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民間から公務員に転職は可能?メリットや後悔しないポイントを解説
更新日
この記事のまとめ
- 民間から公務員に転職すると、閉鎖的な人間関係や評価制度で後悔することがある
- 民間企業は「経済活動」、公務員は「国民への奉仕」を活動目的としている
- 民間から公務員になるには、社会人経験者採用試験を活用できる
- 民間から公務員に転職しても、配属先によっては残業がある
- 民間から公務員への転職を検討するならデメリットも把握しよう
「民間から公務員に転職できるの?」と疑問に思う方もいるでしょう。公務員採用試験を突破すれば、民間企業で働いていた場合も公務員として働けます。
このコラムでは、民間と公務員の違いや向いている人の特徴、公務員に転職するメリットなどをご紹介。国家公務員と地方公務員の違いについても解説しているので、ぜひ参考にしてみてください。
民間から公務員に転職できる?
公務員として働くには「公務員試験」を突破する必要があります。公務員試験を受験するにあたって、年齢制限があるものの、社会経験や学歴は問われないため、民間から公務員への転職は十分に可能です。民間から公務員に転職する方法については、後述する「民間から公務員へ転職する方法」をご覧ください。
民間企業と公務員の違いは?
民間企業とは、営利目的で経済活動を行う組織のこと。民間企業は「私企業」とも呼ばれ、一般に企業というと民間企業を指します。
公務員とは、国および地方公共団体に属して職務を行う者のこと。国会や裁判所、省庁、自衛官など国が運営する機関に属する公務員を「国家公務員」、警察官や消防官、市区町村役場の役員など地方公共団体に属する公務員を「地方公務員」といいます。公務員については、「公務員とはどんな職業?転職を目指す前に知っておくべきこと」のコラムも参考にしてみてください。
活動目的
民間企業の活動は主に営利を目的とし、商品やサービスの対価に報酬を得ることで利益を生んでいます。公務員は国民への奉仕を活動目的とすることから、利益を得るための活動(経済活動)は行いません。
なお、e-Gov法令検索の「日本国憲法/第十五条」において、公務員は「すべての奉仕者であって、一部の奉仕者でない」との旨が記載されています。この文面から国や自治体に対して広い業務を担うといえるでしょう。
参照元
e-Gov法令
日本国憲法
活動資金
民間企業の主な活動資金は、商品・サービスなどを提供して得た報酬や株券を発行することで得られる利益など。一方、公務員の活動資金は主に税金で賄われています。参考までに、民間の場合は顧客から受け取る利益を元に給料が支払われていることを理解しておきましょう。
国家公務員と地方公務員の違い
ここでは、国家公務員と地方公務員の具体的な違いをまとめました。それぞれの特徴について触れているので、ぜひご一読ください。
国家公務員
国家公務員は、外交や防衛、立法など国の根幹を支える役割を担う職業であり、中央省庁や国の出先機関で活躍します。政策の立案や法令の整備、予算編成などの重要な業務を担当。一般的に、2〜3年ごとに異動があり、全国各地への転勤や場合によっては海外機関への出向も行われるようです。
国家公務員は、国家総合職と国家一般職の2つのカテゴリーに分かれます。国家総合職は、中央省庁の幹部候補として制作の企画や調査、法律関連の業務に携わるキャリア職と呼ばれることもあるようです。
一方、国家一般職は、主に実行面で重要な役割を果たします。勤務先によって仕事内容は異なることがありますが、いずれの職種も国の運営に欠かせない重要な業務を行っています。
地方公務員
地方公務員は、地方自治体により採用され、地域住民の安全と快適な生活を支える役割を担います。地域産業の活性化や住民生活の改善というように、直接的な影響を感じられることが魅力です。地域の特性や規模に応じて仕事内容が変わるため、柔軟な対応力が求められます。
地方公務員は、行政職・技術職・公安職の3つに分かれるのが基本です。行政職は、地方の政策や条例の策定・実施に関わり、地域社会の運営を支えます。技術職は土木や農業など専門的な分野で働き、市役所や県庁以外の現場での業務が多いです。公安職は、警察官や消防士が含まれ、地域の治安維持と安全を確保します。
このように、地方公務員は地域社会に密着し、住民の生活に直接貢献する仕事を通じてやりがいや充実感を得られるでしょう。
「できるだけ安定した仕事を」と考えている方は、「民間と公務員の違いとは?!働き方の違いを解説」のコラムも参考にしてみてください。
民間から公務員へ転職する6つのメリット
