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誰でもできる仕事ってあるの?未経験から挑戦しやすい職業をご紹介
更新日
この記事のまとめ
- 厳密にいうと誰でもできる仕事はないものの、経験や学歴を問わず挑戦可能な仕事はある
- 誰でも挑戦できる仕事には、未経験から就職しやすい営業職や介護職員などが挙げられる
- 誰でも挑戦できる仕事は、人間関係で悩みにくいメリットがある
- 就職できるか不安なときは「資格を取得する」「早く行動に移す」などの対処法がある
- 未経験から挑戦できる自分に合った仕事を知りたいなら、就職エージェントに相談しよう
「誰でもできる仕事ってある?」と疑問をおもちの方もいるでしょう。仕事にはそれぞれ求められる能力や適性があるため、特定の職種を「誰でもできる」と断言できません。しかし、経験や学歴を問われない求人はあります。
このコラムでは、未経験から挑戦できる仕事の種類や、就職・転職活動におけるポイントを解説。「自分にできる仕事が分からない」とお悩みの方は、ご一読ください。
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誰でもできる仕事はある?
人によって仕事の適性は異なるため、どのような仕事を「誰でもできる」ように感じるかは人それぞれといえます。仕事探しの際は、どのような仕事が自分に合っているのか、自身の特性を理解することが大切です。
たとえば、未経験から挑戦できる求人が比較的多い接客業では、コミュニケーション能力や流行の分析力、店舗運営に必要な事務作業の能力などが求められます。顧客の顔と名前を覚えて接客の質を上げたり、デジタルツールを駆使して仕事のスピードを早めたりと、プラスアルファのスキルを身につけることで活躍の場を広げることが可能です。
誰でもできる仕事なんてない?
未経験・無資格で始められる職業はありますが、それらが「誰でもできる仕事」であるとはいえません。どのような仕事にも適性や活かせる強み、求められる能力があるためです。「未経験から始められる=誰でもできる仕事」と思わず、「どのような仕事なのか」「どういった能力が必要か」といった点をしっかり確認することが、仕事探しの第一歩といえるでしょう。
誰でも挑戦できる仕事の特徴とは?
「誰でもできる仕事」はありません。ただし、応募条件が比較的厳しめでない求人を選べば、内定の可能性は高まるといえます。以下を参考にしつつ、自分に合っている仕事とは何かを考えてみましょう。
ルーティンワークが多い
ルーティンワークとは、やり方が決まっている反復作業のような仕事を指します。ルーティンワークの仕事はマニュアルが用意されている傾向にあり、仕事の覚えやすさや再現性の高さから応募条件を緩く設定している求人もあるようです。
業務の流れが決まっているため、経験を積み重ねるほど仕事がこなしやすくなるのも特徴といえます。ルーティンワークの仕事については「ルーティンワークとは何?向いてる人の特徴や具体的な仕事の例をご紹介!」のコラムで詳しく解説していますので、ぜひ参考にしてください。
一人作業が中心
一人作業が中心の仕事は、業務に慣れれば自分のペースで業務を進められるのが特徴です。「集中して一つのことに取り組みたい」という場合は、気疲れしにくく業務がスムーズにできることもあるでしょう。
学歴や経験を問わない
「学歴不問」や「未経験者歓迎」の求人は採用の間口が広い傾向にあります。成長業界で人手が不足している職種や研修制度が充実している企業では、学歴や経験を問わない求人が豊富なことも。正社員就職が初めての場合や経験のない職種に挑戦したい場合は、未経験歓迎の仕事を探すと良いでしょう。
土日祝日や夜間の出勤が多い
未経験から挑戦できる仕事のなかには、シフト制で土日祝日や夜間に出勤する必要がある職業もあります。平日に休みが取りやすいことから、人混みを避けやすい時間帯に、旅行や買い物などプライベートの予定を楽しめるというメリットも。自分の予定や体調に合わせて短いスパンごとに出勤日を決めたいという方に、おすすめの働き方です。
