退職時の社会保険の手続きはどうなる?会社を辞めた後に継続できる制度も紹介

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この記事のまとめ

  • 退職するときは、社会保険から国民年金や国民健康保険へ切り替える手続きが必須
  • 退職後の社会保険には選択肢があり、健康保険は任意継続する方法もある
  • 社会保険の手続きは、退職の翌日から14日以内に行う必要がある
  • 退職後の社会保険料の支払いがいつまでかは、会社を辞めた日によって異なる
  • 退職が決まったら社会保険以外にも確定申告や失業保険などの手続きがある

退職時の社会保険の手続きについて、どうしたら良いのか分からない人もいるのではないでしょうか。このコラムでは、退職を決めたらやるべき社会保険の手続きや退職後の選択肢、退職日と社会保険料の関係について解説します。健康保険への加入は義務なので、手続き漏れがないように注意しましょう。また、退職時に行う社会保険以外の手続きについてもまとめたので、これから退職を考えている方は参考にしてみてください。

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退職が決まったら行う社会保険の手続きとは

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社会保険とは、以下の5つのことを指します。

  • ・健康保険
    ・年金保険
    ・介護保険
    ・雇用保険
    ・労災保険

上記のうち、退職するときに自分で手続きを行う必要があるのは、健康保険と年金保険です。

健康保険の手続きは必須

厚生労働省の「我が国の医療保険について」に明記されているように、日本の医療制度はすべての国民が何かしらの公的医療保険に加入する「国民皆保険制度」です。退職して社会保険の加入資格を失った直後に次の会社で働き始める場合、転職先の健康保険に加入するため、自分での手続きは必要ありません。しかし、再就職までブランクがある場合は国民健康保険への切り替えや社会保険の任意継続、家族の扶養に入るのいずれかの方法で保険に加入する手続きを自分で行います。

すぐ再就職する場合再就職まで期間がある場合
手続きの必要なし1.国民健康保険への切り替え
2.社会保険の任意継続
3.家族の扶養に入る

会社の健康保険に加入していない(任意継続含む)方や、家族に扶養されていない方は、国民健康保険に切り替えましょう。
国民健康保険に加入する際は、退職日の翌日以降に居住地の市役所や町村役場で手続きをします。世帯主が手続きを行う場合、マイナンバーが確認できる書類や本人確認書類、資格喪失証明書など、必要なものを持参のうえ、14日以内に役所の保険年金業務担当に提出してください。

退職後も会社で加入していた健康保険を継続したい場合は、「任意継続被保険者制度」を利用しましょう。退職してから20日以内に手続きをする必要があり、加入期間は退職から2年までとなっています。退職まで継続して2か月以上の被保険者期間があれば利用可能です。「任意継続被保険者資格取得申出書」や「被扶養者異動届」などの書類を提出します。

また、「年間収入の見込み額が原則130万円未満」「扶養する本人との続柄が3親等以内(本人または配偶者の総祖父母、叔父・叔母など)」といった条件を満たしている方は、家族の扶養に入るのも一つの手です。その場合、保険料を自分で支払う必要はありません。

健康保険に加入しないと、医療機関を受診した際に医療費の全額を支払わなければなりません。健康保険に加入していれば医療費の自己負担は3割で済むので、退職の際は手続きを忘れないようにしましょう。

退職後の健康保険の手続きについては、「退職後に健康保険に入らない選択肢はある?加入方法や必要手続きを解説」でも詳しく解説しているので、あわせて参考にしてみてください。

参照元
厚生労働省
我が国の医療保険について

厚生年金保険の手続きは将来のために重要

退職する場合は、年金の手続きも必要です。会社員は会社を通して厚生年金(第2号被保険者)に加入しており、退職すると資格を失います。ブランク期間がなく就職する場合は、次の会社で再び厚生年金に加入できますが、すぐに就職しないなら国民年金保険への切り替えが必要です。「数カ月後には就職するから切り替えはしなくても良い」と手続きを怠ると、将来受け取れる年金が少なくなる恐れもあります。「フリーターが加入する年金の種類と未納のリスク」のコラムでは、年金を支払わない場合のリスクを紹介していますので、ご覧ください。年金保険料の「未納期間」を作らないためにも、手続きを忘れないことが大事です。

