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高卒で就職するメリット・デメリットは?大卒との違いやおすすめ職種を紹介
更新日
この記事のまとめ
- 高卒から就職する割合は、高校卒業者全体の約14%を占める
- 高卒から就職するメリットは、早く自立できることや進学費用が掛からないこと
- 高卒から就職するデメリットは、生涯賃金が低いことや仕事の選択肢が狭まること
- 高卒者が就職のメリットを感じやすい業界は「建設業界」「介護業界」「IT業界」など
- 高卒から効率良く就職活動したい場合は、就職エージェントの利用を考えてみよう
「高卒から就職するメリットを知りたい」と考えている方も多いでしょう。高卒で就職するメリットは、大卒よりも早く自立できることや進学の費用が掛からないことなどです。高卒で就職する実情や強みを理解したうえで、今後の進路をよく検討しましょう。
このコラムでは、高卒で就職するメリット・デメリットを解説します。大卒との違いや高卒から就職後活躍しやすい仕事も紹介するので、将来を考える際の参考にしてみてください。
高卒で就職する5つのメリット
高卒で就職するメリットとして、「社会人として早く自立できる」「進学のための費用が掛からない」「企業から手厚い教育を受けられる」などが挙げられます。進学の道を選んでから「高卒で就職すれば良かった…」と後悔しないよう、高卒で就職するメリットを以下で把握しておきましょう。
高卒で就職するメリット
- 高卒で就職すれば大卒よりも早く自立できる
- 高卒で就職すると進学費用が掛からない
- 高卒(新卒)者は手厚い教育を受けられる
- 高卒(新卒)者は学校の就職支援で内定を得やすい
- 大卒で就職するよりも多くの経験や実績を積める
1.高卒で就職すれば大卒よりも早く自立できる
社会人として早く自立できることは、高卒で就職するメリットの一つです。就職後は自分の力でお金を稼いで生活費をまかなったり好きなことに使ったりできるため、早く自立できます。
また、高校を卒業してすぐに社会人生活を開始すれば、同い年の大学新卒者が入社するころには社会人として4年間のキャリアを積んでいるでしょう。その頃には、昇格していたり、後輩を育成する立場になっていたりする可能性があります。早期に職場経験を積むことで、スキルや知識が身につきやすく、社会人として早く成長できることは高卒就職のメリットといえるでしょう。
2.高卒で就職すると進学費用が掛からない
高卒で就職するメリットとして、大学や専門学校へ進学するための費用が掛からないことも挙げられます。進学するためには、受験勉強のための教材や塾の費用、入学金、学費、交通費などが必要です。金銭的に余裕がある場合は問題ありませんが、そうでない場合は自分で学費をまかなうことになるでしょう。
しかし、勉強とアルバイトの両立は困難も多く、体力面も金銭面も厳しい生活になる場合もあります。高校卒業直後に就職すれば、進学費用を気にせずに済むうえ、安定した収入を得ることが可能です。
3.高卒(新卒)者は手厚い教育を受けられる
入社後に手厚い教育を受けられることが多いのも、高卒で就職するメリットです。特に、高卒(新卒)者を積極的に採用している企業は、若者・未経験者に対して充実した教育を実施している傾向があります。
多くの企業は、高校を卒業して間もない新卒者に対し「すぐに仕事ができる」とは考えていません。新人研修をしっかり受けたり、働くなかで先輩が丁寧に教えてくれることを身につけたりすることで、業務を覚えられるでしょう。一通りの仕事ができるようになれば、働くうえでのやりがいを感じる機会も増えるはずです。
4.高卒(新卒)者は学校の就職支援で内定を得やすい
