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正社員のメリット・デメリットとは?派遣や契約社員についても解説!
更新日
この記事のまとめ
- 正社員のメリットは、福利厚生の充実度や社会的信用の高さなど
- 正社員のデメリットは異動や転勤があることや、責任の重い仕事を任されること
- 正社員以外の働き方は、ワークライフバランスが取りやすいというメリットがある
- 正社員以外の働き方は、雇用や収入面が不安定になるデメリットがある
- 正社員就職がメリットになるかは人によって異なるため、自分に合った働き方を選ぼう
「正社員になるメリットって何?」と疑問を持つ方もいるでしょう。一般的な正社員のメリットは、福利厚生が充実し、社会的信用が高いことです。一方、正社員には「責任が重い」「転勤がある」などのデメリットもあります。また、非正規雇用のメリットもあるため、一概にどちらが良いとはいえません。このコラムでは、それぞれの雇用形態の特徴を紹介しているので、正社員になるかどうか迷っている方は、ぜひ参考にしてください。
そもそも正社員とは?
正社員とは、雇用期間の定めがなく、会社から直接雇用されている社員のこと。「正規雇用」とも呼ばれます。また、労働時間が一般的にフルタイムであることも正社員の特徴といえるでしょう。
正社員は非正社員と比べ、労働時間が長いだけでなく、出勤日数が多かったり、福利厚生が充実していたり、そのほかの待遇などが違ったりします。以下で正社員と非正社員の違いをメリット・デメリットに分けて解説しているので、ぜひご一読ください。
正社員のメリット8選
正社員の主なメリットは、「福利厚生が充実している」「社会的信用が高い」「収入が高い傾向にある」などが挙げられます。契約期間の定めがない雇用形態のため、大きなトラブルがない限り解雇されることもありません。「いつ解雇されるか分からない」といった不安がないので目の前の仕事に専念でき、1つの職場でキャリアアップしていくことも可能でしょう。
以下では、正社員のメリットをより詳しく解説するので、参考にしてみてください。
1.雇用が安定している
正社員のメリットは、雇用が安定していることが挙げられます。冒頭で述べたとおり、正社員は会社と無期雇用契約を結んだ会社員です。そのため、「あまりにも勤務態度が悪い」「経歴詐称が発覚した」「会社が倒産する」といったことがない限り、基本的に正社員が雇用契約を解除されることはありません。定年まで腰を据えてキャリアアップを目指し、人生設計をすることもできます。雇用契約の解除を心配をせずに仕事に専念できたり、収入源が確保されている安心感を得られたりするのは、正社員の大きなメリットといえるでしょう。
2.福利厚生が充実していて、待遇が良い
福利厚生が充実していて、待遇が良いことも正社員のメリットです。法的に定められている社会保険や労働保険に加え、企業独自で法定外の福利厚生を用意している場合も。内容は企業によって異なりますが、福利厚生には下記のようなものがあります。
- ・住宅手当および家賃補助
・社宅および独身寮
・健康診断
・メンタルヘルスケア
・育児休業
・介護休業および看護休暇
・慶弔および災害見舞金
・宿泊施設や運動施設の割引
・公的資格取得および自己啓発支援
・リフレッシュ休暇
上記のような福利厚生によるメリットを求めて正社員に就職する人は、志望する企業に自分の望む福利厚生があるかどうか、応募前に確認しておきましょう。
企業の福利厚生についてさらに詳しく知りたい方は「福利厚生とはどんな制度?目的や適用条件を分かりやすく解説します!」のコラムを参考にしてみてください。
また、社会保険については、「社会保険とはどんな制度?アルバイトやパートでも加入対象になる?」でまとめています。
3.収入が高い傾向にある
収入が高い傾向にあるのも正社員のメリットです。厚生労働省の「令和5年賃金構造基本統計調査 結果の概況」によると、正社員と非正社員では以下のような収入の違いがあります。
年代 | 正社員 | 非正社員 |
---|---|---|
20~24歳 | 22万8,700円 | 19万4,800円 |
25~29歳 | 26万3,600円 | 21万6,400円 |
30~34歳 | 29万4,100円 | 22万1,400円 |
35~39歳 | 32万7,000円 | 22万500円 |
年齢計 | 33万6,300円 | 22万6,600円 |