学歴不問や未経験から挑戦できる仕事一覧
ここでは、採用の間口が広く未経験から挑戦しやすい仕事をご紹介します。「体力勝負の仕事」「人と接する仕事」「あまり人と関わらない仕事」「人手不足の仕事」の4分野に分けているので、ぜひご覧ください。
学歴不問や未経験から挑戦できる仕事
- 体力勝負の仕事
- 人と接する仕事
- あまり人と関わらない仕事
- 人手不足の仕事
1.体力勝負の仕事
工場のライン作業や倉庫の搬出入のように、体力勝負の仕事は業務の流れがある程度決まっている傾向にあります。体力や忍耐力といった適性があれば、挑戦できる可能性があるでしょう。1人で黙々と作業をする時間が長い仕事も多いため、「一つの仕事と向き合うのが得意」「集中して仕事に取り組める」といった方におすすめです。
工場のライン作業
工場のライン作業はマニュアルに沿って、1人で作業をすることが多い仕事です。業務の流れが固定されているため、経験を重ねることで未経験からも技術や知識を習得しやすい仕事といえます。
一方で、重い部品を運んだり、一日中立って仕事をしたりと体力的に大変な側面も。「単純作業が苦にならない」「体力に自信がある」といった人に適性があるでしょう。
倉庫の搬出入、仕分け作業
荷物の搬出入や仕分けをする倉庫の仕事は、学歴や資格を問わない求人が多く、未経験から挑戦しやすい仕事の一つ。仕事内容もある程度決まっているため、無理のない範囲で仕事を覚えていけるでしょう。また、フォークリフトの免許を取ると、待遇改善や活躍の場を広げられるといったメリットが期待できます。
物流ドライバー
物流ドライバーは、決められたルートで荷物を運ぶ仕事です。学歴不問・未経験者歓迎の求人が多く、比較的挑戦しやすいでしょう。
ただし、大型・中型自動車免許が必要な場合もあるため、注意が必要です。なかには、入社後に免許取得を支援してくれる会社もあるので、求人情報をよく確認しておきましょう。
警備員
警備員は資格不要な場合が多く、未経験から挑戦できる可能性のある仕事といえます。ショッピングモールやビルといった施設内の警備や交通整理などが主な仕事で、事故などがない限り人と接する機会は少ないでしょう。ただし、長時間立って警備することもあるため、体力が必要です。
引越し作業員
引越し作業員も学歴不問や未経験OKの求人が多く、一般的に「体力に自信があれば挑戦できる仕事」とされています。荷物の梱包や運搬はマニュアルがあるうえ、現場ではリーダーからの指示に沿って作業するのが一般的です。
引越し作業員の仕事は、「梱包の手際良さ」「搬入の効率性」「臨機応変な判断力」などの能力が求められることも。リーダーになると部下の育成や接客などマネジメントスキルやコミュニケーション能力が必要な仕事も増えるでしょう。
建設作業員
建設作業員は、住宅や商業施設、オフィスビルなどといった建設物を工事する仕事です。未経験や無資格から挑戦できる求人も多く、働きながら技術を身につけられる仕事といえます。
重機の操縦に興味がある場合は、普通免許で運転可能か、新たに免許を取る必要があるかなどを確認しましょう。また、業務に関わる資格や免許を取得すれば、手当をもらえることがあります。
2.人と接する仕事
営業職や販売職は専門的なスキルや資格がなくても応募できることが多く、未経験から挑戦できる仕事が豊富な傾向にあります。人と接する機会は多いものの、単独プレー中心の仕事もあるようです。誰かと話す場面が多くなるので、コミュニケーションをとるのが得意な方におすすめといえます。
営業職
営業職は、未経験から挑戦できる仕事の一つです。営業職に必要な商品やサービスの知識、提案力や分析力などは働きながら身につけられるため、コミュニケーション能力や人柄が評価されれば経歴に関わらず挑戦できる可能性があります。
インセンティブが支給される職場なら頑張り次第で高い月給を狙えるため、「頑張ったぶんだけ評価されたい」「稼ぎたい」という方におすすめです。
販売員
販売員は、店舗でお客さまに接客や商品の提案などを行う仕事です。お客さまと1対1のやり取りを行う場面が多く、コミュニケーション能力が求められるでしょう。未経験歓迎の求人も幅広く展開されており、選考では人柄を重視される傾向があります。