高卒(新卒)者は、在学中に高校から就職活動をサポートしてもらえることが多く、内定を獲得しやすいのもメリット。厚生労働省の「令和5年度『高校・中学新卒者のハローワーク求人に係る 求人・求職・就職内定状況』取りまとめ(3月末現在) ~高校生の就職内定率は 99.2%~」によると、2024年3月卒の高卒者の就職率は99.2%でした。
過去10年間99%を上回っており、高い水準であるといえます。高校の新卒者であれば、就職に困る可能性は低いでしょう。
参照元
厚生労働省
令和5年度「高校・中学新卒者のハローワーク求人に係る求人・求職・就職内定状況」取りまとめ(令和6年3月末現在)
5.大卒で就職するよりも多くの経験や実績を積める
学歴を問わない企業であれば、高卒で就職後にスキルアップやキャリアアップが期待できることもメリットの一つです。
先述のとおり、高校卒業後すぐに就職すれば、同い年の大卒者が就職するころには社会人5年目になります。それまでの経験や実績が評価されれば、昇進して同い年よりも高い収入を得られる可能性もあるでしょう。「早く実力をつけて評価されたい」「仕事で活躍したい」という方は、高卒で就職するメリットが大きいといえます。
高卒で就職するメリットをさらに詳しく知りたい方は、「高卒就職の良さと後悔する点を解説!大卒との違いを把握して進路を決めよう」のコラムもあわせてご参照ください。
高卒で就職する4つのデメリット
高卒で就職するデメリットには、生涯賃金が低かったり応募できる求人が制限されたりすることなどがあります。メリットだけでなく、デメリットもしっかりと理解して就職活動を進めましょう。
高卒で就職するデメリット
- 生涯賃金が大卒より低くなる可能性がある
- 高卒だと応募できる企業の求人に限りがある
- 大卒に比べてキャリアアップしにくい場合がある
- 高卒での就職は学生よりも自由な時間が取りにくい
1.生涯賃金が大卒より低くなる可能性がある
高卒で就職すると、大卒者よりも生涯賃金が低くなるデメリットが考えられます。独立行政法人労働政策研究・研修機構の「ユースフル労働統計2023 21.生涯賃金など生涯に関する指標」によると、学歴別の生涯賃金は下記のとおりでした。
なお、生涯賃金は学校卒業後すぐに就職し、60歳までフルタイム正社員として働いた場合の金額です(退職金は除く)。
横軸 | 学歴別の生涯賃金 | |
---|---|---|
男性 | 女性 | |
高校卒 | 2億300万円 | 1億4,920万円 |
大学卒 | 2億4,740万円 | 1億9,800万円 |
引用:独立行政法人労働政策研究・研修機構「ユースフル労働統計2023 21 生涯賃金など生涯に関する指標 図 21-1 生涯賃金(p.300)」
上の表から、男女ともに高卒者の生涯賃金は大卒者よりも低いことが読み取れます。高卒の生涯賃金は男性が2億300万円、女性が1億4,920万円であるのに対し、大卒の生涯賃金は男性が2億4,740万円、女性が1億9,800万円です。両者の生涯賃金には、男性で4,440万円、女性で4,880万円の差があります。
ただし、表の数値はあくまで平均値のため、高卒で就職すれば必ず生涯賃金が低くなるわけではありません。企業の評価制度や実力次第では、大卒以上の賃金を得るチャンスもあるでしょう。
参照元
独立行政法人 労働政策研究・研修機構
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2.高卒だと応募できる企業の求人に限りがある
学歴が原因で応募しにくい仕事があることも、高卒で就職するデメリットの一つです。応募条件に「大卒・大学院卒」と設定されている企業の求人に高卒者が応募しても、書類選考の時点で不採用になる可能性が高いでしょう。高卒から就職を目指す場合、就ける職業の選択肢が狭まることを理解しておく必要があります。
