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新卒の離職率はどれくらい?退職理由や離職しないためにできることとは
更新日
この記事のまとめ
- 企業の平均離職率は約15%
- 新卒者の約3人に1人が入社後3年以内に離職している
- 新卒の離職理由は、給与や労働条件への不満や人間関係など
- 新卒は労働条件のほか、キャリアプランを考えて転職する人も多い
- 企業側が第二新卒に感じるメリットを理解したうえで転職活動を始めよう
新卒で入社した会社を辞めたいと考えており、その後の転職のために一般的な離職率を気にしている人もいるでしょう。新卒として入社した人の離職率は高めで、入社後3年以内に3人に1人が離職している状況です。
このコラムでは、企業の平均離職率や新卒が短期間で離職する理由、第二新卒の転職事情を解説します。転職を検討している方は参考にしてください。
企業の平均離職率は15.0%
厚生労働省の「-令和4年雇用動向調査結果の概況-/1 入職と離職の推移」によると、企業の平均離職率は15.0%のため、それより数値が高い企業は離職率が高く、それより低い企業は離職率が高いといえます。この数値を一つの指標として、就職先を探すのも一つの手です。
なお、離職率の調べ方は「離職率の調べ方とは?就活や転職に役立つ企業情報を入手できるようになろう」で解説しているので、こちらもぜひチェックしてみてください。
参照元
厚生労働省
令和4年 雇用動向調査結果の概要
新卒の離職率は約30%
厚生労働省の資料によると、新卒入社の大卒者で約3人のうち1人が短期間で離職しているようです。
出典:厚生労働省「新規学卒就職者の離職状況(令和2年3月卒業者)を公表します」
この結果を見ると、学歴では大卒が最も少ないながら30%以上の離職者がいることが分かります。また、従業員が1,000人以上の大企業でも、高卒・大卒ともに26%以上の離職者がおり、前年よりも増加しているのが特徴的です。
業界によっても離職率は異なる
新卒者の離職率は、業界によって異なります。厚生労働省の「同調査/新規学卒就職者の産業別就職後3年以内離職率のうち、離職率の高い上位5産業」によれば、新入社員の就職後3年以内の離職率が高いのは、高卒・大卒ともに「宿泊業・飲食サービス業」です。2位は「生活関連サービス業・娯楽業」、その後は「小売業」「医療・福祉」「教育・学習支援業」と順位は異なるものの、同じ業種となっています。
一方、離職率が低い業種は「電気・ガス・熱供給・水道業(10.5%)」「鉱業・採石業・砂利採取業(13.5%)」「製造業(19.0%)」です。
新卒者の離職率は「新卒者の離職率を業界別に解説!」のコラムでも解説していますので、参考にしてください。
新卒の転職率
厚生労働省が実施した「令和4年 雇用動向調査結果の概要」によると、新卒が該当する20~24歳前後の転職入職率は下表のとおりです。
男性の転職入職率 | 女性の転職入職率 | |
---|---|---|
19歳以下 | 19.9% | 18.9% |
20~24歳 | 14.7% | 14.7% |
25~29歳 | 15.3% | 14.1% |
引用:厚生労働省「令和4年 雇用動向調査結果の概要/3 転職入職者の状況」
19歳以下は最も数値が高く、20~24歳になると男女ともに4~5%ほど下がります。
なお、30~34歳になると男性の転職入職率は9.5%まで下がります。男女ともに年齢が上がるにつれて転職入職率は下がっているので、若いうちに転職をする人が多いと分かるでしょう。
転職と年齢の関係については、「転職に年齢の壁はある?未経験者が希望の職種につくためには」のコラムも参考にしてください。
離職率の計算方法
離職率とは、従業員の退職、解雇、退職、またはほかの理由で離職した人数を、企業全体の従業員数で割ることで計算される割合です。離職率は、ある一定期間内に従業員が離職した割合を示す指標で、通常は組織や企業の雇用状況を把握するために使用されます。
