ワーキングプアとは?定義と年収アップを目指す方法を紹介!

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この記事のまとめ

  • ワーキングプアとは、フルタイムで働いても概ね200万円以下の低所得者層を指す
  • ワーキングプアは、人材派遣業務の自由化や新卒採用を逃した若者の増加が背景にある
  • ワーキングプアを抜け出すなら正社員就職や転職による年収アップがカギになる

ワーキングプアとは、フルタイム勤務でも収入が少なく、貧困状態にある労働者のことです。ワーキングプアから脱却するには、スキルを身につけて転職したり、収入を増やしたりすることが得策といえるでしょう。このコラムでは、ワーキングプアの定義や増加する背景について解説します。また、ワーキングプアを脱却するポイントも紹介するので、ぜひ参考にしてください。

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ワーキングプアとは

「ワーキングプア(working poor)」とは、正社員または非正規社員としてフルタイムで働いているにも関わらず、生活保護の水準以下の収入しか得られない低所得者層を指す言葉です。日本語で「働く貧困層」とも呼ばれています。国内における貧困層の明確な基準はありませんが、生活保護の水準である「月給約17万円」「年収約200万円」を目安としているようです

ワーキングプアは、もともと低所得者人口の増加が社会問題になりつつあった1990年代のアメリカで生まれた言葉ですが、日本ではバブル崩壊以降、賃金水準の低い非正規労働者の急激な増加を背景に使われるようになりました。しかし、ワーキングプアは景気が回復基調に入った2003年以降も一定数存在しています。

 平均給与年収100~200万円以下の割合
2003年443,900円12.8%
2006年434,900円14.8%
2009年405,900円15.6%
2012年408,000円15.3%
2015年420,400円15.0%
2018年440,700円13.7%
2021年443,300円13.3%

参考:国税庁「民間給与実態統計調査 調査結果の概要

注意したいのは、「年収100~200万円以下」のなかには配偶者や家族の扶養内で働いているなど、自ら希望して年収200万円以下におさえている人も含まれること。上記の割合すべてがワーキングプアとは限りません。ワーキングプアの定義と実態については、「知っておきたい!ワープアの定義と実態」でも解説しているので、あわせてご覧ください。

ワーキングプアは社会問題につながる

ワーキングプアになると日々の生活で手一杯になり、結婚や出産を考えるのは難しくなるでしょう。結果として少子化につながります。また、企業の求めるスキルとマッチせずやむを得ず非正規で働く人が増えると、企業は人手不足となり新人教育まで手が回らず、若年層の働き手が減ることに。このように、ワーキングプアは少子化や労働力低下につながっているのです。

参照元
国税庁
民間給与実態統計調査

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ワーキングプア生活の特徴

自立した生活を維持するのも困難といわれるワーキングプアの方はどのような生活を送っているのか、その現状について以下にまとめました。

生活用品の購入を我慢する人が多い

ワーキングプアの場合手取りは月額で約15万円ほどになります。家賃や通信費、光熱費などの固定費を除くと手元に残る金額はわずか。そのため、家具や家電、衣料品の購入まで回らないという意見が多いようです。

食費や交際費を節約している

食費は比較的減らしやすい出費ともいえるので、自炊などで食費を抑えるワーキングプアの人も多いようです。また、交際費を抑えるため、友だちから食事や飲み会に誘われても断らざるを得ないといった方もいます。

実家暮らしで親に頼っている

家賃のかかる一人暮らしを諦めて、実家暮らしをしているワーキングプアの人も少なくないでしょう。しかし、「親が年齢を重ねて介護が必要になった際、親を支えながら生活できるか心配」といった将来への不安もあります。

十分な額の貯金が難しい

雇用が不安定な非正規労働者にとって、収入が絶たれた場合の備えは少しでも多い方が安心です。しかし、月々の出費を抑えるのにも限界があるため、まとまった額の貯金はできていないというワーキングプアの人が大半。「もし病気や怪我で働けなくなったら生活できなくなる」「今の生活を維持するので精一杯」という切実な不安を抱えている人も少なくないようです。

ワーキングプアが増加する背景

ここでは、ワーキングプアと呼ばれる低所得者層増加の背景について解説します。

非正規雇用の増加

2004年の人材派遣業務の自由化により、ソフト開発などの専門的業務だけでなく製造業でも人材派遣が認められるようになりました。以降、多くの企業が人員調整のしやすい非正規労働者の割合を増やし続けていることから、ワーキングプアも増加の一途を辿っているといえるでしょう。

バブル崩壊や世界金融危機後の就職難

長く続いた就職氷河期の影響により、新卒での正社員採用を逃した人たちが、その後も派遣などの非正規労働者として働き続けていることもワーキングプア増加の一つの要因と考えられています。

高学歴者の受け入れ先の少なさ

日本は研究機関や修士・博士を受け入れる企業が少ないといわれており、大学院に進んで修士・博士を取得しても働き先が見つからず非正規などワーキングプアになるケースも見受けられます。また、医師や弁護士として開業しても思うように仕事が増えず、ワーキングプアになってしまう人も。「院卒は就職で不利になる?進学するかどうかの基準や就活のポイントを解説」のコラムでも述べているように、高学歴になるほど就職が難しくなることが分かっています。

非正規から正社員になるのは難しい? 

