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就活浪人とは?留年との違いや就職への影響を解説!不利になるのは本当?
更新日
この記事のまとめ
- 就活浪人とは、就職先が決まらないまま卒業して就職活動を続ける人のこと
- 日本は新卒一括採用の傾向が強いため、就活浪人はネガティブな印象を持たれやすい
- 就活を経験しているため、基本の流れや改善点が分かるのが就活浪人のメリット
- 就活浪人から正社員を目指すなら、自己分析や企業研究を改めて行うことが大切
- 既卒向けの就職支援サービスを利用して、就職成功の可能性を高めるのがおすすめ
「『就活浪人』という言葉を聞いたことはあるけど詳しくは知らない」という方も少なくはないでしょう。就活浪人とは、新卒での就職が決まらないまま卒業することを指します。いわゆる「既卒」となるため、就活への影響が気になる方もいるでしょう。
このコラムでは、就職への影響や就職留年との違いを解説します。また、就活浪人の割合や就活を成功させるための対策も紹介しているので、ぜひ参考にしてみてください。
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就活浪人とは
就活浪人とは、新卒の就活時に就職が決まらず、学校卒業後も就職活動を続けている人のことをいいます。内定は出たものの辞退した人や、在学中に意図的に就活をしなかった人も、卒業後に就活を続けているなら「就活浪人」です。つまり、「既卒」と呼ばれる状態になります。
就活浪人が新卒と既卒のどちらとして扱われるかは、企業によって異なるのが現状です。以下で就活浪人の選考過程における立ち位置を解説しているので、参考にしてみてください。
就職浪人と就職留年の違い
就活浪人に類似した言葉に「就職留年」があります。就活浪人が学校を卒業しているのに対し、就職留年は学校を卒業せず、留年して就職活動を行う点が違いです。
就職留年を選ぶメリットは、どの企業の求人にも「新卒」として応募が可能となる点。しかし、留年した分、学費も掛かることから、どちらを選択すべきかは自身の状況を長期的に見て判断したほうがおすすめといえるでしょう。
「就活浪人」と「受験浪人」の認識の違い
「就活浪人」と「受験浪人」はどちらも同じ「浪人」ですが、評価の基準や対象が異なります。受験浪人は、テストの結果が評価され、合否は学校が判断するのが一般的です。一方、就活浪人の場合は、求職者の貢献度や将来性などを企業が判断します。
結果だけを求められる受験浪人に対して、就職浪人は貢献度や人間性、将来性などさまざまな項目を評価されやすいといえるでしょう。
就活浪人になるときは、受験浪人との認識の違いをしっかり理解して就職活動に臨むことが重要です。
就職活動での経済的負担
就活浪人と就職留年には、就活時の経済的負担にも違いがあるようです。学校を卒業している就活浪人は、1日の時間を就活だけでなくアルバイトにも充てられます。シフトによっては、就活に掛かるお金をアルバイトの賃金でまかなえるでしょう。
就職留年の場合は、在学中の学費が1年分多く掛かることになります。就活に掛かるお金に加えて、学費も用意しなければいけない点を負担に感じる人もいるでしょう。
就職活動の難易度
就活浪人の場合、就職留年に比べて就活の難易度が上がりやすいという違いもあります。就活浪人は学校を卒業しているため、学生向けの就職支援サービスやインターンシップを受けられない可能性があるからです。
既卒者の新卒枠での就職チャンスが広がっているとはいえ、新卒者である就職留年と比較すると選考で不利になりやすいという側面もあります。就活浪人になるうえで注意しておきたいポイントは、「選考で不利になる?就活浪人の7つのデメリット」で後述するので、参考にしてみてください。
就職活動に対する精神的余裕
就活浪人と就職留年では、就活に対する精神的余裕に違いが出ることもあるでしょう。就活浪人の場合、内定が得られないまま既卒の期間が長引くことに焦りを感じる可能性があります。
就職留年は「学校を卒業するまでは猶予がある」と余裕をもって就活に臨みやすいでしょう。とはいえ、志望する企業や業界に合わせた対策を計画的に行わないと、留年期間が長引く場合もあるので注意が必要です。
就活浪人と就職留年のどちらの進路に進むか迷う場合は、「就職留年とは?浪人との違いやメリット・デメリットを解説」のコラムもぜひチェックしてみてください。
就活浪人は新卒と既卒どちらに当てはまる?
