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ものづくりの仕事の種類とは?業務に役立つ資格や就職を目指すコツをご紹介
更新日

この記事のまとめ
- ものづくりの仕事は製造系や伝統工芸の職人など、幅広い種類がある
- ものづくりの仕事に就くメリットは、手に職がつくことや未経験から始めやすいこと
- ものづくりの仕事に向いている人は、「ものを作るのが好き」「コツコツ努力型」など
- ものづくりの仕事を目指すときは、未経験者を歓迎している職種が狙い目
- 自分に合いそうな求人探しが難しい場合は、就職支援サービスの利用がおすすめ
「ものづくりの仕事にはどのような職種がある?」「未経験も挑戦可能?」と疑問に思う方もいるでしょう。製造業やクリエイティブ系などが含まれるものづくりの仕事は、未経験から活躍できる場合があります。このコラムでは、ものづくりの仕事における代表的な職種や就職するメリットを解説。役立つ資格や就職のコツも触れているので、ぜひご一読ください。
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ものづくりの仕事とは?
「ものづくりの仕事」とは、技術を持った人が何らかの製品を生み出す仕事を指します。「ものづくり」と聞いてイメージしやすい製造系や職人系だけでなく、建設系やクリエイティブ系などの業種も幅広く含まれているのが特徴です。また、直接的にものを作る職種以外にも、企画・開発・マーケティングなど間接的にものづくりへ関わる職種も存在します。
専門性の高さから知識や経験を問われる仕事もあれば、人材を教育していく観点から未経験者が活躍しやすい仕事もあるのがポイントです。この項を参考に、ものづくりの仕事として挙げられる産業や日本での動向について理解を深めましょう。
ものづくりの仕事における主な産業
総務省統計局の「経済センサス‐基礎調査 産業分類一覧」を参考にすると、ものづくりの仕事として挙げられる産業の例は以下のとおりです。
- ・食料品製造業
- ・繊維工業
- ・木製品製材業
- ・家具装備品製造業
- ・パルプ製造業
- ・プラスチック製品製造業
- ・鉄鋼業
- ・業務用機械器具製造業
上記の一例を見てみると、普段何気なく使用しているものや、私生活を過ごすうえでなくてはならないものが、あらゆる産業で製造されていることがわかるでしょう。ものづくりの仕事は、人々の生活に幅広く関わりがある職業といえます。
ものづくりの仕事に該当する職種の種類は、このコラムの「ものづくりの仕事の種類一覧」で紹介しているので、ぜひご覧ください。
参照元
総務省統計局
経済センサス‐基礎調査 調査の結果
日本のものづくりの動向
技術力が高く質の良い日本のものづくりは、昨今再び注目を集めているようです。
もともと日本のものづくりは国内外より高い評価を受けていたものの、人件費や材料費などのコストカットを目的に、2000年代以降はアジア諸国に拠点を置いて製造していました。しかし、経済産業省の「2023年版 ものづくり白書(概要)生産拠点の移転動向 図2 国内回帰・海外移転の理由(直近1年間)(p.17)」で言及されているように、新型コロナウイルス感染症の流行や円安などを理由に拠点を国内に回帰する動きが広まっています。
また、同資料の「我が国製造業の特徴(p.21)」では、日本の製造業の世界的シェアについて「200超の品目で世界シェア60%以上を獲得」していると示されており、国内外で高く評価されていることが読み取れるでしょう。
上記のような複数の要因が重なったことで、日本のものづくりは大きな注目を集めつつあります。
参照元
経済産業省
2023年版ものづくり白書(ものづくり基盤技術振興基本法第8条に基づく年次報告)
日本のものづくりが注目されている理由を教えてください
ものづくりは社会と経済の発展に欠かせない要素のため
日本は資源が乏しい国のため、他国から原料を輸入し、それを工業製品として加工して輸出する「ものづくり」が外貨を稼ぐ手段のひとつです。幕末から明治、そして戦後など、日本はものづくりを基板とした輸出産業により大きく成長してきた歴史があります。つまり日本のものづくりは、国の産業の一つとして、経済を成長させるための重要な要素になっているのです。
また、近年では、世界的にデジタル化やAI化などが叫ばれており、IT系人材への注目度が高くなっています。しかし、IT系人材の育成を支えるためには、足元のものづくりの力も求められています。よって、昔ながらの製造系のものづくりが今も変わらず必要とされているのです。
ものづくりの仕事の種類一覧
ここでは、代表的なものづくりの仕事を分野別にご紹介。ものづくりの仕事に興味のある方は、どのような仕事があるのかを確認してみましょう。
ものづくりの仕事の種類一覧
- 製造系
- 建設系
- 職人系
- クリエイティブ系
1.製造系
製造系のものづくりの仕事には、金属の加工や溶接、設計技術者など、さまざまな職種が存在します。以下では、製造系で活躍する主なものづくりの仕事の特徴をまとめました。
板金工・金属プレス工
板金工・金属プレス工とは、金属板を加工・成形する職業のこと。板金工は人の手で加工したり機械を操作したりする作業が多いため、一つひとつの仕事をじっくり進めます。
金属プレス工は専用の機械を用いて多くの部品や製品を生産するため、早く仕上げられるのが特徴です。職業情報提供サイトjobtagの「金属プレス工」によると、腕時計やカメラといった精密機器から自動車のドアまで、大小さまざまな金属製品や部品の製造を行っていることが分かります。
どちらも就職のために特別な学歴や資格は問われにくく、未経験から挑戦しやすいでしょう。ただし、手作業が多い板金工は技術を習得するまでに時間が掛かる場合があります。
溶接工
溶接工は、金属を熱で溶かして接合する「溶接作業」を行う職業です。ビルや住宅などの建造物やパイプライン、発電設備などを作る際に活用されており、生活に関わる製品や部品の製造に直接携われる仕事といえます。
jobtagの「溶接工」によると、溶接工も未経験や無資格から挑戦可能です。ただし、アーク溶接やガス溶接などを行う場合は定められた講習を修了する必要があります。実務を積みながらスキルアップできるため、体力や手先の器用さに自信のある方におすすめです。
