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社内ニートとは何?特徴や原因を解説!抜け出すための対処法とは
更新日
この記事のまとめ
- 社内ニートとは、一般的に企業に所属しているものの担当業務を持っていない人を指す
- 社内ニートになりうる個人的要因は、「仕事に対して消極的」「ミスが多い」など
- 社内ニートが生まれやすい要因には、適切でない人員数や不十分な教育体制などもある
- 社内ニートから抜け出すには、積極的に仕事に取り組んでスキルを身につけよう
「社内ニート」とは、言葉どおり会社内でニート状態にある人のこと。担当業務がなく、雑務がメインになっていると社内ニート状態にあるといえるでしょう。社内ニートを続けると、スキルアップの機会を失い昇格や転職が難しくなる恐れがあります。このコラムでは、社内ニートになりうる原因と現状脱出の方法をまとめました。「自分は社内ニートでは?」「今のままで大丈夫かな?」と思っている方は参考にしてみてください。
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社内ニートとは
社内ニートとは、一般的に仕事がないためほとんど働いていない状態の社員を指す言葉です。「雇用されている従業員ではあるものの、ニートのように仕事をしていない」という意味で使われており、「オフィスニート」「社内失業」という言葉も見られます。
仕事がない「社内ニート」の多くは、少ない仕事になるべく時間をかけて取り組んだり、ネットサーフィンで1日を過ごしたりする傾向にあるようです。
社内ニートと窓際族の違い
社内ニートと窓際族の違いは、「社員の年齢」と「社内で仕事をしているか」という点です。
窓際族とは、重要な仕事を任されなくなった社員のこと。一般的に出世コースから離れた中高年の社員を指し、若年層に使われることの多い「社内ニート」という言葉とは年齢の違いがあります。
また、前述のとおり「社内ニート」は仕事をしていない状態を指しますが、窓際族は業務量が少ないながらも仕事をしている点が社内ニートと異なるといえるでしょう。
ニートの定義
ニートとは、「就業・就学・家事を行っておらず、働く意思がない15〜34歳の人のこと」を指します。就業・就学・家事を行っていなくても、働く意思があればニートの定義には当てはまりません。ニートの定義や似ている「フリーター」「無職」との違いについて気になる方は、「ニートの定義とは?フリーターとの違いや就職を目指す際のコツも解説」でご確認ください。「社内ニート」と呼ばれる状態の5つの特徴
会社員でありながら社内ニートとされる状態の主な特徴として、「仕事をしていない」「担当できる仕事がない」などが挙げられます。どのような状態であれば社内ニートと呼ばれるのか、以下で詳しく確認していきましょう。
「社内ニート」と呼ばれる状態の特徴
- 担当業務がなく仕事を任せてもらえない
- 雑務や雑用ばかりしている
- トイレや休憩の頻度が多い
- 業務中に仕事以外の暇つぶしをしている
- 入社歴が浅い(一時的な社内ニート)
1.担当業務がなく仕事を任せてもらえない
社内ニートの特徴として、「担当業務がない状況」が挙げられます。明確な仕事を持っておらず、プロジェクトにも参加していないと、毎日行う仕事がなくなってしまうでしょう。仕事を任せてもらえず、手持ち無沙汰な状況で、結果的にやることがない社内ニートになってしまうと考えられます。
2.雑務や雑用ばかりしている
担当する業務があっても、就業時間のほとんどを雑務や雑用で終えている場合も、社内ニートに該当するといえるでしょう。「雑用とはどのような仕事?本来の意味や仕事が進まないときの対処法をご紹介」のコラムでは、雑用の意味や取り組む姿勢について解説しています。雑用ばかりの仕事に悩んでいる方は、ぜひご一読ください。
3.トイレや休憩の頻度が多い
仕事を任されていない社内ニートの状態になると、時間が余ってトイレやタバコ休憩を頻繁にとる傾向があります。仕事がないため職場にいるのが辛い、という理由もあるでしょう。居心地の悪さや仕事がないことから、用事がないのに席を外している場合もあるようです。
