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フリーターとは?一人暮らしは実現できる?正社員就職のポイントも解説
更新日
この記事のまとめ
- フリーターの一人暮らしは可能だが、生活を切り詰める必要がある
- フリーターのリスクは「雇用が不安定」「収入が少ない」などが挙げられる
- 場合によってフリーターは、自分で確定申告をして税金を納める必要がある
- フリーターから正社員就職すれば、スキルが身についたり福利厚生が充実したりする
- フリーターから正社員を目指す際は、就職支援サービスの活用がおすすめ
将来を見据えた際にフリーターのままでいることに不安を感じる人もいるでしょう。フリーターとして年齢を重ねると、雇用面や金銭面でのリスクが考えられます。フリーターを続けることに不安を感じている方は、早めに正社員を目指すのがおすすめです。
このコラムでは、フリーターを続けることのデメリットや正社員になるメリット、就職する方法などを紹介します。フリーターの現状を変えたいと思う方は、ぜひご一読ください。
フリーターとは
フリーターとは、「フリーアルバイター」の略称で、定職に就かずにアルバイトやパート、派遣社員、契約社員などで生計を立てる若者を総称する言葉です。また、「働く意思のある無職の人」もフリーターに含まれることがあるようです。
厚生労働省の「令和5年版労働経済の分析(77p)」によると、「フリーターは正社員以外の雇用形態で働く若者(15歳〜34歳)」と定義されています。これにより、35歳以上のフリーターを「高齢フリーター」と呼ぶこともあるようです。
フリーターの分類
独立行政法人労働政策研究・研修機構の「大都市の若者の就業行動と意識の変容(111p)」によると、フリーターは夢追求型・モラトリアム型・やむを得ず型・ステップアップ型に分類されています。仕事以外にやりたいことがあるため、現在はアルバイトやパートで生計を立てている人や、家庭の事情でやむなくフリーターになった人もいるようです。
フリーターとニートの違い
フリーターとニートの大きな違いは「仕事と収入の有無」です。
厚生労働省の「ニートの状態にある若年者の実態及び支援策に関する調査研究報告書(63p)」によると、「ニートとは15~34歳の非労働力(仕事をしていない、また失業者として求職活動をしていない者)のうち、主に通学でも、主に家事でもない独身者」と定義されています。フリーターはパートやアルバイトといった非正規雇用として収入を得ているのに対し、ニートは無職で給料のない状態にあるのが違いといえるでしょう。
「フリーターとニートの違いについて」のコラムでも、フリーターとニートの違いについて詳しく説明しています。
参照元
厚生労働省
「令和5年版労働経済の分析」
独立行政法人労働政策研究・研修機構
「労働政策研究報告書」大都市の若者の就業行動と意識の変容
厚生労働省
ニートの状態にある若年者の実態及び支援策に関する調査研究報告書
フリーターの人口推移
総務省統計局が発表した「労働力調査(詳細集計)2023年(令和5年)平均結果の概要」によると、日本には約134万人のフリーターがいます。
引用:総務省統計局「労働力調査(詳細集計)2023年(令和5年)平均結果の概要(若年層の「パート・アルバイト及びその希望者」数の推移)」
フリーターの人口は、2013年の182万人をピークに、2014年以降から減少に転じています。上記のデータをもとに算出すると、フリーターの人口は2014年から2023年にかけて約44万人減少していることが分かりました。
近年フリーターが減っている背景には、労働人口の減少によって企業の人手不足が顕著となり、正社員の採用のハードルが下がったことが挙げられるでしょう。
また、同調査のデータをもとに、年齢階級別のフリーターの割合を以下にまとめました。
※男女計(万人)
年 | 15~24歳 | 25~34歳 |
---|---|---|
2015 | 70 | 96 |
2016 | 63 | 91 |
2017 | 64 | 88 |
2018 | 61 | 83 |
2019 | 59 | 80 |
2020 | 59 | 78 |
2021 | 59 | 79 |
2022 | 56 | 76 |
2023 | 54 | 80 |