就活浪人を新卒扱いにするか、既卒と考えるかは、企業によって判断が異なります。
2010年に「青少年雇用機会確保指針」が改定されたため、就活浪人しても3年以内なら新卒として応募できる企業も増えているようです。この指針は若年層の就業支援を目的とした政府からの協力要請で、すべての企業で実施されているわけではないものの、新卒枠での就職のチャンスが広がっているといえるでしょう。
参照元
厚生労働省
3年以内既卒者は新卒枠で応募受付を!!
就活浪人と第二新卒の違い
第二新卒とは、新卒入社からおおむね3年以内に転職をする人を指します。就活浪人は正社員経験がないのに対し、第二新卒は短期間であっても正社員として働いた経験があるのが両者の違いです。第二新卒は基本的なビジネスマナーを身につけていて教育コストが掛からず、年齢も若いことから積極採用する企業もあるといわれています。
第二新卒の就職活動については「第二新卒とは?いつまでが該当する?定義や求職活動を成功させるコツを解説!」のコラムで詳しくまとめているので、ご覧ください。
就活浪人になる理由
就活浪人になる主な理由には、「新卒として就職活動がうまくいかなかったから」「内定は得たものの納得がいかなかった」という内容が挙げられます。新卒の時期に就職活動をしておらず、自ら就活浪人を決意する人も。いずれにしても、就活浪人となった事実を受け止め、反省点があれば改善する姿勢が大切です。
就活浪人の割合
文部科学省が公表した「令和5年度学校基本調査」によると、2023年3月卒の学生のうち、就職・進学・臨時労働者などに該当しない人は8.2%存在していることが分かります。
卒業後の進路 | 割合 |
---|---|
進学者 | 12.5% |
就職 | 75.9% |
有期雇用労働 | 1% |
臨時労働 | 0.6% |
臨床研修医 | 1.7% |
上記以外 | 8.2% |
不詳・死亡 | 0.1% |
参照:文部科学省「令和5年度学校基本調査 大学(学部)卒業後の状況(p.6)」
就活浪人の割合に対し、大学を卒業して就職する人は75.9%、大学院などに進学する人は12.5%でした。大学卒業後の選択肢として就活浪人になる人は、比較的少なめといえます。
就活浪人後の選択肢
同調査によると、就活浪人を選択した人のうち2万1,023人が「就職に向けた準備」をしていることも分かります。
就活浪人後の選択肢 | 人数(男女計) |
---|---|
進学準備中 | 2,714人 |
就職準備中 | 2万1,023人 |
その他 | 2万4,905人 |
参照:文部科学省「令和5年度学校基本調査(e-stat)表番号 78」
以上から、新卒で就職が決まらなくても卒業後に就職活動を継続し、正社員を目指す人も一定数存在するといえるでしょう。
参照元
文部科学省
学校基本調査-令和5年度 結果の概要-
就活浪人が新卒枠で就職に成功する割合
厚生労働省の「労働経済動向調査((3) 既卒者の応募可否及び採用状況)」によると、2023年度卒に新卒採用を行った企業のうち、既卒を応募可能とした企業は72%でした。そのうち、「採用に至った」が40%、「採用に至らなかった」が60%です。
新卒に比べて厳しい側面はあるものの、既卒も新卒枠で採用されている実態が分かります。選考対策をしっかりと行えば、正社員就職に成功する可能性は十分にあるでしょう。
参照元
厚生労働省
労働経済動向調査(令和6年8月)の概況
選考で不利になる?就活浪人の7つのデメリット
就活浪人すると、企業から「なぜ新卒で就職しなかったのか」「新卒就職がうまくいかない理由があるのでは」とネガティブな印象を持たれやすくなります。また、新卒ではなくなるため大学の就活フォローが受けられなくなったり、新卒向けの求人に応募できなくなったりする可能性もあるでしょう。
ここでは、就活浪人のデメリットを紹介するので、進路の選択に迷っている人は参考にしてみてください。
1.企業にネガティブな印象を抱かれやすくなる
日本では新卒で入社するのが一般的なため、就活浪人したことに対して企業や採用担当者から「新卒就職できなかった理由があるのでは」とマイナスイメージを抱かれやすくなることもあるでしょう。