国民年金へ加入する場合の手続き方法

国民年金に加入する際には、退職の翌日から14日以内にお住まいの市区町村の役所にて、手続きを行ってください。手続きは本人または世帯主が行います。窓口へ行く際は、基礎年金番号が分かる書類(年金手帳や基礎年金番号通知書など)を持参しましょう。厚生年金と国民年金は退職・転職のタイミングによって、以下のように切り替わります。ここでは、日本年金機構の「会社を退職した時の国民年金の手続き」をもとに表をまとめました。

厚生年金と国民年金に切り替えるタイミング
 厚生年金国民年金
月末に退職~○月31日
※月末が30日の月は30日
次の月の1日~
15日に退職~○月15日同じ月の16日~
月末退職、16日に入社~○月31日
※月末が30日の月は30日
次の月の1日~15日
※16日からは厚生年金

引用:日本年金機構「会社を退職した時の国民年金の手続き

配偶者の扶養に入る場合は、配偶者の勤務先で手続きを行います。配偶者から勤務先の担当部署に連絡すれば良いので、自分で行う手続きはありません。

参照元
日本年金機構
会社を退職した時の国民年金の手続き

国民年金保険料は免除や猶予が申請できる

退職後は収入がなく、国民年金の保険料を納付するのが難しい方も多くいます。退職のようなやむを得ない事情で納付が困難な場合は、申請により納付を免除・猶予してもらうことが可能です。申請すれば、保険料を納付しなくても将来受給する年金額の2分の1は保障されるため、申請しておくと良いでしょう。日本年金機構の「国民年金保険料の納付が困難な方へ」をご覧ください。

参照元
日本年金機構
保険料の免除・納付猶予制度

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社会保険料は退職日によって異なる?

退職日によって社会保険料そのものが変わるわけではありません。ただし、退職日によって社会保険料の資格喪失日が異なるため、最終的な給与天引きのタイミングは変わります。また、次の会社の入社日によっては、健康保険料を二重で支払わなければならない場合もあるようです。

1ヶ月未満で退職した場合の社会保険料はどうなる?

社会保険料は月単位で計算します。日割りではないので、1ヶ月未満で退職した場合も1カ月分の保険料を支払わなければなりません。加入のタイミングも同様です。たとえば、4月10日が入社日の場合、資格取得日は入社日になるものの、保険料は1ヶ月分を請求されます。4月1日に入社しても、15日に入社しても、金額は同じです。

退職後の社会保険料の支払いはいつまで?

社会保険の資格喪失日は退職日の翌日です。社会保険料は、「退職日の翌日が含まれる月の前の月」まで請求されます。たとえば、4月30日で退職すると、資格喪失日は5月1日です。社会保険料は前の月となる4月分まで支払うことになります。入社日と退職日によって異なる、社会保険料の支払いパターンを以下にまとめました。

扶養に入る場合はお得?

退職後、配偶者の扶養に入る場合は1ヶ月分の保険料を自分で負担しなくて良いので、お得という考え方もあります。ただし、扶養先で保険料を負担しているので、保険料が発生していないわけではないことを念頭に置きましょう。

同月内に退職・再就職するなら二重支払いに注意

年金保険料については、月の途中で退職し、同月内に再就職した場合に双方の会社で二重に支払うことはありません。その場合は、新しい会社での引き落としが優先されるため、前の会社で徴収した保険料は還付されます。ただし、健康保険にこのような制度はなく、二重支払いが必要になります。前述のとおり、社会保険料の計算は月単位です。同月内に退職・再就職をすると、健康保険料の支払いが2ヶ月分になるので注意してください。

退職後に再就職しない場合に行う手続き

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社会保険のほか会社が給与から天引きして納税していた住民税や所得税に関しては、退職後は自分で納税手続きを行います。

