円 | 24万806円 |
合計 | 81万7,800円 | 91万562円 | 120万11円 |
参照:文部科学省「国公私立大学の授業料等の推移」
たとえば、私立大学に入学した場合、授業料と入学料を合わせて初年度に約120万円の学費を支払う必要があることが分かります。もし大学に進学せず高卒で就職すれば、上記の料金を支払う必要はありません。経済的な負担が少なくて済むという点は、高卒で就職するメリットといえるでしょう。
参照元
文部科学省
私立大学等の令和5年度入学者に係る学生納付金等調査結果について
2.大卒者と比べて長く社会人経験を積める
高卒で就職すると、大学に進学する人よりも先に社会に出るため、より長く社会人経験を積めるのもメリットの一つ。同世代の大卒者よりも4年分早く、社会人としてのマナーやビジネススキルを身につけることが可能です。また、自分で稼いだお金で生活したり、趣味やプライベートを充実させたりと、金銭面で早く自立できるのもメリットでしょう。
3.大卒者より早く出世する場合もある
高卒で就職した人は早くから仕事を学べるので、大卒者より早い時期に出世できる場合もあるようです。大学に進学する人が就職するまでの期間を基に考えると、一般的に両者には4年程度の差があります。そのため、仕事で成果を出せれば、大卒者よりも先に昇進したり昇給したりする可能性があるでしょう。
キャリアチェンジを実行しやすい可能性も
高卒で就職すると、将来的にキャリアチェンジを実行しやすいというメリットもあります。キャリアチェンジとは、一定の経験を積んだうえで未経験の分野へ転職すること。年齢が若いほどポテンシャルや柔軟性に期待されて、未経験の業界や職種への転職を叶えやすい傾向があります。高卒で就職した人が未経験分野へ転職する場合、年齢が若いだけでなく基本的なビジネスマナーが身についている点を企業側から評価してもらえる可能性があるでしょう。
高卒で就職するメリットは「高卒就職はやばい?内定率や成功させるためのコツ・おすすめの職業を紹介!」のコラムでも紹介しているので、チェックしてみてください。
高卒就職は現実的でない?「やめとけ」といわれる理由
高卒で就職するのにはメリットもある一方、「就職せずに進学するべき」という意見もあるようです。以下でその理由を解説しているので、参考にしてみてください。
「高卒は不利」というイメージが先行しているから
「高卒者は大卒者よりも不利」というイメージが先行し過ぎていることが一つの要因です。文部科学省の「令和5年度学校基本統計(学校基本調査の結果)確定値を公表します。 」によると、2023年度の大学への進学率は57.7%で過去最高を記録。現代では多くの人が大学へ進学するため、「高卒者は就職で不利になるのでは…」というイメージをもたれやすいと考えられます。
ただし、上記はあくまでもイメージに過ぎません。前述したように、学歴よりも若さや意欲などを重視する企業も存在するため、求人選びや就活のポイントを押さえれば、高卒から就職することは十分可能です。
参照元
文部科学省
学校基本調査ー令和5年度 結果の概要ー
学歴フィルターが採用に影響することがあるから
採用選考時の学歴フィルターの存在も、高卒者の就職先が見つかりにくいといわれる理由の一つです。大手企業には数百~数千人が応募することもあるため、採用担当者がすべての応募者の面接を行う時間はありません。そのため、書類選考の段階で学歴によって候補者を絞り込む場合があります。
高卒者の方が「大卒以上」の条件の求人に応募することは可能です。しかし、書類選考を突破するハードルは大卒者よりも高くなることを理解しておく必要があります。すべての企業が学歴フィルターをかけているわけではないものの、高卒者は大卒者に比べて応募できる求人の選択肢が狭まることも念頭に置いておきましょう。
大卒者よりも給与水準が低い傾向にあるから
高卒者は大卒者よりも給与水準が低い傾向にあるため、「高卒で就職せず大学へ進学すべき」という意見もあるようです。以下で、学歴ごとの初任給と平均給与の金額の違いを解説します。
高卒者の初任給
