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連絡なしで会社を無断欠勤するとどうなる?問題点や正しい対処法を解説
更新日
この記事のまとめ
- 無断欠勤をすると、企業から連絡が来る
- 無断欠勤の連絡に応じない場合は、身元保証人や警察に問い合わせが行く可能性もある
- 無断欠勤をしてしまったら、早急に会社に連絡をして指示を仰ぐ
「無断欠勤してしまった…」「会社に連絡なしで休むとどうなる?」と不安になる方もいるでしょう。会社に連絡せず無断欠勤してしまうと、社内での信用を失うだけでなく、会社全体の損失につながる恐れがあります。このコラムでは、無断欠勤をしたときに起きることや問題点、正しい対処法などをご紹介。会社を休むときの正しい手順についても解説しているので、ぜひ参考にしてみてください。
会社に連絡せず無断欠勤するとどうなる?起きることと問題点
会社を無断欠勤すると、本人や身元保証人に連絡がいくだけでなく、「信用を失う」「解雇を言い渡される」などのリスクが発生します。
ここでは、無断欠勤によって起きることや問題点などについてまとめました。
会社を無断欠勤すると起きることと問題点
- 無断欠勤をすると本人に連絡がいく
- 「連絡が取れない」と判断され緊急連絡先や身元保証人身元保証人に連絡がいく
- 無断欠勤すると信用を失う
- 無断欠勤で減給の処分を受ける可能性がある
無断欠勤をすると本人に連絡がいく
無断欠勤した場合、まずは会社から本人宛に連絡がいきます。会社によって連絡手段は異なりますが、早急かつ確実にコンタクトできる電話連絡が一般的です。電話で連絡が取れない場合はメール、それでも連絡が取れない場合は、必要に応じて職場の社員が本人の自宅を訪れるなどの対応が取られます。
会社は社員に対して安全に働く環境を提供する法的義務を負っているため、無断欠勤をしている社員の安全を確認する目的で連絡を取る必要があるのです。
また、「パワハラやセクハラなどのハラスメント行為」「長時間労働によるストレス」のように無断欠勤の理由が企業側にある場合、原因を取り除くための対応が実施される可能性があります。たとえば、ストレスチェックやアンケートを実施し社員のヘルスケア対策を行うなどが考えられるでしょう。
場合によっては、異動や在宅ワークの導入、人員の増加などの具体的な対応がされることもあるようです。
無断欠勤をしても会社から連絡がこない場合は?
無断欠勤をしているにも関わらず会社から電話がないなど連絡がこない場合、職場の業務が忙しく本人からの連絡を待っていることが考えられます。また、無断欠勤が続いていたり過去に問題行為があったりした場合、会社側が改善を諦めている可能性も。「連絡が来るまではセーフ」と考えず、然るべき行動を取りましょう。
「連絡が取れない」と判断され緊急連絡先や身元保証人に連絡がいく
無断欠勤が続き本人と連絡が取れない場合、必要と判断されれば緊急連絡先や身元保証人に連絡がいきます。本人が事件や事故に巻き込まれている可能性をふまえ、安否確認をするためです。
また、本人の安否確認ができていても、給与に関する協議や退職の手続きなど、本人と連絡を取らなければならない場面が出てくることもあるでしょう。本人がそれに応じない場合も、緊急連絡先や身元保証人へ連絡する対応が考えられます。
無断欠勤で連絡が取れないと警察に連絡がいく?
緊急連絡先や身元保証人を介しても本人と連絡が取れないままでいると、事件性を考慮し警察に捜索願を出されてしまう可能性もあるでしょう。たとえば、「自宅に行っても応答がない」「親族を介しても連絡が取れない」といった状況が該当します。事件や事故の可能性もあると判断されれば、警察が動く可能性もあると考えましょう。
無断欠勤すると信用を失う
会社を無断欠勤すると、周囲の社員に「仕事を途中で投げ出す」「責任感がない」という印象を与え、職場での信用を失います。その結果仕事を任せてもらえなくなり、正当な評価を受ける機会は減るでしょう。
また、無断欠勤は個人での信用だけでなく、会社全体の信用にも関わる問題といえます。無断欠勤をした日にクライアントとの打ち合わせがあった場合、信用を失ったことで取引自体がなくなり、将来にわたって会社に大きな損失をもたらしてしまう恐れもあるため注意が必要です。会社側は与えられた損害に対して賠償金を請求する権利を持っているため、損害賠償を引き起こされる可能性もゼロではありません。
無断欠勤で減給の処分を受ける可能性がある
無断欠勤した結果、会社の就業規則に則って減給の処分が下される可能性があります。厚生労働省の「労働条件・職場環境に関するルール」によれば、1回の減給額が1日の平均賃金の半額以内で、その総額が1ヶ月分の賃金の10%以内であれば減給が認められているため、注意が必要です。
また、無断欠勤によって勤務態度がマイナス評価となり、ボーナスの査定に影響することも考えられます。ボーナスについては、「ボーナスとは?出ないのは違法?種類や支給額の決め方などの仕組みを解説」のコラムをご確認ください。
参照元
厚生労働省
労働条件・職場環境に関するルール
会社を無断欠勤すると給料や有休はどうなる?
