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出戻りとは?以前の職場に転職するメリットやデメリットをご紹介
更新日
この記事のまとめ
- 出戻りとは、ほかの企業へ転職した社員がもとの職場で再雇用されること
- 仕事に対する考え方の変化や人手不足から、出戻りは歓迎される傾向にある
- 出戻り転職は業務内容や社風を把握しているため、転職活動の負担が少ない
- 出戻りは円満退職者や転職先で習得したスキルを活かせる人が採用されやすい
- 後悔しない転職をするためには、出戻り転職以外の選択肢も検討するのがおすすめ
出戻り転職を考えているものの、既存社員の反応やデメリットが気になる方もいるでしょう。出戻りを「ジョブリターン」「アルムナイ」と言い換えて積極的に採用する会社はあります。また、転職活動の負担が比較的少なく済むのも、再雇用のメリットです。
このコラムでは、出戻り転職が歓迎されやすい理由やメリット・デメリット、制度の実態などを解説します。転職成功のポイントもご紹介するので、就活の参考にしてみてください。
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出戻りとは?ビジネスの場における意味
「出戻り」とは、転職や起業で一度会社を辞めた社員が、前の職場へ再び入社することです。育児や介護のようにやむを得ない事情で退職し、空白期間を経てもとの会社に再雇用されるのも「出戻り」に含まれます。
「出戻り社員」とは、以前働いていた企業に再入社する社員のことを指す言葉です。企業によっては、再雇用制度をジョブリターンと名づけたり、出戻り社員をアルムナイ(卒業生)と呼称する場合もあります。
出戻り転職をすることは恥ではない
出戻りを考えている場合、「転職先の会社で上手くいかなかったのでは?」と思われるのが恥ずかしいと感じる方もいるかもしれません。しかし、出戻り転職は経験も含めて会社にとってのメリットがあるため、近年はむしろ歓迎される傾向にあるようです。なかには、復職を目指す元社員をサポートする出戻り制度を整えている企業もあります。
出戻り転職が近年歓迎される傾向にある理由
出戻り転職が歓迎されるのには、時代の変化や人手不足といった要因が挙げられます。この項では、それぞれの理由について詳細をまとめました。
仕事に対する考え方が終身雇用から変化したため
出戻り転職が歓迎される大きな理由の一つは、仕事に対する考え方が終身雇用から変化したことです。日本で主流だった終身雇用制度は、新卒で入社した会社を定年まで勤めあげることを前提としていました。そのため、一度退職した社員が出戻りすることに対し、マイナスイメージをもたれていたようです。
しかし、近年は経済状況の変化や多様な働き方の普及により、やりたいことやキャリアプランに合わせて転職する働き方がスタンダードになりつつあります。総務省統計局の「直近の転職者及び転職等希望者の動向について_転職者、転職等希望者(p.3)」によると、就業者のうち転職者は325万人であり、1年前より12万人増。転職者数は、6期連続で増加しています。また、転職希望者は78万人増であり、10期連続の増加かつ過去最多となっているようです。このことからも、就業者の働き方に対する価値観の変化が見受けられます。
とはいえ、転職後に担当業務や社風といったミスマッチに気づき、「もとの勤務先が良かった」と感じることもあるでしょう。自由な働き方への理解がある昨今は出戻りへの抵抗感が少なく、再入社しやすい環境が整っているといえます。
参照元
総務省統計局
雇用失業統計研究会(第21回)
少子高齢化で働き手の確保が難しくなりつつあるため
働き手の確保が以前より難しくなっていることも、出戻りが歓迎される理由の一つです。
総務省の「令和4年 情報通信に関する現状報告の概要」によると、少子高齢化により日本の生産年齢人口(15~64歳)は、1995年をピークに減少に転じていることが分かります。