プラントエンジニア
プラントエンジニアとは、工場設備の設計から建設工事、装置の引き渡しまで一連の業務に携わる仕事のこと。「プラント」と呼ばれる石油や鉄といった製品を製造したり、廃棄物や水を処理したりするために必要な設備に関して重要な役割を果たしています。
プラント設計には、工場を稼働させるために数多くの部品や装置が必要であり、それぞれの役割や機能に関する知識の習得が求められるでしょう。jobtagの「プラント設計技術者」によると、大学や高専などの理工学部で専門知識を学んだ人が就業者に多いようです。
生産用機械組立
生産用機械組立は、金属の加工やプラスチック製品の生産、土木建設工事などに使用される機械を組み立てる仕事です。jobtagの「生産用機械組立」に記載されているように、同じ機械を大量に製造する場合はライン生産を行い、オーダーメイドで機械を作る場合は一人や少人数のチームを組んで製造します。また、機械の製造だけでなく、製造前の現地調査や組立後の調整・動作確認なども担当する場合があるようです。
学歴や資格の有無に関わらず就業できる仕事であるものの、入社後にクレーンやフォークリフトの免許を取得する必要がある場合も。資格や免許取得の支援を行っている企業もあるため、求人情報をしっかり確認したうえで応募先を選ぶのが望ましいでしょう。
自動車組立
自動車の車体にドアやエンジンといった部品を設置し、組み立てるのが自動車組立の仕事です。多くの場合はライン作業で作業を行い、流れてくる車に担当している部品を取り付けていきます。
jobtagの「自動車組立」によると、近年は、組み立て作業にコンピューターを使用するため、未経験から挑戦しやすいのが特徴です。研修を受けたり実務経験を積んだりすれば、管理者としてキャリアアップも目指せるでしょう。
2.建設系
建設系は、道路や学校などを造る建設工事のほか、マンションや住宅の建築工事、ダムやトンネルの土木工事といった仕事があります。以下は、建設系のものづくりの仕事として挙げられる職種の例です。
建築設計技術者
建築設計技術者とは、住宅や学校、商業施設といった建築物の設計を担当する仕事のことで、建築士とも呼ばれます。建物の用途や予算、立地といった情報の調査や顧客の要望のヒアリングなどを行い、要望を盛り込みつつ建物の構造やデザインを固めていくのが主な業務内容です。
jobtagの「建築設計技術者」によると、就業するには高校や専門学校・大学の建築系学科で専門知識を学ぶ必要があるでしょう。また、一定以上の規模の建築物を設計するには、建築士の資格を取得しなくてはいけません。難易度の高い仕事ではあるものの、長く残る建物を設計できるやりがいのある仕事といえます。
大工
大工は、主に木造住宅の建築に携わる仕事です。のこぎりやカンナといった工具を使って、加工や組み立てなどを行います。近年では、コンクリートや金属といった木材以外の資材を扱うことが増えているため、幅広い知識や技術が求められるでしょう。
jobtagの「大工」によると、大工は学歴や資格などが不要なことが多く、工務店や棟梁に弟子入りして働きながら技術を磨いていくのが一般的です。また、ハローワークのハロートレーニングをはじめとする職業訓練校に通うのも方法の一つ。建築士や木造建築士の資格を取れば、独立することも可能です。
とび職人
とび職人の主な仕事は、主に住宅やビル、高速道路などの工事に必要な足場や仮説構造物を管理すること。jobtagの「とび」によると、木造住宅の建築時に足場を組み立てる「建築とび」、中高層ビルの鉄骨や橋梁の組み立てなど大型工事を手がける「鉄骨とび」などがあり、働く場所によって仕事内容はさまざまです。
とびは高所での作業が主になるため、高所への適性や事故を未然に防ぐための集中力、判断力などが必要といえます。学歴や資格に関わらず挑戦できる仕事ではあるものの、危険と隣り合わせの仕事のため、自分に適性があるかしっかり見極める必要があるでしょう。
左官
左官は、コテやローラー、専用の機械などを駆使して床や壁を塗り上げるのが主な仕事です。はがれたりひび割れたりしない丈夫な壁を作るために、いくつかの工程に分けて丁寧に塗り上げる必要があります。
jobtagの「左官」によると、左官は、大工と同じように工務店に就職して働きながら技術を身につけたり、職業訓練校で学んだりすることで就業可能です。学歴や資格がなくても、現場でスキルアップすることで長く活躍できる仕事といえるでしょう。
建設・土木作業員
建設・土木作業員は、道路の建設や治水工事といった現場で建設用の大型機械では対応できない繊細な作業を担当します。掘削やコンクリートの打込み、ブロックの運搬や芝張りなどの作業を、小型の機械や工具を使用して進めていくのが特徴です。
jobtagの「建設・土木作業員」によると、学歴や資格などがなくても就職できることが多く、就業前には工事の内容や作業時の規律・危険区域などに関する教育を受けられます。ブルドーザーやクレーンの資格を取ったり、技能講習を受けたりすれば業務の幅が広がるため、より活躍できるでしょう。
CADオペレーター
jobtagの「CADオペレーター」によると、CADオペレーターとは、設計に用いるCADというソフトを駆使して建築物の図面を作成する仕事のこと。顧客の要望や設計技術者の指示に基づき、詳細な設計図面を作り上げていきます。
作成した設計図面は、工事費用の見積作成や材料資材の調達だけでなく、完成後の改修にも役立つものです。建築業界以外にも、自動車や家具・家電など多様なメーカーに活躍の場があります。扱うものに特化したCADを使用することもあるようです。
就業に学歴や資格は必要ないものの、CADの知識があることは欠かせない要素の一つ。また、設計技術者の指示を正確に汲み取るコミュニケーション能力や読解力、設計に必要な論理的思考力や数学の素養なども求められるでしょう。
3.職人系
ものづくりの仕事における職人の仕事は幅広く、伝統工芸品や食品、楽器や陶芸などさまざまな分野で活躍しています。ここでは、代表的な職人として「食品に関する職人」と「伝統工芸品や日用品に関する職人」をチェックしてみましょう。
食品に関する職人
食品に関する職人には、すし職人や和菓子、パティシエ、ブーランジェなどがあります。調理の技術だけではなく、旬の食材や道具の扱い方に関する知識も有し、食のスペシャリストとして活躍。主に料亭や菓子店、レストランといった店に就職し、腕を振るっています。