4.業務中に仕事以外の暇つぶしをしている
社内ニートの状態になっているときは、業務時間中に仕事以外の暇つぶしをしていることも。たとえば、漫画を読んだりゲームをしたりしている場合もあるようです。
5.入社歴が浅い(一時的な社内ニート)
有能にもかかわらず、入社歴が浅いために社内ニートになってしまう人もいるようです。この場合は、人員調整のため担当業務が決められていなかったり、入社したばかりで携われる仕事が限られていたりする可能性があります。
しかし、これはあくまでも一時的な社内ニート状態で、正式な担当業務を割り振られて本格的に仕事が始まれば解消されるでしょう。
社内ニートになる個人的な原因7選
ここでは、社内ニートになる原因が個人にある場合の代表例をまとめました。社内ニートになる原因は、基本的には「仕事を任されない」という状況からくることが多いと考えられます。
1.仕事のミスが多い
ミスや失敗は誰でもあり得ることですが、ミスが極端に多いと信頼性に欠けてしまうため、仕事を任せてもらえない可能性が高まります。さらに、ミスをしても改善に取り組まなかったり、周囲への影響を考えていなかったりすれば、心象が悪くなってしまい重要な仕事を任されなくなるでしょう。
ミスが多いことで悩んでいる方は、「仕事でミスが多いのはなぜ?辞めたいと思ったら理由を振り返って対策しよう」のコラムをご確認ください。
2.スキルが不足している
社内ニートの状態になっている原因には、能力やスキル不足で仕事が割り振られない場合も。上司や先輩から「●●の業務をこなすための十分なスキルがない」と思われれば、仕事を任されにくくなるでしょう。スキル不足を補うために勉強したり、資格を取得したりすることで、現状から抜け出せる可能性もあります。
3.仕事に対する意欲・熱意がない
仕事に対して消極的で、仕事を与えられるまで自発的に動けない場合も、仕事を任せてもらえず社内ニートになりやすい傾向があります。仕事を任せる側としては、「意欲的に取り組む人に依頼したい」と思うもの。やる気がなくサボりがちな態度を見せてしまうと、仕事を任されなくなってしまうでしょう。
4.仕事を覚えようと思っていない
何度も同じミスを繰り返したり、メモをとっていなかったりすると「仕事を覚える気がない」と判断され、徐々に仕事を任されなくなることも。会社の一員として自覚を持ち、「早く一人でも仕事ができるようになりたい」という思いで行動することが大切です。
物覚えや要領の良さは人それぞれですが、諦めずに仕事を覚えたいという態度を見せることで、指導側も親身になって教えてくれるでしょう。
5.責任感や誠実さに欠けている
仕事に対して責任感や誠実さがない場合も仕事を任されなくなる傾向にあります。仕事の完成度が低かったり納期を大きく超えたりする場合も、社内ニート状態になりやすいといえるでしょう。
社会人として組織のなかで働いていれば、担当する仕事に責任を持つことが求められます。そのため、誠実に対応しようという意識が見えない場合も、社内ニートになりやすいようです。
「『人のせいにする人』の心理とは?職場での適切な対応と接し方を知ろう」のコラムでは、責任感に欠ける人によくある「人のせいにする心理」について解説しているため、参考にしてください。
6.コミュニケーションが苦手
周囲とのコミュニケーション不足により、社内ニートになってしまうこともあるようです。コミュニケーションが取れないと業務の進捗確認や報連相がうまくいかず、仕事に支障をきたす可能性も。また、コミュニケーションをとらないことで「話しかけにくい」「態度が悪い」といった印象を持たれてしまえば、担当業務がなくなることもあるでしょう。
7.受け身で指示を待っていることが多い
手が空いたときに自分で仕事を探さなかったり、上司や先輩に次の仕事の指示を聞かなかったりして受け身な働き方をしていると、仕事を割り振ってもらいにくくなります。積極的に仕事を進められない場合、社内ニートになってしまう傾向にあるといえるでしょう。分からないことがあった場合も、一人で長時間悩み過ぎるのではなく、こまめに上司や先輩に相談したり指示を仰いだりするのが大切です。
