新卒入社した会社を短期間で退職してもいい?

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この記事のまとめ

  • 新卒で入社するも、数年の短い期間で退職してしまう人は意外と多い
  • 新卒で退職する人は、業務のミスマッチや人間関係の悩みなどを抱えている
  • 新卒入社した会社を早い段階で退職するなら、リスクもしっかり理解しておこう

新卒入社した会社を短期間で退職するのは珍しいことではありません。新卒入社から短期間で退職しても、第二新卒として再就職できます。ただし、短期間で退職するとネガティブな印象を抱かれるのも事実。新卒で早期退職を考えているなら、再就職に不利にならないよう対策を講じることが大切です。コラムでは、新卒入社した会社を短期間で退職したい方に向けて、転職活動のコツをお伝えします。

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新卒で退職するのは珍しくない

新卒として入社した会社を早い段階で退職する人は多くはないものの、決して珍しくもありません。調査によると、新卒社員のうち3年以内に退職する人はおよそ3割、1年以内に退職する人は約1割いることが分かっています。

新卒で退職する人の割合

厚生労働省が2020年に実施した調査「新規学卒者の離職状況」によると、2017年3月に大学を卒業して就職した新卒社員のうち、3年以内に仕事を辞めてしまう人は約33%というデータが出ています。

 2017年2018年2019年2020年
1年目まで11.6%11.6%11.8%10.6%
2年目まで11.4%11.3%9.7%
3年目まで9.9%8.3%
合計32.8%31.2%21.5%10.6%

引用:厚生労働省「学歴別就職後3年以内離職率の推移

詳細を確認すると、2017年卒の新入社員のうち、1年以内に辞めた人が11.6%、2年以内が11.4%、3年以内が9.9%です。このデータを見ていくと、新卒入社1年目に辞める人が一番多く,、経験を重ねていくごとに少しずつ離職率が低くなる傾向が見えてきます。

参照元
厚生労働省
新規学卒者の離職状況

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新卒に多い退職理由

新卒者は、どういう理由やきっかけで退職に踏み切るのでしょうか。主な退職理由は以下のとおりです。

イメージしていた業務と違う

業界研究や企業研究を行なったうえで入社したものの、思い描いていたイメージと違う、とミスマッチを感じる人は多いようです。「自分のやりたい仕事ではない」と思い始めると、フラストレーションを抱えてしまい、退職を考えるでしょう。

人間関係が悪い

学生時代は自分の好きな人と関わることができますが、職場ではそうもいきません。苦手な人や自分とは合わない人とでも、連携を取りながら協働しなければならない場面が多々出てくるでしょう。
我慢しながら多くの時間を過ごすことは苦痛です。人間関係のトラブルは、新卒者に限らず退職理由の上位になっています。

残業が多い

提示されていた勤務条件より残業が多い、理由なく残業をさせられるといった時間外労働に関するトラブルは退職の大きな要因となります。

待遇に不満がある

休みが少ない、昇給しづらい、給与が安いなど、待遇に不満を抱えて退職を決意する人もいるようです。ただし、入社間もないうちは仕事で成果を出せないことが多いため、給料を少なく設定する企業は多いようです。待遇に不満があって退職を考えているなら、年齢や成果による昇給結果などにも目を向けましょう。

社風が合わない

社風とは、その会社独自の性格のようなもの。例えば、先輩よりも先に帰社してはいけない、飲み会には強制参加、質問しづらい雰囲気などです。
会社の性格と自分の性格との相性が悪ければ、居心地の悪さを感じるのに時間はかからないでしょう。

新卒で退職後に失敗してしまう人の特徴

新卒入社をした会社を退職することが全て悪いわけではありませんが、あまりにも短期間で退職してしまうと、転職で失敗しやすくなります。また、他責思考だったり転職の目的がなかったりする方も、転職は難しくなるようです。

入社から3ヶ月以内などの超短期離職者

新卒入社をしてから3ヶ月以内の超短期離職者は、転職に失敗しやすいといわれています。入社から数ヶ月では、仕事の概要や目的、具体的な作業などが身についていないと判断されるため。また、ハラスメントや劣悪な勤務環境ではなく、明確な理由がない状態で短期間で会社を辞めていることに対して、相手が納得できる理由を用意しづらいのも、転職に失敗しやすい理由です。

他責思考

退職に関して、自分には問題がないと他責思考でいる方も、転職に失敗しやすい理由です。「先輩がしっかり指導してくれなかった」「社内の教育制度が不十分だった」など、退職の理由が自分以外にあると考えている人に対して、評価する企業はありません。

転職の軸がない

退職が目的になっているなど、転職の軸を持てない人も失敗しやすいといえます。転職の軸や仕事に求めるものがないと、企業から「採用してもすぐ辞めるのでは」「仕事に意欲がない」と判断されてしまいます。

新卒入社した会社を早期退職するリスク

新卒入社した会社を早い段階で退職すること自体は問題ありません。しかし、あまりにも短期間で退職していると、企業から「なにか問題がある人なのでは」「自分のことや就職先について理解していないのでは」などネガティブな印象を持たれやすくなるのも事実。
また、退職すると「新卒」ではなくなるため、転職が難しくなる可能性もあります。

すぐに退職したほうがいい事例

リスクを考えると安易に退職すべきではありませんが、「仕事を辞めたいのは甘え?辞めるべきかどうかの判断基準を解説」でも説明しているように、ハラスメントが行われていたり勤務環境が劣悪だったりする場合はすぐに退職すべき。心身に影響が出てしまう前に決断しましょう。