引用:厚生労働省の「令和5年度賃金構造基本統計調査の概況 第6‐1表 雇用形態、性、年齢階級別賃金、対前年増減率及び雇用形態間賃金格差(12p)」
上記の結果から、正社員は非正規雇用労働者よりも給与が高い傾向にあることが分かるでしょう。ほかにも賞与がもらえたり、自分の努力次第で昇給・昇進があったりするなど、給与アップのチャンスに恵まれています。
企業によっては、仕事の成果によって報奨金が支払われる場合も。パートやアルバイトなどの非正社員では出世はなく、昇給したとしても時給が数十円変わる程度が一般的です。しかし、正社員なら年収が数十万円単位で上がることも期待できるでしょう。「年収を上げるためのスキル7選!収入が増えやすい人の特徴を解説」のコラムでも、収入アップや出世について解説しているので、参考にしてください。
参照元
厚生労働省
令和5年賃金構造基本統計調査 結果の概要
4.社会的信用がある
正社員は、社会的信用を得やすいのもメリットです。社会的信用とは、経済力や地位によって証明される信用度のこと。主に経済力や社会的地位の安定感によって得られます。正社員は会社に所属し、収入が安定しているため、社会的地位も十分と認識されやすい傾向にあります。社会的信用が高いと、クレジットカードやローンの審査に通りやすくなるでしょう。
国土交通省の「令和5年度民間住宅ローンの実態に関する調査 結果報告書(19p)」によると、71.5%の機関が住宅ローンの審査項目に「雇用形態」を設定していることが分かります。そのため、住宅や車などの購入を検討している人にとっては正社員として働くことは大きなメリットとなるでしょう。
参照元
国土交通省
民間住宅ローンの実態に関する調査
5.教育制度が充実している
教育制度が充実していることも正社員のメリットです。正社員は基本的に長期雇用を前提として雇われるため、多くの企業で長期的なキャリア形成に力を入れています。正社員への教育制度として代表的なのは、OJT(実地訓練)やOFF-JT(外部研修)と呼ばれるものです。
厚生労働省の「令和5年能力開発基本調査②計画的なOJTの実施状況(19p)」によると、正社員(新入社員)には51.5%行われているOJTが、正社員以外では23.2%しか行われていません。
また、同調査の「①OFF-JTの実施状況(14~15p)」によると、正社員に対してOFF-JTを実施した事業所の割合は、70%前後でした。一方で、正社員以外の労働者に対してOFF-JTを行っている事業所の割合は30%前後で推移しています。
【正社員に対してOFF-JTを実施した事業所割合の推移】
調査年度 | 事業所割合 |
---|---|
2019年度 | 75.1% |
2020年度 | 68.8% |
2021年度 | 69.1% |
2022年度 | 70.4% |
2023年度 | 71.4% |
引用:厚生労働省「令和5年度『能力開発基本調査』(15p)図23」
【正社員以外に対してOFF-JTを実施した事業所割合の推移】
調査年度 | 事業所割合 |
---|---|
2019年度 | 39.5% |
2020年度 | 29.2% |
2021年度 | 29.8% |
2022年度 | 29.6% |
2023年度 | 28.3% |
引用:厚生労働省「令和5年度『能力開発基本調査』(15p)図24」
いずれの場合も正社員のほうが高い値となっており、多くの企業が教育に力を入れていることが分かります。「OJTとは?実施するメリット・デメリットや指導を受けるポイントを解説」では、教育制度を受けることによるメリットを紹介しているので、あわせてご参照ください。
参照元
令和5年度「能力開発基本調査」
6.キャリアアップの機会を得やすい
キャリアアップの機会を得やすいのも正社員のメリットです。一般的に、キャリアは責任や裁量権が大きい業務をくり返し経験することで積み上げられます。正社員は将来の管理職候補であるため、このような業務を早い段階から与えられ、業務の担当範囲も広いのが一般的。「責任のある仕事は避けたい」と考える人もいるかもしれませんが、その分やりがいを感じられる機会も多いものです。成果を上げられれば、達成感を得られるだけでなく、周囲から高い評価を得られるでしょう。
また、仕事の本質を理解したり、会社の全体像が見えてきたりと仕事の面白さを実感でき、働くモチベーションの向上も期待できます。正社員としてキャリアアップを重ねれば、自分が希望するプロジェクトを任されたり、リーダーや管理職に昇格したりすることも可能です。昇格は、昇給やボーナス支給などの収入アップにつながる可能性も高く、キャリアアップの機会を得やすいことは、正社員の大きなメリットといえるでしょう。