受験要件が「大卒以上」の資格を取得できない
学歴が高卒の場合、受験要件が「大卒以上」になっている資格試験も受けられません。企業や職種によっては、大卒以上でないと取得できない資格が就職の必須条件になっていることもあるため、求人への応募が叶わないことも考えられるでしょう。
3.大卒に比べてキャリアアップしにくい場合がある
高卒で就職するデメリットの一つに、勤め先によっては大卒者よりもキャリアアップしにくいことが挙げられます。昇進の指標に学歴を用いる企業では、大卒者のほうが高卒者よりも先に役職に就くことも少なくありません。実力ではなく学歴を重視する企業に就職すると、高卒者はステップアップするのが難しい場合があるでしょう。
高卒から就職することに不安を感じている場合は、「高卒が学歴コンプレックスを感じる6つの理由と対処法まとめ!」のコラムもぜひ参考にしてみてください。
4.高卒での就職は学生よりも自由な時間が取りにくい
高卒で就職すると、進学して学生になった場合と比べて自由な時間を確保しにくくなるのもデメリットです。学生はある程度時間の融通が効きますが、企業に就職すると1日の多くの時間を仕事に費やすことになります。
また、企業で定められた休日日数はありますが、学生のように長期休暇を取るのは難しいでしょう。高卒で就職する際は、自分の時間が減ることと、社会人としての経験を積めることを天秤に掛けて考える必要があります。
若さやポテンシャルで「高卒」の学歴はカバーできる
高卒就職の強みといえる「若さ」や「仕事への意欲」を原動力にポジティブな気持ちで働けば、「学歴」によるデメリットをカバーできる可能性があります。
就職したあとは、学歴以上に実力や人間力を問われる場面も多いものです。高卒後すぐに就職して培った現場経験やスキルを駆使することで、仕事で活躍することは十分に考えられます。大卒よりも早く社会で働ける高卒就職のメリットに目を向け、自分にとってやりがいを感じられる職場に就職しましょう。
高卒で就職する人の割合は約14%
高卒で就職するメリットを解明するため、高校卒業後の進路状況を見てみましょう。文部科学省が発表した2023年度の「学校基本調査」によると、高卒者の進路は以下のとおりです。
※「不詳・死亡の者」は除く
※割合は小数第二位を四捨五入して求めているため、合計が100%になるとは限らない
高卒者の進路 | 人数 | 割合 | |
---|---|---|---|
就職 | 常用労働者 (無期雇用・有期雇用) | 13万4,315人 | 14% |
臨時労働者 | 2,480人 | 0.3% | |
自営業主等 | 2,776人 | 0.3% | |
進学 | 大学進学者 | 58万4,465人 | 60.8% |
専修学校進学者 (専門課程・一般課程) | 18万9,732人 | 19.7% | |
公共職業能力開発施設等入学者 | 5,128人 | 0.5% | |
上記以外 | 4万3,058人 | 4.5% | |
計 | 96万2,009人 | - |
引用:文部科学省「学校基本調査 / 令和5年度 初等中等教育機関・専修学校・各種学校 卒業後の状況調査 卒業後の状況調査票(高等学校 全日制・定時制)」
文部科学省の同資料では、2024年3月における高校卒業者数は96万2,009人でした。そのうち、高卒で就職を選ぶ方の割合は約14%です。
上表のとおり、高校卒業後に就職するうちの多くは、常用労働者として企業に雇用されています。高卒者の約80%は卒業後に進学していますが、進学後に中退して最終学歴が高卒になることもあるので、高卒で就職している方はデータよりも多いと考えられるでしょう。
高卒から働く理由は?
