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転職エージェントとハローワークの違いを比較!併用は可能?利用方法も紹介
更新日
この記事のまとめ
- 転職エージェントとは、民間の企業が提供する就職支援サービスのこと
- ハローワークは主に職業紹介を行う公的機関であり、全国に設置されている
- ハローワークは求人案件の数や種類が多く、地元の仕事が見つけやすい
- 転職エージェントでは、企業選びから内定まで手厚いサポートを受けられる
- ハローワークと転職エージェントで迷ったときは、併用するのがおすすめ
転職エージェントとハローワークのどちらを利用すべきか、迷っている人もいるでしょう。ハローワークは求人数が豊富で地元の求人をメインで扱っているのに対し、転職エージェントは扱う求人案件数がやや少ないものの、精査された求人を扱っているのが特徴です。このコラムでは、転職エージェントとハローワークを比較し、共通点や相違点を解説します。自分に合った就活方法を見つけるための参考にしてみてください。
転職エージェントとハローワークとは
転職エージェントとハローワークは、どちらも求職者の就職活動を支援する機関です。下記でそれぞれの定義を理解しておきましょう。
転職エージェント
転職エージェントとは、職業紹介や就職サポートを行う民間企業によるサービスです。転職エージェントに求人を出している企業から紹介料をもらって運営されているため、求職者は無料で利用できます。このような背景から、採用意欲の高い企業の求人が多く、一般的には公開していない「非公開求人」を取り扱っている場合もあります。
新卒・転職者・フリーターなどのように、サポート対象はサービスによって異なるのが基本です。そのため、自分が置かれている立場や応募したい業界に合わせてエージェントを選ぶ必要があります。
転職エージェントで受けられるサービス
転職エージェントで受けられるサービス内容は、以下のとおりです。
- ・就職、転職に関する相談
・書類添削、面接指導
・求人紹介、求人票に載っていない情報の提供(職場の雰囲気等)
・適性や市場動向を踏まえてのアドバイス
・採用されるコツやポイントの紹介
転職エージェントは、就職活動全般を一貫してサポートしてもらえるため、仕事探しで不安や悩みを抱えている方に向いているでしょう。「転職エージェントの賢い使い方を解説!基本の流れと使い倒すコツ」では、転職エージェントの効率的な利用方法をまとめているので、ぜひ参考にしてください。
ハローワーク
ハローワークとは、全国に設置されている公的な就職支援機関です。正式名称は「公共職業安定所(職安)」で、職業紹介・失業者の保証・職業訓練などを行っています。新卒者向けの「新卒応援ハローワーク」や、既卒・フリーター向けの「わかものハローワーク」、子育て世代の就職をサポートする「マザーズハローワーク事業」などの幅広いサービスがあることも特徴です。
ハローワークは全国各地に点在しているため、地元の求人案件が多い傾向があります。全国どこでも利用が可能ですが、地元で就職したいと考える方は、最寄りのハローワークがおすすめです。
ハローワークで受けられるサービス
ハローワークで受けられるサービスは、以下のようなものが挙げられます。
- ・就活や転職に関する相談
・求人に関する質問の受付
・就職セミナーや説明会の案内
・書類や面接の添削、指導
・職業訓練校の紹介
ハローワークでも、企業の選び方や就活マナーといった基本的なサポートを受けられます。転職に関するアドバイスや客観的な意見をもらいたい人は、利用を検討してみると良いでしょう。
ハローワークに関する詳細は、「ハローワークとはどんなところ?サービス内容と利用の流れを解説!」のコラムをご一読ください。
参照元
厚生労働省
雇用
失業手当の受給は転職エージェントではなくハローワークへ
失業後に雇用保険の失業給付の手続きをする場所は、転職エージェントではなくハローワークです。ハローワークは、就職活動中だけ利用する機関ではありません。雇用保険に一定期間加入していた方は、ハローワークで手続きをすると失業保険を受け取れる場合があります。失業保険について詳しく知りたい方は、「失業保険の受け取り方のステップとは?支給額のルールと注意点も紹介」のコラムを一読ください。
転職エージェントとハローワークの共通点
ハローワークと転職エージェントには、下記のような共通点があります。
- ・サービスを無料で受けられる
・担当者に転職相談ができる
・自分に合った仕事や職種を紹介してもらえる
・書類添削や面接対策を受けられる
前述したように、転職エージェントもハローワークも、無料で求人を紹介してもらえるサービスです。「転職はしたいけど、どのような仕事がしたいか分からない」「失業後の仕事探しについて相談したい」という場合は、担当者にこれまでのキャリアや希望条件を伝えることで、一人ひとりに合った対応をしてくれます。