民間から公務員に転職することで、雇用の安定や休日の充実といったメリットが増えるのも事実です。転職の理由や原因が、公務員として働くことで解消されることもあるでしょう。
民間から公務員へ転職するメリット
- 公務員試験は公平性が高い
- 雇用や収入が安定するため将来設計しやすい
- 社会的な信頼度が高まる
- 充実した福利厚生がある
- 仕事のプレッシャーが少ない
- 地域や国に貢献できる
1.公務員試験は公平性が高い
年齢制限はあるものの、学歴や経歴を問わず受験できるのが公務員試験。民間企業では新卒が有利になりやすい傾向が強いですが、公務員の場合は社会人枠を除いて新卒でも経験者でも同じ試験を受験するため、経歴による差はないといえるでしょう。そのため、民間からでも挑戦しやすいメリットがあります。
2.雇用や収入が安定するため将来設計しやすい
公務員の大きなメリットや魅力といえるのが、雇用の安定です。民間企業と異なり、公務員の場合は雇用主が国や地方自治体などの行政となるため、倒産やリストラはありません。収入面も安定しているので、育児やマイホームに必要な費用を確保しやすいといえるでしょう。
「何年働いたら退職金はもらえる?退職金制度の種類と相場を徹底解説!」のコラムでは、退職金について触れているのでチェックしてみてください。
3.社会的な信頼度が高まる
公務員に対してポジティブな印象をもつ方は多く、社会的地位が高まる可能性もあります。前述したように雇用が安定しているため、ローンを組みやすいのも事実。仕事内容に焦点を当てたときも、警察官や消防官、教員など地域や国のために働いていることから感謝される機会もあるようです。
4.充実した福利厚生がある
公務員はカレンダー通りの勤務が基本。近年は土日に開庁する自治体もあるようですが、祝日は休みであることが一般的です。民間企業と比較して休日出勤やイレギュラーなイベントが少ないことから、休日をゆっくり過ごしやすいでしょう。
「休みが多い仕事とは?年間休日数が多い業界ランキングや正社員求人の探し方」のコラムによると、民間企業と公務員では有給休暇の日数こそ大きく変わらないものの、取得率は公務員のほうが高め。しっかり休める休日が多いのは、公務員の魅力といえます。ただし、警察官や消防官の場合はイレギュラー対応が求められるため、一概に「すべての公務員は休みが充実している」とはいいきれません。
5.仕事のプレッシャーが少ない
公務員は利益を追求しない組織のため、民間企業に比べて仕事に対するプレッシャーが少ないという意見もあるようです。常に数字を追い求めるような営業活動が苦手な人にとっては大きなメリットといえます。
6.地域や国に貢献できる
民間企業から公務員へ転職するメリットとして、地域や国に貢献できることが挙げられるでしょう。公務員として働くことで、地域住民の生活の質を向上させたり、公共サービスを提供して社会全体の発展に寄与できます。また、民間企業で培ったスキルや経験を活かして、効果的に地域や国に貢献できる点も魅力です。
民間から公務員へ転職する6つのデメリット
ここでは、民間企業から公務員に転職するデメリットをご紹介します。主なデメリットは、下記のとおりです。
民間から公務員へ転職するデメリット
1.年功序列の評価制度が残っている可能性がある
民間企業から公務員へ転職するデメリットとして、年功序列の評価制度が残っている可能性が挙げられます。公務員は、年齢や勤続年数に基づいて昇給や給与が決まることが一般的です。そのため、能力や成果が評価されにくい場合があり、民間企業で成果主義になれた方にとっては、モチベーションが低下する要因にもなり得るでしょう。
2.前職より給与が少なくなる可能性がある
民間企業で高収入を得ている場合、公務員の給与形態は相対的に低い場合も考えられます。公務員の給与は、職種や地域によって異なるものの、急激な昇給やボーナスの大幅な増加は期待しにくい傾向にあるでしょう。
また、民間企業では成果や業績に応じたボーナスやインセンティブがある一方、公務員の給与は固定されていることが一般的。大きな成果を上げても報酬に直結しない場合もあるため、給与面でモチベーションが低下する可能性もあるでしょう。
公務員への転職を考える際には、給与面の変化を十分に理解し、長期的な視点でキャリアプランを検討することが重要です。
公務員は民間と比較すると退職金が少なめ
中央労働委員会の「令和5年賃金事情等総合調査/令和5年退職金、年金及び定年制事情調査」によると、大学を卒業したあと同一企業で定年退職するまで働いた場合の平均退職金額は、2,139万6,000円。高卒者の場合は、2,019万9,000円です。
内閣人事局の「令和4年度退職手当の支給状況」によると、国家公務員の平均退職金額は、2,112万2,000円でした。