飲食店スタッフ
飲食店スタッフも、学歴や職歴より人柄重視で採用されやすい仕事です。仕事内容はマニュアル化されていることが多いため、未経験から挑戦できる仕事といえるでしょう。飲食店でのアルバイト経験がある人は、選考で有利になる可能性があります。
コールセンター
コールセンターは、電話で顧客対応や案内をする仕事です。おおよその案内の流れはマニュアル化されているため、未経験から挑戦できる求人も比較的多いのが特徴といえます。
コールセンターの仕事はクレーム対応をすることもあるため、臨機応変な対応やコミュニケーション能力が必要です。ビジネスマナーや対応力を身につけたい人は挑戦してみるのも良いでしょう。
送迎ドライバー
送迎ドライバーは、市民バスやスクールバスなどで利用者の送り迎えをする仕事です。運転ルートや運転する地域、時間が決まっていることが多いため、ルーティーンワークともいえるでしょう。バスを運転するために必要な免許の取得費用を負担してくれる企業もあるため、免許を取得していない場合は制度の有無を確認するのがおすすめです。
3.あまり人と関わらない仕事
人とあまり関わらない仕事には、新聞配達員や清掃員などが挙げられます。これらの仕事は、1人で作業に集中しやすいので、あまりスキルや学歴は求められないでしょう。
新聞配達員
新聞配達員は、朝夕の新聞を購入している住宅へ配達する仕事です。車やバイク、自転車などを利用して担当エリアの配達を行います。担当エリアと配達ルートが決められているので1人でも取り組みやすく、未経験からも挑戦しやすい仕事といえるでしょう。実務経験を重ねていくと、集金や営業を任されることもあるため、仕事に慣れてきてからコミュニケーション能力を高められるというメリットもあります。
清掃員
清掃員は、病院やビル、商業施設などの清掃を行います。具体的には、床やトイレなどの掃除を決められた時間内に対応。自分の担当場所を指示通りに掃除するので、難しい作業が少なく未経験からも挑戦しやすい仕事といえます。普段から掃除が好きな人やキレイ好きな人は、活躍しやすいでしょう。
Webライター
Webライターは、ネットに掲載するコラムやインタビュー記事を記載する仕事です。特別なソフトは求められないため、パソコン1台あれば挑戦できる職種といえます。実際に記事を作成する前に、文章表現や作成フローを教えてもらえる傾向にあるので、未経験者も携わりやすいでしょう。
Web上のコンテンツはITや金融、福祉など幅広く展開されているので、前職や趣味で培った知識をライティングに活かせる場合も。文章を書く経験を重ねていけば、ジャンルを問わず多角的な知識を吸収できることもメリットです。
データ入力
データ入力は、会社に指定されたソフトやフォーマットに、数値や文字などを入力していく仕事です。専門的なスキルや資格が必要ないため未経験から挑戦しやすい仕事といえます。データ入力の仕事では、細かい数値を確認したり文字のミスがないように注力したりする必要があるので、集中力の高い人や同じ作業を繰り返していても苦にならない人が向いているでしょう。
データ入力の詳しい仕事内容については「データ入力の仕事」のコラムで紹介しているので、あわせてご覧ください。
AIの進化によって仕事が減っていく可能性もある
経済産業省の「生成AI時代のDX推進に必要な人材・スキルの考え方 概要」には、「生成AIは、使いやすさにより年代を問わず広まり、専門業務の代行にも寄与」と示されています。たとえば、文書の作成やデータ入力などといった作業は、生成AIやコンピューターによって代行されることが期待されているようです。AIの進化により仕事が減っていく可能性もある一方、取り組み方の発展や代替の業務が生まれることで、働きやすくなる未来も考えられます。「10年後もなくならない仕事とは?特徴や代表的な職種を紹介!就職のコツも」のコラムでは、AIに代替されないと考えられている仕事をご紹介しています。このコラムで紹介した仕事もあるため、照らし合わせて仕事探しの参考にしてみてください。