社内ニートになる環境的な原因4選
社内ニートになる原因は、個人だけにあるとは限りません。社内環境に問題があれば、スキルや意欲のある人でも社内ニートになってしまう可能性はあります。以下で環境的な原因を確認しておきましょう。
社内ニートになる環境的な原因
- 社内や部内の人員に偏りがある
- 周囲との信頼関係を築きにくい職場環境である
- 上司の指導や育成が不足している
- 会社の教育・オンボーディングに対する意識が低い
1.社内や部内の人員に偏りがある
会社内や部内に配置されている人員が多過ぎる状況は、「何もしない・何もできない人」が生まれやすくなります。また、人員配置は適正でも、そもそも会社や部署の担当している業務が少ない場合も同様でしょう。社内ニートを生まないためには、業務量と人員のバランスが大切といえます。
少な過ぎる場合も社内ニートが生まれやすい
人員が足りない場合は能力のある人に業務が集中してしまい、スキル不足の社員が社内ニートの状態に陥る可能性があります。また、人員が少な過ぎて教育に時間を割けられないため、新入社員や中途採用者が社内ニート状態になりやすいようです。
2.周囲との信頼関係を築きにくい職場環境である
職場全体として「話しかけづらい雰囲気がある」「人間関係が悪い」といった状況にあると、コミュニケーションをとるのが難しいことも。職場のスタッフと十分な信頼関係が築けていない場合、「仕事を任せられない」と思われる原因になり、社内ニートの状態になってしまう可能性もあるでしょう。
上司や先輩、同僚との信頼関係は、円滑に仕事を進めるうえで大切です。情報共有や日常会話などで積極的にコミュニケーションをとり、人間関係を構築するよう努めると良いでしょう。
仕事に満足している理由
ハタラクティブのアンケート調査「若者しごと白書2024」によると、正社員が「現在の仕事に満足している理由」の第1位は「人間関係の良さ」でした。
正社員が「仕事に満足している理由」と「仕事に満足していない理由」の結果は以下のとおりです。
仕事に満足している理由 | 仕事に満足していない理由 | |
---|---|---|
1位 | 人間関係のよさ(28.7%) | 給与(34.6%) |
2位 | 仕事の面白さ(18.7%) | 仕事におもしろみを感じない(20.4%) |
3位 | 休日休暇日数(14%) | 人間関係の悪さ(10.8%) |
引用:ハタラクティブ「若者しごと白書2024(p.19~21)」
人間関係はどちらにもランクインしており、働くうえで重要なポイントだと分かります。また、「仕事の面白さ」も満足度に大きく関係している結果となっており、社内ニートのまま仕事を続けるのは難しい側面があるといえるでしょう。
参照元
ハタラクティブ
若者しごと白書2024
3.上司の指導や育成が不足している
新人を教育しようという意識がない上司のもとだと、スキルが身につかず仕事を割り振られなくなる可能性があります。新人教育にはコストや時間がかかりますが、その分成長したあとは仕事の助けになってくれるもの。そのような考えではない上司だと、手間を惜しんで教育の時間を割いてもらえず、社内ニートの状態になってしまうことも考えられるでしょう。
最初に仕事を教えてもらえなかったり、質問しにくかったりといった状況だと、なかなか仕事を覚えられません。教育してもらえないと感じた場合は、社内ニートの状態にならないよう積極的に仕事を覚えスキルアップできるように行動してみることも大切です。
4.会社の教育・オンボーディングに対する意識が低い
会社自体が教育・オンボーディングに力を入れていないと、仕事を任せてもらえるような人材に成長できない可能性が考えられます。オンボーディングとは、新入社員が会社に馴染みやすくするため、目標を設定して計画を作ったり、ほかの社員にも共有したりして受け入れ態勢を整えることです。
会社として教育・オンボーディングを重視していれば、配属先の環境に左右されることなく、「仕事がない」「仕事を任せてもらえない」といった状態に陥るリスクを避けやすくなります。反対に、会社として人材育成の意識が低いと社員のスキルに大きな差が生じ、社内ニートが生まれる原因となってしまうでしょう。