新卒入社した会社を早期退職すると第二新卒として転職できる

新卒入社した会社を3年以内に退職すると、第二新卒として転職活動が行えます。転職市場ではスキルや経験のある経験者がライバルになるため、第二新卒の強みを十分に伝えましょう。

第二新卒とは

「第二新卒」の期間はいつまで?既卒との違いや転職成功のコツを解説」でも説明しているように、第二新卒とは、新卒社員のうち3年程度で転職を検討する人のこと。明確な定義はありませんが、比較的早い段階で転職を希望する人が該当します。

第二新卒の強み

第二新卒は、短期間でも社会人としての経験があるため、最低限の社会人としてのルールや業務を身に着けています。採用する企業からすると教育コストが低く済むのが利点になるでしょう。また、年齢が若いことが多いため、新しい物事や環境に柔軟に対応できるのもポイント。前職での失敗や反省点を踏まえて転職先を探しているので、ミスマッチが起こりにくいことも強みといえます。

新卒で退職するときのポイントや注意点

新卒入社した会社を退職する時に、押さえておくべきポイントや注意点について紹介をしていきます。転職先を探すときは、自己分析や企業研究をしっかり行って、早期離職を繰り返さないよう注意しましょう。

すぐに退職を決めない

新卒入社した会社を退職したいと思っても、すぐに退職を決意するのは失敗のもと。その時の感情や考え方、勢いで退職して後悔しても、戻ることはできません。
退職を考えたら、まずは退職したい理由を改めて考え、深掘りしてみましょう。例えば、仕事内容や人間関係が理由なら異動などで解消される可能性があります。給与額や労働条件が理由の場合は、勤続年数を重ねることで解決になることも。今の会社で解決できるのであれば、退職しないほうが良いこともあるのです。

自己分析や業界研究をしっかりと行う

退職を決意したら、自己分析を改めて行いましょう。新卒時に自己分析をした方も多いと思いますが、社会人として過ごすなかで考え方や重視する点が変わるのはよくあること。改めて自己分析を行い、自分の考えや求めるものを明確にしておきましょう。
また、合わせて業界研究も行います。より自分に合った仕事や会社を探すには、視野を広げて転職活動をすることが大切。世の中には多くの仕事が存在します。業界研究をしっかりと行い、知らなかった仕事について知識を深めましょう。

転職活動は在職中に始めておく

転職活動は在職中から始めておきましょう。在職中では転職活動に割ける時間が少なく、大変なことも多いです。しかし、退職してから転職活動をすると経済的に困窮したり、働く意欲が喪失したりとデメリットが大きくなります。「転職活動は仕事を辞めてから? 在職中?無理なく転職を叶えるスケジュール」のコラムを参考に、自分にとってベストなスケジュールを組みましょう。

転職活動のスケジュール

一般的に、転職活動にかかる期間は3ヶ月といわれています。
まずは自己分析や転職の軸を決め、応募先を決定。書類を作成して応募し、面接を重ねて内定という流れが一般的。退職を会社に伝えても即日辞められるわけではないので、転職活動をある程度進めてから退職の手続きや引き継ぎに入るのがおすすめです。詳しくは「もっと時間があれば…後悔しないための転職スケジュール」のコラムをご覧ください。

前向きな退職理由を考えておく

前述したように、早期離職の理由がネガティブなものだと、「採用しても同じ理由でまた辞めるのでは」「仕事にポジティブに取り組めない人では」などマイナスイメージにつながります。
ネガティブな理由で退職を決めたとしても、前向きな理由に変換しておきましょう。

退職時のマナーを確認しておく

退職を決めたら、まず直属の上司に報告します。納得してもらえたら退職日の調整をし、引き継ぎを開始。マナーを守らずに退職すると、引き継ぐ人やチームに大きな迷惑をかけてしまいます。円満退職を心がけましょう。

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新卒での退職に関するQ&A

最後に、新卒入社の会社を退職する場合によくある質問に回答をしていきます。

新卒は退職金の対象になる?

会社によって異なるので、就業規則を確認しましょう。
退職金は会社ごとの制度で義務ではないため、まずは支払いの有無を確認します。さらに、会社によっては「勤続◯年以上の社員が対象」など、支払対象を限定しているケースもあります。退職金の制度概要や相場については、「退職金はいつから発生する?基礎知識や計算方法を解説!」のコラムをご確認ください。

退職を伝えたら引き止められました

強い意志を持って断りましょう。
引き止めで多いのが、勤務条件を良くするといった条件交渉。多くの場合が口約束のようです。もし条件をのんで退職をやめるなら、書面で示してもらうといった対応を取りましょう。引き止めの対応策については、「退職時のトラブルNO1?引き止めへの効果的な対策4選」のコラムでも紹介しています。

会社を辞めたいけど次に何をしたいか決まっていません

自己分析や業界、職種研究をしてみましょう。
やりたい仕事がない人も就職できる!自分に合った職業の見つけ方」のコラムを参考に、自己分析をして「自分が仕事に求めるもの」「自分が得意なこと」などを洗い出してみましょう。業界や職種研究を行って、視野を広げるのもポイント。また、退職の理由から転職先に求める条件を考えてみるのもおすすめです。

第二新卒なら未経験でも採用されやすい?

第二新卒に対して業務経験やスキルを求める企業は少ないため、未経験の仕事に挑戦しやすいです。
もし未経験の仕事や業界への転職を考えているなら、若いほうが有利になりやすいのは事実。「やりたい仕事がない人も就職できる!自分に合った職業の見つけ方」や「未経験でも挑戦できる?異業種への転職を成功させるコツ」を参考に、挑戦してみましょう。もし転職活動に不安があるなら、エージェントのハタラクティブにご相談ください。専任のアドバイザーが転職活動をサポートいたします。

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