厚生労働省の「令和5年賃金構造基本統計調査 結果の概況」によると、高卒の新規学卒者の賃金は男女計で18万6,800円でした。なお、ほかの学歴の初任給との比較は、以下のとおりです。
学歴 | 金額 |
---|---|
大学院 | 27万6,000円 |
大学 | 23万7,300円 |
高専・短大 | 21万4,600円 |
専門学校 | 21万4,500円 |
高校 | 18万6,800円 |
参照:厚生労働省「令和5年賃金構造基本統計調査 結果の概況 新規学卒者の学歴別にみた賃金(p.15)」
高卒の新規学卒者の賃金が18万6,800円なのに対して、大卒の新規学卒者の賃金は23万7,300円。約5万円の差があることが分かります。また、高卒の新規学卒者の賃金と大学院卒の新規学卒者の賃金27万6,000円とを比較すると、その差は約9万円です。また、高専・短大や専門学校卒の場合の新規学卒者の賃金と比較しても、高卒の新規学卒者の賃金のほうが低いことが分かります。
高卒者の平均給与
同資料によると、すべての年齢における高卒男性の平均給与は30万6,100円、女性は23万500円です。また、学歴ごとの平均給与の違いは、以下のようになっています。
学歴 | 男性 | 女性 |
---|---|---|
大学院 | 49万1,100円 | 40万7,800円 |
大学 | 39万9,900円 | 29万9,200円 |
高専・短大 | 35万4,900円 | 27万3,500円 |
専門学校 | 32万5,600円 | 27万1,800円 |
高校 | 30万6,100円 | 23万500円 |
参照:厚生労働省「令和5年賃金構造基本統計調査 結果の概況 学歴別にみた賃金(p.8)」
高卒者と大卒者の平均給与には、男性で約9万円、女性で約6万円の差があることが分かるでしょう。また、初任給同様、高卒者の平均給与は、記載の学歴のなかで男女ともに最も低い金額となっています。
参照元
厚生労働省
令和5年賃金構造基本統計調査 結果の概況
高卒から高収入を目指すには?
高卒者の給与や初任給は進学した方に比べて低い傾向にありますが、就職先の選び方や就職後の努力によって収入を増やすことは可能です。就職先を選ぶ際は、自分の長所を発揮できたり得意分野だったりする仕事に就職するのがおすすめ。自分の能力を活かせれば、仕事を楽しみながら成果を出しやすくなります。また、入社後に専門性の高いスキルや知識を身につけて、企業から重宝される人材に成長することで、給与額アップを狙える可能性もあるでしょう。
高卒からの就職先の探し方ランキング
ハタラクティブの「若者しごと白書2024」によると、高卒フリーター・高卒正社員の就職先探しの手段ランキングは以下のとおりです。
高卒フリーター | 高卒正社員 | |
---|---|---|
1位 | 求人・転職サイト (63.1%) | 求人・転職サイト (56.7%) |
2位 | ハローワーク (22.9%) | ハローワーク (18.6%) |
3位 | 紙媒体(新聞・フリーペーパー・求人情報誌) (3.0%) | 就職・転職エージェント (10.6%) |
4位 | 就職・転職エージェント/友人からの紹介 (2.6%) | 企業ホームページ (4.2%) |
5位 | 友人からの紹介 (2.6%) | 友人からの紹介 (4.2%) |
参照:ハタラクティブ「若者しごと白書2024(p.34)3-6. 企業探しの手段・利用サービス」
ランキングを見ると、高卒フリーター・高卒正社員ともに、就職先を選ぶときは「求人・転職サイト」を利用する方が半数以上という結果になりました。また、ハローワークや就職・転職エージェント、知り合いからの紹介で就職先を決める高卒の方もいるようです。
以下では、就職先選びの手段について紹介するので、自分に合った方法を選ぶための参考にしてみてください。
求人・転職サイト
求人・転職サイトには、企業の求人情報が掲載されており、気になる企業があればWebサイトを通じて応募できます。スマートフォンやパソコンから気軽にアクセスして就職先探しができることが、求人・転職サイトのメリット。年収や勤務地、年間休日など、条件を絞って就職先を探すことも可能です。