転職エージェントやハローワークでは、就職・転職全般に必要な指導を受けられるため、就活そのものが不安な方も利用する価値があるでしょう。就職や転職においては多くの求人情報や客観的なアドバイスが大切になるので、サービスを併用するのもおすすめです。
転職エージェントとハローワークの違い
転職エージェントとハローワークのどちらから利用すれば良いか、迷う方もいるでしょう。ここでは、それぞれの違いを5つご紹介します。就職・転職活動を効率的に進めるためにも、自分の目的に合ったサービスをご活用ください。
転職エージェント | ハローワーク | |
---|---|---|
求人の探し方 | アドバイザーから提案を受ける | 自分で探す |
求人の種類と数 | 業界や条件に特化している | 地元の求人に強い |
求人情報 | 企業に詳細を伺っている | 求人票に載っているものがすべて |
サポート内容 | 仕事探しから内定までを支援 | 職業訓練を受けられる |
利用可能日 | 土日祝や夜間も対応 | 平日の開庁時間に合わせる |
1.求人の探し方
転職エージェントとハローワークでは、求人の探し方が異なります。
転職エージェントの場合
転職エージェントでは、求職者の経歴や希望条件を踏まえ、担当のアドバイザーがマッチする求人を紹介してくれるのが一般的です。転職エージェントに登録するとアドバイザーと面談をする時間が設けられ、どのような働き方を実現したいのかを伝えられます。求職者は、紹介された求人の内容を確認し、興味があれば応募に進むことが可能です。
ハローワークの場合
ハローワークでは自分で求人を探すのが基本です。ハローワークにある求人端末(PC)や「ハローワークインターネットサービス」を利用し、ハローワークに掲載されている求人のなかから気になるものを探します。応募したい求人が見つかったら、窓口で現在も申し込みができるか確認し、紹介状を発行してもらいましょう。
2.求人の種類と数
転職エージェントとハローワークでは、扱っている求人の数や種類にも差があります。
転職エージェントの場合
転職エージェントでは、各社が独自に求人案件を集めているため、求人数が限られていることもあります。しかし、「IT業界の採用に強い転職エージェント」「フリーターの就職を支援する転職エージェント」というように、業界・年齢・経験などのカテゴリごとに特化したサービスが多いため、自分に合った求人を見つけやすいでしょう。
前述のとおり、転職エージェントに求人を出している企業は、エージェント会社に紹介料を支払っています。そのため、採用に積極的な企業や案件に費用を掛けられる大企業が多い傾向にあるようです。
ハローワークの場合
厚生労働省の職業安定局が発表した「公共職業安定所(ハローワーク)の主な取組と実績(9p)」によると、ハローワークの令和4年の新規求人数は約1052万件でした。そのほか、求職者数や就職件数は下記のようになっています。
【ハローワークにおける職業紹介等の実績】
一般職業紹介 | 人数 |
---|---|
新規求職申込件数(一般※パートタイム含む) | 458万6,000人 |
新規求人数(一般※パートタイム含む) | 1052万8,000人 |
就職件数(一般※パートタイム含む) | 122万6,000人 |
引用:厚生労働省「公共職業安定所の主な取組と実績 令和6年4月 厚生労働省 職業安定局(9p)」
ハローワークの求人案件数が多い理由は、企業が無料で求人情報を掲載できるからです。また、職業安定法第17条によって「公共職業安定所は求職者に対して、できる限りその住所や居所の変更を必要としない職業を紹介するよう努めなければならない」と決められているため、地元の求人が多い傾向にあります。大手求人サイトや転職エージェントに掲載されていないような中小企業の求人情報も、ハローワークなら閲覧できることがあるようです。
参照元
厚生労働省
ハローワーク
e-Gov法令検索
職業安定法
3.求人情報の詳しさ
転職エージェントとハローワークでは、紹介してもらえる求人の情報にも違いがあります。
転職エージェントの場合
転職エージェントでは、求人を掲載する企業へヒアリングを行っているため、求人票よりも詳しく仕事内容を伝えてもらえます。企業の雰囲気や福利厚生の種類、実際の人間関係なども教えてもらえるため、応募先で働くイメージを掴みやすくなるでしょう。求人の詳細を提示してもらったうえで比較検討ができるので、ミスマッチを防ぎやすいのが特徴です。
ハローワークの場合
ハローワークで取り扱っている企業の情報は、求人票に載っている内容以上のことは教えてもらえないこともあるようです。膨大な求人数を取り扱っていることから1社ずつ精査ができず、求人票の内容と実際の条件が異なる求人も紛れている可能性があります。すべてが悪質な求人というわけではありませんが、求人情報はよく確認することが重要です。
労働環境の悪い企業を紹介されてしまうことはある?