企業側は新入社員の早期離職を避けたいと考えているため、「就活浪人は働く意欲が低いのではないか」と懸念する可能性があります。就活の選考では、就活浪人を選択した理由を明確にし、意欲や熱意をアピールして企業側の不安を払拭することが重要です。
就活浪人が効率的に就職活動を進めるときのコツは、「就活浪人したら選考対策をしっかり行おう」と「就活浪人から正社員選考を受けるときの6つのポイント」の項で解説します。
2.既卒扱いになり受けられる企業が減る場合もある
就活浪人は既卒扱いになるため、新卒を採用対象とした企業に応募できなくなる場合があるのがデメリットです。
企業の採用枠には「新卒」「第二新卒」「既卒」などがあり、企業によっては既卒(就活浪人)が申し込める枠を「中途採用」とする場合も。中途採用枠に応募すると、スキルや経験が豊富な就職・転職経験者がライバルとなるので、就活に苦戦しやすくなるのもデメリットといえます。
3.大学のサポートを受けられない
就活浪人は、大学の就活サポートを受けられないというデメリットもあります。
新卒時は大学のサポートを受けながら就活を進められ、同級生の就活仲間もいる状態です。しかし、大学のキャリアセンターは在学生を対象としているため、学校を卒業した就職浪人だと利用ができなくなります。
相談先が減ることで、孤独感や不安・焦りを一人で抱え込みやすくなる可能性もあるでしょう。
しかし、大学によっては卒業後もサポートを受けられるところもあるので、自身の大学のキャリアセンターに確認してみるのがおすすめです。
4.精神的な焦りを感じる場合がある
新卒で就職した周囲と就活浪人した自分を比べてしまい、精神的に焦りが出てしまうこともデメリットの一つです。自分が納得したうえで就活浪人という選択をしたとしても、普通に就職している新卒を見て「やっぱり就活浪人するべきではなかったかも…」と不安を感じたり、弱気になってしまう可能性があります。
5.インターンシップに参加しにくくなる
就活浪人になると、学生のようにインターンシップに参加したくても参加できない場合があります。インターンシップは基本的に新卒向けに行うもので、就活浪人を対象にしていない企業もあるためです。
ただし、設立して間もない会社やベンチャー企業などは、新卒・既卒にかかわらず積極的にインターンシップを受け入れる傾向があります。興味がある方は、「既卒者も応募可」としているインターンシップを探してみましょう。詳しくは、「フリーターがインターンに参加するのはあり?参加のメリットとデメリット」のコラムをご一読ください。
6.大手企業や第一企業の企業に受かりにくくなる
大手企業や第一志望の企業に受かりにくくなるのも、就活浪人のデメリットといえるでしょう。たとえば、新卒のときに受けた第一志望の企業を就活浪人としてもう一度受けた場合、それなりのスキルや資格を取得していない限り、新卒時と比較すると選考に通りにくい傾向にあるようです。
また、大手企業を受ける場合、新卒者や経験豊富な中途採用者がライバルになります。ほかの応募者と比較して有利になるような条件や面接官を納得させられるような志望理由がないと、内定をもらうのが難しくなる場合もあるでしょう。
大手企業への就職は難関資格が必要になる場合も
大手企業のなかには、就職するために難関資格が必要になる場合もあります。そのため、資格を持っていないと採用試験を受けられない可能性も。就活浪人になって大手企業を受けようと思っている人は、難関資格の取得が必要か不要かを事前に確認しておくことをおすすめします。
もし、難関資格の取得が必要であれば、就活浪人を行っている間に計画を立てて資格を取得するようにしましょう。
7.就活浪人中の過ごし方を聞かれる可能性がある
就活浪人の場合、選考過程で「就活浪人の期間に何をしていたか」を聞かれる可能性があります。企業側は、就活浪人中の過ごし方を知ったうえで、「就職意欲があるか」「長期間勤務できるか」といった点を確認したいと考えているからです。