掲載されている求人は、求人・転職サイトのターゲット層によって異なります。「自分で就職先を選びたい」という高卒の方は、若年層向けや既卒・第二新卒・フリーター向けの求人サイトを利用してみましょう。
知り合いから紹介してもらう
高卒が就職先を見つけるには、家族や親戚、友人などに紹介してもらう縁故採用という方法もあります。知人の紹介のため採用される可能性が比較的高いことと、紹介者を通じて企業の内情を事前に把握しやすいのが縁故採用のメリットです。会社や店舗を経営している知人や、友人が働く企業で人材を募集していないか、聞いてみましょう。
ただし、縁故採用だからといって必ずしも採用されるわけではありません。「縁故採用ってなに?メリット・デメリットとは」のコラムで縁故採用に関するメリットとデメリットを解説しているので、あらかじめ把握しておきましょう。
ハローワーク
ハローワークは、厚生労働省管轄の就職支援機関です。幅広い世代の方が無料で利用でき、もちろん高卒からの就職活動にも活用できます。
ハローワークで就職先を探す場合は、利用登録が必要です。登録を行ってから、インターネットやハローワーク内のパソコンで求人情報を探してみてください。応募したい就職先が見つかったら、窓口の職員に紹介状を書いてもらいましょう。
ハローワークの利用方法については、「ハローワークへの持ち物は何が必要?初回利用や失業保険申請の場合を解説」のコラムを参考にしてみてください。
就職・転職エージェント
就職先を探している高卒者の方には、就職・転職エージェントの利用もおすすめです。就職・転職エージェントとは、人材を求める企業と求職者を結びつけるサービスのこと。専任のキャリアアドバイザーに希望の就職先の条件を伝えれば、要望に沿った求人を紹介してもらえます。
また、就職・転職エージェントでは、求人紹介だけでなく、履歴書の添削や面接対策、企業とのやり取り代行などのサポートを受けられるのがメリットです。高卒からの就職活動に不安を感じている方は、プロのキャリアアドバイザーに相談してみましょう。
アルバイト先で正社員登用を目指す方法もある
アルバイトをしている職場で正社員登用制度を使い、正社員になるという方法もあります。慣れ親しんだ仕事内容や職場環境のまま正社員として働ける可能性があるのが、正社員登用制度の魅力です。ただし、正社員登用制度のある職場だからといって、必ずしも正社員になれるというわけではありません。正社員登用の実績や、試験の内容などを事前に調べて難易度を把握しておくのが望ましいでしょう。
高卒者が自分に合う就職先を選ぶためのポイント
高卒の方が自分に合う就職先を選ぶには、「自己分析をする」「業界・企業研究を行う」「求人数の多い業界に注目する」などがポイントです。以下で解説しているので、参考にしてみてください。
自己分析をする
就職先を選ぶ前に、自己分析をしておきましょう。自己分析とは、過去の経験を振り返って自分自身の強みや弱み、興味があることなどを洗い出す作業のことです。自己分析を行うことで就職活動の軸が定まり、自分に合う就職先を見つけやすくなります。
自己分析のやり方は「自己分析とは?実施のメリットと就活・転職活動での必要性を解説」のコラムで解説しているので、お役立てください。
なりたい将来像に合わせて仕事を選ぶのも手
高卒で就職したあと自分がどうなりたいかを具体的に思い描き、それを実現できるような仕事を選ぶのも手です。たとえば、仕事と生活のバランスを大切にしながら暮らしたい方は、残業が少なく福利厚生が充実している会社がおすすめ。常に挑戦し続けたいと考える方は、ベンチャー企業のような成長に力を入れている会社に就職するのが望ましいでしょう。業界・企業研究を行う
希望する就職先がある程度絞れたら、業界・企業研究を行いましょう。業界・企業研究で得た情報は志望動機の強化だけでなく、志望企業とのマッチ度を確認するのにも役立ちます。
志望企業の公式Webサイトだけでなく、四季報や業界誌などさまざまな情報源に目を通して、できるだけたくさんの情報を集めましょう。企業説明会やインターン、OB・OG訪問など社員から直接話を聞ける場に足を運んでみるのも有効な方法です。