総務省の「令和4年地方公務員給与の実態」によると、地方公務員の平均退職金額は、56歳で退職した場合で2,117万1,000円、58歳で退職した場合が2,137万7,000円、60歳で退職した場合が2,121万8,000円となっています。
このようなデータから、公務員は民間企業と比べると退職金が少ないことが分かるでしょう。ただし、これらはあくまでの平均の数値であるため、すべての企業より下回る訳ではありません。
参照元
中央労働委員会
令和5年賃金事情等総合調査
内閣人事局
給与・退職手当
総務省
令和4年地方公務員給与の実態
3.残業が多い可能性がある
民間企業から公務員に転職するデメリットとして、残業が多くなる可能性が挙げられます。部署や職務内容によっては、業務の繁忙期や緊急対応が求められる場面も。また、公務員の仕事は公共の利益に直結するため、業務の質や迅速な対応が必要になることもあるでしょう。
4.転勤がある
公務員の職種によっては、定期的な人事異動や転勤がある場合もあります。国家公務員は全国各地への異動が発生することがあり、負担に感じる可能性もあるでしょう。
5.クレーム対応がある
公務員は、道路の補修やごみ収集、福祉サービスなどの公共サービスについて、市民からの不満や苦情に対応する必要があります。公務員は、法令や規則に基づいて業務を行うため、柔軟な対応が難しい場合も。繰り返しクレーム対応することや市民から怒り・不満をぶつけられることが精神的な負担になる可能性もあるでしょう。
6.副業が制限されている場合がある
e-Gov法令検索の「国家公務員法|」によると、国家公務員は、営業目的の企業や団体に就職したり、自ら営利を目的をする企業を経営したりすることが禁止されています。
また、e-Gov法令検索の「地方公務員法|」によると、地方公務員も国家公務員と同様に、営利を目的とした副業が禁止されていることが分かるでしょう。
ただし、上長の許可を得れば公務員も副業ができる可能性があるようです。
公務員に転職するデメリットについて知りたい方は、「公務員への中途転職のメリット、デメリットをご紹介」のコラムもぜひチェックしてみてください。
参照元
e-Gov法令検索
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民間から公務員へ転職する方法
民間企業から公務員へと転職をする場合には、冒頭でも述べたように公務員試験を受けて合格する必要があります。公務員試験の年齢制限として設けられている条件は、「試験合格後に採用されるときの年齢」というのが原則です。
たとえば、30歳までが受験資格である場合は、採用時に31歳の誕生日を迎えている場合は受験できないため注意しましょう。
20代は年齢を気にせず受験できる
公務員試験は、国家公務員の多くが30歳まで受験可能。地方公務員は35歳までの制限が多いため、20代であれば、ほとんどの公務員試験を受験できます。
30歳以上は年齢制限に注意する
30歳以上になると、国家公務員試験は受験できないものが多くなります。35歳以下であれば地方公務員試験は受験できる自治体が多いでしょう。「30歳以上で公務員試験への合格は可能!試験対策のポイントも解説」のコラムもご確認ください。
一般受験枠
民間企業から公務員へ転職するには、一般受験枠で受験する方法があります。一般受験枠の試験は、筆記試験と面接からなることが一般的。年齢や学歴などの受験資格が設定されており、職種や採用年度によって異なるため、事前に募集要項を確認しておくことが重要です。
社会人経験者採用枠
30代で民間から公務員への転職を考えているなら、社会人経験者採用試験を受けることも検討してみてください。社会人経験者採用試験なら、社会人経験者を対象としているため30代も受験が可能です。自治体によっては、「社会人経験〇年以上」「30歳以上」などの条件を設けているところもあります。一般の公務員試験とは異なり、専門試験がないこともメリットとして挙げられるでしょう。
ただし、募集人数そのものが少なかったり、社会人経験者採用を行っていなかったりする自治体もあるので注意が必要です。社会人としての経験を生かして公務員を目指すなら、「公務員試験の社会人枠の難易度は?会社員から合格する方法を解説」のコラムも、ぜひ参考にしてみてください。
臨時職員や現業職員から正職員を目指す方法もある
臨時職員として自治体などで働いたのち、正職員へ登用されるという道もあります。臨時職員は有期限で働く職員のこと。臨時職員として働くと、公務員の業務に対する知識と経験が積めるので、採用試験で具体的な自己アピールが可能になります。ハタラクティブキャリアアドバイザー後藤祐介からのアドバイス
民間から公務員への転職で後悔する理由とは?