無断欠勤は会社に迷惑を掛ける行為ですが、それに対して会社側が「賃金を支払わない」といった金銭面での罰を与えることはできません。社員が出勤していた分の賃金や残業代についての対応は規定どおり支払う義務があります。ただし、厚生労働省発行のリーフレットに記載されているとおり、賃金の請求権は3年を経過すると無効になるので注意が必要です(2021年6月時点)。
参照元
厚生労働省
労働基準法の一部を改正する法律について
無断欠勤が続くと解雇を言い渡されることもある
無断欠勤が2週間以上続き会社からの要請にも応じない場合、懲戒解雇を言い渡される可能性があります。懲戒解雇とは、社内の秩序を著しく乱した従業員に課される処罰のことで、罰則の中では最も重い処分です。
「譴責処分とは何のこと?懲戒処分の7つの種類や出世・転職への影響を解説!」のコラムでも説明している通り、懲戒解雇になると転職に影響を及ぼすだけでなく、就業規則によっては退職金が支給されない可能性もあります。
会社が無断欠勤の社員を解雇できる理由
厚生労働省発行のパンフレット「東京労働局 しっかりマスター 労働法 解雇編」に掲載されている解雇予告除外認定基準では、「従業員の責に帰すべき事由」の一つとして「2週間以上正当な理由なく無断欠勤し、出勤の督促に応じない場合」が挙げられています。
これに当てはまる場合、会社は従業員の勤務年数・勤務状況・従業員の地位や職責を考慮したうえで、解雇予告なしに即時解雇する可能性が高まるといえるでしょう。
参照元
東京労働局
しっかりマスター労働基準法 解雇編
無断欠勤で会社を解雇された!失業保険は受け取れる?
無断欠勤が続いたことが原因で解雇された場合でも、失業保険を受給する権利があります。受給申請手続きには会社が発行する離職票が必要となるため、必ず受け取りましょう。発行されていない場合は、会社に確認する必要があります。
ただし、失業保険を受給するためには所定の条件を満たす必要があるため、解雇された全社員が必ず受け取れるわけではないことを覚えておきましょう。失業保険の受給条件については「失業保険は条件によって受給金額が変わる?手続き方法や計算方法を紹介」でも詳しく解説しています。
無断欠勤の定義とは?
無断欠勤について法律上の定義はありませんが、「事前に連絡なく会社を休むこと」を指すのが一般的です。会社の規定に従って事前に手続きを行う休暇や欠勤とは異なり、予定外の欠員が発生してしまうため、業務に支障が出ることが考えられます。
社内だけでなく取引先にも多大な迷惑を掛ける恐れがあるため、無断欠勤は社会人として避けるべき行為です。無断欠勤が発生した場合、企業は一般的に以下の手順で連絡をとります。
- ・電話で社員本人と連絡をとる
- ・社員の家族と連絡を取る
- ・社員の自宅へ訪問する
- ・内容証明書類を郵送する
- ・次回出社時に面談を行う
- ・処分内容の決定
- ・サポートの実施
- ・再発防止対策の検討・実施
社員の家族との連絡や自宅訪問、内容証明書類の郵送などは、基本的に電話で連絡が取れた場合は行われません。会社側が連絡をとろうとするのは叱責のためではなく、連絡なく出勤してこない社員の安否確認の意図が強い傾向です。
次回出勤時の面談では、無断欠勤の経緯や理由をヒアリングが行われます。このヒアリング時の態度や理由にもよりますが、一度の無断欠勤で、いきなり重い処分が下ることは少ないでしょう。「上司のパワハラ」「長時間労働による疲労」など無断欠勤の理由が会社にある場合、再発防止のための対策やサポートなどが見込めます。
無断欠勤については「無断欠勤は言い訳をしても済まされない?体調不良で連絡できないときは?」でも、説明しているので、こちらもチェックしてみてください。
派遣やバイトも連絡のない無断欠勤はマナー違反
派遣やバイト、パートなどの非正規雇用であっても、無断欠勤はマナー違反です。無断欠勤が分かった時点で、前述したように「本人への連絡」「緊急連絡先や身元保証人への連絡」「警察への連絡」などの対応が行われます。