引用:総務省「令和4年 情報通信に関する現状報告の概要図表2-1-1-1 高齢化の推移と将来推計」
働き手の減少に伴い人手不足も拡大しており、厚生労働省の「一般職業紹介状況(令和6年8月分)について」によると、全職業計の有効求人倍率は1.21倍という結果に。職種によっては10倍を超える倍率をマークしており、全体的に働き手が足りていないことが分かるでしょう。
統計からも推察できるように、多くの企業では人手の確保に苦労しているといえます。そのため、仕事の流れや社内の事情をよく分かっている人材が出戻り転職することは、企業に歓迎される傾向にあるようです。
企業規模が大きいほど出戻り採用に積極的
厚生労働省が委託調査した「企業アンケート調査結果_(1)再雇用制度(定年後の再雇用制度を除く)の整備状況(p.50)」によると、再雇用制度の導入率は従業員数が1,001人以上の企業で最も多く、36.4%でした。全体での導入率が16.7%であることからも、大企業ほど出戻り採用を積極的に実施しているといえるでしょう。なお、こちらのデータは「出産・育児等を機に離職した女性の再雇用」を調査しているものとなります。参照元
総務省
情報通信白書
厚生労働省
一般職業紹介状況(令和6年8月分)について
出産・育児等を機に離職した女性の再就職等に係る調査研究事業(平成26年度厚生労働省委託調査)
出戻り社員になる4つのメリット
「出戻り」は新しい会社への転職と比較して職場に馴染みやすく、精神的な負担が軽いメリットがあります。業務内容もある程度分かっているため、スムーズに仕事を始められるでしょう。
この項では、出戻り社員になる4つのメリットを解説するので、出戻り転職を考える際の参考にしてみてください。
出戻り社員になるメリット
- 転職活動の負担が少ない
- 社風や人間関係を把握している
- 業務内容を理解しているので即戦力となる
- 転職先で得た経験を活かしてキャリアアップを図れる
1.転職活動の負担が少ない
出戻り転職の場合、過去の仕事ぶりや人柄を会社側が把握していることから、採用選考が進みやすい可能性があります。また、一般的な中途採用とは枠が異なる会社も少なくありません。出戻り社員だからといって内定が確約されることはないものの、即戦力となる人材の採用を前向きに検討したい会社もあるでしょう。
一般的な転職期間の長さについては、「転職はどれくらいかかる?準備期間の目安や早めに終わらせるコツを解説」のコラムを参考にしてください。
2.社風や人間関係を把握しているため馴染みやすい
社風や人間関係を理解していることから、会社に馴染みやすいのも出戻り転職のメリットです。職場の雰囲気や社風、人間関係などは、実際に働いてみないと分からない点が多くあります。しかし、出戻り転職なら実態を知ったうえで入社するため、大きなミスマッチは起きにくいでしょう。また、労働環境や雰囲気を掴んでいることから、入社前の不安も少なく、すぐに順応できる点も利点といえます。
3.業務内容を理解しているので即戦力となる
出戻り社員は業務の流れを理解しているため、即戦力として活躍できるのもメリットの一つ。以前と全く同じ仕事を任されるとは限らないものの、社内システムや組織体制を分かっているのは大きな利点です。多少ブランクがあったとしても、一から仕事を覚えるよりも少ない負担で済むでしょう。
4.転職先で得た経験を活かしてキャリアアップを図れる
出戻り社員になるメリットには、転職先で身につけた経験やスキルを活かせることも挙げられます。別の企業で働いていたときの新しい視点や仕事への取り組み方、得たスキルを適切に活用できると、「社内に新しい風を吹かせられる人材」として評価されたり、キャリアアップにつながったりする可能性があります。
キャリアアップにつなげるポイントについては、「キャリアアップとは?メリット・デメリットや実現させる5つの方法を解説!」のコラムで触れているので、こちらもぜひご一読ください。
出戻り社員になる5つのデメリット