民間企業から公務員へと転職した人のなかには、公務員特有の閉鎖的な雰囲気や仕事内容が理由で転職を後悔している人もいるようです。下記を参考に、具体的な理由を見てみましょう。
人間関係が閉塞的だった
公務員として働く方の多くが定年まで働き続ける傾向があるといわれているため、人間関係が閉鎖的になりやすいようです。また、年功序列の文化も根付いているため、民間から公務員に転職した人のなかには馴染めないと感じる方もいるでしょう。
イメージと実際の仕事内容にギャップがあった
「公務員は定時で帰れると思い転職したが、実際は忙しく、残業をすることもある」「世間が思う公務員のイメージと実際の仕事内容とのギャップに戸惑った」などが転職を後悔した理由に挙げられているようです。
実際に、令和4年の「地方公務員における働き方改革に係る状況」では、地方公務員の時間外勤務時間の推移を下記のように発表しています。
令和2年度 | 令和3年度 | 令和4年度 | |
---|---|---|---|
都道府県 | 160.0時間 | 173.6時間 | 176.6時間 |
市区町村 | 119.3時間 | 135.4時間 | 137.0時間 |
全体平均 | 132.8時間 | 148.2時間 | 149.6時間 |
引用:総務省「地方公務員における働き方改革に係る状況」
勤務時間においては、「公務員は定時退社できる」というイメージをもつ方もいるでしょう。しかし、実際は上記のとおり残業も行っています。
公務員の残業代は予算で管理されているため、予算を超えてしまうとサービス残業になる可能性も。職場によっては民間企業より「きつい」と感じることもあるでしょう。
参照元
総務省
地方公務員における働き方改革に係る状況 ―令和4年度地方公共団体の勤務条件等に関する調査結果の概要―
ルーチンワークが多い
事務手続きや書類作成といったルーチンワークが自分に合わず、仕事のモチベーションが上がらないという声も。なかにはIT化が進んでいなかったり、変化を嫌ったりする自治体もあるため、民間企業に比べて非効率な業務が発生することもあるようです。
評価制度が合わなかった
公務員の場合は年功序列制を採用する職場が多いため、「仕事の能力を評価してもらえない」という意見もあります。実力や成果で評価される民間から公務員に転職した人には馴染めない制度でしょう。自分の能力が評価され、役職がつくことが少ないのが、モチベーションの低下につながるようです。
公務員と民間企業それぞれのメリット・デメリットを知りたい方は、「公務員、辞めたい?民間のやりがいや転職の秘訣を知ろう」のコラムもチェックしてみてください。
民間企業から公務員に転職しやすい人
民間企業に向いているのは、実力で評価されたい人や新しいことに挑戦したい人。公務員に向いているのは、社会奉仕性の高い仕事を求める人やコツコツと仕事を続けたい人です。民間から公務員への転職を検討しているなら、公務員の仕事や働き方が自分に合っているか確認しておきましょう。
民間企業から公務員に転職しやすい人
- 事務作業が好きな人
- 社会貢献したい人
- 勤勉な人
- コミュニケーション能力がある人
事務作業が好きな人
公務員に向いているのは、事務作業が好きな人です。公務員の仕事は、書類の作成や管理、データ入力、報告書の作成などの事務作業が中心。そのため、事務作業が苦にならずに取り組める人は、公務員の仕事に適性があるでしょう。
社会貢献したい人
社会貢献したい人も公務員に向いている可能性があります。公務員の仕事は、公共の利益を追求し、社会全体の福祉を向上させることが目的。社会貢献したいという思いがある場合は、公務員の仕事にやりがいと誇りを見出せるでしょう。
勤勉な人
公務員の仕事は多岐にわたり、公共の利益を追求するために継続的な努力と真摯な取り組みが求められます。継続的な努力と誠実な姿勢で、公共の利益のために働ける人は、公務員として活躍できるでしょう。
コミュニケーション能力がある人
公務員の仕事は、市民や同僚、上司との円滑なコミュニケーションが不可欠です。市民との信頼関係を築き、地域社会に貢献する役割を果たすことが重要。市民に対して公平かつ適切なサービスを提供するために、効果的なコミュニケーションが必要になります。