転職エージェントでは実際に企業訪問を行い、信頼ある企業の求人のみを掲載しているため、労働環境が悪い企業を紹介されることは基本的にありません。ハローワークでは、無料で求人案件の掲載ができることから、企業情報がしっかりと調査されていない場合があります。採用条件に納得したうえで仕事を続けるためにも、自分の希望と合う求人に応募するようにしましょう。4.就職・転職サポートの内容
転職エージェントとハローワークでは、求職活動のサポート内容が異なります。
転職エージェントの場合
転職エージェントでは、企業選びから採用まで一貫したサポートを受けられることが特徴です。面接日のセッティングもエージェント側が行ってくれます。応募書類の添削や面接対策にも対応していることから、「就活をしたいけど、何からすれば良いか分からない」という人も、安心して仕事探しができるでしょう。
また、面接でうまく話せなかったときは、自分で伝えきれなかったアピールポイントをエージェント経由で企業に伝えてくれることも。万が一不採用になった場合も、何が原因だったのかをフィードバックしてもらえます。
年収の条件交渉といった、自分ではやりにくいことを代行してもらえるのもエージェントの強みです。より有利な条件で転職したい人は、エージェントを活用すると良いでしょう。
ハローワークの場合
ハローワークも、求職者支援制度により、自己分析や履歴書の添削を受けられます。希望する分野にスキルや資格が求められる場合、職業訓練に通って専門性を身につけることも可能です。職業訓練には幅広い種類やコースがあり、自分の目的に応じてスキルを効率よく磨けます。
「職業訓練の種類はどれくらい?受講メリットとハローワークで申し込む方法」では、職業訓練を受ける際のポイントをまとめているので、気になる方はぜひ参考にしてみてください。
参照元
厚生労働省
求職者支援制度のご案内
5.利用できる日時
転職エージェントとハローワークでは、利用できる日時にも違いがあります。
転職エージェントの場合
転職エージェントの場合、サービスによりますが土日祝日や夜間も対応しているところが多いようです。メールや電話での相談を可能としているため、空き時間に問い合わせできるのも特徴といえます。在職中の方は、自分の都合に合わせて利用できるでしょう。
ハローワークの場合
ハローワークは公共機関のため、原則平日の午前8時30分から午後5時15分までの利用に限られます。平日の日中に働きながら転職活動をしている場合は、利用が難しい人もいるでしょう。具体的な開庁時間は各ハローワークによって異なるので、利用前に確認しておくと安心です。
転職エージェントとハローワークのどちらが良い?
ここまで紹介してきた転職エージェントとハローワークの特徴を、一覧にまとめました。
転職エージェント | ハローワーク | |
---|---|---|
メリット | ・無料で利用できる ・履歴書の添削をしてもらえる ・面接対策ができる ・求人情報に詳しい ・非公開求人がある ・特定のジャンルに特化した求人がある ・条件交渉を依頼できる | ・無料で利用できる ・履歴書の添削をしてもらえる ・面接対策ができる ・求人数が多い ・求人の種類が豊富 ・職業訓練に通える |
デメリット | ・求人数が少ない ・企業と直越連絡できない | ・平日日中しか利用できない ・求人を自分で探す ・求人票より詳しいことは分からない |
上記に挙げたのは一部ですが、転職エージェントとハローワークではメリットとデメリットが異なります。両方の特徴を比較したうえで、自分に合うサービスを利用してみてください。
なお、転職エージェントとハローワークは併用が可能です。転職エージェントで求人を探してもらいながら、空き時間にハローワークで仕事探しをするというように、両方のサービスを上手に使い分ければ、より効率的に活動ができるでしょう。
転職エージェントとハローワークを併用するコツ
ここでは、転職エージェントとハローワークの両方をうまく併用するコツをご紹介します。2つのサービスを活用し、自分にとって最適な転職活動を進めましょう。
担当者に併用する旨を伝える
転職エージェントとハローワークの担当者に、2つのサービスを併用していることを伝えましょう。どちらのサービスも、求職者の適性や希望に沿って求人紹介を行っています。そのため、現状を伝えておけば、より的確なサポートが受けられるでしょう。
スケジュール管理を徹底する
転職エージェントとハローワークを併用する際は、スケジュール管理を徹底しましょう。転職活動の進捗状況はそれぞれのサービスで異なるため、自身で今後の流れを把握しておく必要があります。転職活動に掛かる期間を想定し、余裕をもって行動できるようにしましょう。
転職活動に必要な期間はどれくらい?