出戻り社員になる場合、以前と同じ条件で働けなかったり、思うような歓迎を受けられなかったりと、もとの職場に出戻るからこそのデメリットもあります。出戻り転職を目指す場合は、以下の点を踏まえたうえで慎重に検討しましょう。
出戻り社員になるデメリット
- 雇用条件や労働条件が同じとは限らない
- 同僚や後輩が上司になることもある
- 全員から出戻りを歓迎されるわけではない
- 退職した要因が解決されていない可能性もある
- 二度目の退職がしにくくなる場合もある
1.雇用条件や労働条件が同じとは限らない
出戻り社員は、再入社時に以前と同じ雇用条件で働けるとは限りません。退職後に会社の体制や評価基準が変わっていれば、過去に働いていたときよりも給料が下がる場合もあります。かつての経験があるだけに、「収入が下がってしまった…」と不満を感じることもあるでしょう。出戻り転職を検討する際は、給料や役職などの待遇面に関して、事前に企業側へ確認しておくことをおすすめします。
2.同僚や後輩が上司になることもある
退職から出戻りまで時間が経っている場合、以前の同僚や後輩が上司になることもあります。立場が変わることで、「仕事を進めづらい…」と感じるリスクも考えられるでしょう。また、自分は気にしなくても、相手に気を遣わせてしまう可能性もあります。
3.全員から出戻りを歓迎されるわけではない
転職活動が成功して再入社できたとしても、社員全員から出戻りを歓迎されるとは限りません。たとえば、以前の退職時に膨大な量の引き継ぎを行っていると、後任者が出戻りをよく思わない可能性もあります。一度退職をした人に対し、不満や反感をもつ社員もゼロではないといえるでしょう。
4.退職した要因が解決されていない可能性もある
出戻り転職した際に、以前会社を辞めた要因が解決されていなければ、再度転職を考えてしまう可能性もあるでしょう。厚生労働省の「令和5年雇用動向調査結果の概況」によると、転職入職者が前職を辞めた理由の上位は以下のとおりでした。
※「その他の個人的理由」「その他の理由(出向等を含む)」「定年・契約期間の満了」を除く
前職を辞めた理由 | 男性 | 女性 |
---|---|---|
労働時間、休日等の労働条件が悪かった | 8.1% | 11.1% |
職場の人間関係が好ましくなかった | 9.1% | 13% |
給料等収入が少なかった | 8.2% | 7.1% |
参照:厚生労働省「令和5年雇用動向調査結果の概況 表5 転職入職者 1)が前職を辞めた理由別割合」
たとえば、仕事内容やキャリアアップのしやすさを理由に出戻り転職を考えているなら、退職の原因となった人間関係や休みの取りにくさが改善されているかどうかを見極めることが大事です。また、以前は人間関係が良好だったとしても、会社の体制や出戻り転職による立場の変化、お世話になっていた人が退職しているなどの可能性もあります。
参照元
厚生労働省
令和5年 雇用動向調査結果の概要
5.二度目の退職がしにくくなる場合もある
出戻り社員は、二度目の退職がしにくい場合もあるようです。再雇用の選考で「今度は長く働きたい」と意欲を示した手前、「また辞めたいです」とは言いにくいでしょう。
スキルアップやキャリアチェンジを目指して転職したいと思っても、会社に申し訳ないとの思いからなかなか踏み切れずに、タイミングを逃してしまう恐れも。出戻り転職をするなら、将来のキャリアプランをしっかりと考えておきましょう。
キャリアプランの考え方は「『3年後の自分』の例文9選!具体的な考え方や回答時のポイントも解説」のコラムで情報をまとめているので、ぜひチェックしてみてください。
出戻り転職を成功させやすい人の特徴
出戻り転職では、以前の勤務態度や人柄が戻りやすさに直結する傾向にあるようです。以下を参考に、就業時の自分の働き方について思い返してみましょう。
出戻り転職を成功させやすい人の特徴
- 円満退職をしている
- 仕事の進め方や人柄が評価されていた
- 出戻りして自分が何をやりたいのか明確に考えている
- 以前の仕事内容や進め方にこだわり過ぎない