業界研究の詳しいやり方は「業界研究のやり方は?就活に役立つノートの作り方とポイントを紹介」で、企業研究の場合は「企業研究のやり方とは?情報収集の方法や得られるメリットなどを解説!」で紹介しているので、参考にしみてください。
求人数の多い業界に注目する
高卒の方が就職先を探す際は、求人数の多い業界に注目するのも一つの手です。厚生労働省の「令和6年度『高校・中学新卒者のハローワーク求人に係る 求人・求職・就職内定状況』取りまとめ(9月末現在)」をもとに、2024年9月末時点で高卒新卒者向けの求人が多い産業を以下にまとめました(求人数が多い5つの産業を抜粋)。
産業分類 | 求人数 |
---|---|
製造業 | 15万1,105件 |
建設業 | 8万7,434件 |
卸売業、小売業 | 5万8,684件 |
医療、福祉 | 4万2,364件 |
運輸業、郵便業 | 3万4,865件 |
参照:厚生労働省「令和6年度『高校・中学新卒者のハローワーク求人に係る 求人・求職・就職内定状況』取りまとめ(9月末現在)(p.4)」
求人数が最も多いのは「製造業」で、次いで「建設業」「卸売業、小売業」という結果になっています。そのため、「製造業界」「建設業界」「流通・小売業界」など、求人数が多く採用の間口が比較的広い業界に注目することが、高卒からの就職を成功させるポイントであると考えられるでしょう。
ただし、上記のデータは高卒新卒者向けの求人数を反映したものである点には注意が必要です。学校を卒業した既卒や第二新卒の方は、就職先を探す際の情報の一つとして参考にしてみてください。
「譲れない条件」を決めておくのもおすすめ
就職先を探す際は、「これだけは譲れない」という応募先に求める条件を決めておくのがおすすめです。譲れない条件を決めることで、就職先の選択肢を絞りやすくなります。ただし、条件を細かく設定し過ぎると、応募できる企業が減ってしまうため、あまり細かく絞り過ぎるのは避けましょう。高卒者が就職先で活かせる資格7選
高卒の方が就職先で活かせる資格には、ITパスポートや日商簿記検定、MOSなどが挙げられます。資格の取得を検討している方は、以下を参考にしてみてください。
1.ITパスポート
ITパスポートは、IT分野に関する基礎的な知識があることを証明できる国家試験です。「5.IT業界」で述べたように、近年、IT技術の需要はさまざまな業界において高まっているため、ITパスポートの資格はIT業界以外の就職先においても役立つ可能性があるでしょう。IT業界に興味がある高卒の方はもちろん、まだやりたいことが決まっていないフリーターの方にもおすすめの資格です。
2.宅地建物取引士
宅建や宅建士とも呼ばれる宅地建物取引士は、就職先として不動産業界を視野に入れている高卒者におすすめの資格です。宅地建物取引士は国家資格で、持っていると不動産取引のプロであることを証明できます。
不動産の売買や賃貸契約は高額な取引になりますが、お客さまは土地や建物の知識がない場合が大半です。そこで、専門知識のある宅建士が、お客さまに詳しい説明を行う役割を担います。宅地建物取引士の試験は学歴に関係なく受けられるので、高卒の方も資格を取得して就職を目指すことが可能です。
3.建築CAD検定試験
建築業界に興味がある高卒の方は、建築CAD検定試験を受けるのもおすすめです。建築CAD検定試験とは、CADというソフトを用いて建築の図面を描く技量を測定するテストのこと。建築CAD検定を取得していれば、設計士や建築士などが考えたプランを基に図面を作成する技術をアピールすることが可能です。
試験は准1~4級まであり、数字が小さいほど難易度はアップします。建築業界を就職先として考えている高卒者の方は持っておくと就活で役に立つでしょう。
4.日商簿記検定(3~2級)
日商簿記検定は、会計知識や財務諸表を読む力、コスト感覚などが身についていることを証明する資格です。基本的にどの就職先でも役立つため、汎用性がある資格を取得したい高卒の方におすすめの資格といえます。就職で有利になりやすいのは2級以上ですが、簿記に全く触れたことがない方は3級からチャレンジしてみましょう。