食品を扱う場合、専門学校で専門的な知識や技術を習得してから就職するのが一般的。未経験からでは難しい側面もあるものの、個人経営の店などで修行してスキルを身につけることも可能です。
伝統工芸品や日用品に関する職人
日本の伝統工芸品や、家具や畳といった日用品に関する職人もいます。伝統工芸品とは、有田焼や信楽焼といった磁器や陶器、こけしや赤べこをはじめとする郷土玩具など、日本に古くから伝わる工芸品を総称したもの。海外で評判の高いものも多く、日本の重要な産業の一つです。
職人として働くには、工房に弟子入りして技術を学ぶのが主な方法といえます。一人前になるまで長い時間が掛かることも多いものの、技術を習得すれば高く評価される工芸品や日用品を生み出せるでしょう。
4.クリエイティブ系
クリエイティブ系のものづくりの仕事は、デザイナーやゲーム制作など幅広く新しいものを作って提供する仕事を指します。下記では、クリエイティブ系のものづくりの仕事をまとめました。
CG制作
CG制作とは、コンピューターを使って絵や映像、アニメーションなどのCG(コンピューターグラフィック)を制作する仕事のこと。映画やテレビ番組、ゲームといった娯楽だけでなく、建築や医療などの現場でも活用されており、近年活躍の場は広がっています。
jobtagの「CG制作」によると、就職に必要な学歴や資格はないものの、大学や専門学校でデザインやCGを学んでいると有利になりやすいことも。長時間作品に向き合うことが多いため、造形力やセンス以外にも集中力や根気強さ、チームで一つのものを作り上げていくコミュニケーション能力などが求められるでしょう。
ゲームクリエーター
ゲームクリエーターとは、家庭用ゲーム機やスマートフォン、パソコンなどのゲームソフトやアプリを制作する職業です。jobtagの「ゲームクリエーター」によると、主に「企画」「グラフィック」「プログラミング」「サウンド」担当に分かれ、分業制で一つのゲームを作り上げていきます。
担当によって必要な能力は異なり、「企画」には発想力や創造力、「グラフィック」にはアイディアを絵として描き起こす描画力、「プログラミング」はコンピューター言語、「サウンド」は音楽技術など。また、世の中の流行や新しいものへの好奇心や探求心も重要でしょう。
製版オペレーター・DTPオペレーター
製版オペレーター・DTPオペレーターは、コンピューターを使用して印刷物のレイアウトやデザインを考える職業です。文字や画像の位置やデザイン、色の調整などを行い、雑誌やカタログ、ポスターなどの印刷物を作り上げていきます。
jobtagの「製版オペレーター、DTPオペレーター」によると、就業時に特別な資格や経験は必要ないものの、デザインやDTP、写真などに関する知識があると有利になることも。また、デザイナーと意見をすり合わせたり、印刷所との連携を行ったりする必要があるため、コミュニケーション能力やスケジュール管理能力も重要な要素といえます。
インダストリアルデザイナー
自動車や家電製品、情報機器といった製品のデザインを決めるのが、インダストリアルデザイナーです。ユーザーのニーズや好みといった情報を収集し、スケッチや3Dプリンターなどを活用してデザインを進めます。
jobtag「インダストリアルデザイナー」によると、就業にあたり必須の学歴や資格はないものの、大学・短大・専門学校などで、設計・デザインの専門知識を学んでから入職する傾向にあるでしょう。
インダストリアルデザイナーは、実現可能なデザインを提案しなくてはいけないため、生産する工場のキャパシティや能力、素材や構造についての知識が求められます。また、造形力だけでなく、多角的な視点でデザインを突き詰める論理的思考力や分析力なども重要です。
参照元
職業情報提供サイト(日本版O-NET)jobtag
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自分に合うものづくりの仕事を見つけるには、職種よりも自分の適性を見つめよう
ものづくりの仕事はさまざまな職種や働き方、就職先があり、とても幅広いものです。たとえば、同じ溶接の仕事でも工場のなかで決められた溶接を繰り返す職場もあれば、現場に出かけていき、さまざまな形のものを溶接する職場もあります。
そのため、自分に合ったものづくりの仕事を見つけるためには、職種にこだわるよりも先に普段の自分の生活を振り返ってみましょう。外仕事が好きか、身体を動かすのが好きか、ずっと座っていても苦にならないかなど、自分の適性をしっかりと見極めるのが大切です。自分にとって働きやすい環境を事前に把握できていれば、自分に合った仕事を見つけやすくなるでしょう。
製造系ものづくりの5つの仕事内容とは
ものづくりの仕事としてイメージしやすい製造系の仕事内容は、大きく5つに分けられるのが特徴です。それぞれの工程を知り、、働き方のイメージをするのにお役立てください。
1.加工
製品の原材料をカットしたり、引き伸ばしたりして部品の形にしていくのが加工作業です。まずは仕入れた材料を検品し、キズや歪みがないかを確認します。次に、機械を使って部品を加工したり、ラベルを印刷したりして次の工程に進むのが一般的な流れです。
2.部品の組み立て
設計図に沿って部品を組み立てる人を「組立工」といいます。多種多様なメーカーの下請工場では、自動車を組み立てることもあれば、精密機器のものづくりを担当する場合も。担当する製品によって工程が異なり、求められるスキルにも違いがあるでしょう。
3.検品
完成した製品に不良品がないかチェックするのが検品です。キズやへこみ、異形のほか、動作確認のため試験も行います。不良品を見逃してしまうとクレームやリコールになってしまう恐れもあるため、企業の信頼を担う大事な仕事です。
4.塗装
塗装は、製品に色をつけるだけでなく、乾燥や水濡れから保護するための工程でもあります。自動車や飛行機の場合はロボットが塗装を行うため、機械オペレーションが主な仕事となるでしょう。家具の場合は、人の手でオイル塗装やウレタン塗装を行います。
5.出荷
倉庫から製品をピッキングし、梱包して出荷します。大規模な倉庫ではピッキングに時間が掛かるため、効率的に作業を進める工夫が必要です。重い製品を扱う場合は、フォークリフトを使う場合もあります。