1.円満退職をしている
円満退職している場合、出戻り転職は成功しやすいといえます。円満退職とは、企業側の理解を得たうえで、双方が納得して退職すること。企業とのやり取りや引き継ぎを円滑に進めたり、繁忙期を避けたりと、自分の都合だけでなく会社のことも考えて行動することが円満退職のコツです。
退職は本来、企業にとってあまり良くないことといえます。しかし、円満退職を心掛けることで、周囲から「最後まで責任感がある」という印象を抱かれる可能性が高くなるでしょう。出戻り転職では、このような退職間際の行動や印象がスムーズな復帰に影響しやすいといえます。
退職したあとも付き合いがあった
退職したあとも同僚や上司と交流が続いている場合、出戻り転職の際に相談でき、力になってもらえることもあるでしょう。前述したように、事前に組織体制や環境を確認することで希望の働き方とのマッチ度を図れたり、人事担当者に退職前の評価を聞かれた元同僚や上司が、働きぶりや人柄を伝えてくれたりする可能性もあります。
2.仕事の進め方や人柄が評価されていた
出戻り転職を成功させるには、仕事の進め方や人柄が評価されているかどうかも大切なポイントです。円満退職と同じように、業務を遂行するうえでの評価や印象が良ければ、それだけ出戻りを歓迎してもらえるでしょう。
3.出戻りして自分が何をやりたいのか明確に考えている
出戻りを考えているなら、同時に「出戻りして何がやりたいのか」をしっかり考えることが重要です。前職を退職した理由が仕事内容や会社とのミスマッチだった場合、「転職先が合わなかったから」というだけで出戻りしてしまうと、同じ理由で再び「辞めたい」と感じる可能性もあるでしょう。
出戻りしてやりたいことやできることは何かを考え、「その企業でなくてはならない理由」を明確にすることで、転職を繰り返すリスクの回避につながるでしょう。この作業を丁寧に行えれば、出戻り転職を成功させやすいといえます。
やりたいことが明確になっていない場合は「やりたいことの見つけ方とは?自分が本当にしたい仕事を見つける方法」のコラムを参考にし、自己理解を深めてみましょう。
4.以前の仕事内容や進め方にこだわり過ぎない
出戻り転職を成功させるには、環境の変化に素早く対応できる柔軟性をもつことが重要です。退職から出戻りまでの期間に、人員配置や仕事の進め方が変わっているのはよくあること。戻ってきたときに以前と同じやり方にこだわり過ぎてしまうと、人間関係の構築や業務に悪影響を及ぼす可能性があります。業務や労働環境の変化があることを念頭に、柔軟な姿勢で取り組むようにしましょう。
出戻り転職の場合も謙虚な姿勢を心掛けよう
「前の会社に戻りたい」という場合は、在籍時の実績ややり方は一度忘れ、謙虚な姿勢を絶やさないことが重要です。自身が在籍していなかった間に、社内の雰囲気や人間関係が変化している可能性は十分にあり得ます。「以前と何も変わらないだろう」という気持ちで出戻ると、新しい仕事の進め方に対応できなかったり「やる気が感じられない」として周囲からの印象低下につながったりする恐れも。初心に帰り、実務や周囲の人との接し方にも謙虚な姿勢を心掛けることが大切です。ハタラクティブアドバイザー後藤祐介からのアドバイス
出戻り転職をすべきではない場合
この項では、出戻り転職をすべきではない状況やその理由について解説します。出戻り転職は魅力的ではあるものの、避けたほうが無難である場合も理解しておくことが必要です。
在職中に仕事や人間関係でトラブルがあった
在職中に何らかのトラブルがあった場合、出戻り転職は成功しにくいでしょう。例として、以下のような問題が挙げられます。
- ・無断での遅刻や欠席が複数回あった
- ・パワハラやセクハラといった問題を起こした
- ・会社の就業規定に違反した
- ・相談や引き継ぎなどがなくいきなり仕事を辞めた
企業側は、トラブルなく長く働いてくれる人材を求めているもの。実務経験やスキルのある人材であっても、在職期間中に問題を起こしていると、採用に慎重な姿勢を示すでしょう。また、たとえ出戻り転職できたとしても、問題行動を起こしたというイメージから人間関係の構築に苦労することも考えられます。