企業側に納得してもらうためには、就活浪人になった正当な理由と反省、今後は就職して正社員として働きたいという意欲を述べる必要があります。新卒時にはされない質問の対策をしなければならない点は、就活浪人するデメリットといえるでしょう。
就活浪人として過ごす際の5つのメリット
就活浪人として過ごす歳のメリット
- これまでの経験や反省を活かして効率良く就職活動ができる
- 就職活動の準備に使える時間が増える
- 新しく興味をひかれる企業に出会える可能性もある
- 自分のやりたいことの見直しができる
- 社会人になった友人からアドバイスをもらえる
1.これまでの経験や反省を活かして効率良く就職活動ができる
就活浪人の強みは、一度は就職活動を経験している点です。そのため、新卒時の就活を振り返り、結果を出せなかった原因を実体験をもとに追求・分析できます。
自己分析・業界研究・企業研究・面接対策も経験しており、就活の流れも分かっていることから、計画的に準備できるのもメリットといえるでしょう。
精神的な強さや余裕を持てることも
就活浪人の場合は、現状を前向きに捉えることで、精神的な強さや余裕につながる可能性があります。「一度経験しているので就活準備の手順が分かる」「前回うまくいかなかった点を次は改善しよう」というように、就活浪人としての立場を活かして就活に臨みましょう。就活に前向きに取り組む方法は「「就活が怖い・動けない」のは就活恐怖症?不安を感じる理由や対処法を紹介」で解説しているので、参考にしてみてください。
ハタラクティブアドバイザー後藤祐介からのアドバイス
2.就職活動の準備に使える時間が増える
就活浪人はすでに学校を卒業しているため、就職活動に使える時間が増えます。新卒者や転職者に比べて、就活に専念できる点がメリットです。
ただし、時間にゆとりがある分、集中力やモチベーションを維持できない恐れもあります。就活が長引かないように、期限を決めて計画的に進めるのが就職成功のポイントです。
3.新しく興味をひかれる企業に出会える可能性もある
新しく興味をひかれる企業に出会える可能性があるのも就活浪人のメリットです。新卒時よりも時間の融通がききやすいため、職種や業界のリサーチにもじっくりと時間を割けるでしょう。
就活浪人として改めて業界・企業研究をすることで、新卒時には知らなかった仕事に出会える可能性もあります。
4.自分のやりたいことの見直しができる
就活浪人となり自己分析を丁寧に行うことで、もう一度自分のやりたいことを見直せます。「目指すべき業界・企業は間違いなかったか」「自分のやりたいことは何なのか」を明確にすることは、就職のミスマッチを防ぐうえでも重要です。改めて自分のキャリアプランを深堀りして、就職成功を目指しましょう。
5.社会人になった友人からアドバイスをもらえる
すでに社会人として活躍している友人から、就活や就職先についての話を聞けるのも、就活浪人のメリットです。「就活ではどのようなことに気をつけていたか」「実際の業務はイメージどおりか」「働いてみて何を感じるか」などを聞くことで、自身の就活に活用できるでしょう。
就活浪人になる以外の進路
「就職先が決まらなかったら就活浪人になるしかないのかな…」とお悩みの方もいるでしょう。ここでは、学校や大学卒業後に選択できる進路についてご紹介します。就職や就活浪人以外の進路に進みたい方は、参考にしてみてください。
大学院に行く
進学して大学院に行くのも就活浪人以外の進路の一つです。進学することで専門分野を極め、研究職をはじめとする高度な知識が必要な職業に進める可能性が生まれます。
ただし、進学することで学費が掛かったり周囲よりもキャリア形成が遅れたりといったデメリットもあるため、進学するかは勢いで決めずにしっかり考えましょう。
1年間就職留年する
大学院への進学ではなく、大学で1年間就職留年するのも選択肢の一つです。「就活浪人と就職留年の違い」で解説したように、あえて留年することで翌年も新卒枠での応募が可能になります。1年の間で将来やりたいことを再確認し、就活にじっくり取り組めるでしょう。
ただし、大学院進学と同様に留年すればその分学費の負担が増えるため、留年しても経済的な余裕があるのか検討が必要です。
