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ホテル業界へ就職するには学歴は必要?仕事内容や給与事情なども解説!
更新日
この記事のまとめ
- 就職を決める前にホテル業界の現状を知っておくことが大切
- ホテル業界への就職は学歴よりも人柄が重視される傾向にある
- ホテル業界への就職には語学力があると有利
- ホテル業界で働くスタッフの給与額が学歴で左右されることは少ない
- ホテル業界への就職対策は、明確な志望動機と面接対策が欠かせない
ホテル業界への就職を目指しているものの「自分には難しいのでは?」と不安を感じる人も多いでしょう。このコラムでは、ホテル業界への就職に求められるスキルや給与事情などについてご紹介します。また、ホテル業界の現状やスタッフの職種、ホテルの業態なども詳しく解説しています。ホテル業界の仕事を十分に理解したうえで、自身の適性を見極めて就職活動を進めましょう。
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就職する前にホテル業界の現状を知ろう
ホテル業界への就職を決める前に、まず業界の現状について知っておく必要があります。自分が働きたい業界についてあらかじめ理解しておくと、就職後のミスマッチをなくすことにも繋がるでしょう。
宿泊者数の回復
国土交通省(観光庁)の「宿泊旅行統計調査」を見ると、令和5年の延べ宿泊者数はおよそ5.9億人。前年比31.6%プラスと、大きく回復している事がわかります。また、外国人延べ宿泊者数は約1.4億人で、前年比プラス592.8%と大幅なプラスだったことが報告されました。
令和になって猛威を振るった新型コロナウイルスの落ち着きとともに、日本人旅行者や外国人旅行者が増えたことが大きな要因といえるでしょう。
参照元
国土交通省 観光庁
宿泊旅行統計調査
離職率は26.8%と他産業より高め
厚生労働省が調査した「令和4年雇用動向調査結果の概況」によると、業界が属する「宿泊業・飲食サービス業」における離職率は26.8%と、他の産業に対して高い結果が出ています。
産業別入職率・離職率(令和4年(2022))
産業 | 入職率(%) | 離職率(%) |
---|---|---|
鉱業、採石業、砂利採取業 | 8.5 | 6.3 |
建設業 | 8.1 | 10.5 |
製造業 | 9.6 | 10.2 |
電気・ガス・熱供給・水道業 | 7.6 | 10.7 |
情報通信業 | 13.0 | 11.9 |
運輸業、郵便業 | 10.2 | 12.3 |
卸売業、小売業 | 13.6 | 14.6 |
金融業、保険業 | 7.0 | 8.3 |
不動産業、物品賃貸業 | 18.4 | 13.8 |
学術研究、専門・技術サービス業 | 12.0 | 10.0 |
宿泊業、飲食サービス業 | 34.6 | 26.8 |
生活関連サービス業、娯楽業 | 23.2 | 18.7 |
教育、学習支援業 | 14.8 | 15.2 |
医療、福祉 | 14.4 | 15.3 |
複合サービス事業 | 7.0 | 11.0 |
サービス業(他に分類されないもの) | 19.5 | 19.4 |
引用:厚生労働省「-令和4年雇用動向調査結果の概況- 2 産業別の入職と離職」
「ホテル業界へ就職するには学歴は必要?仕事内容や給与事情なども解説!」でも紹介していますが、ホテルスタッフの年収は平均より少ないことが分かっています。不規則な就業体系や少ない給与が離職率の高さに繋がっている可能性が考えられるでしょう。
参照元
厚生労働省
令和4年雇用動向調査結果の概要
- 自分でも丁寧に話を聞いてもらえるかな
- 無理な勧誘されないかな
- 最後までお金はかからないのかな
ホテル業界への就職に学歴は関係ない
華やかなイメージのあるホテル業界ですが、就職にあたっては特別な資格や学歴は求められないことがほとんど。一般企業に就職する場合大卒が最も有利と思われがちですが、ホテル業界ではやや状況が異なります。
大卒よりも専門学校・短大卒の方が有利なこともある
「高学歴の方が就職に有利では?」と思うかもしれませんが、ホテル業界では、大卒よりも専門学校・短大卒の方が就職に有利とされるケースも見られます。それには以下のような理由があります。