また、派遣の場合は派遣元企業にも連絡が行き、代わりの人員を職場に派遣するといった対応もあるでしょう。影響は大きいため、たとえ一度だけの無断欠勤であっても信頼を失い、契約更新ができなかったり次の派遣先を紹介してもらえなかったりするため注意が必要です。
連絡が取れない無断欠勤を続けると内容証明や手紙が届く
無断欠勤後に連絡が取れない状態が続くと、企業から内容証明や手紙が届く可能性があります。内容証明とは「いつ、誰が、誰に対して、どんな内容の文書を送ったか」を証明できる郵便物のことです。内容証明自体にはなんの効力もありませんが、一般的に「内容証明を送る=法的手段を取る前段階」と捉えられることもあります。送付日時や内容が残っているため、裁判になった場合の証拠になるからです。
何らかの理由で無断欠勤後に会社との連絡を絶っていた場合でも、内容証明が届いたら対応する必要があると考えられるでしょう。
欠勤時の正しい連絡方法を確認しよう
事前に会社に連絡したつもりでも、直属の上司など所定の社員へ直接連絡できずに正しい情報が伝わらず、無断欠勤として処理されてしまう場合もあります。突然の欠勤に備え、正しい連絡方法を確認しておきましょう。
欠勤の連絡は電話が基本
メールやチャットツールは気軽に連絡ができますが、前述したように「伝えるべき人に伝わらない」可能性があります。また、メールやチャットなどは確認のタイミングも人によって異なるため、「欠勤連絡をメールしたのに上司が確認したのが昼過ぎだったので、会社から連絡がきてしまった」という可能性もあるため注意が必要です。欠勤など確実に伝えるべき情報は、電話を使いましょう。
連絡をするのは始業前
始業後の連絡では「遅い」と判断され無断欠勤の扱いになることがほとんどです。当日に欠勤連絡する場合は、始業の10~15分前を目安にしましょう。なお、翌日や翌週など事前に欠勤が分かっている場合は、対面で伝えたあと申請書の提出など、職場のルールに従います。
欠勤するときの連絡方法は「会社を休む電話をするときの連絡のマナーとは?シチュエーション別の例文も紹介」のコラムもご確認ください。
会社に連絡できない…無断欠勤してしまう8つの理由
会社を無断欠勤してしまう理由には「人間関係の悩み」「仕事への不満」などがあります。
1.人間関係に悩んでいる
無断欠勤をしてしまう理由の一つとして、職場での人間関係の悩みが挙げられます。会社で過ごす時間は1日の多くを占めるため、人間関係に問題があると大きなストレスになりがちです。特に新入社員の場合、「上司や先輩社員が嫌だ」「周りの雰囲気に馴染めない」というように、学生時代よりも複雑な人間関係に悩むことが少なくありません。
また、職場上の立場を利用して、執拗に精神的な攻撃をしてくる人もいます。パワハラやセクハラなどによる人間関係の悪化は、仕事ができないほど心身に悪影響を及ぼし無断欠勤を引き起こすこともあるので、注意が必要です。
2.仕事内容や会社に不満がある
「入社前に想像していた仕事内容と違った」「希望の部署に配属されなかった」など、仕事内容や職場、会社に不満があり無断欠勤する人もいます。すぐに活躍できるような仕事がしたいのに、裏方やサポートをするような仕事しかやらせてもらえなかったり、希望しない部署に配属されたりすると、モチベーションが上がらず無断欠勤をしてしまう可能性もあるでしょう。
なかには、与えられた仕事に納得がいかないことを無断欠勤という形で抗議する人も。また、残業や休日出勤が多いなど労働条件についての不満や、働きに見合った給料がもらえていないことに対する抗議の意思が無断欠勤につながる場合もあります。
3.大きな失敗がトラウマになっている