参照元
経済産業省
「生成AI時代のDX推進に必要な人材・スキルの考え方」 を取りまとめました
4.人手不足の仕事
人手不足の仕事は、未経験OKの求人が豊富なうえ、研修や資格取得制度が充実している会社もあります。成長しやすい環境が整っているため、キャリアアップを目指したい方におすすめです。
人手不足の業界はできるだけ多くの人材を必要としている可能性も高いため、比較的内定をもらいやすいといえます。
プログラマー
IT業界は深刻な人手不足のため、未経験者を採用して育てようと考える企業が多いといわれています。プログラマーはシステムエンジニアへの足がかりとされる職種で、特に20代は未経験から正社員として採用される人もいるようです。
プログラマーは一人作業が多く、テレワークOKの会社もあります。今後も需要の高まりが予想されるほか、独立や起業など選べるキャリアも豊富なため、ライフイベントや環境の変化に柔軟に対応しながら続けられる仕事といえるでしょう。
介護職員
介護職員は高齢化の影響で人手不足のため、若手人材を欲している企業も多く、ポテンシャル採用が狙える仕事です。無資格で就職する場合、食事介助や清掃など、資格がなくても挑戦できる仕事から始めることになるでしょう。徐々にステップアップできるため、未経験から着実にスキルを磨くことが可能です。
また、働きながら勉強すれば、介護福祉士やケアマネージャーなどの資格取得を目指せます。介護業界は求人数が多いため、経験を積んで将来的にキャリアアップ転職をすれば、月給アップも狙えるでしょう。
保育補助
共働き世帯が増えた影響で、保育業界も人手不足に陥っているため、保育補助は無資格から挑戦ができます。主な仕事内容は、子どもの見守りやおむつ交換など、保育士の補助が中心です。保育士の資格を取れば業務範囲が広がり、月給アップが見込めるでしょう。
事務職
事務職はどのような業種の会社にも必要になるため、求人数が多いことから比較的挑戦しやすい仕事といわれているようです。ただし、事務職は人気の仕事であり競争率が高いので、選考ではポテンシャルや適性を効果的にアピールする必要があるでしょう。
事務職の仕事には集中力や正確性、処理スピードなどが求められます。経理や人事といった特定分野の知識を身につけると、事務職のエキスパートを目指すことも可能です。
未経験から挑戦しやすい仕事については「未経験でもできる仕事は?正社員として就職しやすいおすすめの業界・職種」のコラムで紹介しているので、あわせてご覧ください。
誰でも挑戦できる仕事を選ぶ4つのメリット
未経験や無資格から挑戦できる仕事から自分に合った職業を選ぶことで、いきいきと働くことが可能です。ここでは、未経験から挑戦できる仕事を選ぶ主なメリットを解説します。
1.仕事を覚える際のストレスが少ない
未経験から挑戦できる仕事に就くメリットとして、「無理のない範囲で仕事を覚えられる」という点が挙げられます。未経験者を採用している企業では、育成するための教育制度が整っていたり研修が頻繁に開催されていたりする場合があり、業務に必要なサポートを受けられる可能性も。徐々に仕事に慣れていけるので、「仕事を教えてもらえない」「分からないことが多くつらい」といったストレスを抱えにくいでしょう。
2.仕事のプレッシャーを感じにくい
無資格・未経験から挑戦できる仕事の場合、仕事のプレッシャーを感じにくい点もメリットといえます。マニュアルが整備されていたり業務の流れが決まっていたりすれば、一度内容を覚えれば仕事をスムーズに進めやすいもの。失敗が会社側の大きな損失につながる事態にも発展しにくく、「仕事が難しい」「失敗したらどうしよう」といったプレッシャーを感じ過ぎずに取り組めるでしょう。また、体調不良やケガなどのやむを得ない事情で仕事に出られないときも、ほかの人が業務を代行しやすいこともあります。
ただし、「プレッシャーを感じず楽」「休んでも誰かが代わりにやってくれる」という気持ちで仕事をしていると、慢心から思わぬミスやトラブルにつながってしまうリスクも。仕事をしている以上は、どのような業務にも真剣に取り組む姿勢が大切です。