ものづくりの仕事に就く6つのメリット
ものづくりの仕事は専門的な技術を習得できるのはもちろん、人材として市場価値を高められるため、雇用が安定しやすいでしょう。ここでは、ものづくりの仕事に就く6つのメリットを紹介します。
ものづくりの仕事に就くメリット
- 手に職がつくためどこでも働ける
- 学歴・経歴不問の求人が多い
- 雇用が安定していて仕事がなくなる可能性が低い
- ニーズが高く社会貢献できる
- 仕事の成果が形として見えるため達成感を得やすい
- 国からの支援がある
1.手に職がつくためどこでも働ける
ものづくりの仕事は専門知識や高い技術が求められるので、「手に職がつく」のがメリットです。研修制度が充実していたり資格取得をサポートしていたりする企業も多く、努力を続けると徐々にスキルが身についていきます。高度な技術を習得すれば収入アップも目指せるうえ、転職や独立の道もひらけるでしょう。
また、手に職があるとブランクを経ても就職しやすく、定年後の再雇用にも有利に働くメリットがあります。
未経験から挑戦する場合も段階を踏んで成長できる
ものづくりの仕事は、段階を踏んでスキルを習得できる環境が整っている傾向にあることから、未経験から挑戦しやすいでしょう。たとえば、自動車組立の仕事の場合、いきなり難しい作業や管理者としての業務を任されることはありません。自動車に関する研修や先輩のもとについて仕事を覚えるOJT制度を活用しながら、少しずつ業務に慣れていけます。先輩や上司が仕事の習熟度や適性などを見極めたうえで新たな業網やポジションに挑戦できるため、無理なく成長できるでしょう。
2.学歴・経歴不問の求人が多い
ものづくりの仕事の求人では、学歴や経歴は問われない場合もあるようです。ものづくりの仕事は学歴よりも専門知識や技術が重視されるため、実力主義の世界といえます。また、後継者不足から学歴・経歴に関係なく応募できるよう、積極的に未経験者歓迎の求人募集を行っている企業もあるようです。
選ぶ職種によっては、大学や専門学校で知識を習得してから就業することもありますが、研修などの教育体制に力を入れている業界も多いため、経験を問わずチャレンジできるでしょう。
3.雇用が安定していて仕事がなくなる可能性が低い
ものづくりの仕事は社会的な需要から雇用が安定しており、職を失う可能性が低いこともメリットの一つ。建築や土木、製造業など人々の生活に密接に関わる仕事が多く、市場が安定しているのが特徴です。
また、近年発達しているAIは一定数の職種を代行できるといわれているものの、ものづくりの仕事がAIによってなくなる可能性は低いといわれています。AIは決まった動きを正確に行うのは得意である一方で、新しいアイディアを生み出すことや、職人技といわれるような細かい作業をするのは難しいからです。社会情勢や新たな技術の発展で仕事内容が変化することはあっても、仕事がなくなる可能性は低いといえるでしょう。
ものづくりをする仕事は需要が高い一方で人手不足が深刻
ものづくりの仕事は生活に欠かせない分野である一方、深刻な人手不足に悩まされている現状があります。厚生労働省の「一般職業紹介状況(令和6年12月分及び令和6年分)について / 参考統計表8-1」によると、2024年12月時点で職業全体の有効求人倍率は職業計で1.32倍でした。一方、「専門的・技術的職業従事者」は2.18倍、「生産工程従事者 」は1.81倍、「建設・採掘従事者」は6.26倍と、ものづくりの仕事は有効求人倍率が高めといえます。
有効求人倍率は求職者一人あたりの求人数を表わしているため、数値が高いほど人手不足の可能性があるでしょう。有効求人倍率の詳細は「有効求人倍率とは?簡単に解説!年度ごとの推移や職種別の値もご紹介」のコラムで解説しているので、あわせて参考にしてみてください。
参照元
厚生労働省
一般職業紹介状況(令和6年12月分及び令和6年分)について
4.ニーズが高く社会貢献できる
ものづくりの仕事では、高速道路や商業施設・インターネットや自動車など、生活に欠かせない建造物や製品に携わります。ときには、自分の関与した仕事が生活の質や社会の利便性を大きく高めることもあるでしょう。
「誰かの役に立ちたい」という思いが強い方にとっては、「自分の仕事が人々の生活を支えている」と実感できることからメリットの大きい職業と捉えられます。
5.仕事の成果が形として見えるため達成感を得やすい
ものづくりの仕事は、自分の作ったものが形として残りやすく、それに対する反応も得られやすいので、達成感を得られるでしょう。人々のポジティブな反応は、やりがいやスキルアップへの意欲にもつながります。「どのようなものを実現すれば消費者が喜ぶのか」「どのような改善が求められるのか」を日々考えながら作業に反映できれば、長期的な活躍をしやすくなるのも魅力です。
6.国からの支援がある
ものづくりの仕事は、国が助成金などで積極的に支援を行っています。たとえば、厚生労働省の「若年技能者人材育成支援等事業(ものづくりマイスター制度)」は、技術者をマイスターとして認定し、中小企業や学校などで若い技能者を育成しようという制度です。
中小企業庁の「ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金」では、事業者が取り組むサービスなどの設備投資を支援してくれます。補助金により、新製品の開発や試作品の制作、生産工程の改善に必要な予算が補填できるというものです。
このように、ものづくりの仕事は国の支援により、大事な産業として守られているのがメリットといえるでしょう。
参照元
厚生労働省
若年技能者人材育成支援等事業(ものづくりマイスター制度)
中小企業庁「ミラサポplus」
人気の補助金・給付金
ものづくりの仕事に就くデメリット
ものづくりの仕事は長期間に渡ってスキルを身につけることを前提としているため、どうしても下積み期間が長くなります。また、社会動向の影響を受けやすいのもデメリットになるでしょう。
ものづくりの仕事は、時に危険と隣り合わせの場合があります。そのため、安全のために職場の規則が厳しかったり、しっかりした教育が必要な場合もあるでしょう。また、国内だけでなく海外も含めた経済の影響を受けやすく、予想外の荒波に飲まれることもあります。