具体的な計算式は以下のとおりです。
離職率=設定期間における離職者数÷期首もしくは前期末の常用従業員数×100
離職率の計算結果は、設定期間や計測するタイミングによって大きく異なります。そのため、入社前に離職率を確認する際は注意が必要です。
しかし、離職の実情と原因を正確に把握するために、数年単位の短期間に絞るのが一般的といえるでしょう。
離職率の詳しい算出方法については「離職率の計算方法は?人が去っていく会社の特徴や良い会社の見極め方を解説」のコラムでも解説していますので、チェックしてみてください。
参照元
厚生労働省
新規学卒就職者の離職状況(令和2年3月卒業者)を公表します
雇用動向調査
新卒の離職理由とは
ハタラクティブが18~29歳のフリーターと正社員を対象に行った調査「若者しごと白書2024」によると、「正社員の仕事を辞めた理由」は以下のとおりです。
※回答者数:男性85人、女性452人
引用:ハタラクティブ「1-3. 正社員の仕事を辞めた理由 若者しごと白書2023」
男女ともに、「労働環境・時間が不満」や「人間関係がうまくいかなかった」ことを理由に退職した人が多いと分かりました。ここでは、こうした新卒の離職理由の代表例を8つ紹介します。
新卒の離職理由については「入社半年だけど仕事を辞めたい…よくある退職理由とは」のコラムでも解説していますので、参考にしてください。
期待と現実にギャップがあった
内定時と入社時の会社の印象が著しく違うと、その期待と現実にギャップを感じ、離職に至る場合があります。
新卒は、豊富な選択肢のなかから一社を選択して入社します。懇親会やインターンシップなどの雰囲気が入社の決め手となることもあるでしょう。そのため、入社先の企業には期待を抱いている人が多いと考えられます。
しかし、いざ入社してみると「懇親会やインターンシップで感じた雰囲気の良さが感じられない」と感じ、転職に至ることがあるようです。
給与や労働条件への不満
新卒の社員のなかには、思っていたよりも給与が低く、適切な評価を受けられないと感じる人もいるようです。事前に給与の話を聞いていても、実際の手取り金額を目にして「思ったよりも少ない」と感じることはあるでしょう。
こうした現実とのギャップを埋めるには、各種保険料や税金などの仕組みを理解しておくことが大切です。
労働条件で不満を感じるポイントは、「労働時間の長さ」「休日の少なさ」「祝日に休めない」などが挙げられます。また、「福利厚生が不十分」であることに不満を感じる人もいるようです。
これらは事前に確認できる部分が多いため、入社までにいくつかの企業の条件を見比べたうえで考えるのが良いでしょう。
新卒の手取りで惹かれる税金について詳しく知りたい方は「新卒の手取りの平均額はどれくらい?引かれる税金を解説」のコラムで解説しているので、こちらをチェックしてみてください。
ノルマへのプレッシャー
ノルマや目標達成に対するプレッシャーも、新卒の社員が転職を考える理由の一つです。特に、営業職では具体的な数値が現れやすく、プレッシャーを感じやすい傾向があります。
「この先、さらに難易度が上がったら達成できなくなるかもしれない」と想像を膨らませて不安になってしまうことがあるようです。
会社の方向性や社風になじめない
会社の方向性や社風になじめず、転職を考える新卒者もいるようです。新卒の場合、「この先今の職場で何年も続けるのはつらい」「若いうちに転職して、再就職先でキャリアを築きたい」と考える人もいるでしょう。
会社の方向性や社風は、事前にある程度調査することが可能です。社風のリサーチ方法は「社風のリサーチ方法を複数紹介!自分に合う会社の見つけ方とは」で紹介しているので、気になる方はチェックしてみてください。
職場の人間関係