仕事で大きなミスをしてしまったことがきっかけで無断欠勤をする人もいます。真面目な人ほど陥りやすく、周囲に謝罪しなければいけないというプレッシャーや「また同じミスをしてしまうかもしれない」という恐怖心から、会社に行きたくない気持ちが大きくなってしまうことは少なくありません。
特に、会社に大きな損害を与えるようなミスをしてしまった場合、社内や取引先から叱責されるのに耐えられず、逃げるような気持ちで無断欠勤をすることも考えられます。
4.朝起きられない
「夜更かしをしてしまった」「二度寝をしてしまった」など、自己管理ができなかった結果、朝起きられず、そのまま無断欠勤となってしまう人がいます。過去に何度も寝坊をした経験があり、だんだん会社に連絡しづらくなるというパターンもあるでしょう。また、長時間労働による過労や職場での悩みによるストレスから、メンタルに支障をきたして無断欠勤に至ることもあります。このような場合、ストレスが原因で起床が難しくなっている可能性もあるため、適切な対処が必要です。
朝起きられないことにお悩みの方は「朝起きれないから仕事に行けない!ストレスの原因と解決法」も参考にしてみてください。
5.仕事を軽視している
「1日くらい会社を無断欠勤しても問題ないだろう」「自分がいなくてもほかの社員がいるから仕事に支障はないだろう」という考えから無断欠勤する人も。自分が休むことで周囲に与える影響を考えられない、仕事に対して責任感を持っていないなど、仕事を軽視する気持ちが無断欠勤につながる可能性があるといえます。
なかには、「与えられた仕事はしているから会社を無断欠勤しても問題ない」「正社員ではないから無断欠勤しても許される」と考える人もいるでしょう。しかし、前述したように雇用形態に関わらず無断欠勤は人に迷惑が掛かるうえ自分のためにもなりません。自分勝手に行動するのではなく、会社のルールを守ることが大切です。
6.やむを得ない事情で連絡できない
急病や事故、災害などに見舞われ会社に連絡ができず、結果的に無断欠勤になってしまう場合もあるでしょう。自分ではなく家族が事故に遭い、気が動転して適切な連絡ができなかったということもあります。
また、連絡をする意思はあるにも関わらず「会社の連絡先が分からない」「通信手段が利用できない状態にある」などの理由で会社に連絡できず、結果として無断欠勤になってしまうこともあるようです。
7.会社を退社するつもりでいる
前述した「人間関係の悩み」や「仕事内容や会社への不満」が蓄積し、会社を辞める覚悟で無断欠勤に至る人もいます。退職を決めた人は無断欠勤に対する罪悪感がなくなっていることも少なくないため、会社を休むことによってできた時間を使って求職活動を行う人もいるようです。
8.能力に合わない仕事が課せられている
無断欠勤してしまうのは、能力に合わない仕事が課せられていることが原因の場合もあります。自分の能力に合わない仕事を課せられたり、達成不可能なほど過大なノルマが課せられたりといった、過度なプレッシャーが掛かる状態では、ストレスを感じる人は多い傾向です。
こうした状況下では「達成できなかったら叱責されるかもしれない」と精神的に追い詰められたり、無理をして体調を崩したりする人もいます。その結果、「出勤しようと思ってもできない」と、無断欠勤に陥ってしまう恐れもあるでしょう。
無断欠勤による企業側のリスク
社員が無断欠勤することで、企業側には以下のようなさまざまなリスクが発生します。
- ・生産性の低下により業務が滞る
・しわ寄せを受ける社員のモチベーションの低下
・職場の雰囲気や人間関係の悪化
・企業のイメージダウン
・信頼性の低下
・退職による人員追加のための採用コストや育成コストがかかる
特に、職場に理由のある無断欠勤の場合、同じ環境で働く社員も同様のストレスを感じている可能性が考えられます。さらにそこへ、無断欠勤をした社員の仕事を肩代わりする社員の負担や不満が加わることで、ほかの社員の退職のリスクも高まる可能性があるでしょう。
会社を無断欠勤しても容認されることはある?