下積み期間が長い
ものづくりの仕事のデメリットには、「下積み期間の長さ」が挙げられるでしょう。
一人前として認められるには一定期間の経験を積む必要があります。職種によっては、何をもって「一人前」とするか明確な基準が設けられていません。ものづくりの仕事をしたいと思っても、スキルを身につける前に諦めてしまう人も多く、後継者が育ちにくいため人手不足の要因となっています。
とはいえ、長い下積み期間を経て習得できるスキルは一生使えるもの。自身の市場価値を高めることにもつながるため、将来的な安定が期待できるでしょう。
社会動向に経営状況を左右されやすい
ものづくりの仕事は、社会動向の影響を受けやすいのが特徴であり、企業の経営状況を左右することも。感染症の流行や災害などで工場が稼働できなくなったり、紛争の影響で部材の輸送ができなくなったりすると売上の減少につながります。自分や企業の努力では解決できない問題で経営状態が上下しやすい点は、デメリットといえるでしょう。
一方で景気が良くなると、急激に需要が伸びて大きく売上を伸ばすことも。ものづくりの仕事へ就職・転職を検討する際は、社会情勢や業界の動向にも注目することをおすすめします。
緊張感のあるなかで仕事を進める場面もある
ものづくりの仕事は成果物のクオリティが重要視されるため、緊張感のあるなかで作業を進める場面が生じやすいでしょう。職種によっては危険と隣り合わせの業務もあるため、自分のペースで仕事を進めるのが難しい場合もあります。
職種によって携わる業務の内容は異なるため、仕事選びの際は「自分が働きやすい環境であるか」を確認することが大事です。
ものづくりの仕事の待遇
雇用が安定している傾向があるものづくりの仕事は、職種によって収入や働き方に違いがある場合も。ここでは、ものづくりの仕事の待遇を分野による違いもあわせて解説します。
年収
以下は、政府統計の総合窓口e-Statの「令和5年賃金構造基本統計調査」より、ものづくりの仕事に当てはまる職種の収入を抜粋し、想定される年収を計算したものです。また、データから計算した全職種の平均値もあわせてご紹介します。
職業区分 | きまって支給する 現金給与額(A) | 年間賞与その他 特別給与額(B) | 想定される年収額 (A×12+B) |
---|---|---|---|
専門的・技術的職業従事者 | 39万1,000円 | 109万9,300円 | 579万1,300円 |
生産工程従事者 | 30万2,100円 | 74万5,700円 | 437万0,900円 |
建設・採掘従事者 | 34万0,900円 | 68万5,200円 | 477万6,000円 |
全職種平均 | 34万1,900円 | 84万5,500円 | 494万8,300円 |
参照:政府統計の総合窓口e-Stat「令和5年賃金構造基本統計調査 一般労働者 職種」
上記より、ものづくりの仕事の年収はおおむね450~600万円ほどであると推察できます。なかでも、専門的・技術的職業従事者は給与・ボーナスともに高めといえるでしょう。
ただし、上記は統計をもとに計算したものであり、すべてのものづくりの仕事に当てはまるとは限りません。就職先を探す際は、一つひとつの求人の給与額や残業代の扱い、ボーナスの支給頻度や何ヶ月分かといった情報を確認することが重要です。
働き方
政府統計の総合窓口e-Statの同調査「令和5年賃金構造基本統計調査」によると、職種ごとの労働時間は以下のようになっています。全職種の数値から算出した平均値とあわせてご確認ください。
職業区分 | 所定内実労働時間数 | 超過実労働時間数 |
---|---|---|
専門的・技術的職業従事者 | 165時間 | 10時間 |
生産工程従事者 | 166時間 | 16時間 |
建設・採掘従事者 | 169時間 | 14時間 |
全職種平均 | 166.8時間 | 12.4時間 |
参照:政府統計の総合窓口e-Stat「令和5年賃金構造基本統計調査 一般労働者 職種」
ものづくりの仕事の労働時間は、全職種の平均と比較しても大きな差がないようです。また、残業時間は「生産工程従事者」「建設・採掘従事者」で平均よりやや多いという結果でした。
ただし、昨今は働き方改革が進んでおり、労働時間や残業をはじめとする働き方を見直す動きが広まっています。厚生労働省の運営する「働き方改革特設サイト 中小企業の取り組み事例」では、製造業と建設業あわせて70事業所の事例を掲載。残業時間の削減や休暇制度の整備といった取り組みが紹介されています。
今後も多様な働き方が推進されていくと予測されるため、さらなる労働環境の改善が期待できるでしょう。
土日祝日が休みかどうかは職種によって異なる
ものづくりの仕事で土日祝日が休みになるかどうかは、職種や業界によって異なります。企業と取引を行う建設や製造といった仕事の場合、工場や現場は土日祝日が休みの傾向にあるでしょう。家族や友人と予定が合わせやすく、プライベートを大事にできるといえます。
一方で、すし職人やパティシエといった個人客相手に商売を行う仕事の場合、土日祝日も含めたシフト制が一般的です。子どもや家族との予定やイベントへの参加が難しい側面がある一方、「平日の空いている時間に出かけられる」「病院や役所の用事を済ませやすい」といったメリットがあります。
参照元
政府統計の総合窓口e-Stat
トップページ
厚生労働省
働き方改革特設サイト
スキルに合わせて働き方を変えるのも手
ものづくりの仕事にはさまざまな職種があり、仕事をしながらスキルや資格を身につけられるものがあるため、経験を積んでから働き方を変えるのも手です。
たとえば、製造ラインでのオペレーターや製品の組み立て担当者、検査作業員などは、実務経験を通じてスキルを磨けますよ。また、企業が提供する研修や資格取得支援制度を利用して、自身のスキルアップに努めることも可能です。
ハタラクティブキャリアアドバイザー後藤祐介からのアドバイス
ものづくりの仕事に役立つ講習や資格
ものづくりの仕事は無資格の方も挑戦できますが、専門的な知識があると担当業務の幅を広げられるでしょう。ここではものづくりの仕事に役立つ講習や資格を紹介します。
大きな資材を運んだり、高熱で加工したりと、ものづくりの現場では専門的かつ安全を守る知識が必要です。また、出来上がった製品の品質を保証するために資格が必要な場合があります。