即戦力になれる人が多い
短大・専門学校のなかには、授業の中で実践的なスキルや知識を学ぶ「ホテル科」や「観光科」といった専門的な学科を設けていることがあります。
このような学科で学んだ人は、業界未経験者であっても即戦力となれる可能性が十分にあります。特にホテル業界では即戦力が求められる傾向があるため、大卒でなくてもスキルや知識のある人の方が重宝され、就職に結びつきやすいといえるでしょう。
大卒と専門・短大卒のキャリアパスには差がない
ホテル業界では大卒と専門・短大卒の間にキャリアパスの差がない場合が多いようです。一般的に企業においては、大卒・大学院卒とそれ以外では初任給や今後のキャリア形成が異なるケースが見られますが、学歴で差別されないホテル業界は専門・短大卒にとって有利なポイントといえるでしょう。
ホテル業界の求人には高卒者向けもある
ホテル業界への就職は「高卒者向けの求人」も見られます。採用地域やホテルの形態などの面で選択肢はやや狭まってしまう傾向もありますが、若いうちから現場で経験を積めば将来的に転職やキャリアアップができる可能性も。そのため、ホテル業界は幅広い学歴の人が活躍できる場といえるでしょう。
高卒からホテル業界に就職する方法について興味がある人は「高卒でホテルに就職できる?仕事内容や採用試験について解説」の関連コラムもご一読ください。就職試験についてなど、詳細を説明しています。
就職先としてのホテルの種類
ホテルといってもいくつかの種類があり、どこに就職するのが良いかも人それぞれです。就職先に選ばれる代表的なホテルの種類は外資系ホテル・歴史ある日系ホテル・シティホテル・ビジネスホテル・リゾートホテル・アーバンリゾートホテルの6つ。ここからは代表的なホテルについて解説していくので、どのようなホテルに就職しようか悩んでいる方は参考にしてみてください。
1.外資系ホテル
外資系ホテルとは、海外に拠点を持ち、世界中に幅広く展開しているホテルのことです。高級感とネームバリューがあり、外国からの宿泊客が多いことも特徴にあげられます。
ホテル業界の中でも就職の難易度は高めで、一定レベルの語学力や大卒・大学院卒の学歴が必要なことも。常に質の高い接客やサービスが求められるため、外資系ホテルでの就業経験は、ホテルスタッフとして有力なキャリアとなるでしょう。
2.歴史ある日系ホテル
日系ホテルとは、日系企業が経営・所有するホテルのことです。外資系ホテルと同様、就職の難易度はやや高め。その一方、学歴よりも人間性を重視する傾向にあり、志望動機や人柄を十分に確認されることも多いようです。
知名度の高い歴史あるホテルでの就業経験は転職やキャリアアップの際に有利になるでしょう。
3.シティホテル
シティホテルとは、都市部に立地し、多目的に利用されるホテルです。宿泊だけでなくレストランやバー、結婚式場、エステなど、複数のサービスを提供しているホテルが多いことも特徴的です。幅広い職種の人が働いていることから、就職先としては間口は広めでしょう。
一口にシティホテルといっても、グレードによってサービス内容や客層、施設の雰囲気が異なるため、気になるホテルがある人は事前に見学してみるのがおすすめです。
4.ビジネスホテル
ビジネスホテルは、泊まりがけの出張や宿泊のためだけといった目的で利用されることが多いホテルです。提供されるサービスも少なく、少人数のスタッフで運営しているのが特徴。就職の難易度は比較的低めですが、華やかなホテル業界への就職をイメージしていると、実際の職場が想像と異なる場合もあるので注意が必要です。
その一方で、ビジネスホテルでの仕事は一人ひとりの裁量も大きく、やりがいを感じることも多くあります。頑張り次第では比較的早く管理職になれる可能性も。入職後のギャップを防ぎたい方は、あらかじめ仕事内容や職場の雰囲気などを確認しておくと良いでしょう。
5.リゾートホテル
リゾートホテルは海辺やスキー場、高原などのリゾート地にある観光客をターゲットにしたホテルです。客室の多くはダブル以上で構成されており、価格も高め。そのぶん、サービスや客室からの景観などにこだわりが見られます。レストランやプール、バーなども併設されており、宿泊としての利用だけでなくホテルで1日中楽しめるようになっていることも特徴的です。