新卒一括採用という雇用慣行のなかでは、新卒で就職しなかった人が卒業後に正社員を目指すのは困難とされてきました。しかし、人材不足などを背景とした売り手市場の現在、既卒者を対象とした正社員の求人も増えており、非正規から正社員になるのも以前ほどは難しくないようです。

ワーキングプアを脱却する3つの方法

ワーキングプアを抜け出すためには、経済的な援助を受けたり、働く意思のある方がスキルを発揮できる環境を設けたりすることなどが重要です。ここでは、効果的な3つの方法について解説します。

1.経済的な援助を受ける

生活保護制度や生活福祉制度などの経済的援助を受けましょう。ワーキングプアをサポートするNPO法人などの団体を探してみるのもおすすめです。十分な収入が得られるまで公的な制度を利用するのは重要な手段の一つといえます。はじめは勇気がいるかもしれませんが、第三者へ相談することは現状を変える良いきっかけにもなるでしょう。

2.就労支援を受けて転職する

就労支援を受けて、転職を試みましょう。転職エージェントやハローワークなど、就職への専門家の力を借りると早期転職が実現できる可能性があります。
ワーキングプアから脱却するためには、根本的な収入を上げていくことが必要です。働いても収入が上がらないなら、現職よりも金銭的に好条件の会社へ転職を検討しましょう。また、転職を考える場合は、現状と将来の理想を客観的に分析することがポイント。自分がなぜこの状況になっているのかきちんと把握できれば、転職活動の成功につながります。
就労支援に関しては、「フリーター・ニートは就職支援機関を活用しよう!おすすめのサービスを紹介」を参考にして、一歩踏み出すきっかけにしてみてください。

3.副業を始める

もし現職の就業規則に抵触しないのであれば、副業を始めて収入を増やす方法もあります。近年は、会社の解釈も変わりつつあることから、副業を許可している企業も少なくありません。そのため、仕事終わりに在宅ワークで副業を始める方も多いようです。インターネットの普及やクラウドソーシングサイトの充実などにより、家にいながら仕事の受注ができるようになりました。そのため、以前よりも副業がしやすい環境が整っているといえるでしょう。

ワーキングプア脱却に向けて収入を増やす方法

収入アップすることで、ワーキングプアとして抱える将来への不安を解消しましょう。年収を増やすための具体的な方法についてまとめました。

固定費を抑えて節約する

食費や光熱費、通信費などの固定費を抑えて、少しずつでも貯蓄を増やしましょう。いざというとき自由に使えるお金を用意しておけば、日々の不安も和らいでいくはずです。

非正規の人は正社員を目指す

将来的な昇給が望めない非正規社員の場合は、諦めずに正社員を目指しましょう。「フリーターから正社員になるには?就職活動の基本や受かりやすい求人を紹介」で、就活の方法や受かりやすい仕事を確認しましょう。

正社員なら転職を検討する

正社員であっても、同年代の業界内平均よりも年収が低すぎると感じている場合は転職を検討してみるのも一つの手。これまでのキャリアやスキルを活かせば、転職による収入アップも期待できるでしょう。

ワーキングプアから抜け出すならすぐに動き出そう!

ワーキングプアを抜け出したいと考えるなら、すぐに行動に移すのがおすすめです。就職は年齢が若いほどチャンスが豊富。また、資格取得のように時間がかかるものもあるため、早く行動開始したほうが有利になるでしょう。

20代は若さが武器になる年齢

20代の人は、社会人経験がなかったり短かったりしても、人柄や成長性を重視する採用枠を狙えます。「ポテンシャル採用とは?何歳まで適用される?重視されるポイントを解説」を確認しながら、将来の自分のために積極的にチャレンジしましょう。

ワーキングプアの原因を押さえて取るべき行動を考える

具体的な行動に移す前に、なぜ自分がワーキングプアなのかという原因を押さえることも大切です。今は低年収でも、勤続年数の増加などで収入が上がる可能性がある場合は転職せず留まるのも一つの選択肢。先輩や上司を見て今後収入が増える見込みがないと感じるなら、転職を検討しても良いといえます。自分の現在の状況や今後の見通しを整理してみましょう。

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ワーキングプアに関するQ&A

ワーキングプアに関するさまざまな疑問について、Q&A方式で解決していきます。

ワーキングプアは年収いくらの人を指す言葉ですか?

ワーキングプアとなる基準は、地域や国によって経済的状況が異なるため、明確ではありません。日本に限定してまとめた場合は、年収200万円程度が1つの目安として定着しています。一般的にみると、生活保護で得られる生活と同等のレベルとされていることが多いようです。

高学歴ワーキングプアとは何ですか?

高学歴ワーキングプアとは、国立大学や難関大学などと呼ばれる大学・大学院を卒業しているものの、大学卒業時に大手企業や有名企業に就職ができなかった人を指します。大手企業に就職ができなかった場合、プライドの高さから中小企業への就職を拒む方もいるようです。また、そのまま仕事に就かず、無職や非正規社員になる方もいます。

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