「仕事を教えてくれない理由は?教えてもらえないことの弊害と対処法を解説」のコラムでは、不十分な教育体制から脱する方法について解説しているので、お悩みの方は参考にしてみてください。
ハラスメントを受けている可能性もある
何かしらの理由で上司から嫌われ、仕事を与えられなくなることもあるようです。原因が思い当たらず理不尽だと感じれば、仕事が辛くなることも。特に上司からのパワハラは職場でも相談しにくく、仕事をしたくなくなった結果「社内ニート」という状況に陥ってしまう可能性もあります。ハラスメントで仕事を任せてもらえないときは、他の人に相談したり、配置換えを申し出たりすると良いでしょう。「上司からのパワハラ対処法!特徴や具体例を解説」のコラムでは、パワハラの対処法を解説しています。気になる方はぜひあわせてご覧くださいね。
ハタラクティブアドバイザー後藤祐介からのアドバイス
社内ニートになるリスクがある立場の人は?
社内ニートは特定の人がなるわけではないものの、新卒入社の人や退職が決まっている人はリスクが高い側面もあります。
新卒で入社したばかりの人
新卒で入社したばかりの人は、上司や先輩の指導がなければ社内ニートになるリスクが高いといえます。社会人になって初めての職場では、業務を割り当てられないと何をしたら良いのか分からないことが多いでしょう。ビジネススキルがさほど身についていないことに加えて、会社のやり方や慣習も把握しきれていないため、主体的に動くのにも限界があります。
したがって、社内ニートになるリスクが高いのも仕方ないといえますが、仮になったとしても長期化するのは避けたいもの。なるべく早く仕事を覚えられるように努力して、リスク回避に務めましょう。
退職する人
退職が決まった人は任される仕事が限定的になるため、社内ニートになりやすいといえます。退職する人は新規プロジェクトや長期的な仕事は担当しないのが一般的。そのため、引継ぎ以外にやることがないというケースもあるでしょう。
また、本人のモチベーションが下がったり、周りの社員も「退職するのだから」と遠慮したりして、雑用中心の業務になる場合もあります。
多くの部下を抱える管理職
部下が多い管理職の場合、それぞれに仕事を割り振った結果、社内ニートの状態になってしまう可能性もあります。部下に仕事を割り振るのは管理職の役割ですが、重要な決裁や経営幹部との調整まで任せてしまうと、やることがなくなってしまうでしょう。
結果的に、部下から「何をしているのか分からない」といわれてしまう社内ニートの状態になっている恐れがあります。
社内ニートの1日は?何をしている?
社内ニートは基本的に暇なため、副業やSNSの閲覧などで1日を過ごしているようです。あるいは、資格取得の勉強をするなど、時間を有効に活用している人もいるでしょう。
副業をしている
副業は時間を有効活用しつつ副収入も得られるため、社内ニートの状態で時間の使い方に悩んだ際に取り組みやすいと考えられます。
ただし、副業を可能としている会社でも就業時間中は禁止とされるのが一般的です。また、会社のパソコンを使用して副業を行うことが規則違反になる恐れもあります。したがって、社内ニートの状況が続いていても、就業時間中に副業を行うのは避けるのが無難です。
ネットサーフィンをしている
やるべき仕事がない「社内ニート」という状況に陥ると、SNSやネット上のコンテンツを閲覧して1日を過ごすこともあります。
SNSは、コミュニケーションの手段というだけでなく、スマホやパソコンからすきま時間に閲覧できる優れたツール。1日をやり過ごすために活用している方もいるようです。
資格取得のための勉強をしている
社内ニートから抜け出すために、資格取得などスキルアップを目指して勉強している人もいるでしょう。場合によっては、転職を視野に入れて取り組んでいる人もいると考えられます。
仕事に役立つスキルを身につければ会社への貢献度が高まり、社内ニート脱却への道が開ける可能性も。ただし、勉強は業務に支障のない形で行うべきであることを念頭に置き、可能であれば上司に相談して了承を得るのが望ましいといえます。
社内ニートは辛い?楽しい?