上司や先輩、同僚といた職場の人間関係がうまくいかず、転職を考える新卒社員は多いようです。ハタラクティブの「若者しごと白書2024」でも、人間関係を退職理由に挙げている人は、男性が18.8%、女性が13.5%という結果でした。
人間関係でストレスがあると、業務内容や社風がマッチしていても仕事そのものがつらくなることもあるでしょう。人間関係に疲れて仕事を辞めたいと悩んでいる方は、「仕事の人間関係に疲れた!ストレスによる影響と辛くて辞めたいときの対処法」のコラムで対処法を紹介しているので、こちらもチェックしてみてください。
社内に相談できる人がいない
上司や先輩など社内に相談できる人がいないと、ストレスになったり仕事へのモチベーションが保ちにくくなったりするでしょう。こうした環境が、離職を考えるきっかけになる可能性があります。
新卒の新入社員は、基本的な業務の進め方だけでなく職場でのふるまい方や社会人としてのマナーなど、分からないことばかりでしょう。そのため、長く勤めている社員や中途採用者と比較して、悩みを抱えてしまう場面が多い傾向にあります。
仕事にやりがいを感じられない
仕事にやりがいを感じられないことも、新卒者が転職を考える理由の一つです。やりがいが感じられない理由は「希望の配属先に就けなかった」「業務内容が合っていない」など、さまざまあります。
こうしたミスマッチが起きている状態が今後も続くと思うと、転職をしたくなるのも無理はありません。仕事でやりがいを感じられない人は、「仕事にやりがいがないと感じる原因とは?対処法も合わせて紹介」で理由や対処方法を紹介しているので、こちらもあわせてチェックしてみてください。
キャリアアップのため
キャリアプランを明確にして、具体的な目標を立てて努力している新卒者の場合、企業の将来性や成長性に限界を感じて気持ちが離れることもあるでしょう。
たとえば、先輩や上司の昇進の遅さを感じたり、企業の方向性が時代の変化に追いついていないと感じたりした場合、早いうちに見切りをつけて別の企業でキャリアを形成しようと転職を決意する人もいます。
参照元
ハタラクティブ
若者しごと白書2024
新卒で離職しないために入社前にできること
新卒で離職しないためには、ミスマッチのないように、入社前から自己分析と企業研究を入念に行うことが大切です。
自己分析は、自分の得意なことや不得意なことを洗い出すので、どのような仕事が向いているのかを考えるのに役立ちます。さらに、「就活の軸」を設定することで働き方の優先順位が明確になり、企業選びをしやすくなるでしょう。
企業研究では、企業説明会や企業のWebサイトなどで仕事内容や就業条件などをしっかり調べ、理想と現実のギャップを埋めることが大切です。適性検査や面接では、応募者が企業とマッチするかを見られています。
そのため、企業の求める人材像を意識し過ぎて自分を偽ることなく、正直に回答するのもポイントです。
自己分析のやり方は「自己分析とは?実施するメリットや簡単に行う方法をご紹介」のコラムで詳しく解説しているので、こちらをご覧ください。
第二新卒で転職するメリット・デメリット
新卒で就職後に短期間で退職した場合は、第二新卒として転職活動を行うことになります。第二新卒のメリットは、年齢が若いため未経験の業界や仕事に挑戦しやすいことです。
また、短期間でも社会人として働いた経験があるため、基本が身についており教育コストが掛からない点も、企業にとっては大きなメリットでしょう。一定の会社のカラーに染まっておらず、年齢も若いため「柔軟性」や「成長する可能性」が高い点も強みになります。
一方デメリットは、短期間で離職している経緯から「忍耐力が足りないのでは」「採用してもまた短期間で辞めるのでは」といったネガティブな印象を持たれやすい点です。
第二新卒のメリット・デメリットについては「第二新卒採用の特徴とは?メリットとデメリットを解説!」のコラムでも詳しく解説しているので、こちらもあわせてご覧ください。
第二新卒とは
第二新卒に明確な定義はないものの、一般的に「新卒入社で3年以内に転職活動をしている人」を指すことが多いようです。