7.転職活動で有利になる
正社員には「転職活動で有利になる可能性がある」といったメリットもあります。正社員としてある程度の経歴を積んでいると、社会人のマナーやスキル、実務経験などが身についていると判断してもらえるからです。特に、即戦力を求めている企業に転職するときは、有利になる可能性が高いでしょう。
8.人生設計をしやすい
人生設計をしやすいことも正社員のメリットに挙げられます。理想の暮らしを実現するには、しっかりした人生設計が必要です。住宅の購入や結婚、出産、育児、介護など、大きなライフイベントに備え、正社員という雇用形態の信頼性や待遇の良さは大きな支えとなります。
たとえば、「4.社会的信用がある」でも述べたとおり、住宅の購入では高い収入や社会的信頼が重要です。また、出産や育児をする場合、正社員であれば産休・育休や時短勤務の制度を利用しやすい傾向にあります。
人生には不測の事態がつきものですが、正社員であれば、急に病気になっても休職制度を利用できたり、自己都合退職でも退職金をもらえたりするのが一般的です。ライフプランの立て直しがしやすいことも、正社員のメリットといえるでしょう。
ただし、退職金は、正社員であれば必ずもらえるというわけではないので、支給の条件を知りたい方は、「退職金がもらえる条件とは?タイミングや相場について知っておこう」でご確認ください。
正社員のデメリット6選
正社員のデメリットは「異動や転勤の可能性がある」「責任が重い傾向にある」などです。待遇は企業によっても異なるので、下記を参考に職場や応募先の情報を確認してみてください。
正社員のデメリット
- 異動や転勤の可能性がある
- 責任のある仕事が多くプレッシャーがかかる
- プライベートを優先しにくい
- 副業できない場合がある
- 希望の職種に就けない可能性がある
- 人間関係の悩みを抱えやすい
1.正社員は異動や転勤の可能性がある
正社員のデメリットは、異動や転勤の可能性があることです。正社員は、会社から異動・転勤の通達があった場合、やむを得ない事情がない限り応じなければなりません。
転勤や異動をすると、人間関係や仕事内容、居住環境などが大きく変わる場合もあります。そのため、環境の変化を望んでいない方や、家族と同居している方はデメリットと感じることもあるでしょう。
2.責任のある仕事が多く、プレッシャーがかかる
正社員は、非正規雇用労働者よりも責任が重い立場にあり、プレッシャーを感じやすいのがデメリットです。長く働いていると、後輩の育成や大きなプロジェクトなどに携わる機会も増えていきます。企業と長期的に働く契約をしている正社員は、非正社員よりも重要な仕事を任されるのが一般的。裁量も大きくなり、やりがいや達成感を得られる一方で、責任が伴うことをストレスに感じる人もいるようです。
3.プライベートを優先しにくい
プライベートを優先しにくいのも、正社員のデメリットといえます。フルタイムで働く一般的な正社員の1日あたりの拘束時間は、休憩を含めて約9時間です。残業がある場合は、さらに勤務時間が長くなります。
厚生労働省の「労働統計要覧(令和4年度)‐D労働時間」によると、正社員の1ヶ月あたりの総実労働時間は142.4時間です。1ヶ月あたりの所定内労働時間は130.8時間なので、毎月平均で10時間の残業が発生していることになります。業界や時期、役職などによっても差はありますが、年間にすれば平均で120時間もの残業が発生しているようです。
職場によっては、正社員であっても仕事とプライベートを切り替えやすい場合もあります。しかし、仕事の進捗状況や繁忙期、取引先の都合などによって、残業や休日出勤が必要なことも。正社員への就職を目指す人は、上記のデメリットを踏まえて、応募する前に残業時間や休日出勤の有無などをチェックしておきましょう。
参照元
労働統計要覧(令和4年度)
4.正社員は副業できない場合がある
正社員のデメリットは、副業できない可能性があることです。企業が正社員の副業を禁止する理由は、いくつか考えられます。主な理由としては、従業員が本業に専念できるようにするためです。
本業の勤務時間後に副業をした場合、体調を崩したり本業がおろそかになったりする恐れも。そのほか、競合企業へ属することを防いだり、企業秘密の情報を持ち出さないようにしたりする目的もあります。