インターンシップやOB・OG訪問に参加するのも効果的
就職留年中に、新卒向けのインターンシップやOB・OG訪問に参加するのも効果的です。志望企業で実際に働いている社員とかかわることで、社内の雰囲気や業務内容に対する理解が深まるでしょう。対象者を新卒のみに絞っている企業もあるため、条件に該当するうちに参加しておくことをおすすめします。
留学する
就職や就活浪人以外の進路として、留学も挙げられます。留学で語学力を磨けば、外国で就活をして内定をもらえたり、帰国後に語学力を活かせる企業に就職できたりするチャンスもあるでしょう。
留学するメリットは「卒業後に留学した場合は新卒扱いになる?就活への影響やデメリットを解説!」で紹介しているので、ぜひご一読ください。
就活浪人したら選考対策をしっかり行おう
自己分析・企業研究を徹底したり、今一度就活の軸を考えたりと選考対策をしっかり行うことで、就活浪人からの脱出は可能です。以下を参考に、丁寧に取り組んでみましょう。
自己分析・企業研究をやり直す
新卒時の就活で自己分析や企業研究を行ったとしても、就活浪人となった際は改めてやり直しましょう。新卒時に就職がうまくいかなかった理由には、「自己分析・企業研究が不十分だった」という可能性もあるからです。
また、一度就活を経験したことで、仕事に対する考え方や企業に求める条件が変化する場合もあるでしょう。改めて自分を見つめ直し、自分のやりたいことや価値観を明確にしてみてください。
自己分析や企業研究のやり方は「自己分析のやり方が知りたい!簡単にできる方法や就活に活かせるコツを紹介」「企業研究は転職でも必ず行おう!情報の集め方と活用のポイント」のコラムで詳しく解説しています。
就職活動の軸を改めて考える
就職活動の軸を改めて考えるのも、就活浪人として欠かせない選考対策といえます。「就活の軸」とは、働くにあたって譲れない条件や重視するポイントのことです。
「就活の軸とは?大切な理由と答え方の例文を紹介」でも解説しているように、就活の軸を決めることで自分に合った企業を見つけやすくなったり、志望動機に深みや説得力が出たりします。就活の軸も新卒時とは変わっている可能性が高いので、改めて考えてみましょう。
書類・面接対策を改める
新卒時の書類・面接対策の方法が適切だったかも振り返ってみましょう。
新卒時の就活がうまくいかなかった理由として、「書類・面接対策ができていなかった」という理由も考えられます。新卒時に使用した書類が残っていれば見直し、「誤字脱字がないか」「読みやすい字・文章になっているか」「応募企業に合った内容か」を確認しましょう。
新卒と同じ対策をしても、就職活動を成功させるのは難しいといえます。就活浪人という立場を理解し、企業がどのような点を重視するかを理解したうえで対策を行うことが重要です。面接対策については、「既卒就活の成功ポイント!プロによる面接対策のコツや実際の体験談をご紹介」のコラムをご活用ください。
面接でよくある質問の対策をする
「就活浪人した理由」や「就活浪人期間の過ごし方」など、面接で聞かれる可能性が高い質問への返答は事前に考えておきましょう。以下で、それぞれの例文を紹介します。
「就活浪人をした理由」を質問されたときの例文
「新卒時は視野が狭く、大手企業ばかりに応募して最終的に内定を得られませんでした。自分のスキルや適性と、企業が求める人材とのミスマッチが原因だったと反省しています。今回就活をするにあたって、自己分析を再度行い、改めて自分を見つめ直しました。●●の強みを活かして御社の△△に貢献したいと考え志望した次第です」
面接で大事なのは、就活浪人になった理由を正直に話しつつ、反省を示して就職に前向きな姿勢をアピールすること。就活浪人の経験で得たことやエピソード、今後の展望を伝えましょう。
「就活浪人期間の過ごし方」を聞かれたときの例文
「就活浪人の期間中は、就活と並行して資格取得のための勉強を行いました。学生時代は文系だったものの、IT企業で働きたいという思いが強かったため、ITパスポート試験とマイクロソフトオフィススペシャリストの資格を取得しました」