高卒から働く場合、「経済的な余裕がない」「進学の必要性を感じない」「できるだけ多くの現場経験を積みたい」といった理由があるようです。自分でお金を稼いで早く独り立ちしたい方や、将来就きたい職業が定まっている方などが高卒からの就職を選ぶと考えられます。
参照元
文部科学省
学校基本調査-令和5年度 結果の概要-
3分類別!高卒者が就職するメリットを感じやすい仕事
ここでは、高卒者が就職してメリットを感じやすい職種や業界を紹介します。高卒者は、学歴よりも若さややる気、人柄を重視して採用してくれる仕事を選ぶと良いでしょう。下記で8つの職種・業界を紹介するので、卒業後の進路の参考にしてください。
1.若さが強みになる仕事
高卒者の就職先としておすすめの仕事の一つは、若さが強みになるものです。建設業界やIT関連の仕事は、未経験者を教育する体制が整っていることが多いという特徴があります。
体力や変化への対応力が求められ、未経験者を教育する体制が整っている企業が多いです。入社後に知識やスキルを身につけていきたいと考えている場合には、メリットを感じられる仕事でしょう。
建設
人材不足が続いている建設業界の現場職では、学歴よりも若さや体力を重視される傾向があり、高卒者が就職しやすい業界といわれています。未経験から働きながら技術を身につけやすい企業が多く、実力次第で昇進できるのは高卒者にとって大きなメリットです。
需要が安定している傾向にあるので、しっかりと技術を身につければ長く活躍し続けられるでしょう。建設関係の仕事に興味のある方は、「建設作業員の仕事内容とは?平均年収や求人の特徴も解説」のコラムもご一読ください。
IT関連
エンジニアやプログラマーといったIT関連職も、高卒からの就職におすすめの職種です。人材不足のIT業界では、高卒や未経験者を歓迎する企業が多くあります。そのような企業は、人材育成に力を入れているため、働きながら技術を身につけられるでしょう。
手に職をつけたい高卒者には、メリットのある就職先といえます。ITに関する専門的な知識やスキルを高めていけば、キャリアアップや転職がしやすくなる点も、IT専門職の大きなメリットです。
IT関連職への就職については、「高卒でパソコン関係の仕事に就くには?仕事の特徴や役立つ資格を解説」のコラムでも紹介しているので、ぜひ参考にしてみてください。
運輸
高卒者が就職してメリットを感じやすい業界として、運輸業界も挙げられます。運輸業界とひとくちにいっても、配達やドライバーといった現場での仕事や、中継センターでの仕分け、事務系の業務など仕事内容はさまざまです。いずれも学歴不問としていることが多く、高卒者も就職しやすいというメリットがあります。
特に現場の仕事は体力を必要とするため、若い高卒の就職者は重宝されるでしょう。「運輸業界の仕事」のコラムでも、運輸業界の仕事内容を解説しているので、ご一読ください。
2.やる気や人柄重視の仕事
採用において、学歴よりも「やる気」や「人柄」が重視される仕事を以下で紹介します。学歴が重視されないことは、高卒者の就職において大きなメリットとなるでしょう。
福祉・介護
福祉・介護業界も高卒者が就職のメリットを感じやすい業界の一つです。高齢化社会が進む日本では福祉・介護のニーズが高まり、人材不足の状態が続いています。
福祉・介護業界では、学歴や経験に関係なく、コミュニケーション能力や人柄を重視して採用する傾向が強いようです。人材育成に力を入れている企業も多く、実務経験を積みながら福祉・介護関連の資格取得を目指せます。
近年はニーズの高まりにより、他業界の企業が福祉・介護業界に新規参入する例も多く見られるようになりました。将来的に、高卒から就職して培った知識やスキルを活かし、より条件の良い企業に転職したり、キャリアアップしたりすることを期待できるのもメリットです。
「高卒から介護職になれる?資格は必要?給料や年収面も詳しく解説」のコラムでも介護職について解説しているので、参考にしてみてください。
飲食・販売
飲食業や販売業といったサービスを行う仕事も、高卒からの就職先としておすすめです。飲食業界や販売業界では、学歴よりもやる気やコミュニケーションスキルが重視される傾向にあります。飲食や販売に関連するアルバイト経験があれば、選考の際にアピールでき、入社後も経験を活かせるでしょう。