厚生労働省は副業を推進している
厚生労働省は2018年1月に改定した「モデル就業規則(令和5年度7月)第14章 副業・兼業(90p)」において、「労働者は、勤務時間外において、ほかの会社等の業務に従事することができる」としています。副業のメリットは、現職を離職せずほかの仕事によってスキルや経験を得られたり、収入を増やせたりするといったことです。
副業の形は、本業以外の企業に雇用されるほか、自分で起業する、請負や委任の形で行うなど。「未経験の仕事に転職してみたいけど、いきなり正社員として働くのは不安」「収入は上げたいけど転職はしたくない」など、これまでの仕事では解決できなかった悩みが、副業によって解決される可能性があるでしょう。
参照元
モデル就業規則について
5.希望の職種に就けない可能性がある
正社員は、自分のやりたい職種に就けないこともあります。選考時に希望職種を伝えていても、全員が希望した職種に就けるとは限らないからです。そのため、特定の職種に強いこだわりがある人にとってはデメリットとなるでしょう。
転職市場で価値が下がることも
任された仕事内容によっては、身につけたスキルを転職で活かせない場合があります。「7.転職活動で有利になる」で紹介したとおり、正社員として働いていた職歴は転職で有利になる要素です。しかし、職務内容によっては次の仕事探しに活かせない可能性もあるでしょう。6.正社員は人間関係の悩みを抱えやすい
人間関係の悩みを抱えやすいこともデメリットの一つです。正社員は任される仕事の範囲や裁量権が大きいため、仕事で関わる人間関係も広く、深くなる傾向があります。職種や部署を越えた付き合いが発生したり、社外の人と関わる機会が多くなったりもするでしょう。
円滑に業務を遂行するには、良好な人間関係が必要不可欠ですが、自分と異なる価値観を持つすべての人と良い関係を築くことは難しいものです。しかし、自分とそりが合わない人との関係を断てないのが、正社員の厳しいところ。仮に部署異動や担当替えがあったとしても、同じ会社で働く以上は、その後も仕事で関わる可能性が高いからです。人間関係は、自分の努力だけでは改善できない部分もあり、ストレスを感じてしまう人もいるでしょう。
正社員以外の雇用形態には何がある?
正社員以外の雇用形態には、契約社員、派遣社員、パートがあります。それぞれについて下記で説明しているので、参考にしてみてください。
正社員以外の雇用形態
- 契約社員
- 派遣社員
- パート
契約社員
一般的に、契約社員とは雇用期間を決めて雇用契約を結んだ労働者を指す言葉です。正社員は無期雇用であるのに対し、契約社員は有期雇用となります。勤務時間は正社員と同じで、フルタイムで働くことが一般的です。業務は、正社員と同様の仕事を行うこともあるでしょう。
会社や立場によっては、「非常勤社員」「嘱託社員」「準社員」など、さまざまな呼び方があるようです。契約社員と正社員の雇用形態の違いや、待遇については、「契約社員と正社員の違いとは?登用制度や無期転換についても解説」のコラムで紹介しています。
準社員と契約社員の違い
準社員と契約社員の大きな違いは、契約期間の有無です。契約社員は契約期間が定められており、準社員には雇用期間がなく、長期的に働くことができます。
しかし、企業によっては契約社員のことを準社員として採用していることもあるので、契約社員や準社員で応募する際にはよく確認しておきましょう。
派遣社員
正社員と派遣社員の大きな違いは、雇用主です。正社員は就業先の企業と直接雇用契約を結ぶのに対し、契約社員は人材派遣会社と雇用契約を結びます。勤務時間はフルタイムであることが一般的ですが、契約内容によっては残業をなしにすることも可能です。勤務時間を調整したい方には、適しています。
「派遣社員とは?正社員との違いや勤務時間・雇用形態などを解説」では、正社員と派遣社員の違いやメリット・デメリットを詳しく紹介しているので、ぜひご覧ください
パート
パートは、期間を決めて働く労働者のことです。アルバイトとパートの雇用形態に法律的な違いはありません。一般的に、学生やフリーターをアルバイト、主婦(主夫)をパートと呼び分けています。
契約社員とパートタイムの雇用形態の違いは、勤務時間です。契約社員がフルタイムで働くのに対し、パートやアルバイトはシフト制で、1日の勤務時間や出勤日数が少ない働き方が可能。勤務時間の増減や調整がしやすく、学業や家事・育児・介護などと両立しやすい働き方といえるでしょう。
非正社員とは?