短期離職をしている
短期離職をした場合、出戻り転職が難しい可能性があるでしょう。なぜなら、企業側が「短期間で離職したため実力が備わっていない」「またすぐに辞めてしまうかも」といった懸念を抱きやすいためです。
企業が出戻り転職を歓迎する目的は、即戦力になり得る経験やスキルのある人材を確保すること。短期離職した場合は仕事に必要な経験を十分に積めておらず、即戦力として評価されにくい傾向にあります。また、できるだけ長く働いてくれる人材を求めている企業にとって、過去に短期離職した人材を採用するのはリスクが大きいと判断されることも。上記の理由から、出戻り転職を目指しても苦戦する恐れがあるでしょう。
「短期離職を繰り返してしまう」という場合は、転職によって仕事に対する悩みが解消されていないことが考えられます。「短期間で転職を繰り返す理由は?自分に合う会社を見つける方法も解説!」のコラムを参考に、短期離職の原因と対処法を確認してみましょう。
出戻り転職を後悔しないための6つのポイント
出戻り転職を検討する際は、「なぜ前の職場に戻りたいのか」「今の職場から離れて後悔しないか」といった要素をしっかりと確認することが重要です。ここでは、出戻り転職を後悔しないためのポイントを6つご紹介します。
出戻り転職を後悔しないためのポイント
- 前回の退職理由を分析する
- 転職の目的を明確にする
- 転職先に求める条件を決める
- 経験やスキルを活かせるかを確認する
- キャリアプランが実現できそうな企業を選ぶ
- 以前の上司や同僚から社内の情報を教えてもらう
1.前回の退職理由を分析する
出戻り転職を成功させるためには、前職を辞めた理由を丁寧に分析する必要があります。なぜなら、「辞めたい」と思った理由を客観視できていないと、出戻りしても問題の根本的な部分が解決されず、再び辞めたくなってしまう恐れがあるためです。
退職理由は人によって異なり、育児や介護といったやむを得ないものから、「スキルアップしたい」「新しいことに挑戦したい」といったものまでさまざま。前者は会社側に不満がないことが多く、出戻り転職も成功しやすいでしょう。
2.自己分析で転職の目的を明確にする
出戻り転職を後悔しないためにも、自己分析をして転職の目的を明らかにすることが重要です。自分の経歴を振り返り、大切にしている価値観やモチベーションが上がるポイント、長所・短所などを洗い出します。そのうえで、転職して何を実現したいのかを考えてみましょう。自己分析をしていないと、「何のために転職をするのか」が不明なままで、職場を転々とすることになる可能性があります。
自己分析のやり方については、「自己分析とは?実施のメリットと就活・転職活動での必要性を解説」のコラムで詳しく解説しています。
3.転職先に求める条件を決める
出戻り転職を考えるときは、勤務時間や給料、福利厚生など、勤務先に求める条件も決めておきましょう。最初に希望の条件をすべて書き出し、次に優先順位をつけるやり方がおすすめです。前の職場で優先順位の高い条件が達成できる場合は出戻りを、そうでない場合は別の環境に転職することを検討しましょう。なお、条件が多過ぎると選択肢を狭めてしまうため、「譲れない条件」「妥協できる条件」などを整理しておくと効率的です。
「仕事の探し方が分からない人へ!フリーター・20代・新卒など状況別に解説」でやりたい仕事を探すコツを紹介していますので、こちらもあわせてご覧ください。
4.これまでの経験やスキルを活かせるかを確認する
転職により得た経験やスキルを棚卸しし、再入社した後にどう活かせるのかを考えるのも有効です。転職先で身につけたことを出戻りの職場で活かせれば、以前よりもスムーズに業務を回せたり、専門性を発揮して携われる仕事の範囲が広がったりします。出戻り後にスキルを活かして働けている姿を見せられれば、社内での評価も上がる可能性が考えられるでしょう。