引用:総務省統計局「労働力調査(詳細集計)2023年(令和5年)平均結果の概要」
15〜24歳のフリーター人口は2015年で70万人であるのに対し、2023年では54万人まで減少。また、25〜34歳のフリーター人口は2015年に96万人だったものの、2023年には80万人まで減っています。フリーター全体の人口に対し、25〜34歳が占める割合は15〜24歳よりも高く、フリーターの高齢化が進んでいることが分かるでしょう。
フリーターの人口に関する情報は「フリーターの割合は全人口でどれくらい?正社員になるためのコツも紹介」をチェックしてみてください。具体的なデータに基づいて解説しています。
参照元
総務省統計局
労働力調査(詳細集計)2023年(令和5年)平均結果の概要
フリーターでいるメリット
フリーターは自由度が高く、正社員と比べて仕事の責任感が少ないため、負担なく働けるでしょう。ここでは、フリーターでいるメリットを解説します。
働き方の自由度が高い
フリーターは正社員に比べて自由度が高く、柔軟に働けます。
たとえば、アルバイトやパートはシフト制が多く、勤務日数や時間などは就業規定に合わせて自分で決められる場合がほとんどです。月収を上げたい場合はシフトに多く入ったり、忙しいときは減らしたりして調整できるのもフリーターの魅力でしょう。従業員数や仕事の状況によっては、シフトの増減や急な休みなど融通が利くこともあるようです。
また、副業の制限がなく、アルバイトやパートの掛け持ちもできます。空いている時間をうまく使うことで効率的に収入が増やせるのは、フリーターのままでいるメリットの一つです。
仕事に対する責任が重くない
フリーターは任される業務が限られていることから、大きなプレッシャーを感じることなく働けます。職種にもよりますが、スキルや経験がなくてもできる業務を任されることが多いでしょう。最終的な決定や責任は正社員が担うことになるため、負担が少ない状態で働けます。
ただし、企業の経営や損失に関わるミスをしてしまった場合はアルバイトも解雇される可能性があります。勤務形態に関わらず、誠意をもって仕事に取り組むことが大切です。
「フリーターは楽な働き方ができる?負担が軽いと言われる理由や問題点を解説」のコラムでもフリーターのメリットを紹介しているので、ぜひ参考にしてください。
フリーターのまま年齢を重ねる7つのデメリット
フリーターのまま年齢を重ねると、さまざまなデメリットが生じます。「フリーターの末路が心配」と考えている人はご一読ください。
フリーターのまま年齢を重ねるデメリット
1.30歳を超えると就職が難しくなる
採用市場では若い人材を募集する傾向にあるため、年齢が上がると正社員就職が難しくなります。求人に年齢制限の記載がなくても、実際には若い人材が優先的に採用されていることもあるようです。
厚生労働省の「平成30年若年者雇用実態調査の概要」によると、過去3年間に「フリーターを正社員採用する予定があった」と回答した事業所は全体の49.9%でした。そのなかで、実際にフリーターを採用した事業所は18.5%、そのうち15~34歳のみを採用した事業所は10.0%です。35歳以上になると6.4%になることから、フリーターの採用率は年齢が若いほど有利であることが分かります。
2.体力が衰え思うように働けない
フリーターのままで年齢を重ねると、体力の低下から自分が思うように働けなくなる可能性があります。たとえば、「以前より働ける時間が少なくなってアルバイトの収入が減った」「長年の肉体労働で腰を痛め、それまでの仕事を辞めざるを得なくなった」といったリスクが発生することも。
20代のうちはアルバイトやパートの掛け持ち、長時間のシフトで十分な収入を得られたとしても、年齢を重ねたときに同じ働き方ができるとは限りません。30代以降は20代と違い、体力の衰えや疲労の蓄積が起こることを理解しておきましょう。
3.専門的なスキルが身につかない
フリーターとして働くことで専門的なスキルを身につけられないと、就職・転職がうまくいかない場合もあるでしょう。アルバイトやパートに任される業務範囲は決まっており、長期に渡って働いてもスキルの向上に限界があります。
一方で、正社員は責任の重い仕事を任されるため成長スピードが早く、各分野の専門的なスキルや経験を身につけることが可能です。
4.同世代との年収の格差が広がる