6.アーバンリゾートホテル
アーバンリゾートホテルとは、都心やその周辺にありながらリゾートホテルと同じような体験ができる施設のことです。都会の中でリゾート気分を味わえるため、近年人気が高まってきています。
シティホテルと異なるのは、リラクゼーションを目的にプールやスパなどのサービス施設が併設されていることが多い点です。
ホテル業界で活躍する職種と仕事内容
一口に「ホテル業界に就職したい」といっても、仕事内容は多種多様。お客さまがまず顔を合わせるフロントやドアマンをはじめ、食事の調理や清掃など裏方でホテルを支える職種もあります。ホテル業界の仕事内容を理解したうえで「どのような仕事(職種)に就きたいのか」を明確にし、自分が「どのような働き方をしたいのか」を整理すると、就職活動も進めやすくなるでしょう。
宿泊部門
宿泊部門はホテルの基幹ともいえる部署です。多くの利用客の目的である「宿泊」のため、主にチェックインを担当するフロントや部屋までの案内を行うベルパーソンといった仕事があります。
フロント
主にホテルの受付カウンターで、チェックイン・チェックアウトの対応と宿泊客の予約管理を行います。また、サービスや設備など施設に関する案内や外貨両替などを行うことも。ホテルスタッフのなかでも、フロントは来館されたお客さまと会話をする機会が多い職種といえるでしょう。
ベルパーソン
主にお客さまの荷物の運搬を行ったり、チェックインされたお客さまを部屋に案内したりします。また、ホテルの設備について分かりやすく説明するのもベルパーソンの大切な役割。
ロビー全体に目を配り、困っているお客さまのサポートを行う必要もあるので、観察力が求められる職種だといえます。
ドアマン
車やホテル入口のドアを開閉し、お客さまのスムーズな移動を誘導する仕事です。一見簡単そうな仕事に思われますが、ホテルの利用者のファーストコンタクトを担うスタッフでもあるため、ドアマンの対応はホテルの第一印象を左右します。お客さまの車やタクシーの誘導、ホテル玄関の周辺警備も重要な役目のある職種です。
コンシェルジュ
ロビー付近に常駐し、宿泊やレストラン利用などで来館されるお客さまのリクエストに対応する仕事です。ホテル内の案内に留まらず、周辺の観光地や外食のできるお店・交通機関などの紹介やレンタカーの手配、各種チケットの予約など、業務内容は多岐にわたります。どんな要望も可能な限り叶える、臨機応変な対応が求められる職種だといえるでしょう。
ハウスキーピング
客室の清掃やベッドメイキング、備品の補充など、ホテル内を清潔で快適な環境に整える職種です。裏方ではあるものの、ホテル内の衛生環境は利用者の満足度を大きく左右します。短時間で客室を整えるプロの技術が求められるでしょう。
飲料部門
宿泊者だけでなく、飲食を目的に訪れる人も多いホテルのレストラン。品質や接客レベルの高さを求められる仕事といえるでしょう。
ウェイター/ウェイトレス
ホテルに併設するレストランで、席への案内やメニューについての説明のほか、オーダー取り・料理の配膳などを行います。お客さまへの丁寧な所作やマナーはもちろん、ほかのスタッフとのチームワークが求められるでしょう。また、お客さまから料理について質問される機会も多いため、食材や調理法に関連する幅広い知識も必要な職種です。
バーテンダー/ソムリエ
バーテンダーは、オーダー通りの酒類を提供したり、リクエストに応じたカクテルを作ったりします。ソムリエは、料理との相性やお客さまの好みをふまえて、おすすめのワインを紹介するのが仕事です。専門知識だけでなく、お客さまの要望を引き出すコミュニケーション力も求められる職種です。
コック
調理のほか、仕込みや調理場の清掃、食材の手配など、飲食に関連する業務を担う職種です。ホテルでの食事を楽しみにしているお客さまも多いため、質の高い料理の提供が求められるでしょう。また、立ち仕事を乗り切る体力や、料理の提供をスムーズにするための連帯感も必要です。ホテル業界の中でコックは専門職となるので、調理師の短大・専門学校出身者などは就職しやすいでしょう。
宴会部門
宴会部門では、宴会の予約管理を行ったり、ニーズに合った宴会場をコーディネートしたりする職種です。接客スキルだけでなく、大人数を捌く能力や当日出される料理・飲み物の専門的な知識も求められる仕事です。