無断欠勤は基本的に処分の対象になりますが、無断欠勤が続いていても、会社が社員を解雇できない場合もあります。以下で具体例をみていきましょう。
会社を無断欠勤しても容認される場合
- 自然災害や事故などによる無断欠勤
- ハラスメント問題による無断欠勤
- メンタルの不調による無断欠勤
自然災害や事故などによる無断欠勤
自然災害や交通事故、予期せぬ急病などに見舞われてしまった場合、適切なタイミングで会社に連絡できず、その結果無断欠勤となってしまうことがあります。
そのようなときには無理に連絡を取ろうとせず、まずは身の安全を確保することが大切です。落ち着いて連絡できる状態になったら、できるだけ早めに会社に状況を伝えましょう。
ハラスメント問題による無断欠勤
職場内におけるパワハラやセクハラなどのハラスメント行為が原因で無断欠勤に至った場合、会社は社員を解雇することはできません。企業には従業員が安全に働ける環境を提供する義務があるため、ハラスメント問題を解決して社員が出勤できるように対応する必要があるからです。
職場での嫌がらせ行為にお悩みの方は、「職場で嫌がらせを受けたときの対応は?具体的な対処法をご紹介」も参考にしてください。
メンタルの不調による無断欠勤
メンタル面での不調が原因で無断欠勤をしている場合、会社は社員に対して出勤を強く命じることが難しいため、産業医への相談や心象内科の受診を促すのが一般的です。
就業規則に記載がある場合は診断書の提出を求めることも。メンタルの状況に合わせて、業務内容の調整や休職といった対応が取られる場合もあります。
無断欠勤をしてもすぐに処分されることは少ない
連絡を入れず無断欠勤をしても、すぐに処分されることは少ないでしょう。段階を踏まずに処分を下すと、会社側に損害賠償が発生する可能性があるためです。したがって、軽度の違反であればまずは戒告にとどめられることが多いでしょう。
労働基準法第16条では「労働契約の不履行による違約金や損害といった賠償金の規定を定めてはならない」とあります。つまり、無断欠勤による罰金の支払いや、給与を支払わないなどの行為は禁止されているということです。
ただし、無断欠勤を繰り返し、注意を受けても改善が見られない場合、重い懲戒処分が下される可能性があります。出社をしないことで起こり得る懲戒処分について「出社拒否の状態とは?出社したくなくなる原因や対応方法を解説」でも詳しく解説しているので、こちらもあわせてご覧ください。
参照元
e-Gov法令検索
労働基準法
会社に連絡できなかった!無断欠勤したときの対処法
無断欠勤は社会人としてのマナー違反であるため、その後の対応が非常に重要といえます。やむを得ず無断欠勤してしまった場合は、以下を参考に適切に対処しましょう。
無断欠勤した時の対処法
- できるだけ早く会社に連絡する
- 無断欠勤の理由を正直に上司へ伝える
- 周囲に謝罪する
- 有給休暇へ振り替えられるか相談する
できるだけ早く会社に連絡する
無断欠勤をしてしまったら、できるだけ早く会社に連絡しましょう。連絡手段はその場で意思疎通が図れる電話がベストです。会社から電話がくる場合もあるので、すぐに対応してください。
仕事を休むときの連絡はメールでも良い?
企業によっては、欠勤連絡をメールで行っても良い場合があります。メールであれば、移動中に連絡ができたり、文章によって現状を細かく伝えたりすることが可能です。ただし、「基本的に勤怠連絡は電話のみ」としているところも多いので、事前に就業規則をよく確認しておきましょう。
以下で欠勤連絡のメール例文をご紹介します。
【例文】
件名:欠勤のご連絡
本文:
△△部長
おはようございます。○○です。
誠に申し訳ありませんが、昨晩から体調が悪く、今朝39度の発熱がありました。
そのため、本日の出社が難しい状態です。
ご迷惑をおかけいたしますが、本日欠勤させていただきたく存じます。
本日は病院を受診後自宅で静養するため、緊急時の連絡はメールか電話で対応させていただきます。
なお、本日の業務については▲▲さんへ引き継ぎを行っております。
ご迷惑をおかけして大変申し訳ありません。
何卒、よろしくお願い申し上げます。
××部 ○○(氏名)
無断欠勤を避けるためにも、「仕事を休む理由を33個ご紹介!伝え方の注意点やマナーも」を参考に、会社へ仕事を休む理由をしっかり伝えるようにしましょう。
無断欠勤の理由を正直に上司へ伝える
上司には無断欠勤の理由を正直に伝えましょう。その場をしのぐために言い訳をしたり嘘をついたりしても、問題の解決にはつながりません。嘘がばれた場合、さらに信用を失ってしまう恐れがあります。
「会社・職場での人間関係で不安なことがある」「ストレスで夜なかなか寝付けず、寝坊が多くなってしまっている」など、悩みを正直に話すことで解決の糸口が見つかることもあるでしょう。
周囲に謝罪する