社内ニートに対して「仕事をしなくて良いなら楽しいのでは」といった意見もあるようです。しかし実際は、「周りが仕事をしているなかで何もしないのは辛い」と感じる場合もあるでしょう。
社内ニートは基本的に「辛い」と感じることが多い
社内ニートの状態になると、売上につながらない業務を担当したり、仕事の量が減ったりする傾向にあります。そのため、仕事や働くことそのものに対してやりがいを感じにくくなることもあるでしょう。
「やりがいを仕事で感じるには?実感するタイミングや見つけ方を解説」のコラムでは、多くの方が感じる仕事のやりがいについて解説しています。仕事のやりがいについて詳しく知りたい方は、ぜひ参考にしてみてください。
社内ニートの状態で「辛い」と感じる理由
ここでは、社内ニートの状況が「辛い」「しんどい」と感じる主な理由をまとめました。前述したように、社内ニートの状態になると不安や悩みを抱える場合があります。以下で詳しく見ていきましょう。
社内ニートの状態で「辛い」と感じる理由
- 仕事のやりがいが感じられない
- スキルアップしている実感がない
- 暇つぶしで1日が終わる
- 社内で孤独を感じる
- 今後のキャリアや将来への不安を感じる
- 仕事での自分の価値を見失いやすい
仕事のやりがいが感じられない
前述したとおり、社内ニートになると仕事をしていない可能性が高いため、やりがいを感じにくくなります。仕事にやりがいを感じられないとモチベーションが下がり、仕事に身が入らなくなる恐れもあるでしょう。
スキルアップしている実感がない
企業に所属して正社員として働けば、日々の仕事をこなしてスキルを磨き、次のステップへ進んでいくのが一般的です。しかし、社内ニートの状態になると、仕事を与えられなかったり、重要度の低い仕事ばかり担当したりすることが増え、スキルアップしにくくなると考えられます。
特に、同期や後輩などが自分を追い抜いてスキルアップしていく姿を見続けるのは、人によっては「辛い」と感じる原因になるでしょう。
暇つぶしで1日が終わる
前述のとおり、社内ニートは毎日やることがなかったり担当業務が少なかったりするため、出社してから退勤時間まで暇をつぶして終わることも。そもそも、「自ら望んで社内ニートになったのではない」という人にとっては、やることがないまま1日を過ごすのは精神的に辛い状況と考えられます。
社内で孤独を感じる
社内ニートの状態になると、「周囲は忙しそうに仕事をしているのに自分は暇をつぶしている…」と考え、社内で孤独を感じやすくなる場合もあります。さらに、現状に悩んでいるものの、周囲に相談できるような相手がいなければ、孤独感が募り「辛い」「しんどい」と感じやすくなるでしょう。
周りの社員が不満を感じている可能性もある
社内ニートに対し、「仕事をしていないのに同じ給料をもらっている」と周りの社員が不満を抱いている可能性もあります。多忙な社員が「自分はこんなに忙しいのに…」と感じ、社内ニートの人に辛く当たってしまうことも。その結果、社内ニートはさらに孤独を感じて辛い状況に陥ってしまうでしょう。
今後のキャリアや将来への不安を感じる
今後のキャリアや将来への漠然とした不安を感じてしまうのも、社内ニートの状態が「辛い」と感じる理由の一つ。前述したように、社内ニートは担当業務が減ったり責任の重い仕事を任されにくくなったりするため、スキルアップや実務経験を積むのが難しいといえます。年齢相応のスキルや経歴を得られないと、将来「転職しよう」と思っても上手くいかない可能性があるでしょう。
また、社内ニートのような状況になっていることから、「人員削減の際に優先して対象にされるのでは?」といった将来的な不安を感じ、辛くなってしまうことも考えられます。
仕事での自分の価値を見失いやすい
「会社や誰かの役に立っていない…」という感覚から、仕事上での自分の価値を見失いやすいのも、社内ニートの辛い点といえるでしょう。また、ほかの社員と比べて仕事量が極端に少ないと、周囲からポジティブな評価を得られないこともあるようです。「社内ニート」という立場にあることで、仕事においての自信を失い、自分の価値を実感できない状況に陥る可能性があります。
社内ニートの将来性は?