公務員に向いている人の特徴を知りたい方は、「中卒から公務員を目指す!おすすめの職種4選やメリット・デメリットを解説」のコラムも参考にしてみてください。
民間から公務員への転職が難しい理由
民間から公務員への転職が難しい理由には、勉強時間の確保や出題範囲が広範囲であることが挙げられます。詳しくは以下の解説をご確認ください。
試験対策のための時間確保
民間企業から公務員への転職が難しい理由は、試験対策のための時間確保が挙げられます。民間企業での仕事と公務員試験の勉強を両立させることは容易ではありません。しかし、時間管理や計画性を意識しながら効果的な試験対策を行えば、転職を実現することは十分可能といえるでしょう。
筆記試験の出題範囲
公務員試験の筆記試験は、広範囲かつ多岐にわたる知識やスキルを要求される可能性があります。法令や公共政策に関する問題が出題されることもあるでしょう。
そのほかにも、行政手続きや制度、医療福祉の分野に関する知識を求められる場合もあるようです。
公務員試験について詳しく知りたい方は、「フリーターから公務員になれる?注意点や公務員試験について解説」のコラムもチェックしてみてください。
民間から公務員の転職を成功させる7つの方法
民間から公務員に転職する場合、試験の準備など多くの時間と労力を費やすことが予想できます。せっかく時間をかけて公務員に転職しても、「思っていたのと違った」と後悔するのはもったいないこと。悔いを残さないためにも、転職前に改めて公務員として働くことを考えてみましょう。
民間から公務員の転職を成功させる方法
1.民間と公務員のメリット・デメリットを確認する
「民間から公務員への転職で後悔する理由とは?」や「民間から公務員へ転職する6つのメリット」を参考に、民間と公務員の違いをしっかり確認しておきましょう。イメージだけで転職を決めると、ミスマッチを起こしやすく早期離職も懸念されます。メリットとデメリットを照らし合わせたうえで、自分が公務員に向いているかどうかを判断することが大事です。
2.公務員になる動機や目的を明確にする
民間企業にも公務員にも、それぞれメリット・デメリットはあります。総合的に判断するだけでなく、「自分が仕事で何を大切にしているか」「働くうえで譲れない条件はなにか」を考えてみましょう。
たとえば、定年まで安定して働くことが優先順位の高い条件なら、公務員として働くのがおすすめ。スキルアップやキャリアアップを目指しているなら民間企業のほうが叶いやすいでしょう。
志望動機に退職理由を取り入れるのは避けよう
退職理由を志望動機にするのは、避けるべきです。たとえば、人間関係や残業の多さというように、マイナス要因を強調することは、面接官に不安や信頼性の低さを与える可能性があります。自分の成長や貢献意欲、組織や社会への貢献に焦点を当て、ポジティブかつ関連性のある志望動機を伝えることが重要です。3.応募先の自治体を調べる
地方公務員を希望する場合、自治体によって応募可能年齢が異なります。また、同じ自治体でも職種や種別によって年齢基準が違うこともあるので、確認を怠らないようにしましょう。受験要項だけでなく、応募先自治体の雰囲気や特徴を調べておくことも大切です。
4.筆記試験・面接対策をする
公務員試験では、一般教養や専門知識、時事問題等幅広い分野が含まれます。自治体によって試験内容や難易度が異なるため、志望先の用件を確認し、勉強方針を立てることが大切です。一般的に、公務員試験の勉強には、1,000〜1,300時間の勉強が必要とされています。
また、公務員試験では、二次試験で面接が行われることが一般的です。面接では、自分の経験や専門性に関する質問が考えられます。事前に自己PRやこれまでの経験を整理し、自治体の情報や公務員として取り組みたいことを調査しておくと、面接での自信につながるでしょう。
5.併願受験をする
公務員試験では、試験日が異なる場合は種類の違う試験を受験できる併願受験があります。倍率の高さに不安を感じている場合は、併願受験を検討することで合格のチャンスが広がるでしょう。併願受験は受験料が無料であり、出題科目が同じ場合は、筆記試験の勉強量を増やさずに済むことも。どの試験を受験するか事前にチェックし、戦略的に受験することが大切です。