ただし、第二新卒でも第二新卒を「新卒枠」と同じ枠で採用をする企業や「中途採用者枠」として採用をする企業など、採用に関しては企業ごとに異なります。年齢制限・卒業年次・勤務経験の有無などの条件が定められていることも多いため、しっかりと確認したうえでの転職活動が求められます。
新卒で離職(転職)するならコンプレックスをもたないこと
新卒者は、離職率(転職率)が高く、忍耐力がないといわれてしまうこともあるようです。
しかし、新卒として競争を勝ち抜き、希望した仕事に就けたということは、自分の人材価値が一定のレベルがあるという証拠といえます。新卒入社できたという事実に自信を持ちましょう。
また、自信を持って転職活動を進めるためには、第二新卒を採用する企業側のメリットを理解することも欠かせません。企業が第二新卒を採用する代表的なメリットとして、「一定期間の社会人経験があるため、基礎研修の手間が省ける」「他社に染まっておらず、技術継承や組織若返りの人員として採用しやすい」「離職経験から仕事に対して高い意欲や忠誠心を持っている」などが考えられます。
第二新卒は、短いとはいえ社会人経験があることが大きなアピールポイントです。コンプレックスを持たずに、積極的な転職活動を行うことがポイントになるでしょう。
「新卒入社したけど転職すべきか悩んでいる」「退職してしまったけど転職先がなかなか見つからない」など、若年層の転職ならハタラクティブにお任せください。
ハタラクティブは、若年層向けの就職・転職エージェントです。個別に面談を行い、希望条件やこれまでの経験、適性などを踏まえてあなたにぴったりの求人をご紹介いたします。また、第二新卒の強みを活かした書類の書き方や面接のコツなどもサポート。
納得できる転職を叶えるためのお手伝いをいたします。ぜひご相談ください。
転職率に関するFAQ
ここでは、離職率に関する疑問をQ&A方式で解説します。
新卒の転職率が高い企業のデメリットはなんですか?
新卒の離職率が高い企業は、「労働時間が長くてきつい」「職場環境が悪い」といった場合があり、選ぶときには注意が必要です。企業側としては、会社のイメージが悪くなり採用難に陥ったり、採用や教育に掛けたコストが無駄になってしまったりといったデメリットが考えられます。
サービス業の離職率が高いって本当ですか?
厚生労働省の「-令和4年雇用動向調査結果の概況-/図3-1 産業別入職率・離職率(令和4年(2022))」によると、「宿泊業,飲食サービス業」の離職率が26.8%と最も高く、次いで「サービス業(他に分類されないもの)」が19.4%でした。このことから、サービス業の離職率は高い傾向があるといえます。
サービス業の概要や具体的な仕事例は「サービス業とは?具体的な仕事例や接客業との違いについて解説!」で紹介しているので、気になる方はぜひチェックしてみてください。
離職率が低い業界を教えてください
厚生労働省の「-令和4年雇用動向調査結果の概況-/図3-1 産業別入職率・離職率(令和4年(2022))」によると、「鉱業・採石業・砂利採取業」の離職率が6.3%と最も低く、次いで「金融業・保険業不動産業」が8.3%でした。産業全体の平均離職率が15.0%という点からも、これらの業界の離職率の低さが分かるでしょう。
離職率が低い業界は「離職率が低い業界ランキング!長続きする理由や長く働ける企業の特徴も解説」のコラムで詳しく解説しているので、こちらもあわせてご覧ください。
参照元
厚生労働省
令和4年 雇用動向調査結果の概要
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京都大学工学部建築学科を2010年の3月に卒業し、株式会社大林組に技術者として新卒で入社。
その後2012年よりレバレジーズ株式会社に入社。ハタラクティブのキャリアアドバイザー・リクルーティングアドバイザーを経て2019年より事業責任者を務める。