転職活動にかかる期間は、一般的に1〜3ヶ月ほどといわれています。自己分析・応募書類の作成・面接・退職の準備などのように、必要な段階を踏んで進めていくため、活動期間が長引く可能性も念頭に置いて計画を立てましょう。「転職はどれくらいかかる?準備期間の目安や早めに終わらせるコツを解説」では、スケジュールの組み方や転職の流れについて解説しています。また、「一人では仕事と転職活動を両立できない」とお悩みの方は、転職エージェントのハタラクティブにご相談くださいね。
ハタラクティブキャリアアドバイザー後藤祐介からのアドバイス
転職エージェントとハローワークの利用方法
下記では、転職エージェントとハローワークの利用方法をそれぞれ簡単にご紹介します。これから就職・転職活動に取り組みたいと考えている方は、利用の流れを知っておきましょう。
転職エージェントの利用の仕方
転職エージェントの詳しい使い方は、各サービスによって異なるため注意が必要です。一般的な利用方法は、次のようなステップになります。
- 1.会員登録後、インターネットや電話で面談の日を決める
2.面談をしながら、希望の条件や適性を判断し求人を紹介してもらう
3.応募する求人を選ぶ
4.面接練習や履歴書の添削・指導を受ける
5.面接日をセッティングしてもらい、面接を受ける
転職エージェントでは、面接練習や面接日の調整といったサポートをしてもらえるため、時間がない人も就活を進めやすいでしょう。転職エージェントの使い方や選び方のポイントを知りたい人は、「転職エージェントの効果的な使い方とは?登録から内定までを徹底解説」のコラムがおすすめです。
ハローワークの利用の仕方
ハローワークで転職活動をする際は、以下のような手順を踏むのが一般的です。
- 1.ハローワークで求人申込書を記入する
2.相談窓口で申し込み内容を確認し、ハローワークカードを受け取る
3.端末で求人情報を確認する
4.気になった求人票を印刷して窓口で相談する
5.応募先へ連絡してもらい紹介状をもらう
6.応募書類を作成し、面接を受ける
ハローワークでは、エージェントよりも担当者のサポートが少なく、自分で仕事を探して応募や面接に進みます。ハローワークを使うときの詳細な流れは、「ハローワークの利用方法|初めての方向けに利用条件や登録のやり方をご紹介」をチェックしてみてください。
転職エージェントを利用して就職活動をしたいとお考えの方は、ハタラクティブにご相談ください。ハタラクティブは第二新卒やフリーターをはじめとした、20代の若手に特化して転職サポートを行っている転職エージェントです。丁寧なヒアリングをもとに希望に合った求人紹介を行うほか、メールやチャットツールを用いて就職活動の悩みや不安にお答えするので、就業中の方も都合に合わせて連絡ができますよ。
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転職エージェントやハローワークに関するQ&A
ここでは、転職エージェントとハローワークの利用に関する疑問について、Q&A方式で解決します。
転職エージェントやハローワークへ行くときの服装は?
求職相談のみの場合は、転職エージェント、ハローワークともに私服で構いません。ただし、模擬面接の予定がある場合は、スーツやオフィスカジュアルがおすすめです。担当者から、服装のアドバイスをしてもらえるでしょう。当日の服装や持参すると良いものについては、「ハローワークに行くときの服装と持ち物について」のコラムで詳しくまとめています。
転職エージェントでWeb面談を受ける際の注意点は?
スマホで受ける場合は手で持たず、スマホスタンドを使って固定しておくのがおすすめです。目の高さに合う位置でセッティングしましょう。また、通信が遮断されるのを防ぐためにも、着信通知をオフにしておくと安心です。「web面談とは?聞かれることや服装・背景の注意点を解説」のコラムでは、Web面談のマナーについて触れているので、ぜひ参考にしてください。
転職サイトとハローワークならどちらを使用すべき?
どちらがおすすめかは、求職活動の取り組み方によって異なります。転職先に求める条件が明確に決まっている方は、転職サイトを有効活用できるでしょう。地元の求人を中心に仕事探しがしたい人は、ハローワークの利用が向いています。それぞれのサービスの具体的な違いについては、「転職エージェントより求人サイト?」のコラムをご一読ください。
「転職エージェントは使うな」といわれる理由とは?
エージェントによっては、無理に転職を勧められたり、手続きが面倒だったりすることが理由として挙げられます。信頼できるエージェントなら転職相談がしやすく、希望条件に合った求人情報を比較検討できるでしょう。詳しくは「転職エージェントは使わない方がいい?利用のコツとやめとけといわれる理由」で解説しています。エージェントによる丁寧なサポートを受けたいとお考えの方は、ハタラクティブへご相談ください。
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京都大学工学部建築学科を2010年の3月に卒業し、株式会社大林組に技術者として新卒で入社。
その後2012年よりレバレジーズ株式会社に入社。ハタラクティブのキャリアアドバイザー・リクルーティングアドバイザーを経て2019年より事業責任者を務める。