学生時代のエピソードだけでなく、就活浪人の期間をどのように過ごしたかもまとめましょう。たとえば、資格の勉強をしていた場合は取得を目指してどのように頑張ったか、アルバイトでどのようなことを達成したかなど、就活浪人期間の過ごし方を具体的に説明できるようにしておくのがおすすめです。
就活浪人の面接で聞かれやすいことは、「既卒の面接でよく聞かれる15の質問と回答例!就職成功のポイントもご紹介」で触れているので、参考にしてみてください。
就活浪人から正社員選考を受けるときの6つのポイント
ここでは、就活浪人から正社員選考を受けるときの6つのポイントをご紹介します。
正社員就職を成功させるカギは、就活浪人期間を有効に過ごすことです。うまくいかなかった新卒時の就活を振り返り、自分に足りないスキルや経験を身につけるのも効果的でしょう。
就活浪人から正社員選考を受けるときのポイント
- スキルや資格取得など就職に向けた強みを身につける
- 新卒のときよりも応募先の視野を広げる
- 公務員試験も選択肢に入れてみる
- パート・アルバイトなどで業界経験を積んでみる
- 周囲の人にも頼りながら就職活動を進める
- 既卒専門の就職支援サービスを利用する
1.スキルや資格取得など就職に向けた強みを身につける
正社員就職を成功させるなら、就活浪人の期間を使って資格取得やスキルアップを目指すのがおすすめです。グローバルに事業を展開している企業に挑戦するなら英語力、エンジニアを目指すのならプログラミングスキルというように、就職したい分野に合わせてスキルを磨きましょう。専門性・希少性の高い資格は、就活で有利に働いたり、就職後に資格手当がついたりするのもメリットです。
また、新卒時の就活で自分に足りないと感じたスキルや経験を身につけるのも効果的。面接でうまく話せなかった人は、プレゼン能力やコミュニケーション能力を上げるため、セミナーなどを受けてみるのも手です。
2.新卒のときよりも応募先の視野を広げる
就活浪人の場合、新卒の就活時から視野を広げてほかの業界を研究することも検討しましょう。志望業界だけにとらわれるのは、就活成功において必ずしも得策といえません。改めてほかの業界を研究することで、大学在学中には気づかなかった業界に魅力を感じることもあります。
また、大手の企業や有名企業だけにこだわらず、中小企業に目を向けることも大切です。優良企業は大手だけでなく中小企業のなかにもあるので、視野を広げて探してみましょう。「優良中小企業とは?就職・転職するメリットとホワイト企業の探し方を解説」のコラムでは、優良中小企業を見分けるポイントを紹介していますので、こちらもぜひご覧ください。
3.公務員試験も選択肢に入れてみる
公務員試験は、就活浪人をしている方も受験可能です。「社会の役に立ちたい」「地元を発展させたい」といった希望がある人は、公務員を目指すのもおすすめといえます。
公務員試験を受けるときも、就活浪人を選択した理由を明確にしておくことは必須です。公務員の面接では、「なぜ公務員になりたいのか」「公務員として何を実現したいのか」といった点が重視される傾向にあります。「ただ何となく」「ほかに就職先がなかった」といった曖昧な志望動機では、試験の通過が難しいでしょう。
また、公務員は倍率が高く、公務員試験に向けた勉強も必要です。「既卒だと公務員就職は厳しい?試験の概要や職歴なしで合格するコツを解説!」のコラムで、公務員試験の合格率や試験の種類をまとめているので、参考にしてみてください。
4.パート・アルバイトなどで業界経験を積んでみる
パートやアルバイトなどで業界経験を積むのも、就活浪人としての生活で有意義な過ごし方です。
興味のある職種や業界で実際に働いてみれば、「華やかだと思っていた仕事が体力勝負だった」「経験が必要と思っていたけど未経験から挑戦できた」と、これまでのイメージと異なる点に気づけるでしょう。一度実務を経験すれば、本当に自分が理想としている業界・仕事なのかを確認することが可能です。
5.周囲の人にも頼りながら就職活動を進める