簿記の資格については「簿記は就職の役に立たない?何級から有利になる?資格が活かせる仕事も紹介」でも紹介していますので、ぜひご覧ください。
5.MOS
MOS(マイクロソフトオフィススペシャリスト)も就活中の高卒者の方におすすめの資格です。MOSは、マイクロソフト社製のオフィスソフトであるExcelやWordのスキルの証明になります。多くの企業でマイクロソフトオフィスが導入されているため、就職活動でのアピールに有効です。特に、ExcelやWordを使用することが多い事務職を目指す方は、持っておくと就活で役立つ可能性が高いでしょう。
6.登録販売者
一般用医薬品を販売できる登録販売者の資格もおすすめです。一般用医薬品とは、医師による処方箋がなくても薬局やドラッグストアで購入できる薬のことを指します。2009年の法改正により、薬剤師でなくても登録販売者の資格を持っていれば、一般用医薬品を販売できるようになりました。
登録販売者の資格を持っていると、医薬品を販売している店舗で採用されやすいほか、無資格の方に比べて給与が優遇される可能性もあるでしょう。登録販売者試験を受ける際に学歴や経験は問われないため、高卒の方も資格の取得を目指せます。
7.TOEIC
英語力を測定する「TOEIC® Program」(通称:TOEIC)の試験に挑戦するのもおすすめです。TOEICは、アメリカで開発された英語のコミュニケーション能力を測るテストのこと。リスニングやリーディング、スピーキング、ライティングなどからスコアを判定します。海外とのやり取りがある企業では、TOEICの得点を採用基準の一つに設けているところもあるようです。高卒の方も試験を受けられるので、英語を使う業界や企業を就職先として考えている方は、受験を検討してみてください。
ただし、就活で英語力の高さをアピールするためには、990点満点中600点以上のTOEICの点数が必要といわれています。アピールにつながる高得点を目指すためには、計画的な試験勉強が必要です。
高卒の就職に資格は必須ではない
高卒から就職する場合、資格を取得しなければ就職先が見つからないというわけではありません。資格が必須の仕事でなければ、資格の有無よりも若さやポテンシャルを重視する会社が多い傾向にあります。資格の取得は就職後にも目指せるため、「就きたい仕事に必須の資格がある」「どうしても取りたい資格がある」という状況でなければ、先に就職活動を進めるのが無難でしょう。高卒者が就職活動する際の流れ
この項では、高卒の方が就職活動をする際の流れを解説します。「就職活動をどのように進めるのか分からない」という方は参考にしみてください。
高卒者が就職活動する際の流れ
- 就職活動のスケジュールを立てる
- 就職活動で必要なものをそろえる
- 応募書類を作成して提出する
- 対策を行ったうえで面接を受ける
1.就職活動のスケジュールを立てる
高卒の方が就職先を探す際は、まず就活のスケジュールを立てましょう。高卒で就職を検討している新卒者の場合、一般的に7月の上旬に求人票が解禁され、9月上旬に応募を行います。選考は9月中旬から始まり、選考結果が通知されるのは9月下旬ごろです。
厚生労働省の「令和7年3月新規高等学校卒業者の就職に係る採用選考期日等を取りまとめました」によると、2025年3月に高校を卒業する生徒の選考開始および採用内定開始日は9月16日でした。
高卒新卒者の就職活動は学校を通して行うのが基本で、応募書類は学校から送付します。秋ごろに追加募集を掛ける会社もあるので、最初の応募で思うような結果が出なくても、諦めずに就職活動を続けるのがおすすめです。
ただし、高校新卒として就職しなかった既卒者の場合は上記の就活スケジュールには当てはまりません。既卒者は通年採用が基本で就職活動の決まったスケジュールがないため、自分で求人を検索・応募し、その企業の選考日程に従う必要があります。
参照元
厚生労働省
令和7年3月新規高等学校卒業者の就職に係る採用選考期日等を取りまとめました
2.就職活動で必要なものをそろえる
就職活動のスケジュールがある程度決まったら、選考中に必要になるものをそろえておきましょう。以下を事前に準備しておくことで、スムーズに就職活動を始めやすくなります。