管理部門
ホテルスタッフというと「現場で宿泊客にサービスを提供する人」のことを思い浮かべがちですが、ホテル業界には管理部門での仕事も存在します。管理部門は総務や経理、人事などの立場から従業員を支える役割のある職種です。
ホテル業界の仕事については「ホテル業界の仕事」のコラムでもご紹介しています。ホテル業界への就職を考えている方は、ぜひ参考にしてみてください。
就職前に知っておきたいホテル業界の給与事情
憧れのホテル業界に就職を希望しているものの、「給与はいくらもらえるのか?」と気になる人も多いでしょう。ここでは、ホテル業界の具体的な給与額について解説します。
他業種に比べホテル業界の平均給与額は低め
ホテル業界の平均給与は他業種に比べると、低い傾向にあるようです。国税庁が発表した「令和4年分民間給与実態統計調査」によると、ホテル勤務が該当する宿泊業・飲食サービス業における一人当たりの平均給与は268万円。同調査の、すべての業種の平均給与が458万円なので、宿泊業・飲食サービス業の給与は大幅に低いことが分かります。
ただし、ホテルの規模や資本元、担当する業務、社内でのポジションによって給与の額はさまざま。ホテル業界に就職して収入アップを狙うのであれば、積極的に昇進やキャリアアップを目指すことが必要です。
参照元
国税庁
民間給与実態統計調査
ホテル業界に就職後の働き方
ホテル業界に就職する前は、就職後の働き方についても把握しておきましょう。主な勤務状況は下表の通りです。
詳細 | |
---|---|
勤務時間 | 7~8時間 |
残業時間 | シフト制のため少ない傾向 |
休日 | 週休2日・平日がメイン |
夜勤の有無 | あり(配属によってはなし) |
ホテルの種類や運営会社、どの部門のどの職種に就くのかによって異なる場合もありますが、勤務時間は7〜8時間が一般的です。また、ホテルは365日24時間営業です。そのため、多くの職種でスタッフは日勤と夜勤の2交代、または、早番・遅番・夜番の3交代に分かれたシフト制が組まれます。退勤時間になったら夜勤または日勤のスタッフが仕事を引き継ぐため、残業時間は少なめといえるでしょう。
休日も基本的に週休2日のシフト制ですが、ホテルは土日や祝日に混雑する都合から、スタッフの休みは平日に集中する傾向にあります。また、お盆やお正月、GWなどはホテルの繁忙期です。利用されるお客様も増えることから、どの職種もこの期間にまとまった休日の取得が難しいといえるでしょう。
ホテル業界に就職するメリットとデメリット
ここでは、ホテル業界で働くメリットやデメリットについて解説します。ホテル業界への就職は華やかなイメージがある一方、厳しい場面を乗り切る力も必要です。メリットとデメリットの両方を知ったうえで、ホテル業界への就職を考えましょう。
ホテル業界に就職するメリット
ホテル業界で働くメリットとして、「さまざまなお客さまと出会うため視野が広がる」「語学力やコミュニケーション力が高まる」「変化のある毎日を送れる」「お客さまから感謝の言葉をもらえる」などが挙げられます。
多くのホテルスタッフの口から聞こえる仕事のやりがいは、お客さまから頂戴する感謝の言葉です。これはどの職種にも共通しており、つらいことがあってもお客さまに喜んでもらえるということがモチベーションの維持につながっているようです。
ホテル業界に就職するデメリット
上記のメリットがある一方、ホテル業界で働くデメリットとして「理不尽なクレームを言われることもある」「シフト制で早朝や深夜の勤務、土日出勤などがある」「立ち仕事が多く体力が必要」「ホテルによっては通勤が不便だったり、全国転勤があったりする」などがあります。
ホテルを利用するお客さまの中には、無理難題を押し付ける人や理不尽なクレームを発する人の姿もあります。反論したい気持ちを抑えなければならず、どのような相手に対しても「おもてなしの心」を持つことにストレスを感じる人もいるでしょう。
また、平日だけ働きたい人や転勤をしたくない人にとっては、ホテル業界の勤務形態はデメリットになることも。応募前に自身の希望と相違がないか、しっかり確認しましょう。
ホテル業界の華やかなイメージだけで就職を決めるのは危険!