3.人間関係で悩みにくい
未経験から挑戦できる仕事のなかでも、物流ドライバーや工場のライン作業といった職種は、基本的に一人作業が多い傾向にあります。業務に慣れて一人立ちできれば、必要最低限のコミュニケーションだけで仕事ができることも。仕事をする以上は円滑なコミュニケーションを行う意識は必要なものの、人と接する機会を少なく抑えることは可能でしょう。
「就職したいけど人間関係が不安…」という方は、「会社の人間関係に疲れたらどうする?職場でストレスを感じるときの対処法」のコラムをご覧ください。会社の人間関係を良好に保つコツについて解説しています。
人間関係の悩みは退職理由の上位
厚生労働省の「令和2年転職者実態調査の概況(離職理由 表16)」によると、転職者が前の会社を退職した理由に「人間関係がうまくいかなかったから」と回答した割合は、全年齢で23%で4位、20〜24歳では38.4%で1位でした。人間関係の悩みは、仕事を続けるうえで大きな問題となり得ることが分かります。参照元
厚生労働省
雇用の構造に関する実態調査(転職者実態調査):結果の概要
4.高収入を得られる仕事もある
未経験や無資格から仕事を始める場合も、仕事や働き方によっては高収入を得られる可能性があります。たとえば、工場勤務や警備員として土日祝日や深夜を中心に勤務すれば、夜勤手当や休日手当が得られることも。建設作業員や介護職員のように、資格や昇進によって充実した手当が支給される仕事もあります。
仕事を探す際は、キャリアアップのモデルケースもしっかり確認しておくと良いでしょう。
誰でも挑戦できる仕事の4つのデメリット
未経験から挑戦しやすい仕事には、モチベーションの維持や勤務時間に関するデメリットもあります。以下で主なデメリットを紹介するので、参考にしてみてください。
1.モチベーションが下がりやすい
工場のライン作業や事務作業といった定型業務が多い仕事では、場合によっては「単調でつまらない」「変化がない」といった悩みからモチベーションが下がってしまうこともあるようです。
とはいえ、未経験から始めても少しずつスキルを身につければ仕事の範囲を広げられます。モチベーションを維持するためにも、意欲的に仕事に取り組んでみましょう。
2.勤務時間が不規則になる
先述した販売員や飲食店スタッフはシフト勤務が多く、土日祝日に働く場合もあります。また、工場の仕事や介護職員は夜勤になる場合もあるため、勤務時間が不規則になりがちです。
友人や家族と休みが合わず、プライベートを充実させにくい点をデメリットと感じる方もいるでしょう。
3.収入や雇用の面で不安がある
未経験・無資格から挑戦できる仕事のなかには、給料が高くない仕事もあります。以下は、厚生労働省の調査「令和5年賃金構造基本統計調査の概況(5)産業別にみた賃金」より、先述したドライバーや介護職などが含まれる業界と、それ以外の業界の賃金について抜粋したものです。
産業 | 男女計 | 男性 | 女性 |
---|---|---|---|
電気・ガス・熱供給・ 水道業 | 41万0,200円 | 42万1,600円 | 34万1,200円 |
情報通信業 | 38万1,200円 | 40万7,400円 | 31万7,400円 |
卸売業、小売業 | 31万9,600円 | 35万6,200円 | 25万3,300円 |
医療、福祉 | 29万8,000円 | 35万6,700円 | 27万2,800円 |
運輸業、郵便業 | 29万4,300円 | 30万3,300円 | 24万3,600円 |
宿泊業、飲食サービス業 | 25万9,500円 | 29万0,100円 | 22万1,700円 |
参照:厚生労働省「令和4年賃金構造基本統計調査の概況(第5表)」
上記は正社員以外の雇用形態も含めた平均賃金ではあるものの、産業によって大きな開きがあると分かります。
また、同調査の「雇用形態、性、産業別賃金、対前年増減率及び雇用形態間賃金格差(第6-3表)」によると、男女計の正社員の賃金では、最も高い「電気・ガス・熱供給・水道業」が42万1,300円なのに対し、「宿泊業・飲食サービス業」は28万4,100円、「運輸業・郵便業」は30万4,500円となっています。