出勤した後は、無断欠勤をしてしまったことを周囲に謝罪しましょう。無断欠勤は直属の上司だけでなく、会社の多くの人に迷惑を掛ける行為です。「上司に謝ったから良いや」と思うのではなく、周囲の社員に対しても、心配をかけたり仕事をフォローしてもらったりしたことへの感謝の気持ちを忘れないようにしましょう。
有給休暇へ振り替えられるか相談する
やむを得ない理由で無断欠勤してしまった場合、上司や総務に相談して認められた際は、有給休暇に振り替えてもらうのも一つの手。前述したように、無断欠勤は減給やボーナスカットなどの処分が下される可能性があるからです。
ただし、振り替えが認められるかどうかは会社の規定によって異なります。すべての労働者が行使できる権利ではないので注意しましょう。
無断欠勤をしたあとは面談が実施されることが多い
無断欠勤をしたあとの出社では、上司と面談が行われるでしょう。改めて無断欠勤の理由や経緯を聞かれるほか、業務に対する不安や不満をヒアリングされることも。また、この面談の内容から処分が決定されます。
会社を休むときは無断欠勤せず会社のルールを守ろう
やむを得ない理由で当日に会社を休まなければいけないときは、必ず連絡をしましょう。急に体調を崩したり、予期せぬアクシデントに見舞われたりすることは誰にでも起き得ること。そのときに、会社の規則を守って正しい手順で対応することが重要です。
連絡手段や報告する相手について伝えるのではなく、「お休みをいただいてもよろしいでしょうか」と伺いを立てるようにし、相手や職場への配慮を忘れずに対応しましょう。
会社を辞めたい場合は退職の意思をきちんと伝える
会社を辞めたいと思っている場合は、その意思を職場に伝えることが大切です。無断欠勤している間も会社は社員の社会保険料を負担する義務があり、退職が決まらないと次の人材を探すこともできません。会社に行くのが嫌で無断欠勤が長引いてしまう前に、きちんと退職の話を進めましょう。
退職の手順については「会社の辞め方や手順を解説!退職理由の伝え方で注意したいことも紹介」で解説しています。
職場環境や仕事内容に悩んで会社を無断欠勤してしまうという場合には、転職を検討してみるのも一つの手段です。自分に合う社風の企業や適性に合った仕事を見つけたい方は、転職エージェントを利用して就活のプロにアドバイスを受けるのもおすすめ。これまでの経験や適性に基づき、どのような仕事が向いているのかじっくり検討しながら転職活動を進められます。
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こんなときどうする?無断欠勤に関するQ&A
会社を無断欠勤してしまった場合どうなるのか、どのように対応すべきか知りたい方もいるでしょう。ここでは、無断欠勤に関するお悩みをQ&A方式で解決していきます。
無断欠勤をしてしまうのはどんな場合ですか?
無断欠勤をしてしまう原因は、職場に対する不満(人間関係や仕事内容など)が蓄積している、朝寝坊をしてしまって気まずい、急な事故や病気で欠勤の連絡ができなかったなどさまざま。やむを得ない理由以外で無断欠勤は信頼を著しく損なうので、避けるのが無難です。無断欠勤の理由については、このコラムの「会社に連絡できない…無断欠勤してしまう8つの理由」で詳しく解説しています。
無断欠勤をするとどうなりますか?
無断欠勤をすると仕事が滞るため、同僚や上司、取引先など、多くの人に迷惑を掛けてしまいます。また、社内での信頼を失い、最悪の場合、減給や損害賠償請求に発展する恐れがあるので注意が必要です。「無断欠勤してしまった!その後の流れと対処法について解説」で無断欠勤が及ぼす影響について解説しているので、一読しておきましょう。
無断欠勤をしてしまった場合どうすれば良いですか?
無断欠勤をしてしまった場合は、早急に会社へ連絡をしましょう。
無断欠勤はさまざまな悪影響を及ぼすので、「連絡しにくいから」と放置してしまうと余計に状況が悪化する恐れがあります。また、出勤した際に改めて周囲の人に謝罪するなど、誠意を持った対応を心掛けましょう。
どうしても会社に行きたくない場合の対処法は?
たとえ会社に不満がある場合でも、無断欠勤はしないようにしましょう。どうしても会社に行くのがつらいのであれば、あらかじめ申請をして有休休暇を取得するという方法もあります。
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一人ひとりの経験、スキル、能力などの違いを理解した上でサポートすることを心がけています!
京都大学工学部建築学科を2010年の3月に卒業し、株式会社大林組に技術者として新卒で入社。
その後2012年よりレバレジーズ株式会社に入社。ハタラクティブのキャリアアドバイザー・リクルーティングアドバイザーを経て2019年より事業責任者を務める。