厚生労働省が発表した「令和5年賃金構造基本統計調査」によると、30代後半以降の平均賃金は以下のとおりです。
年齢(男女計) | 正社員・正職員 | 正社員・正職員以外 |
---|---|---|
35~39歳 | 32万7,000円 | 22万500円 |
40~44歳 | 35万4,600円 | 22万600円 |
45~49歳 | 37万4,500円 | 21万7,700円 |
50~54歳 | 39万4,300円 | 22万2,200円 |
引用:厚生労働省「令和5年賃金構造基本統計調査 (6)雇用形態別にみた賃金」
正社員の平均賃金は30代後半で30万円を超え、40代後半で約37万円、50代で約39万円と上昇しています。それに対し、非正規雇用者の平均賃金は30歳を迎えても20万円程度に留まり、40代・50代と年齢を経ても金額が上がっていません。
アルバイトでは働いただけの稼ぎを得られるため、20代前半までは正社員よりもフリーターの収入が多い場合もあります。しかし、正社員には年齢や成果に応じた昇給があるため、30代を迎えるころには男女ともにフリーターとの収入差が開いていくでしょう。
賃金の違いが気になる場合は就職を目指そう
国税庁が発表した「令 和 4 年 分民間給与実態統計調査」によると、正社員の年間給与の全体平均は523万円、フリーターを含めた非正規雇用者の平均は201万円です。単純計算で、年間300万円以上の差が開いています。
同世代の正社員との賃金格差を広げないためにも、少しでも早く就職活動に取り組むことが重要です。
5.年金の受給額が少なくなる
国民年金のみ加入するフリーターの場合、正社員と比較して年金の受給額が少なくなるでしょう。日本の年金には、「国民年金」と「厚生年金」の2種類があります。
国民年金は国民全員の加入が義務付けられるもので、厚生年金は会社員が加入するものです。
厚生年金に加入している人は、支給開始年齢になると国民年金と厚生年金の両方から年金が受け取れます。国民年金のみに加入している場合に比べて、受給額が増える計算です。
厚生労働省が発表した「令和4年度厚生年金保険・国民年金事業の概況(8p・21p)」によると、厚生年金を受給している人の平均年金月額は14万4,982円でした。
一方、国民年金を受給している人の平均年金月額は、5万6,316円です。年金の受給額は保険料の納付状況や収入によって違いますが、厚生年金と国民年金の平均額には8万円を超える差があることが分かります。
フリーターが厚生年金に加入するには
フリーターの場合、「週の所定労働時間が一般社員の4分の3以上」および「1月の所定労働日数が一般社員の4分の3以上」の条件を満たせば、厚生年金を含む「社会保険」に加入できます。
短期のアルバイトやパートを繰り返している人、短時間のシフトで複数の職場を掛け持ちしている人は、厚生年金に加入できません。フリーターのまま厚生年金に加入しない場合は、自分で貯金や資産運用をしない限り、老後に収入が少なくなるリスクにつながります。
ハタラクティブアドバイザー後藤祐介からのアドバイス
6.貯蓄ができない
「生活費はまかなえてもアルバイトやパートでは貯蓄ができない」というフリーターもいるでしょう。フリーターは大幅な昇給がないため、生計を立てることに精一杯になってしまいがちです。
また、貯蓄額の少なさにより、将来への不安を募らせる人もいるでしょう。実家暮らしのフリーターの方も、親が高齢になれば現在の暮らしを維持できるか分からないというリスクが発生します。
7.家族の負担が増える場合もある
実家で暮らしているフリーターは、収入が少ないことで家族に負担をかけている可能性があります。家にお金を入れていない人や少額しか入れていない人は、家族がどれくらいの食費や光熱費を負担しているか計算してみましょう。
また、フリーターを続けることで親に心配をかけてしまう可能性もあります。
「フリーターの将来はどうなる?不安の理由とその対処法を解説します!」では、フリーターとして生活していくための対処法などを解説しています。今後しばらくフリーターとして生活する予定がある人は、ぜひ参考にしてください。
参照元
厚生労働省
平成30年若年者雇用実態調査の概況
令和5年賃金構造基本統計調査 結果の概況
国税庁
令和4年分民間給与実態統計調査
厚生労働省