「社内ニートを続けた末路はどうなる?」と不安に思う人もいるでしょう。社内ニートを長く続けると、スキルや経験を身につけることは難しい可能性があります。以下でその理由を確認してみましょう。
社内ニートは昇給やキャリアアップの機会を逃しやすい
社内ニート状態にある場合は、責任や成果を求められにくい仕事を担当する傾向にあるため、昇給や昇格の機会を逃しやすいと考えられます。多くの企業では、昇格や昇給にあたっては「実務の経験年数」「これまで担当した仕事とその成果」などが判断基準です。社内ニートの場合は評価対象となる仕事を行っていないことが多く、昇給チャンスを逃しやすいでしょう。
同じように、特別なスキルを必要としない作業を行っていることから、社歴や年齢に応じたスキルも身につきにくく、キャリアアップも難しい可能性があります。
リストラ・人員削減の対象となりクビになる恐れも
会社が経営難になったときなどに社内ニートの状態にあると、「会社への貢献度が低い」と判断され、人員削減の対象になりやすいといえるでしょう。雇用の安定性が揺らぐのは、デメリットの一つといえます。
解雇の理由や条件については、「会社をクビになる理由とは?解雇条件と解雇分類を確認しよう」のコラムで解説しているのでご一読ください。
社内ニートから脱出するための対処法
「社内ニートから脱出したい」と考えている場合は、原因を探り、目標を立てることから始めましょう。そのうえで、目標実現のためにスキルを磨いたり、自分に原因があれば改善したりという行動に移します。会社に原因がある場合は異動や配置換えを希望するほか、転職も視野に入れると良いでしょう。
以下でおすすめの対処法を詳しく紹介するので、参考にしてみてください。
社内ニートになった原因を明らかにする
社内ニートから脱出しようと思ったら、まずは社内ニート状態になってしまった原因を明らかにしましょう。原因を明らかにすることで、とるべき対策が分かりやすくなるからです。また、自分に原因がある場合と、会社に原因がある場合では、その後の対応が変わってきます。
今後のキャリアプランを明確にする
自分自身が今後どのようなキャリアを目指すのか、明確な目標を立てましょう。仕事に対する目標や、今後の人生に関する目標などを叶えるため、必要な資格や経験、スキルを書き出すのがおすすめです。目標が明確になると、社内ニートを脱出するための道筋が見えてくる効果も期待できます。
スキルや経験を身につける
社内ニートから抜け出し仕事を任されるような人材になるためには、スキルアップに努めるのもおすすめです。「社内ニートの将来性は?」でも説明したように、社内ニートの状況が長く続くと、勤務年数や年齢に応じたスキル・経験が身につかない可能性もあります。社内ニートを脱してスキルや経験を積むには、資格取得や異動申請など、自分から積極的に行動する必要があるでしょう。
仕事に活かせるスキルを身につける
現在の仕事に関するスキルを身につければ、積極性や意欲のアピールにつながるでしょう。特に資格取得は、どの程度のスキルを身につけたのか証明する指標となるためおすすめです。挑戦しやすい資格は「取りやすい国家資格とは?取得するメリットや選ぶときのポイントを解説」のコラムで紹介しているので、資格の勉強を始める際の参考にしてみてください。
自分から積極的に仕事をもらう
社内ニートという状況を脱するには、ただ仕事を待っているのではなく、自分から上司に相談し仕事を獲得する姿勢が大切です。どのような仕事も積極的に引き受け、仕事に対して前向きかつ意欲的な姿勢を示しましょう。たとえ小さな仕事でも正確さや質の高さを追求し、仕事への信頼を得られるように心掛けてみてください。
なお、上司が相談に応じず改善の見込みがない場合は、人事部に相談してみることをおすすめします。