非正社員は正社員以外の非正規雇用者(契約社員やパート、アルバイト)のことを指します。
契約期間の有無や福利厚生、そのほか待遇などに違いがあり、正社員より勤務時間や勤務日数が少ないのも特徴です。
正社員も多様化している
近年、働き方改革や人材確保の目的で、正社員でも多様な働き方を認める企業が増加傾向にあります。部署異動がなく、特定の業務に専念できる「職務限定正社員」や、転勤の心配がない「地域限定正社員」などがあるようです。フルタイム以下の勤務時間が認められていたり、残業がなかったりする「時間限定正社員」もあります。「転勤したくないから契約社員を選んでいた」という人も、地域を限定すれば転勤なしの正社員になることが可能です。
雇用契約を結ばずフリーランスとして働く方法もある
フリーランスとは、個人で企業と業務委託契約を結び、仕事を請け負う働き方です。雇用契約がないため、労働基準法は適応されません。そのため、労働時間や休日などを自分で自由に決められ、収入は自分の働き方次第で増減します。組織に属さず、仕事内容や働く場所、時間などを自分でコントロールしたい人にとっては魅力的な働き方といえるでしょう。
ただし、フリーランスは労働災害の補償や、賃金の最低額の保証、労働時間の上限といった法的な後ろ盾がないため、組織や法律に守られているという安心感を得にくいといえます。また、これまでの実績や仕事をこなす能力、あるいは季節といった要因によって業務量に変動が生じる場合もあるでしょう。
フリーランスは自由で高収入を目指せるメリットがある一方で、正社員よりも収入が低くなる可能性がある点を理解しておく必要があります。
ほかにも、組織に属する正社員であれば会社が行ってくれる確定申告や、保険加入といった手続きも、フリーランスの場合は自身で行わなければなりません。
フリーランスと意味が似ている言葉には、「自営業」や「個人事業主」があります。違いを知りたい方は、「自営業とは?確定申告は必要?個人事業主との違いや税金・社会保障を確認!」をご確認ください。
正社員以外の雇用形態のメリット・デメリット
この項では、正社員以外の雇用形態におけるメリット・デメリットを紹介します。正社員は、正規雇用労働者ともいわれる雇用形態です。契約社員やパートなど、正社員以外の雇用形態をまとめて、非正社員や非正規雇用労働者と呼んでいます。
非正社員のメリット
正社員以外の雇用形態には以下のメリットがあります。
- ・ワークライフバランスが取りやすい
・副業できる可能性が高い
・大きな責任を伴わない
非正規雇用労働者は、勤務日数や勤務時間、雇用期間の融通が利きやすく、ワークライフバランスを保ちやすいのが大きなメリットです。また、副業や兼業が認められやすいので、さまざまなジャンルの仕事に挑戦できます。
非正社員のデメリット
正社員以外の雇用形態におけるデメリットは以下のとおりです。
- ・福利厚生が充実していないことがある
・雇用が不安定
・社会的信用が得られにくい
・高い収入が見込めない場合もある
非正規雇用労働者は、基本的に有期雇用契約のため、会社の経営状況が悪化した場合、雇用契約が終了する恐れがあります。また、時給制の場合は、勤務時間に比例して給与が支給される仕組みです。そのため、欠勤した分だけ給与が減ってしまうのもデメリットでしょう。
非正規雇用労働者が正社員と同じ無期雇用契約に転換する方法は、後述する「無期転換ルールとは?」内で紹介しています。ぜひご一読ください。
新しい制度で正社員のメリットがなくなる?
「無期転換ルール」や「同一労働同一賃金」など、非正社員の雇用を安定させるための施策が進んでいます。これにより、「正社員のメリット8選」で紹介したような正社員のメリットがなくなる可能性も。無期転換ルールと同一労働同一賃金について、以下で解説しているので、確認してみましょう。
同一労働同一賃金とは?