飲食業や販売業は人と接する機会が多いため、入社後もさらにコミュニケーション能力を磨けるというメリットもあります。自分が好きな企業や店舗に就職できれば、楽しみながら働けるうえ、お客さまが喜ぶ姿を見てやりがいも感じられるでしょう。
正社員の場合、現場の管理職として店舗運営に伴う幅広い業務に携わってマネジメント能力を身につけられる機会もあります。そのほか、営業やマーケティングとして、店舗ではなく本社勤務になる可能性もあります。
3.学歴不問で活躍できる仕事
最後に、学歴よりも実力を評価されやすい仕事を3つ紹介します。採用時だけでなく、就職後も実力や実績が評価されやすい仕事のため、学歴にコンプレックスを抱えている高卒の方は働くメリットを感じられるでしょう。
営業
営業職も、高卒者の就職におすすめの職種といえます。営業職の仕事は、自社の商品やサービスを顧客に購入してもらえるよう売り込むことです。そのため、コミュニケーション能力や提案力、行動力が求められます。営業に必要なポテンシャルがあるかを重視して採用する企業が多いので、高卒から就職して営業職で活躍することも可能です。
営業職は売上や実績で評価される傾向にあり、実力次第で高い報酬も期待できるでしょう。日々多くの人とやりとりをするため、コミュニケーションスキルを磨けるのがメリットです。人との関わりを通して自身の考え方や価値観の幅を広げられる可能性もあるでしょう。
営業職について詳しく知りたい方は、「営業職とは何をする仕事?業務の内容やメリット・デメリットを解説!」のコラムもご覧ください。
事務
高卒者の就職におすすめの職種として、事務職が挙げられます。事務職はどの業界や企業でも必要とされる職種のため、自分の興味のある業界や企業を選んで働けるのがメリットといえるでしょう。
事務職の仕事は、資料作成やデータ入力などのパソコン作業のほか、電話対応や来客対応といった業務が含まれることもあります。仕事に取り組むなかで、パソコンスキルや社会人のマナーを習得できるでしょう。
また、社内の方とやりとりをする機会が多く、コミュニケーション能力も高められます。「事務員の仕事内容とは?事務職との違いや向いている人の特徴をご紹介」のコラムでも、事務の仕事について紹介しているので、参考にしてください。
公務員
高卒者は、公務員就職を受けることも可能です。公務員試験には、学歴問わず受験できるものもあります。しっかりと対策をして試験に合格すれば、充実した福利厚生や賞与がある安定した環境で働けるでしょう。市役所や地方公務員であれば定時で帰りやすく、ワークライフバランスを保ちやすいのもメリットです。
公務員には、事務職や警察官、自衛官、消防官などさまざまな職種があります。いずれの仕事も、地域と密接に関わり、人々の生活を支える仕事です。そのため、大きなやりがいを感じやすい点もメリットでしょう。
公務員については、「国家公務員に高卒からなれる?大卒との給与の違いや試験の種類を紹介」のコラムで詳しく解説しています。興味のある高卒の方は、ぜひチェックしてみてください。
高卒と大卒における就職率の違い
男女あわせた全体の就職率は、大卒新卒者と高卒新卒者で大きな違いは見られないといえます。
文部科学省が発表した「令和5年3月高等学校卒業予定者の就職内定状況 (令和4年12月末現在)に関する調査について(p.1)」、および「令和5年度大学等卒業予定者の就職内定状況調査(令和6年2月1日現在)(p.2)」によると、高卒と大卒の就職状況は以下のとおりです。なお、表にまとめたものは調査方法や時期が異なるため、あくまでも就職率の参考としてご覧ください。
高卒 | 大卒 | |
---|---|---|
全体 | 90.9% | 91.6% |
男性 | 91.7% | 90.6% |
女性 | 89.5% | 92.8% |
引用:文部科学省「令和5年3月高等学校卒業予定者の就職内定状況 (令和4年12月末現在)に関する調査について(p.1)」、「令和5年度大学等卒業予定者の就職内定状況調査(令和6年2月1日現在)(p.2)」
上記の結果はあくまで高卒新卒の場合です。卒業後の空白期間が伸びて年齢を重ねるにつれ、就職は難しくなる傾向があることを理解しておきましょう。
参照元
文部科学省