厚生年金保険・国民年金事業の概況
フリーターにはない正社員の6つの利点
フリーターから正社員になれば、雇用が安定したり福利厚生を受けられたりします。正社員の利点を確認し、就職のモチベーションアップにつなげましょう。
フリーターにはない正社員の利点
- 雇用が安定している
- スキルが身につき職歴が評価される
- 収入がアップする
- 昇給・昇格がある
- 福利厚生が充実している
- 社会的な信頼度が高くなる
1.雇用が安定している
正社員は期間の定めがない雇用形態のため、基本的に定年まで勤めることが可能です。フリーターと異なり、よほどの事情がない限り解雇されず、「いつ仕事がなくなるか分からない」というリスクを回避できます。雇用が安定すれば、精神的にも安定した暮らしを続けられるでしょう。
2.スキルが身につき職歴が評価される
正社員として働き続ければ、担当する分野のスキルが身につきます。フリーターと違い、正社員は教育や研修、資格取得支援などが充実しているため、会社の制度を利用して成長することが可能です。
また、正社員の職歴や身につけたスキル、経験などは転職の際に評価されるため、新しい仕事を見つけやすいでしょう。
3.収入がアップする
正社員には昇給や賞与があることが多く、フリーターよりも収入アップが見込めます。
厚生労働省が発表した「令和5年賃金構造基本統計調査(6)雇用形態別にみた賃金」によると、正社員の平均賃金は約33万円です。非正規雇用者の賃金は平均約22万円となっており、フリーターから正社員になれば受け取れる収入が高くなることが分かります。
非正規雇用者の賃金は、20〜24歳で約19万、25〜29歳で約21万円、30〜34歳で約22万円と低い水準で推移しています。正社員の賃金は20〜24歳で約22万円、25〜29歳で約26万円、30〜34歳で約29万円と増加しており、非正規雇用者に比べて給与アップの幅が大きいといえます。
4.昇給・昇格がある
正社員はキャリアアップの機会に恵まれ、勤務年数や実績に応じて収入や役職が上がっていく傾向があります。毎年決まった時期に定期昇給を行う企業が多いため、継続的に働けば給料アップを見込めるでしょう。役職の上がるタイミングでは、給与が大幅に上がることも考えられます。
5.福利厚生が充実している
正社員には、各種手当や休業補償、自己啓発支援などの充実した福利厚生が適用されます。福利厚生の内容は企業によって違いますが、種類が豊富なところでは、住宅手当やレジャー割引といった生活面でのサポートも受けられるでしょう。
福利厚生のなかにはアルバイトやパートに適用されるものもありますが、正社員に比べるとその範囲は限定的です。
6.社会的な信頼度が高くなる
フリーターから正社員に就職すると安定した収入を得られ、社会的な信用度が高くなります。賃貸契約の入居審査やクレジットカードの審査、各種ローンの審査などに通りやすくなるのがメリットです。
また、正社員は毎年の収入予想ができるため、結婚や住宅購入といったライフプランも立てやすくなるでしょう。
「正社員で働くメリットは?デメリットとあわせて紹介」では、正社員として働くメリットを詳しくまとめています。フリーターとの違いも明確に記載しているので、ぜひ参考にしてください。
参照元
厚生労働省
令和5年度賃金構造基本統計調査 結果の概要
フリーターの一人暮らし事情
フリーターの方も一人暮らしは可能です。しかし、毎月の収入・支出は正社員以上に気を配る必要があります。
一人暮らしの支出がどれくらいになるのか、平均値を確認しておきましょう。
フリーターの年収と月収
国税庁「令和4年分民間給与実態統計調査(15p)」によると、フリーターを含む「非正規労働者」の平均年収は201万円です。給与所得者の一人当たりの平均年収が458万円であるため、フリーターと大幅な収入の差があることが分かります。
また、厚生労働省「令和5年度地域別最低賃金改定状況」を参考にして、全国加重平均額の1,004円と東京の最低賃金1,113円をもとに、フリーターの平均月収を計算しました。(時給×1日の労働8時間×20日で想定)
時給 | 平均月収 |
---|---|
1,004円 | 16万640円 |
1,113円 | 17万8,080円 |
引用:厚生労働省「令和5年度地域別最低賃金改定状況」