業務に欠かせない技術や知識を持っている証として、ものづくりの仕事は資格が必要となる場面が一定数あるようです。そのため、資格取得支援制度を設けている企業が少なくありません。「手に職」を身につけて働きたい人には、魅力的な仕事といえるでしょう。
特別教育
厚生労働省の「労働安全衛生関係の免許・資格・技能講習・特別教育など」によると、特別教育とは、「危険・有害な業務に労働者を就かせるときに事業者が行わなければならない教育」のことです。
講習の内容は法令によって定められており、修了することで小型ボイラーの取り扱いや最大荷重1トン未満のフォークリフトの運転など、一定レベルの危険が伴う業務に携われるようになります。
技能講習
技能講習とは、特別教育よりもさらに危険度の高い業務に就く際に受ける必要がある講習のことです。厚生労働省が運営する「職場のあんぜんサイト 技能講習」によると、技能講習は都道府県労働局長に登録された機関が実施し、受講後は修了試験を受ける必要があります。
技能講習では、ガス溶接やフォークリフト、高所作業車などの技能について習得することが可能です。
国家資格
国家資格は、法律で指定された機関が実施する試験(国家試験)に合格、または国が認定した学校で要件を満たすことで取得が可能です。難易度が高い内容も含まれるものの、取得後はキャリアアップにつながる可能性があるでしょう。
以下に、ものづくりの仕事に役立つ国家資格の例をまとめました。
危険物取扱者
「危険物取扱者」は、ガソリンやアルコールといった、取り扱いに注意が必要な液体・個体・物質を業務で扱うために必要な国家資格です。甲種・乙種・丙種の3段階があり、最上段の甲種を取得すればすべての危険物を扱えます。
「危険物取扱者」の資格の特徴は「取りやすい国家資格とは?取得するメリットや選ぶときのポイントを解説」のコラムでも解説しているので、あわせてご覧ください。
フォークリフト運転技能士
フォークリフト運転技能士は、工場や倉庫で荷物の積み下ろしや運搬に使われる車両を運転するために必要な国家資格です。重い荷物をパレットに積んで運ぶ際に使用します。
フォークリフト運転技能士には2種類あり、「1トン以上」は技能講習、「1トン未満」は特別教育で取得可能です。ものづくりの仕事のなかでも、主に製造系の工場などに就職した際、この資格が必要になる可能性があります。
発破技士免許
発破技士免許とは、ダイナマイトを使って建物や岩石を崩す際に必須の国家資格です。場所の選定や火薬の量などを判断し、安全に発破を行うための専門知識を習得できます。
受験資格として6ヶ月以上の補助作業の経験、または発破実技講習の受講が必要です。建設系のものづくりの仕事で役立つ資格の一つといえます。
クレーン・デリック運転士免許
クレーン・デリック運転士免許は、荷物を持ち上げるクレーンやデリックといった機械の操縦に必要な免許です。つりあげ荷重が5トン以上のクレーンまたはデリックの場合は免許(国家資格)が必要ですが、1トン未満であれば特別教育を修了することで資格が得られます。
クレーンは工場や倉庫、建設現場などで使われるため、資格があれば就職先の選択肢が増やせるでしょう。
ウェブデザイン技能検定
ウェブデザインの資格として唯一の国家資格。1級・2級・3級があり、誰でも受験できるのは3級のみです。2級は2年以上、1級は7年以上の実務経験が必要となります。
いずれの試験も学科と実技があり、さらに1級ではペーパー実技試験もあるため難易度は高めです。
デザイン系の求人ではポートフォリオの提出を求められるケースが多いものの、未経験の場合は実績がありません。しかし、ウェブデザイン技能検定に合格すれば専門知識・スキルがあるとアピールでき、ポートフォリオの代わりになります。
クリエイティブ系のものづくりの仕事に興味がある方は、3級から挑戦してみるのも手です。
参照元
厚生労働省
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ものづくりの仕事に向いている人の特徴
ものづくりの仕事は、いずれの分野も忍耐強さやものを作ることに対する熱意が求められます。また、手先の器用さや想像力の豊かさも働くうえで役立つ強みといえるでしょう。
ものづくりの仕事に向いている人の特徴
- ものを作るのが好きな人
- コツコツと努力を積み重ねることが好きな人
- 想像力が豊かな人
- 細かい作業が得意な人
ものを作るのが好きな人
ものづくりの仕事には「制作が好き」「自分の手で作るのが楽しい」という情熱が欠かせません。
「ものを作るのが好き」という強い気持ちがあるからこそ、長い下積みやスキル習得までの道のりに耐えられるでしょう。「さらに良いものを作ろう」と技術を磨く原動力にもなり得ます。
コツコツと努力を積み重ねることが好きな人
ものづくりの仕事には、地道な作業がストレスにならず、「努力を積み重ねるのがスキルにつながる」と前向きに思える人が向いているでしょう。
ものづくりの仕事では、小さい部品の組み立てや製品の検査、細かいチェックなどコツコツと行う作業が多いためです。なかには同じ作業を繰り返す場合もあるため、「変化が少ない仕事も前向きに取り組める」といった姿勢が役立つでしょう。
想像力が豊かな人
想像力の豊かさも、ものづくりの仕事の適性といえます。ものづくりの現場では、新製品の開発や生産工程の改善といった想像力を必要とするクリエイティブな作業が多いからです。
ときには固定観念を取り払い、今までにない発想が求められる場合もあるでしょう。そのような仕事を面白いと思える人は、クリエイティブ系のものづくりに向いています。
細かい作業が得意な人
職人系や製造系のものづくりの仕事では、手先を使う細かい作業が必要です。ちょっとしたミスが大きな損失につながる場合もあるため、手先の器用さに自負のある人が向いているでしょう。
ただし、検査やライン生産など、器用でなくてもできる仕事はあります。仕事によっては几帳面さや正確性のほうが重視されることもあるので、不器用だからと諦めず自分に向いている職種を探してみましょう。
自分がどのような仕事に向いているか知りたい人は「自分の適性に合う仕事の探し方とは?」のコラムもあわせて参考にしてみてください。
ものづくりの仕事にはどのような人が向いていますか?