退職後に再就職しない場合に行う手続き

  • 住民税は自分で納税する
  • 年度末に確定申告をする
  • 失業手当の受給手続きをする

住民税は自分で納税する

住民税は、前年の所得額に応じて納税額が決まる仕組みです。今は退職して収入がなくても、前年に収入があれば住民税の支払い義務が生じます。住民税額決定のスケジュールに伴い、1月から5月に退職した場合は最後の給料の支払いに合わせて、1年分の住民税が徴収されるでしょう。社会保険料とあわせて数ヶ月分の住民税が天引きされるため、最後の手取り額は少ないことが多いようです。6月以降に退職する場合は、自宅に住民税決定通知書が届くのでそれに従って支払う必要があります。

年度末に確定申告をする

退職した年の年末時点で無職の場合は、翌年の2月から3月に自身で確定申告を行う必要があります。
所得税は、会社員の場合毎月の給与から天引きされ、実際の年収に応じて年末調整を行い納税する仕組みです。退職後、確定申告をしないと所得税を納税しないことになってしまうので、注意しましょう。また、退職後にフリーランスや自営業になった場合も、確定申告は必須です。退職した年内にほかの会社に転職し、年末時点で在籍していれば、確定申告を行う必要はありません。退職した会社の源泉徴収票を提出することで、転職後の収入と合わせて納税してもらえます。

失業手当の受給手続きをする

就職する意思はあるものの、転職先が決まっていない場合はハローワークで失業手当の受給手続きをしましょう。失業手当の手続きをするには、ハローワークの窓口で求職申し込みをする必要があります。その際、離職票と雇用保険被保険者証が必要です。ハローワークでの手続き方法や、そのほかに必要な持ち物について「ハローワークで失業保険の手続きをするために必要な持ち物や書類とは?」のコラムで詳しく解説していますので、参考にしてみてください。

社会保険だけじゃない!退職時のやることリスト

社会保険だけじゃない!退職時のやることリストの画像

会社を退職した際には、社会保険以外にも年金や税金、会社とのやり取りなどやることがたくさんあります。下記を参考に、退職にまつわる手続きをスムーズに進めていきましょう。

退職届を提出する

退職することを決めたら、直属の上司に意思を伝えたうえで、会社に退職届を提出しましょう。退職の申し出や退職届を提出するタイミングについては、就業規則を確認しておくのが無難です。
退職届の詳しい書き方や提出の流れについては、「退職はいつまでに申し出る?退職願・退職届を出す時期や流れも解説します」のコラムもあわせて参考にしてみてください。

担当していた業務の引き継ぎをする

退職する際は、担当していた業務の引き継ぎもやるべきことの一つです。業務の引き継ぎは、目安として退職日の3日前までに済ませておくと良いでしょう。
これまで担当していた業務のマニュアルを作成したり、取引先に挨拶と後任者の紹介をしたりなど、引き継ぎに必要なことを行い、円満に退職できる準備をしておきます。

退職時に会社に返却するもの

会社を退職するときは、会社から貸与されているものを返却しなければなりません。具体的には、下記のようなものです。

・社員証
・名刺
・健康保険被保険者証
・パソコンや携帯電話などの支給品

そのほか、名刺や文房具といった消耗品も含め、会社に関わるものはすべて返却する必要があります。企画書や報告書など、機密情報や個人情報に関わる重要書類も返却の対象です。また、健康保険被保険者証に関しては、退職した翌日から使えなくなるので、速やかに返却しましょう。

リモートワークでは返却忘れに注意!