異動や配置換えの交渉をする
現在の部署で仕事がない状況だったり、周囲との関係性が上手くいかなかったりするなら、異動や配置換えを希望するのも一つの方法です。部署が変われば担当業務や人間関係も変わるため、社内ニート状態から抜け出せる可能性も。これまでのスキルや経験に見合った配置になれば、意欲的に仕事に取り組めるでしょう。
「異動希望はどのように出す?利用できる会社の制度や理由の例文を紹介」のコラムでは、異動希望を出す際の注意点など解説しているので、あわせてご覧ください。
必要に応じて転職も検討する
いろいろな対処法を試しても改善が見込めない場合は、転職を検討してみましょう。ただし、前述したように社内ニート歴が長くなってしまうと、見合ったスキルや経験を身につけられず転職が不利になってしまう可能性も。社内ニートから転職を希望する場合は、転職エージェントを利用するのがおすすめです。
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社内ニートに関するFAQ
ここでは、社内ニートの状況に悩む方に向けて、よくある疑問をまとめました。将来性や転職活動への不安解消のためにお役立てください。
社内ニートとは何ですか?
正社員として雇用されているにもかかわらず、明確な担当業務がないため仕事を与えられない状態の人を指す言葉です。このコラムの「社内ニートとは」では、似た言葉である「窓際族」との違いについても解説しているため、あわせてご確認ください。
社内ニートに担当する業務がない個人的要因には「責任感に欠ける」「仕事に対して消極的」などが考えられます。また、「人員過多」「教育に対する意識が低い」など企業側に原因がある場合も。社内ニート状態から脱するには、まずは社内ニートになった原因を明らかにしましょう。
社内ニートは勝ち組?負け組?
社内ニートの状況は、人によって「勝ち組」とも「負け組」ともいわれるようです。「勝ち組」とされる理由は、仕事をしなくても給料が受け取れることや気楽なこと。一方、「負け組」といわれるのは、スキルが身につかない、やりがいがない、といった理由です。「窓際族は羨ましい?つらい?明日から試したい仕事への上手な向き合い方」のコラムでは、社内ニートが「勝ち組」とはいえない理由について解説していますので、ご覧ください。
社内ニートは仕事に適性がないということ?
社内ニートになる原因は個人の適性だけではありません。このコラムの「社内ニートになる環境的な原因4選」でも解説しているように、社内ニートになる原因が会社側にあることも。原因を考え、もし自分に要因があると感じるなら適性も改めて考えてみましょう。
「適職の見つけ方を解説!好きなことだけでなく得意なことを探そう」のコラムでは、適職の見つけ方や注意点をまとめています。
社内ニートから脱する方法は?
社内ニートから抜け出したい人は、積極的に仕事に取り組むことが大切です。指示を待つ受け身のスタイルではなく、積極的に仕事をする意欲があるとアピールしましょう。社内ニート状態だとスキル不足になりやすいため、資格取得を目指すのもおすすめ。会社自体に社内ニートの原因があるなら、転職を検討しても良いでしょう。
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一人ひとりの経験、スキル、能力などの違いを理解した上でサポートすることを心がけています!
京都大学工学部建築学科を2010年の3月に卒業し、株式会社大林組に技術者として新卒で入社。
その後2012年よりレバレジーズ株式会社に入社。ハタラクティブのキャリアアドバイザー・リクルーティングアドバイザーを経て2019年より事業責任者を務める。