「電気・ガス・熱供給・水道業」と「宿泊業・飲食サービス業」を比べると、1ヶ月の賃金の差は13万7,200円です。これを12ヶ月で計算すると、年間およそ164万円もの差になります。
また、採用の間口が広く挑戦しやすい仕事では、契約社員や派遣社員といった非正規での採用も多いため、雇用が不安定な側面もあるようです。
参照元
厚生労働省
賃金構造基本統計調査
4.スキルが身につきにくい
未経験から挑戦できる仕事の場合、一度業務のやり方を習得してしまうとそれ以上成長できる環境がなく、スキルが身につきにくいと感じる方もいるようです。期間工や非正規社員の場合は一定の業務しか任されないことがあるため、「スキルが身につかない」こともあるでしょう。しかし、正社員就職を叶えることで、キャリアの幅が広がる可能性があります。
たとえば、工場勤務の正社員になった場合、工場や機械について学ぶことで、セクションの責任者になれることも。接客業では、コミュニケーションスキルなどのポータブルスキルを得ることも可能です。
転職時に必要なスキルについては「転職活動における市場価値とは?求められるスキルを年代別に紹介」で解説しているので、参考にしてみてください。
将来のライフプラン・キャリアプランも想像してみよう
未経験からできる仕事への挑戦を考えている場合は、ライフプランやキャリアプランを明確にしておくことが重要です。「給与アップが見込める環境なのか」「将来のやりたいことにつながるのか」といった観点から仕事を選択することで、ミスマッチが生じるリスクを減らせるほか、目標をもって意欲的に業務へ取り組めるでしょう。キャリアプランについて考えたい方は、「キャリアプラン例や具体的な立て方を解説!面接で効果的な答え方もご紹介」のコラムをご一読ください。
ハタラクティブアドバイザー後藤祐介からのアドバイス
誰でも挑戦できる仕事に就けるか不安なときの対処法
「自分にできる仕事があるだろうか」と不安なときは、視野を広げて仕事を探すのも選択肢の一つです。学歴不問や未経験からできる仕事を探している方は、以下の就職・転職のコツも参考にしてみてください。
自己分析を行い自分に合った仕事を探す
自分にできる仕事が見つかるか不安なときは、自己分析で強みや適性を確認してみましょう。誰でも挑戦できるからといって何も考えずに応募をすると、企業が求める人材と自身の適性が合わずなかなか内定をもらえないことも。仕事を探す際は、自己分析を踏まえて自分がどのような仕事に向いているのかを知ることが重要です。自分の適性に合った仕事を探せれば、企業が求める人物像に近づき内定を得やすくなるでしょう。
就職に活かせる資格を取る
学歴不問や未経験OKの仕事を探したい方は、自己PRや志望職種に活かせる資格を取ってから転職活動をするのも良いでしょう。資格があれば、未経験の場合も専門知識を有していることを証明できます。また、意欲や熱意のアピールにもなるので、採用担当者に評価される可能性もあるでしょう。
就職に活かせる主な資格を以下にまとめました。
1.MOS(マイクロソフトオフィススペシャリスト)
ExcelやWordといったパソコンスキルがあることを証明できる資格で、事務職をはじめとするさまざまな仕事に役立ちます。パソコンスキルを証明できる資格の取得によって即戦力としての能力や意欲を評価されやすくなるため、検討してみると良いでしょう。
2.TOEIC
TOEICのスコアは英語力の証明になります。一般的に選考で評価を得られるスコアは、600点以上が目安です。外資系企業に就職したい方や、英文事務の仕事を目指す方は挑戦してみましょう。
3.日商簿記検定
日商簿記検定は、財政諸表の作成に必要な技術の資格です。簿記のスキルはどの業界・企業にも求められるもののため、取得すると就職先の幅が広がるといえます。簿記については、「簿記で身につく力とは?保持するメリットと活用できる仕事」のコラムで詳しく説明していますので、ぜひご一読ください。