6.民間企業も転職候補に入れる
転職先として公務員だけに絞ってしまうと、万が一試験に不合格だったとき仕事に困る可能性があります。民間企業のなかにも、公務員のように雇用が安定していたり、休日が充実したりする企業は多くあるため、民間企業も視野に入れた転職活動を行いましょう。
7.転職エージェントを活用する
転職エージェントによっては、公務員への転職でお悩みの方をサポートしているところもあります。具体的には、公務員試験の面接でよく聞かれる質問への答え方や、各種書類の書き方のアドバイスを受けられるでしょう。すべてのエージェントで公務員への転職を支援しているとは限らないので注意が必要です。
「公務員を目指していたけど、民間企業で働くほうが自分には合っていそう」「希望条件を叶えられる民間企業を探したい」と、考え方に変化が生じた場合も、転職エージェントの利用が適しています。
就職・転職エージェントでは、仕事探しやスケジュール調整を代行してくれるうえ、非公開求人の紹介も受けることが可能です。転職活動が初めての方にも心強い存在といえるでしょう。
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民間から公務員に転職する方に関するQ&A
ここでは民間企業から公務員に転職したい方が抱く、よくある質問に回答します。
公務員試験の勉強は働きながらでもできますか?
働きながら公務員試験の勉強をすることは可能です。
働きながら公務員試験の対策をするときは、スケジュールや目標を管理する必要があります。公務員試験に合格するためには、合計で1,000時間程度の勉強が求められるのが一般的です。夜に毎日2時間、休日に4時間など時間を確保してコツコツ進めることが必要でしょう。
公務員試験の難易度や突破するコツについて知りたい方は、「既卒だと公務員就職は厳しい?試験の概要や職歴なしで合格するコツを解説!」のコラムをご一読ください。
民間から公務員に転職したら楽ですか?
民間から公務員に転職しても楽になるとは限りません。
公務員として働いても残業があったり人間関係でつまずいたりする可能性はあるでしょう。また、業務内容そのものは楽になっても、評価や待遇が民間企業に比べて下がる可能性も。「公務員=楽」というイメージだけで転職すると後悔する可能性が高いので、自己分析や仕事に求めるものを改めて確認し、場合によっては民間企業への転職も検討するのがおすすめです。
「楽な仕事はある?楽だと感じやすい職種14選をご紹介」のコラムも参考にしてみてください。
公務員は絶対にリストラされないですか?
公務員は民間と比較して雇用が安定しています。しかし、場合によっては退職を促される可能性もあるでしょう。たとえば、勤務態度が著しく悪い場合、罪を犯した場合などは民間企業同様に解雇の可能性があります。
「仕事クビになるのが怖い」とお悩みの方は、「仕事をクビになる理由は?どんなときに解雇される?」のコラムもチェックしてみてください。クビになる理由や解雇の種類についてまとめています。
民間から公務員への転職で必要な手続きはありますか?
基本的にはありません。ただし、源泉徴収票をもらうことと、年金手帳を大切に保管することは重要です。源泉徴収票は前職の所得や税金の支払い状況を示す重要な書類であり、公務員としての給与計算や税金の確定申告に必要となります。年金手帳は将来の年金受給資格や支給額を確認するために重要な書類です。
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一人ひとりの経験、スキル、能力などの違いを理解した上でサポートすることを心がけています!
京都大学工学部建築学科を2010年の3月に卒業し、株式会社大林組に技術者として新卒で入社。
その後2012年よりレバレジーズ株式会社に入社。ハタラクティブのキャリアアドバイザー・リクルーティングアドバイザーを経て2019年より事業責任者を務める。