令和5年3月高等学校卒業予定者の就職内定状況 (令和4年12月末現在)に関する調査について
令和5年度大学等卒業予定者の就職内定状況調査(令和6年2月1日現在)
大学中退で高卒になった場合の就職活動のポイント
大学中退後に高卒として就職活動をする場合、資格を取得したり早めに行動したりすることが大切です。大学中退後の高卒者が就職を成功させるポイントを以下で詳しく解説しているので、参考にしてみてください。
大学中退で高卒になった場合の就職活動のポイント
- 大卒資格や専門資格を取得する
- 大学中退や空白期間の理由を説明できるようにする
- 大学中退の高卒フリーターはできるだけ早く行動する
大卒資格や専門資格を取得する
大学中退後に就職活動をする場合は、大卒資格や専門的な資格を取得すると、就職を有利に進められる可能性があります。大学に進学しても、中退すると最終学歴は「高卒」です。企業によっては、学歴で応募資格に制限を設けていることもあるため、就職活動を始める前に大卒資格を取得すれば、応募できる企業の幅を広げられるでしょう。
また、専門的な知識を必要とする業種では、分野に合った資格を取得していると、就職活動で有利に働く場合があります。たとえば、IT関連なら「ITパスポート」、介護業界なら「介護職員初任者研修」といった資格を取得するのがおすすめです。最終学歴「高卒」で就職活動をする際には、資格の取得を考えてみるのも良いでしょう。
大学中退や空白期間の理由を説明できるようにする
大学を中退した理由や就職活動を始めるまでの空白期間について、採用担当者を納得させる説明ができるよう、しっかりと準備しておくことも大切。「最終学歴が高卒扱いになるにも関わらず、大学を中退したのはなぜか」「空白期間はどう過ごしていたのか」といった点は、採用担当者が知りたがるポイントです。
家庭の事情や病気などといったやむを得ない理由である場合は、事実を述べれば問題ありません。その際には、「現在は働くうえで支障がない」という旨を伝えるようにしましょう。また、空白期間中に何か学んだことや、スキルアップした経験がある場合、アピールすることで前向きな印象を与えられます。
前向きな理由説明をするのがコツ
特別な理由なく大学を中退したり、空白期間が長引いたりしている高卒の方は、応募先の企業にデメリットを感じさせない説明の仕方を考えることが大切です。正直に伝え過ぎると、採用担当者にネガティブな印象を与える恐れがあります。「大学以外の環境で自分の方向性を考えたかった」「就職前にアルバイトをして仕事の適性を見極めたかった」というように、ポジティブな言い方を工夫してみてください。
ハタラクティブキャリアアドバイザー後藤祐介からのアドバイス
大学中退の高卒フリーターはできるだけ早く行動する
できる限り早めに就職活動を始めることも、高卒フリーターから正社員への就職を成功させるポイントです。大学中退から就職開始までの働いていない期間が長ければ長いほど、採用してもらえる可能性は下がるといえます。
高校卒業後に大学を中退したフリーターが就職活動をする場合は、「高卒から正社員へ!既卒・フリーターの面接対策についても解説」のコラムを参考にするのもおすすめです。面接官の質問にしっかりと答え、自分の採用メリットをアピールしましょう。
高卒で就職以外を選ぶメリット・デメリットは?
高卒後の進路に迷っている方のなかには、「進学と就職どっちがいい?」と悩んでいる方もいるでしょう。高卒で就職する以外にも、就職浪人やフリーター、進学などのさまざまな道があります。下記では、それぞれの進路におけるメリット・デメリットを解説するので、参考にしてみてください。
高卒で就職浪人するメリット・デメリット
高卒で就職浪人を選んだ場合、自由な時間が増えるのは大きなメリットです。就職活動や勉強に必要な時間を確保できます。
一方、就職浪人中は安定した収入を得づらくなるのがデメリットです。また、高卒後に進学したり社会に出たりした周囲と自分を比べ、「出遅れてしまった…」「先が見えない…」と焦燥感や孤独を感じることもあるようです。
「就活浪人とは?留年との違いや割合を解説!不利になるのは本当?」のコラムでは、就職浪人のメリット・デメリットや就活のやり方を詳しく説明しているので、あわせてご覧ください。
就職浪人とは?