自分のアイデアが形になることが嬉しい人に向いているといえます
「技術を磨き、自分の手で目に見えるものを作りたい」「チームの一員として、自分のポジションで力を発揮したい」という方は、ものづくりの仕事に向いているでしょう。興味のある分野で「好きなものを作りたい」という思いがある方は、興味の深い企業や業界での挑戦を検討してみてください。
また、アイデアを具体化することに関心がある方にも、ものづくりは適している可能性があります。この世にあるすべての製品は、誰かの頭のなかにあるアイデアやイメージを形にしたものといえるでしょう。たとえば、誰もが知る著名なスマートフォンも、何気なく使っているデスクやチェアも、企画者や設計者が原型を考案し製造現場が形にしたものです。
手を動かしたい方も、頭を動かしたい方も、ものづくりの世界ではともに活躍しています。DIYや料理、掃除など日常において、創意工夫しながらアイデアを形にすることが好きであれば、ものづくりの仕事に向いている可能性があるでしょう。
ものづくりの仕事を未経験から目指すコツ
ものづくりの仕事に就くための選考対策としては、自分の強みや応募先の特徴を理解したうえで、志望度をアピールすることが重要です。ここでは、ものづくりの仕事を未経験から目指すコツを紹介するので、就職・転職を検討している方はぜひ参考にしてみてください。
ものづくりの仕事を未経験から目指すコツ
- 自分の強みや得意分野を把握する
- 業界の情報や業務内容を調べる
- 意欲や熱意を積極的に伝える
- 未経験歓迎の傾向にある職種を狙う
1.自分の強みや得意分野を把握する
ものづくりの仕事に興味のある方は、「自分の強みが活かせる業務であるか」を意識して求人探しをすることが大切です。適性を客観視せず、「なんとなくできそう」といった漠然としたイメージだけで仕事を決めてしまうと、就職後に「思っていた仕事と違った」「苦手な作業ばかりで辛い」と後悔する可能性があるでしょう。
自分の適性や強みに合った仕事を選べば、仕事を覚えるスピードが早かったり、成果が出やすかったりするため、自然とモチベーションアップにもつながります。「精密機器や細かい部品の扱いが得意」であれば自動車組立、「想像力が豊かで世の中に楽しいものを発信したい」ならゲームクリエーターなど、適性を軸に仕事を探してみましょう。
自分の強みや適性の見つけ方については、「自分の強みの見つけ方!面接時の例文やアピールできる書き方を紹介」のコラムを参考にしてみてください。
無理せず長く続けられる仕事かどうかに着目してみよう
仕事を選ぶときは、「定年まで長く続けられそうか」という点も考慮することが重要です。ものづくりの仕事は、基本的に一つの業務に長く携わります。下積み期間も長いため、「いろいろな仕事に挑戦したい」「一つのことを極めるのが苦手」という場合、長く続けられない恐れがあるでしょう。
「入社前の段階では適性が分からない」という場合は、紹介予定派遣やインターンの制度を活用したり、アルバイトから正社員登用を目指したりするのがおすすめです。働きながら適性を確認できるため、「失敗したくない」という方も安心して仕事を選べるでしょう。2.業界の情報や業務内容を調べる
自分に合ったものづくりの仕事に就くには、業界や企業の情報についてリサーチする必要があります。同じ業界でも、企業ごとに強みや特徴、社内の雰囲気などは異なるもの。企業理念や社風といった方向性が合わないと、ミスマッチを感じる原因になりかねません。
また、業界や企業について詳しく調べることで、企業の求める人物像が把握できたり、選考で意欲をアピールできたりといったメリットもあります。
ハタラクティブの「若者しごと白書2025 3-6. 就職先探しの手段・利用サービス(p.31)」によると、フリーター・正社員の方は情報収集の際に「求人サイトや就職・転職情報サイト」を最も多く利用しているようです。求人サイトや就職・転職情報サイトは幅広い求人情報を紹介しているため、業界や企業の情報を集める際も役立つでしょう。
業界研究の進め方は「業界研究のやり方は?就活に役立つノートの作り方とポイントを紹介」のコラムでも解説しています。気になる仕事を調べる際に参考にしてみてください。
参照元
ハタラクティブ
若者しごと白書2025
3.意欲や熱意を積極的に伝える
ものづくりの仕事を目指す就職・転職活動では、応募先に対する意欲や熱意を積極的に伝えることがポイントです。ものづくりの仕事には未経験から挑戦できるものも多いほか、人手不足が深刻なため、経歴よりも意欲や将来性を評価してもらいやすいでしょう。
熱意を伝えるために有効なのは、「なぜそのものづくりの仕事を目指したか」「なぜその就職先を選んだか」を具体的に伝えることです。漠然と「やってみたくて」と伝えるよりも、「地域の発展のために尽力する御社に魅力を感じた」というように述べましょう。
熱意が伝わる志望動機の伝え方については、「志望動機の作り方を解説!好印象な回答をするポイントとは」のコラムも参考にしてみてください。
4.未経験歓迎の傾向にある職種を狙う
就職活動を有利に進めるためにも、「未経験歓迎」「経歴不問」といった条件の求人を中心に応募しましょう。先述したように、ものづくりの仕事には未経験からはじめられるものも多い一方で、建築士やデザイナーなど就職活動で知識や技術を問われる職業もあります。求人情報を確認する際は、企業側が求める人材の条件に注目して、「自分の経歴やスキルでも就業可能か」を把握しておきましょう。
また、大工として家づくりや建築の知識・技術を身につけたり、デザイナーのアシスタントとして経験を積んだりして、将来的に目標を叶えるという手段もあります。キャリアプランを逆算し、未経験からスキルを積むための道筋を考えてみるのが大切です。