4.ファイナンシャルプランナー
ファイナンシャルプランナーは、資金計画や資産運用に役立つ資格です。取得することで、保険業界や不動産業界への就職に有利になる可能性があります。
5.医療事務
医療事務は無資格から挑戦できる仕事ではあるものの、資格があることで企業に歓迎される可能性が高まります。実務では専門用語や医療保険制度への知識が必要になるため、就職前に勉強しておくと安心です。
6.社会保険労務士
社会保険労務士は、社会保険や労務関連の法律・制度の専門家です。法律事務所や企業の人事・総務部への就職に役立ちます。近年は社会保険の手続きなどをアウトソーシングする企業が増えつつあるため、将来的には独立も目指せるでしょう。
7.ITパスポート
ITパスポートを取得すれば、ITに関する幅広い知識があるというアピール材料になります。さらに、経営戦略やマネジメントの知識も得られるため、IT業界以外への就職でも役立つでしょう。ITパスポートについて詳しく知りたい方は、「ITパスポートで就職が有利になる?アピール方法も解説!」もあわせてご覧ください。
資格取得のために専門学校に通う選択肢もある
明確な目標がある方は、資格の取得が目指せる専門学校に通うのも選択肢の一つ。ただし、専門学校へ通うには時間と学費が必要です。また、30代、40代と年齢を重ねて転職時期が遅れると、求人の選択肢が狭まる可能性もあります。事前にキャリアプランを立てたうえで、専門学校へ通うかどうか慎重に選択しましょう。スキルアップしやすい仕事を選ぶ
資格や経験がない場合、学歴・経歴不問から挑戦できる仕事から始めてスキルアップを目指すのがおすすめです。研修制度や資格取得支援制度がある会社に就職すれば、働きながらスキルを身につけられます。
また、ベンチャー企業やスタートアップ企業に就職して、裁量の大きい環境で幅広い業務を経験するのもスキルアップを目指す方法の一つです。そのほか、農業や伝統工芸のように、先輩や師匠から技術を受け継ぐ仕事もあります。
少しでも若いうちに転職活動をする
年齢が若いうちは、今後の伸びしろに期待されるポテンシャル採用が見込まれるため、経験やスキルに自信がない場合は1日も早く転職活動を始めるのがおすすめです。若い人材に「教育のしやすさ」や「新しい環境への馴染みやすさ」を期待する企業は多い傾向にあります。
そのため、無資格・未経験での転職は、年齢が若いほうが有利になりやすいといえるでしょう。40代・50代になって「アピールできるスキルや能力がない」という状況では、転職は難しくなります。誰でも挑戦できる仕事からステップアップを目指す場合、20代から経験や実績を積んでおきましょう。
誰でも挑戦できる仕事を探す方法
ここでは、正社員就職が初めてで「挑戦しやすい仕事」を探したい方におすすめの方法をご紹介します。職探しが初めての方だけでなく、第三者からサポートしてほしいという方もぜひご覧ください。
求人サイト
求人サイトは、職種や勤務地、雇用形態などの希望条件を絞ることでおすすめの求人が表示される仕組みです。パソコンやスマホがあればすぐに利用でき、気になる求人は保存して検討できるのが特徴。自分のペースで仕事探しできるので、現職との両立や1日の隙間時間を有効活用したい方におすすめです。
ハローワーク
ハローワークは、就業意欲のある方は誰でも利用できる国の公共職業安定所です。全国に約500ヶ所あり、地元の求人を多く扱っています。希望の勤務地や、地元で働きたい気持ちがある場合は、ハローワークを利用するのが良いでしょう。
転職エージェント
未経験職種への転職では、書類の書き方や面接での答え方に工夫が必要なため、プロの力を借りるのがおすすめです。転職エージェントは、「研修制度が充実した会社を選びたい」「スキルアップできる仕事が良い」といった応募者の希望を聞いたうえで、条件に合った求人を紹介してくれます。
また、自己分析や面接対策など、転職活動に必要なさまざまなサポートをしてくれるため、転職に不安がある方も安心です。転職エージェントの使い方については「転職エージェントの効果的な使い方とは?登録から内定までを徹底解説」のコラムで触れていますので、ぜひ参考にしてください。