ホテル業界の良い面だけを捉えて就職してしまうと、「こんなはずではなかった」と後悔する人も多いようです。メリットやデメリットをきちんと理解した上で就職を検討しましょう。ホテル業界での就職がきついといわれやすい理由については、「ホテルの正社員はきつい?未経験から正社員になれる?年収や仕事内容を解説」の関連コラムでも紹介しています。ホテル業界への就職が自分に向いているのか悩んでいる人は、あわせてご覧ください。ホテル業界への就職に必要なスキル
ホテル業界に就職するために必須の資格や経験などはありませんが、ホスピタリティや語学力など業界で活躍できそうなスキルを身につけているなら。さまざまな職場で重宝されるでしょう。
ホスピタリティ
ホテル業界に就職する際は、どの職種でも第一にホスピタリティを求められます。基本的な接客マナーを身に付けることはもちろん、他人への気配り・心配りができる人や、おもてなしの心を大切に仕事に取り組める人が必要です。
逆に、接客やサービスを単なる「作業」として捉えてしまう人には困難に感じることがあるかもしれません。
語学力
多くのホテルでは、一定の語学力が求められるでしょう。特に、外国人のお客さまが多い観光地や空港近くのホテルでは「TOEIC△△点以上」といった条件が募集要項に明記されていることもあります。志望するホテルの客層によっては、語学力を磨いておくのが望ましいでしょう。
就職したあとに語学力アップを求められることもあるので、外国語の勉強に対して抵抗がある人には、ホテル業界での仕事は難しい可能性もあります。
コミュニケーション力
コミュニケーション力もホテル業界への就職に必要な要素です。ホテルにはさまざまな人が訪れます。ときには理不尽なクレームをつけられたり、無理難題をいってくるお客さまに対峙する場面もあるでしょう。そのようなときこそ相手の主張を丁寧にヒアリングし、可能な限り不快な思いをさせない対処が求められます。
また、質の高いサービスを提供するにはホテル内のスタッフとの連携も欠かせません。同僚とのコミュニケーションを最小限に、1人で黙々と仕事をしたいという人には、ホテル業界の仕事は辛く感じてしまうかもしれません。
観察力
お客さまの困りごとや要望を察知する観察力も、ホテル業界で働く人に求められるスキルの一つ。素早く相手の状況を把握し、適切な対応ができる人は重宝されるでしょう。
あまり他人に興味がなく物事の変化に気付きにくい人は臨機応変な対応ができず、ホテル業界では苦労する可能性があります。
ホテル業界への就職に役立つ資格
ホテル業界へ就職するのに必須とされる資格はありませんが、仕事をするうえで役に立つ資格やスキルはあります。ホテル業界への就職を少しでも有利に進めたいという人は、下記の資格取得に挑戦してみると良いでしょう。
英検やTOEICといった語学系の資格
海外からの利用客が多いホテルでは語学力が必要になるため、英検やTOEICなど語学関連の資格取得は有利に働くことがあります。例えば、外資系のホテルでは取得したTOEICの点数を応募条件として定めているケースも見られます。
外国語が話せることは、日系ホテルに就職する場合でも強みとなるため、日常会話レベルの英会話だけでも勉強しておくのがおすすめです。
ホテルビジネス実務検定
ホテルに関連する専門知識をあらかじめ深めておきたいという人は、H検の略称でも知られている「ホテルビジネス実務検定」に挑戦してみましょう。
検定は、ベーシックレベルである2級と1級に加えて、マネジメントレベルの3つから受験が可能。ホテル業界への就職や転職を希望するなら、ベーシックレベルから挑戦してみると良いでしょう。
サービス接遇実務検定
サービス接遇実務検定とは、「サービススタッフの資質があるのか」を問われる検定で、おもてなしの心構えとして立ち振る舞いや話し方、接遇マナーなど、お客様との関わりに必要な技能があるのかをチェックされます。試験に合格すればホテルの仕事をはじめとするサービス業全般の仕事に役立ちます。
マナー・プロトコール検定