就活浪人の方は、周囲の人に頼りながら就職活動を進めるのも効果的です。家族や友人に自己分析を手伝ってもらったり、面接の練習相手になってもらったりすると、効率的な就職活動につなげられるでしょう。
第三者から客観的な視点でチェックしてもらうことで、自分では見落としていた強みや弱み、適性などに気づける可能性があります。
6.既卒専門の就職支援サービスを利用する
就活浪人から正社員就職を目指す方は、既卒専門の就職支援サービスを利用するのもおすすめです。既卒専門の就職支援サービスでは、中途採用枠での就職を目指す人に有益な情報や効率的な就活のやり方をレクチャーしています。
就活浪人をターゲットとした求人も幅広く取り扱っており、有利に就活を進めることが可能です。就職サイトを活用して1人で就活するより、就職支援サービスを利用して、適切なサポートを受けたほうが効率的に就活を行えるでしょう。
ハローワーク
ハローワークは、国が運営している公的な就職支援機関です。失業中の人だけでなく、就活浪人となった人も利用できます。ハローワークでは求人紹介のほか、書類添削や模擬面接も行っており、個別に就職相談をするのも可能です。
中小企業や地域密着型の企業を志望する人は、ハローワークで紹介している求人情報もチェックしてみましょう。
参照元
厚生労働省
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就活浪人への疑問に関するFAQ
ここでは、就活浪人になることへの不安や疑問をQ&A方式で解消します。
就活浪人になった理由はどう説明する?
就活浪人となった理由は正直に、かつ前向きに説明しましょう。「自己分析が足りなかった」「大企業にこだわってしまった」というように、本音を伝えても問題ありません。
面接では、就活浪人になった経験を活かして、前向きに就職活動に取り組めている点をアピールしましょう。「既卒の就活は強みをアピールすることがカギ!履歴書の自己PR例文も紹介」のコラムで、既卒になった理由のポジティブな答え方を紹介していますので、参考にしてみてください。
就活浪人を許されるのはいつまで?
就活浪人に明確な期限はありません。しかし、就活浪人として年齢を重ねるほど正社員就職のハードルは上がる傾向があるため、できるだけ長引かせないようにするのが得策です。
就活浪人は、既卒に該当します。既卒者の就職難易度や内定獲得のためのコツなどは「既卒とは?いつまでを指す?第二新卒との違いや就活成功のコツを解説」で解説しているので、チェックしてみてください。
就活浪人は企業にどう見られている?
就活浪人は、新卒で就職をしていないため「何か問題があるのでは?」とマイナスなイメージを抱かれやすいのが現状です。しかし、就活浪人になった理由や就職への意欲や熱意を伝えることで、面接官の懸念点を払拭できる可能性もあります。
面接官に好印象を与えるためにも、「就活浪人したら選考対策をしっかり行おう」で解説しているように、自己分析や企業研修をしっかり行い、仕事に対する熱意をアピールしましょう。
既卒も公務員に応募できる?
公務員は、既卒も応募が可能です。公務員試験は、学歴や経歴に関係なく受験できるため、公務員に挑戦するのも選択肢の一つといえます。
ただし、計画的に試験勉強を行うことや、公務員を志望する明確な理由が必要である点に注意しましょう。「公務員に転職したい!民間との違いや成功のポイントを解説」のコラムで、公務員に向いている人の特徴を紹介しているので、自分に適性があるか確認してみてください。
就職活動がきつい…うまくいかないときはどうするのが正解?
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一人ひとりの経験、スキル、能力などの違いを理解した上でサポートすることを心がけています!
京都大学工学部建築学科を2010年の3月に卒業し、株式会社大林組に技術者として新卒で入社。
その後2012年よりレバレジーズ株式会社に入社。ハタラクティブのキャリアアドバイザー・リクルーティングアドバイザーを経て2019年より事業責任者を務める。