「転職に役立つスキル一覧!ポータブルスキルとそのアピール方法も紹介」のコラムでは、転職時に役立つスキルを紹介しています。
5.キャリアプランが実現できそうな企業を選ぶ
長期的なキャリアプランを立て、それが実現できそうな会社を選ぶと転職成功の確率が高まります。
具体的には、将来の理想像、10年後・5年後・3年後の目標といったように、逆算して道筋を考えておくことで、どのような企業を選ぶべきかが明確になるでしょう。もとの職場でキャリアプランが実現できるのか、ほかの企業に挑戦したほうが目標に近づけるのかを見極めるのが重要です。
キャリアプランは面接でもよく聞かれる質問のため、「面接でキャリアプランを質問されたら?答え方のコツと状況別の例文をご紹介」のコラムで伝え方も確認しておきましょう。
6.以前の上司や同僚から社内の情報を教えてもらう
出戻り転職を考えたら、現在も在籍している上司や同僚とアポイントメントを取り、事前に情報を得るのがおすすめです。出戻り転職は、転職先にすでにコネクションがあることも強みといえます。以前の上司や同僚から「即戦力の採用に力を入れている」「××のポジションが狙えるかも」といった詳細な情報を得られれば、より有利に転職活動を進められるでしょう。
出戻り転職で志望動機を伝えるコツと例文
出戻り転職を成功させるためには、志望動機の伝え方を工夫する必要があります。以下で具体的なコツについて紹介しているので、ぜひ参考にしてみてください。
前回の退職理由を示したうえで前向きな志望動機を伝える
出戻り転職の志望動機では、前回の退職理由を示したうえで前向きな志望動機につなげるのがおすすめです。具体的には、「出産を機に退職したが、子育てが落ち着いたこのタイミングでもう一度△△職のキャリアに挑戦したい」「新しい分野に挑戦したいと思い転職したが、経験するなかで××分野のスペシャリストである貴社で専門的な仕事に携わりたいと感じた」というように述べましょう。
以前在籍していたことは選考段階で採用担当者に伝わるため、過去の退職に一切触れないとかえって不自然になってしまう恐れも。心境や考え方の変化を踏まえて「なぜ出戻りしたいと感じたのか」を説明できると、採用担当者の理解を得やすいといえます。
出戻り後に活かせるスキルや経験を具体的に伝える
出戻り転職では、復帰後に活かせるスキルや経験について具体的に述べましょう。業務に関する実践的な知識やスキルだけでなく、失敗から学んだ姿勢や考え方などをアピールするのもおすすめです。
出戻り転職ということは、一般的な転職希望者よりも業務内容について熟知しているといえます。異なる環境で得たものがどの業務にどのように活かせるか、より論理的に伝えられると、高評価につながるでしょう。
出戻り転職の志望動機の例文
ここでは、これまでに解説したコツを踏まえた志望動機の具体例をご紹介します。
さらに仕事の幅を広げたいと考え、ジョブローテーションのある企業へ転職しました。いくつかのプロジェクトを経験するなかで、やはり●●の仕事を極めたいとの思いが強くなり、再び貴社を志望した次第です。前職で身につけた△△のスキルや経験を活かし、貴社で腰を据えて働きたいと考えております」
転職の経験を踏まえたうえで、「なぜ出戻り転職でなければならないのか」を具体的に伝えることが大切です。
企業に「戻ってきてほしい」と思ってもらえるように、ポイントを押さえて魅力的な志望動機を作成しましょう。志望動機の作成方法や注意点は、「志望動機の作り方を解説!好印象な回答をするポイントとは」のコラムで紹介しています。
出戻り転職を成功させるための方法
出戻り転職を目指すにはいくつかの方法があり、自分に合った手段を選ぶことが大切です。以下を参考に、自分が出戻るときはどの方法が適しているかを考えてみましょう。
前職の上司や同僚に出戻りを希望する旨を伝える
前職の上司や同僚に連絡がとれる場合、出戻り転職を希望する旨を伝えてみましょう。前職に再雇用制度がある場合はすぐに紹介してもらえたり、書類選考をはじめとする選考フローの一部を免除してもらえたりすることもあるようです。選考の流れがスムーズになる可能性もあるので、無理なく転職活動を進められるのがポイントといえます。