マナー・プロトコール検定は、文部科学省も後援する検定で、社会人として必須とされるマナーや国際儀礼である「プロトコール」の知識や技術が備わっているのかを問われる検定です。検定は1級、準1級、2級、3級の4段階に分かれており、最初は3級または2級の取得を目指し、経験を積みながら上級に挑戦していくと良いでしょう。
お客さまに対する丁寧な接客が重要であるホテル業界では、マナー・プロトコール検定は就職に有利になる可能性があるでしょう。
秘書検定
秘書検定は社会人として必要な常識が身についているのかを問われます。一見するとホテルへの就職に関係がないようも感じますが、検定に向けて得た知識や技術はホテルでの接客にも活かせることでしょう。
秘書検定は社会人にとって対人コミュニケーション全般に活かせる資格であるため、取得しておいて損はありません。
ブライダルコーディネート検定
ホテルの料飲部門または宴会部門の中には、結婚式を専門に扱う婚礼部門が設けられていることもあります。この婚礼部門への就職を希望している場合に役立つ資格がブライダルコーディネート検定です。
検定合格者は、挙式や披露宴に関する文化を把握し、お客様にあった結婚式の内容や商品を提案できると認められたといえます。3級の取得であっても、結婚式の提案や運営に必要な知識や技能を理解しているといえ、即戦力になれるはずです。
ホテル業界に求められる資格については「ホテルへの就職に資格は必要?有利になるスキルと重視される要素を紹介」のコラムでもご紹介しています。資格に加えて、活かせる能力やスキルも記載しているので、ホテル業界への就職を考えている方は参考にしてみてください。
ホテル業界に就職後のキャリアパス
未経験者がホテル業界に就職すると、まずはレストランやフロントなど接客経験を積める部署へ配属されるのが一般的。最初から管理部門に配属されることは少ないようです。ホテル業界での仕事は3〜5年ごとにジョブローテーションが行われ、多くの経験が得られるようになっていることもあります。
ホテルに就職後、何年か経験を積んだ後は、特定の分野でスペシャリストを目指すか、管理部門としてマネジメントの仕事に携わるかを決めることになるでしょう。
キャリアプランを考えながら働くのがおすすめ
前項で述べたとおり、ホテル業界へ就職後は、さまざまな部署や職種を異動しながらホテルスタッフとしての基礎を身につけていきます。その間に、今後どのようなキャリアアップをしていきたいかを考えていきましょう。
そのため、ホテルの仕事に対する基礎的な知識やスキルを習得している間は、希望の担当業務や部署、職種に就くのはなかなか難しいといえます。しかし、仕事を覚えていくうちに将来的にやりたいことができたり、視野が広がることで考えに変化が生まれたりすることもあるでしょう。ホテル業界への就職を検討している方は、将来のキャリアプランも考えておくことをおすすめします。
ホテルへの就職を希望するときに考えること
ホテルに就職する際には、「業務内容が自分に合っているか」「予約が多いか」といった点に注目しましょう。以下に詳しく解説していきます。
ホテルでの業務内容が自分に合っているか
ホテルへ就職するには、自分に合っているホテルであるかどうかを判断しましょう。前述のとおりホテルのタイプは複数に分かれており、職種も多岐に渡るため、それぞれ働き方や雰囲気が大きく異なります。自分が働きたい場所やどのようなお客さまをおもてなししたいのか、どの職種に就きたいのかなども考えておきましょう。
予約が多いか
就職先としてどこのホテルを選ぶかには、ホテルの予約や人気状況を調べてみることも重要です。インターネットでホテルの予約空き情報や口コミ情報を参考に、ホテルの人気や評判をリサーチしてみましょう。
利益率の高いホテルに就職するとメリットが多い
利益率の高いホテルは安定した経営で倒産のリスクが低く、利益をスタッフの給与にも反映している場合が多いので、就職先としておすすめです。利益を出しているホテルかどうかは、企業の有価証券報告書に掲載される売上高経常利益率から確認できます。
ホテル業界への就職で必要な準備
志望するホテルによっては採用競争率が高く、就職が難しい場合もあります。少しでも内定に近づけるよう、事前準備は怠らないようにしましょう。