- ・スーツ
- ・靴
- ・カバン
- ・腕時計
就職活動では、清潔感のある身だしなみを意識することが大切です。面接が決まった際に慌てないように、スーツや靴、小物一式などはあらかじめ用意しておきましょう。就職活動で必要なものは「面接の準備には何が必要?持ち物リストと準備のポイント」のコラムでも紹介しているので、チェックしてみてください。
3.応募書類を作成して提出する
就職活動の準備が整ったら、履歴書を作成して志望企業に提出します。履歴書を作成する際は、以下のポイントを意識してみてください。
- ・誤字脱字がないよう丁寧に記入する
- ・筆記用具は黒のボールペンを使う
- ・西暦か和暦のどちらかに統一して書く
- ・嘘や誇張表現は避ける
履歴書は、応募者の印象を左右する大事な要素です。書類選考を突破してその先の段階に進むためにも、自分の魅力が伝わるような内容を考えましょう。
履歴書の書き方は「高卒者向け履歴書の書き方とコツ!嘘は書かずにマナーを押さえよう」で解説しているので、参考にしみてください。
4.対策を行ったうえで面接を受ける
書類選考を通過して面接が決まったら、しっかりと対策をしましょう。面接に適した服装や基本的なマナーなどは事前に把握しておくのがおすすめです。また、志望動機や自己PR、逆質問といった聞かれる可能性が高い質問の回答をあらかじめ考えておくと効果的でしょう。
一人で面接対策をするのが不安な方は、家族や友人に面接官役をやってもらい、予行練習をする方法もあります。第三者目線でチェックしてもらうことで、自分では気づかなかった改善点が明らかになったり、有益なアドバイスをもらえたりする可能性があるでしょう。
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高卒者の就職先に関するQ&A
高卒者が就職先を選ぶ際に抱えがちなお悩みをQ&A方式で解決していきます。高卒からの就職先選びに不安がある方は、ぜひ参考にしてみてください。
「高卒からの就職先は見つからない」って本当?
高卒者は大卒者に比べて学歴フィルターの影響を受けやすいものの、決して「就職先が見つからない」というわけではありません。間口を広げて採用を行っている企業のなかには、学歴よりも若さや意欲などを重視する企業もあります。「高卒で就職するのは難しいのでは?」と決めつけず、前向きに行動を起こしましょう。
高卒の方の就職事情については「高卒の就職率はどのくらい?大卒との違いや都道府県別の内定率も紹介」のコラムで解説しているので、ぜひお役立てください。
高卒者は就職先をどのように探すべき?
高卒者が就職先を探す際は、就職・転職エージェントを利用するのがおすすめです。キャリアアドバイザーが希望に合った就職先を紹介してくれるので、「就職先の探し方が分からない」という方も安心でしょう。
高卒者が就職しやすい職種については「安定した仕事を目指す高卒の方へ!おすすめの職業や就活のポイントを紹介」のコラムで解説しているため、どのような仕事に就くべきか悩んでいる方は参考にしてみてください。
高卒者の就職先の決め方で注意すべきポイントは?
高卒者が就職先を決める際に注意すべきポイントは、事前に自己分析をしっかりと行うことです。
早く就職先を決めたいからといって、自分の性格や希望に合わない仕事に就くと、就職後に「想像と違った…」と後悔する可能性があります。就職後も前向きに仕事に取り組めるように、自分の強みや仕事でやりたいことなどを明確にしておきましょう。
高卒の方が仕事を探すポイントについては、「高卒向けの就職先の探し方は?仕事を見つけるときの注意点も解説」のコラムもあわせてご覧ください。
高卒フリーターが就職しないままでいるとどうなる?
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京都大学工学部建築学科を2010年の3月に卒業し、株式会社大林組に技術者として新卒で入社。
その後2012年よりレバレジーズ株式会社に入社。ハタラクティブのキャリアアドバイザー・リクルーティングアドバイザーを経て2019年より事業責任者を務める。