厚生労働省の「同一労働同一賃金特集ページ」によると、同一労働同一賃金とは、正社員と非正社員の待遇差をなくす制度です。この制度の導入によって、賞与や福利厚生、教育制度といった正社員特有のメリットが非正社員にも適用されます。そのため、正社員であるメリットがなくなるといわれているようです。
ただし、同一労働同一賃金はあくまでも非正社員の待遇改善が目的なので、正社員の賃金が下がるわけではありません。
無期転換ルールとは?
厚生労働省の「無期転換ルールについて」によると、無期転換ルールは「同一の使用者(企業)との間で、有期労働契約が更新されて通算5年を超えたときは、労働者の申込みにより、期間の定めのない労働契約(無期労働契約)に転換できるルール」とされています。
2013年4月から契約社員やアルバイトなど、正社員以外の有期雇用労働者も無期雇用契約への転換が可能になりました。契約社員やパートタイマー、アルバイトなど、有期雇用労働者はこの制度の対象です。雇用期間の終了に伴う失業の心配がなくなり、安定した雇用や長期キャリアが実現しやすくなったといえるでしょう。
自分に合った働き方を選ぶのが重要
正社員を目指している人もそうでない人も、ここまで紹介したメリット・デメリットを踏まえて、自分に合った働き方を選びましょう。たとえば、趣味や娯楽などプライベートの時間を優先したい人には非正規雇用が向いています。一方、将来家庭を持つために安定した収入や社会的信用を得たい人には正社員が合っているでしょう。自分にとって何がメリット・デメリットなのかを判断し、正社員になるかどうかを決めてみてください。参照元
厚生労働省
同一労働同一賃金特集ページ
正社員になれるか不安な方は就職エージェントの利用がおすすめ
「正社員になりたいけど1人で就職活動を進めるのが不安」と悩む方は、就職エージェントを利用するのがおすすめです。就職エージェントは、専属のアドバイザーが就職活動をサポートしてくれる民間のサービスを指します。プロの目線で丁寧なサポートを行っているため、「自分が何をしたいか分からない」といった方も、安心して正社員の仕事を探せるのがメリットです。
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正社員の定義やメリットに関するQ&A
ここでは、正社員の定義や正社員のメリットに関するお悩みを解決します。
正社員になるメリットは何?
正社員は、「充実した福利厚生を受けられる」「社会的信用度を得やすい」「雇用が安定している」などがメリットです。また、転職市場でも正社員経験は有利に働くでしょう。勤務時間が長くなる、転勤や異動があるといったデメリットもありますが、正社員ならではのメリットも多くあります。詳しくは、このコラムの「正社員のメリット8選」をご覧ください。
正社員と非正社員はどちらのほうが良い?
安定した生活や十分な収入を望むのであれば、正社員になることをおすすめします。非正規社員は基本的に雇用期間が定められている一方、正社員は無期雇用で定年まで働くことを前提としているのが一般的です。また、収入が非正規社員より高い傾向にある、福利厚生が充実しているなど、正社員には多くのメリットがあります。詳しくは、「正社員で働くメリットは?デメリットとあわせて紹介」でも解説しているので、あわせてご覧ください。
女性が正社員になるメリットは何?
女性が正社員になるメリットは、結婚や出産をした場合に「育児休暇中の手当がもらえる」「出産後に復職しやすい」などです。これらのメリットは、非正規雇用労働者にも当てはまる場合があります。しかし、基本的に正社員よりも取得条件が厳しいようです。女性が正社員になるメリットは「正社員のメリットを解説します!非正社員との違いは?」でも触れているので、確認してみましょう。
主婦(主夫)やフリーターから正社員になれる?
主婦(主夫)やフリーターからも正社員になることは可能です。ただし、年齢を重ね、離職期間が長くなるにつれ求人の選択肢が狭まるのが一般的。そのため、正社員になると決めたら、できるだけ早めに行動を起こしましょう。フリーターが正社員に就職するコツは「フリーターから就職する方法は?正社員になるメリットとおすすめの職種!」で紹介しています。自分1人で就職活動をするのが不安な人は、就職・転職エージェントのハタラクティブにご相談ください。
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一人ひとりの経験、スキル、能力などの違いを理解した上でサポートすることを心がけています!
京都大学工学部建築学科を2010年の3月に卒業し、株式会社大林組に技術者として新卒で入社。
その後2012年よりレバレジーズ株式会社に入社。ハタラクティブのキャリアアドバイザー・リクルーティングアドバイザーを経て2019年より事業責任者を務める。