就職浪人とは、「卒業前の就活で内定をもらえなかった」あるいは「内定をもらったけれど辞退して就活を続けている」という場合を指します。高卒後に就職浪人をする場合は目的意識を持ち、時間をしっかりと自己管理したり自分の気持ちをうまくコントロールしたりすることが必要になるでしょう。
高卒でフリーターになるメリット・デメリット
高卒で就職せずにフリーターになるメリットは、正社員よりも採用のハードルが低いこと。また、自分にとって興味がある仕事を経験しやすいことです。高校卒業後の進路で迷っているときにフリーターになれば、自分の将来を考えながら生計を立てていくことが可能になります。
また、非正規雇用のフリーターは重責を課されることが少ないので、正社員と比べると気楽に仕事を始められる傾向があるでしょう。
一方、高卒で就職せずにフリーターになるデメリットは、収入や雇用が不安定なことです。また、昇進やキャリアアップを想定しにくいため、自分のライフプランが立てにくくなります。
フリーターは自由度が高く、多様な経験が積める反面、将来に対する不安も伴うため、長期的なプランを立てることが重要です。詳しくは、「フリーターにはデメリットが多い!社会保険や税金について正社員と比較」のコラムもご参照ください。
高卒で進学するメリット・デメリット
大学や専門学校に進学して卒業できた場合、高卒よりも就職先の選択肢が増えることがメリットになります。大卒なら、就活で学歴が壁となり応募できない企業の求人は少ないでしょう。そのほか、在学中は社会人より比較的自由に時間を使えるのがメリットです。前述したとおり、できるだけ生涯賃金の高い就職を目指す際にも、大卒という学歴は役立つでしょう。
高卒で就職せずに進学する場合のデメリットとしては、入学金や授業料、参考書代など、多額の費用が掛かることが挙げられます。また、「大卒だから就職は大丈夫」という考えで目的意識に欠けた大学生活を送ると、思うように内定を得られない可能性があります。
高校卒業後に進学するか迷っている方は、「大卒に意味はある?大学に進学するメリット・デメリットを紹介」のコラムを参考にしてみてください。
ライフプランと仕事
なかには、男女関係なく将来子供を持つことを希望している方もいるでしょう。「産休取得の条件とは?パートや入社したばかりでも取得できるって本当?」のコラムで紹介しているとおり、産休は雇用形態に関わらず就職先で取得できる制度です。しかし、育児休暇や時短勤務といった制度は、正社員しか利用できない場合があります。
子どもを育てるための費用を考えると、高卒後に賃金の低いフリーターを続けることはデメリットになることもあるでしょう。「フリーター同士で結婚や子育ては可能?共働きの現状について解説」のコラムも参考にし、将来設計について考えてみましょう。
高卒で就職活動をする際におすすめな3つの方法
高卒で就職を目指す場合、「高校在学者」や「既卒・大学中退者・フリーター」などの立場によって、就職の手段が異なります。以下で、高卒者が就職活動をする3つの方法について参考にしてみてください。
高卒で就職活動をする際におすすめな方法
- 学校で仕事紹介を受ける
- ハローワークに相談する
- 就職エージェントを利用する
1.学校で仕事紹介を受ける
高卒(新卒)からの就職する場合に限り、在籍する高校で仕事紹介や面接練習などのサポートを受けて就職を目指す方法があります。この方法では、学校に届く求人のなかから、自分の適性に合う仕事を選び応募するのが基本です。
学校を介しての紹介の場合、若さやポテンシャルを重視する企業の求人が多く、学歴や経験よりも、将来的な成長が評価されやすいのが特徴。企業も応募者もメリットを得やすく、採用率が高い傾向にあります。
2.ハローワークに相談する
高卒で就職活動をする場合、ハローワークで相談してみても良いでしょう。ハローワークは、就職したい方をサポートするために全国各地に設置されている国の機関です。求人を探したり、職員に就職の相談をしたりと、就職支援サービスを無料で受けられます。各地域に密着しているため、地元で働きたい方にはメリットの多い就職支援サービスといえるでしょう。