前職の求人情報から応募する
出戻り転職では、求人サイトや企業のリクルートサイトから直接応募するという方法もあります。ただし、ほかの応募者もいた場合は埋もれてしまう恐れがあり、出戻り転職のメリットが活かしきれない恐れも。また、企業によっては一度辞めた人材からの応募を想定していない場合もあるでしょう。事前に問い合わせるか、応募フォームに出戻り希望である旨を記載しておくと安心です。
転職エージェントに相談する
「出戻り転職したいけど、前の会社に連絡を取る勇気が出ない」とお悩みの方は、転職エージェントを活用するのも手です。転職エージェントとは、民間企業が運営している就職支援機関のこと。転職エージェントなら、もとの職場が現在人材を募集しているか、出戻りでの応募は可能かといった情報を代わりに確認してもらえます。面接日の調整も行ってくれるので、1人で転職活動するよりも効率的です。
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出戻り転職に関するQ&A
ここでは、出戻り転職に関するよくある疑問や悩みについて、Q&A方式でお答えします。出戻りの印象や転職初日の挨拶についても触れているので、参考にしてみてください。
出戻り転職は「情けない」「恥ずかしい」と思われますか?
出戻り転職は恥ずかしいことではありません。出戻り社員を歓迎する会社が増えていることから、ネガティブなイメージをもつ人も減りつつあるようです。転職後にスキルが磨かれ、仕事への貢献度が以前より高まっていれば、既存社員にも好印象を与えられます。心配し過ぎず、一生懸命仕事に取り組みましょう。
出戻り転職するなら早いほうがおすすめですか?
離れていた期間が短いほうが、仕事の感覚が戻りやすいという見方もあります。また、一緒に働いていた社員も残っている確率が高く、人間関係も築きやすいでしょう。
ただし、焦って出戻り転職するよりも、自分に合った会社をじっくりと探したほうが、人間関係や職場環境などの希望を叶えられる場合もあります。「適職の見つけ方を解説!好きなことだけでなく得意なことを探そう」のコラムを参考に、適職について考えてみてください。
出戻り転職した場合の初日の挨拶が不安です…
初日の挨拶は、以前働いていたことが伝わるようにするのがポイントです。「△年ほど離れておりましたが、ご縁をいただき再度お世話になることとなりました」と簡潔に述べましょう。また、謙虚な姿勢を示すことも重要です。「一から頑張ります」「前職の経験やスキルを活かし、貢献できるよう精進してまいります」というように、抱負や意気込みを添えるとより好印象につながります。
出戻りなら容易に転職できますか?
一度勤めた経験があったとしても、簡単に転職できるとは限りません。企業が出戻り転職を採用する目的は、即戦力となり得る経験やスキルをもつ人材の確保です。そのため、短期離職で十分な経験を積めていない場合は転職が難しいことも。また、退職時から組織体制や評価基準、労働環境などが変わっている場合もあるため、さまざまな変化がある点を理解したうえで転職活動をすることが大切です。
出戻り転職を断られたらどうすればいいですか?
出戻り転職を断られたら、「前職のほかにも仕事はたくさんある」と気持ちを切り替えてキャリアプランを見直してみましょう。仕事において達成したい目標や、どのような働き方をしたいかなどを明確にすることで、自分に合った仕事や職場を見つけやすくなります。
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京都大学工学部建築学科を2010年の3月に卒業し、株式会社大林組に技術者として新卒で入社。
その後2012年よりレバレジーズ株式会社に入社。ハタラクティブのキャリアアドバイザー・リクルーティングアドバイザーを経て2019年より事業責任者を務める。