近年では、自宅で仕事をする働き方が進んでいるため、仕事に関する資料やデータなどを社外に持ち出す機会がある方もいるでしょう。そのため、退職時は仕事に関するものをすべて返却できているのか隅々まで確認するようにしてください。退職日が決まってから片付け始めると、時間が足りずに確認漏れを起こしてしまう可能性もあるので、事前に進めておくのがおすすめです。

退職時に会社側から受け取るもの

退職時に会社から受け取るもののなかには、社会保険の手続きに必要なものもあります。

・離職票
・​​雇用保険被保険者証
・​​源泉徴収票
・年金手帳
・健康保険資格喪失証明書

離職票と雇用保険被保険者証は、ハローワークで失業手当の手続きをする際に必要です。雇用保険被保険者証は退職するまで会社が預かっているのが一般的ですが、入社後すぐに本人に返却している場合もあります。
源泉徴収票は、転職が決まっている人は新しい会社で提出を求められるでしょう。次の会社が決まっていない人やフリーランスになる人は、確定申告で自分の所得額を確認する際に使用します。
年金手帳も、転職が決まっている人は新しい会社に提出するのが一般的。厚生年金から国民年金へ切り替える場合は、手続きのために必要です。
「健康保険資格喪失証明書」は社会保険の資格を失った証明になります。この書類は、国民年金や国民健康保険への切り替え手続きに必要となるほか、転職が決まった場合は会社に提出するものです。
これらが返却されているか、退職の際は必ず確認してください。

「社会保険や年金の手続きをしながら転職活動するのは大変?」「社会保険の手続きが面倒だから在職中に転職活動をしたい」といったお悩みをお持ちなら、転職エージェントのハタラクティブにご相談ください。ハタラクティブでは、経験豊富な就活アドバイザーがきめ細やかにヒアリングしながら、企業選びや書類作成のサポートを行い、転職活動を支援しています。今の会社に退職の意思を伝えるタイミングや、退職の際に必要な手続きなどについてもアドバイスが可能です。求人探しやスケジュール調整はすべて代行しますので、社会保険の切れ目なく転職したい方に向いているでしょう。
20代を対象とした転職エージェントなので、経験やスキルより人柄重視で採用する企業が多い傾向にあります。「スキルに自信がないけれど転職を迷っている」という方も、ぜひご相談ください。

退職後の社会保険に関する疑問を解消するQ&A

ここでは、退職や社会保険に関してよくある質問をQ&A形式で回答していきます。

退職後に社会保険料を請求されたらどうする?

入社日と退職日が同月内の場合、1カ月分の社会保険料が請求されます。社会保険料は給与から天引きするのが一般的ですが、社会保険料よりも給与の額が低い場合は請求されるでしょう。支払い方法は、会社へ行って現金を手渡しするか、指定の口座へ振り込むのが一般的です。 入社してすぐの退職は次の就職に影響する場合があります。「早期退職の理由を聞かれたら?面接での伝え方や回答例9つを紹介!」を読んで、退職理由の説明方法などを確認しておきましょう。

年金に入らなくても良い?

年金の加入は義務です。20〜60歳の日本在住の人は必ず入るのがルールとなっています。年金には、65歳になると受け取れる老齢基礎年金だけでなく、障害基礎年金と遺族基礎年金も付帯しているので加入していると安心です。たとえば、事故で障がい者に認定された場合に補償を受けられます。「国民年金とは?知っておいて損はないあれこれ」のコラムで詳しく解説していますので、ご覧ください。

退職後に離職票が届きません

退職した会社に問い合わせてみましょう。離職票は、失業手当を受給する予定がない人には発行する必要がないため、企業側が失念している可能性もあります。企業側に問い合わせても対応してもらえないようなら、ハローワークに相談しましょう。「離職票がもらえない!くれないのは違法?ハローワークへの問い合わせも解説」のコラムで具体的な方法を紹介していますので、参考にしてみてください。

退職の手続きが遅れるとどうなる?

会社側に迷惑をかけてしまう恐れがあります。退職に必要な手続きは企業によって異なるものの、支給品の返却や仕事の引継ぎは必須です。自分の行動が遅れてしまうと、周りに迷惑をかける恐れがあるので、退職を決めたら早めに行動しましょう。「退職する際の手続きを解説!流れを把握してスムーズに進めよう」で、退職のために必要な手続きを紹介していますのでご一読ください。 ハタラクティブでは、退職の手続きや転職活動の流れについてもアドバイスしています。

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