若年層に特化したサポートを受けたい方は、「若者ハローワーク」を利用するのも一つの方法です。若者ハローワークについては、「若者ハローワークって何?基本情報や利用できるサービスをご紹介!」のコラムで詳しく紹介しています。
3.就職エージェントを利用する
第三者のアドバイスをもらいながら就職活動を進めたい高卒者は、就職エージェントの利用がおすすめです。就職エージェントでは、プロのキャリアアドバイザーが求職者の性格や学歴、これまでの経験などを参考に、自分の適性に合った求人を紹介してくれます。
ひとくちに就職エージェントといっても、大卒の新卒向けや転職者向けなど、サービスによって主な対象者や得意とする分野は異なるもの。高卒者やフリーターといった若年層向けの就職エージェントもあるため、自分に合ったエージェントを探しましょう。就職エージェントの利用には、就職活動を効率的に進められるメリットがあります。
高卒からの就職活動は、企業研究や対策、企業へのアポイントなど、やることが多いものです。1人での就職活動に不安を感じたら、自分のなかだけで悩みを抱え込まず第三者に相談してみることが就活成功への近道となるでしょう。
ハタラクティブは、若年層向けの就職エージェントです。高校の新卒者はもちろん、高卒フリーターや大学中退者、ニートの方の正社員就職を支援しています。専任のキャリアアドバイザーが働くうえでの希望条件を丁寧にヒアリングし、あなたに合った求人をご紹介します。
面接対策や提出書類の添削といった選考対策も行うので、就職活動の進め方に不安がある場合も安心です。サービスの利用に費用は掛かりませんので、お気軽にご相談ください。
高卒から就職するメリットに関するお悩みQ&A
高卒就職にもメリットがありますが、学歴やスキルの面で不安に感じる方は多いでしょう。ここでは、高卒から就職をするメリット以外にも、就職に関する不安やお悩みをQ&A方式で解消します。
高卒で就職以外の道を選ぶメリットって何ですか?
大きなメリットの一つは、自由な時間が増えることです。
就職すると、多くの時間を仕事に費やすことになります。また、進学すれば、高卒より幅広い就職先に応募できるというメリットも。進学はキャリアの選択肢を広げ、自分にとってより良い仕事に出会える可能性を高める選択となるでしょう。このコラムの「高卒で就職以外を選ぶメリット・デメリットは?」では、就職浪人やフリーターを選んだ場合のメリット・デメリットについても解説しているので、参考にしてみてください。
高卒の就職活動は大卒に比べて不利ですか?
高卒(新卒)なら、大卒との就職率に大差はありません。
ただし、多くの会社は若さやポテンシャルをメリットとして高卒を採用しています。高校卒業後の空白期間が長くなると、就職が難しくなる可能性も。
高卒からの就職活動が不安な場合は「高卒の就職は本当に不利なのか?項目別の比較で大卒との違いを徹底検証!」のコラムもチェックして対策をしておくと良いでしょう。
高卒で就職するのとフリーターでは収入は変わらないですか?
若いうちは給与額に大きな違いがなくても、年齢を重ねるにつれて差が広がることが多いようです。フリーターはボーナスが出なかったり福利厚生が十分でなかったりすることもあるので、長期的に見ると正社員になるメリットは大きいといえるでしょう。詳しくは「フリーターの平均年収は?20代・30歳の年齢別に正社員の収入と比較」のコラムもご参照ください。
高卒者として採用してもらえる方法を知りたいです
学歴が不安な場合、若さや柔軟性を上手にアピールすれば、会社側に採用のメリットを感じてもらえるでしょう。高卒の就職を成功させるコツは「高卒でも就職のチャンスはある!おすすめの就職先や就活成功のコツを紹介」のコラムでも紹介しています。
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京都大学工学部建築学科を2010年の3月に卒業し、株式会社大林組に技術者として新卒で入社。
その後2012年よりレバレジーズ株式会社に入社。ハタラクティブのキャリアアドバイザー・リクルーティングアドバイザーを経て2019年より事業責任者を務める。