ホテル業界や企業の研究を行う
就職活動において業界・企業研究は大変重要です。特にホテル業界の場合、ホテルの種類によって雰囲気や客層が大きく異なります。実際の仕事の様子を知らないまま、憧れやイメージだけで就職活動を進めてしまうとミスマッチが生じる可能性も。就職活動の際は、志望するホテルの特色をきちんと把握しておくようにしましょう。
ホテル業界への志望動機を明確にする
「数あるホテルの中から、なぜここを選んだのか」という志望動機は選考において非常に重視される項目であり、就職面接においてほぼ確実に質問されます。しっかり企業研究を行って、そのホテルならではの特徴を洗い出し、自分の経験や強みと結び付けてアピールしましょう。
なお「以前利用したときにサービスの質が高かったから」「スタッフの印象が良かったから」など、利用者目線での感想を述べるだけでは志望動機として成立しないため注意しましょう。
就職面接で聞かれやすい質問の対策をする
面接では志望動機のほか、「どんなホテルスタッフになりたいか」「学生時代やこれまでの仕事の中で力を入れたことは何か」といった質問が予想されます。いわゆる定番質問への事前準備も必要です。
また、質問には相手に分かりやすい言葉でハキハキと伝えられるように練習しておくことをおすすめします。どの職種であってもホテルスタッフに求められるのは、気持ちの良いコミュニケーション。面接の段階で、話し方や表情は厳しくチェックされるはずです。基本的なマナーや正しい敬語もきちんと押さえておきましょう。
学歴よりも人柄を重視する傾向にあるホテル業界への就職は、通常よりも面接の比重が大きくなると想定されます。そのため、面接に自信がない人は就職エージェントの活用がおすすめです。就職エージェントなら、就職活動のプロとして、面接対策を実施してくれるところが多く、安心して応募することができるでしょう。
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ホテル業界への就職難易度は高い?
業界として、それほど高いわけではありません。
しかし、外資系の高級ホテルや鉄道系のホテル、人気テーマパークのオフィシャルホテルなどは、志望者も多く、競争が激しいと言われています。特に、国際的なサービスや語学力が求められる外資系のホテルは、ホテル業界の中で就職競争が激しく、採用基準も高く設けていることが多いため、就職の難易度が高い傾向にあるといえます。外資系については「外資系企業とは?定義と向いている人の特徴」のコラムでご確認いただけます。
ホテル業界への就職は高卒もできる?
学歴があまり重視されない傾向にあるホテル業界は、高卒から就職することは十分可能です。理由は、採用時に学歴よりも人柄を重視する傾向があるためです。またホテルの職種は多岐に渡るため、高卒者の採用に前向きなケースもあるようです。
ホテル業界への就職、志望動機の一例は?
ホテル業界は、華やかなイメージから就職を希望する人が多い傾向にあります。
希望のホテルへ就職するためには、志望動機をしっかり考えておくことが大切です。例えば、「学生時代のサークル運営でイベントを企画した経験をホテルでのサービスや営業に活かしたい」など、どのように活躍したいかを具体的に提示できると良いでしょう。「志望理由・動機の例文を解説!書き方の流れや作成時のポイント」のコラムでは、就活を成功に導く志望動機の作り方を紹介しています。どのような志望動機を書けばいいか迷う場合や、企業研究、自己分析の際に役立ててみましょう。
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一人ひとりの経験、スキル、能力などの違いを理解した上でサポートすることを心がけています!
京都大学工学部建築学科を2010年の3月に卒業し、株式会社大林組に技術者として新卒で入社。
その後2012年よりレバレジーズ株式会社に入社。ハタラクティブのキャリアアドバイザー・リクルーティングアドバイザーを経て2019年より事業責任者を務める。