未経験からものづくりの仕事に就くための3つのポイント
未経験からものづくりの仕事を目指す場合は、以下のポイントを押さえて仕事探しをしてみてください。
【1】長期的な視点を大切に
ものづくりの仕事は専門的な知識や技術が求められるため、日々学び続ける必要があります。まずは、その仕事での「10年後」をイメージしてみてください。活躍している自分を想像し、着実に腕を磨いていく長期的な視点を持ちながらものづくりの仕事を探すことをおすすめします。
【2】ロールモデルを見つけよう
ものづくりで活躍している人物をモデルに、検討する方法もあります。確かな知見が求められるものづくりの現場では、長く活躍している社員も多いようです。ホームページに、先輩の働き方や日常の様子を紹介している企業もあります。自分が「将来こうなりたい」という理想の社員を見つけましょう。
【3】プロのアドバイスを力に
転職エージェントやキャリアコンサルタントなど、キャリアのプロフェッショナルのアドバイスも役立ちます。ものづくりの仕事は多種多少で、あなたがまだ知らない企業や仕事が数多くあることでしょう。プロに相談することで得られる情報や気づきが増え、ものづくりの世界で活躍できるチャンスが広がります。
ものづくりの仕事探しに就職・転職支援を活用しよう
ものづくりの仕事に就くのを目指す際に、「一人で就職・転職活動をどのように進めれば良いか分からない」といった不安がある場合は、就職・転職エージェントを利用してみるのがおすすめです。
就職・転職エージェントでは、求人探しはもちろん、選考対策や面接の日程調整の代行など、プロのキャリアアドバイザーがサポートしてくれます。エージェントの種類によって強みは異なりますが、「未経験者歓迎」の求人を豊富に扱っている就職・転職エージェントを選べば、効率的に自分に合った仕事を見つけられるでしょう。
「ものづくりの仕事に挑戦してみたい」「未経験の職種に転職したい」という方は、就職・転職エージェントのハタラクティブをご利用ください。ハタラクティブでは未経験から正社員の仕事に就きたい方に向けて就職・転職支援を行っているため、ポテンシャルや人柄を重視した企業の求人を多数取り扱っております。
専任のキャリアアドバイザーが丁寧なカウンセリングでお悩みやご希望を伺い、あなたの適性や強みに合った求人をご紹介。また、面接対策や応募書類の添削で選考通過率アップを目指せます。サービスはすべて無料のため、まずはお気軽にご相談ください。
ものづくりの仕事に関するQ&A
ここでは、ものづくりの仕事に関する疑問やお悩みにQ&A形式でお答えします。「面白い仕事が知りたい」「求人が見つからない」といったお悩みにも回答しているので、ぜひ参考にしてみてください。
変わったものづくりの仕事が知りたいです
発想力や想像力を活かせるデザイナーや建築士、CG制作の仕事などが変わった仕事として挙げられることがあります。また、家や道路、橋といった大きな建造物の建設に携われるとび職や建設・土木作業員なども、やりがいや楽しさのある仕事です。
ただし、人によって「変わった」と思う仕事は異なります。このコラムの「ものづくりの仕事の種類一覧」を参考に、自分にとって面白いと感じられる仕事を探してみてください。
自分に合いそうなものづくりの求人を探すコツは?
自己分析を行い仕事に求める条件を明確にすることで、自分に合う求人を探しやすくなります。ものづくりの仕事といっても業界・職種は多岐に渡るため、「仕事内容」「給料」「職場環境」といったさまざまな観点から、マッチする求人を見極めるのが大切です。
1人での求人探しに自信がない場合は、就職支援サービスを活用する方法もあります。若手を対象とした就職支援サービスは「20代の就職支援には何がある?サービスや制度を詳しく解説!」のコラムで紹介しているので、ご覧ください。
ものづくりに携わる仕事で高収入を目指す方法とは?
ものづくりに携わる仕事で高収入を目指すうえでは、企業の経営状況や業界の市場規模に注目して求人を選ぶことが大切です。ものづくりに携わる仕事は人々からの需要があるものの、社会の動きに経営が左右されやすいでしょう。業界の動向に敏感になり情報収集することで、高収入の仕事を見極めやすくなります。
高収入の仕事に就くための仕事選びの基準は、「転職で高収入は目指せる?おすすめの仕事選びの基準や実現させるコツを解説」のコラムで紹介しているのでご覧ください。
ものづくりに関わる仕事には資格が必要?
職種によっては、無資格の方も就職を目指すことが可能です。ただし、資格がなくても適性は重視されるため、コミュニケーション能力や対応力などのスキルをアピールしましょう。
資格がなくてもできる仕事を探したい方は「資格がなくてもできる仕事はある?おすすめの職種を12種ご紹介!」のコラムを参考にしてみてください。
ものづくりの仕事の求人が見つからない…
ものづくりの仕事に就きたくても求人が見つからないときは、就職・転職支援サービスへ相談するのがおすすめです。就職・転職支援サービスではキャリアアドバイザーが転職の悩みや希望条件を聞いたうえで、自分に合った求人を紹介してくれます。
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一人ひとりの経験、スキル、能力などの違いを理解した上でサポートすることを心がけています!
京都大学工学部建築学科を2010年の3月に卒業し、株式会社大林組に技術者として新卒で入社。
その後2012年よりレバレジーズ株式会社に入社。ハタラクティブのキャリアアドバイザー・リクルーティングアドバイザーを経て2019年より事業責任者を務める。