1人での転職活動が不安な場合は、就職・転職エージェントのハタラクティブにご相談ください。ハタラクティブは、フリーターや第二新卒といった若年層に特化した就職支援を行っています。プロのキャリアアドバイザーによる個別カウンセリングで希望を丁寧に聞いたうえで、一人ひとりに合った求人をご提案。経験を問わない求人を中心に扱っているほか、1分程度でできる適職診断もご用意しているため、豊富な選択肢から自分に合った企業を見つけられます。
面接の日程調整や採用担当者への連絡などはキャリアアドバイザーが代行するので、現職と両立しながら転職活動をすることも可能です。サービスはすべて無料なので、ぜひお気軽にお問い合わせください。
「誰でも挑戦できる仕事」はある?就職活動に関するQ&A
ここでは、挑戦できる仕事に関するよくある質問をQ&A方式でまとめました。月給やバイトからの正社員登用についても解説していますので、ぜひご一読ください。
「誰でも挑戦できる在宅の仕事」には何がある?
未経験から挑戦できる在宅の仕事には、Webライターや事務、ITエンジニアなどが挙げられます。在宅の仕事であれば周囲のペースに乱されなかったり、職場の人との会話を最小限にできたりするメリットが考えられるでしょう。在宅で仕事ができるか不安に思う人は、副業で経験を積んだり、資格を取ってスキルを身につけたりしてから挑むのもおすすめです。在宅ワークをしやすい仕事については「未経験からリモートワークに挑戦できる?正社員を狙いやすい職種とは」のコラムもぜひ参考にしてみてください。
Web上の「誰でもできる仕事ランキング」は参考になる?
Web上のランキングを仕事選びの基準にするのはおすすめしません。Webサイトには多種多様なランキングが掲載されており、順位付けの信憑性は不透明な側面もあります。
応募を考えている企業については企業研究を行い、説明会やOB・OG訪問で得た情報を参考にしましょう。「企業研究とは?その必要性とスムーズに行うコツを知っておこう!」のコラムで企業研究のやり方を詳しく紹介していますので、ご一読ください。
女性におすすめの「誰でも挑戦できる仕事」はある?
誰でも挑戦できる仕事で女性におすすめしやすいのは、「保育補助」「販売員」「一般事務」などが挙げられるでしょう。これらの仕事はほかの職業に比べ女性比率が高い傾向にあるため、家庭の事情による理解を得やすかったり、同性のいる安心感から仕事に集中しやすかったりします。
また、ライフスタイルに変化があっても復帰しやすい仕事ともいえるので、結婚や出産後も働きたいという方におすすめでしょう。
未経験可の仕事に応募しても、選考を通過できない…
「未経験可」の求人の場合も、意欲や適性を効果的にアピールできなければ評価を得られません。応募書類の書き方や面接対策を見直すことで、内定獲得できる可能性は高まります。第三者に履歴書添削や面接対策をしてほしい場合は、ハタラクティブにご相談ください。適性に合った求人を紹介するだけでなく、プロのアドバイザーが内定獲得まで就職を支援します。
- 経歴に不安はあるものの、希望条件も妥協したくない方
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2012年の設立以来、18万人以上(※)の就職・転職をご支援してまいりました。経歴や学歴が重視されがちな仕事探しのなかで、ハタラクティブは未経験者向けの仕事探しを専門にサポートしています。
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※2023年12月~2024年1月時点のカウンセリング実施数
一人ひとりの経験、スキル、能力などの違いを理解した上でサポートすることを心がけています!
京都大学工学部建築学科を2010年の3月に卒業し、株式会社大林組に技術者として新卒で入社。
その後2012年よりレバレジーズ株式会社に入社。ハタラクティブのキャリアアドバイザー・リクルーティングアドバイザーを経て2019年より事業責任者を務める。