なお、給与として受け取る際は上記の金額から保険料や税金などが差し引かれるため、実際の手取り金額はさらに少なくなるでしょう。
単身者の生活費の平均金額
総務省の「家計調査年報(家計収支編)2023年(令和5年)結果の概要」によると、34歳以下の単身者の平均支出内訳は以下のとおりです。
項目 | 金額 |
---|---|
消費総支出 | 16万7,620円 |
食料 | 4万6,391円 |
住居 | 2万3,815円 |
光熱・水道 | 1万3,045円 |
家具・家事用品 | 5,955円 |
保険医療 | 7,426円 |
交通・通信 | 2万1,796円 |
教育 | 2円 |
被服および履物教育 | 4,712円 |
教養娯楽 | 1万9,425円 |
その他 | 2万5,051円 |
引用:総務省「表Ⅱ-1-2消費支出の費目別対前年実質増減率-2023年-(p15)」
単身者が生活するには、月16万円程度の収入が必要なことが分かります。 被服費や交際費、娯楽費などを中心に節約すれば、支出は抑えられるでしょう。
とはいえ、アルバイトやパートの賃金では節約に限界があります。生活にゆとりを持つのであれば、月に16万円以上の収入を得たほうが賢明です。
時給1,000円のアルバイトやパートで月20日(週5日)働くと、単純計算で月収は16万円です。一見すると問題なく稼げるように思えますが、病気や怪我によって収入が減るリスクはゼロではありません。フリーターの場合、数日でも仕事を休んでしまうと、生計を立てるのが厳しくなったり税金などの支払いが滞ったりする可能性もあるでしょう。
フリーターの一人暮らしには貯金が必要
フリーターが一人暮らしをする際は、引っ越し代や敷金、礼金などを用意する必要があります。家電や日用品など生活必需品も合わせると、まとまった金額が求められるため注意しましょう。
フリーターの一人暮らしにおける初期費用や節約術は「フリーターの一人暮らしはきつい?審査や家賃の気になる疑問を解決!」にて解説しているため、ぜひご覧ください。
参照元
国税庁
令和4年分民間給与実態統計調査
厚生労働省
地域別最低賃金の全国一覧 令和5年度地域別最低賃金改定状況
総務省統計局
家計調査(家計収支編)調査結果
フリーターが支払わなければならない税金
フリーターも税金の支払い義務があります。状況によっては自身で確定申告を行い、税金を納める必要があるため、納付漏れがないよう注意しましょう。
所得税
所得税は、毎年1月1日から12月31日までの間に、103万以上の「所得」があった場合に課せられる税金です。所得とは、収入から交通費や保険料を差し引いた額を指します。
基本的に正社員もフリーターも給与から天引きされますが、副業やダブルワークをして別途20万以上の収入がある場合、または勤務先で年末調整できない場合は、確定申告をして正確な所得税額を支払わなければなりません。
住民税
住民税は、居住している都道府県・市区町村に支払う税金です。地域によって算出に用いられる税率に違いがあります。
正社員は給与から天引きされるのが基本ですが、フリーターの場合は自分で納税する必要があることも。自宅に納付書が届いた場合は、期限までに忘れずに納税しましょう。
フリーターに支払い義務がある税金を詳しく知りたい方は、「フリーターが払う税金とは?払い方や計算シミュレーションも紹介」を参考にしてください。納付する必要のある保険料や税金の控除について触れています。
フリーターから正社員を目指す3つのポイント
フリーターの就活では、企業・業界研究を行ったり、就職支援サービスを活用したりすることが有効です。思い立ったら早めに就職活動の準備を始めましょう。
フリーターから正社員を目指すポイント
- 自己分析でやりたいことや得意分野を洗い出す
- 企業・業界研究を行う
- 就職支援サービスを活用して求人を探す
1.自己分析でやりたいことや得意分野を洗い出す
フリーターから正社員を目指す際は自己分析・他己分析を行い、自分の得意な分野や不得意な分野、やりたいこと、取り組みたくないことなどを明確にしましょう。自分の強みとやりたいことを理解していないと、求人を探す際にミスマッチが起こる可能性もあります。
たとえば、「音楽に関する仕事をしたい」という希望があっても、実践的なスキルや経験が伴わなければ会社に利益が生まれないため、雇用に至りません。一方で、音楽の実力があっても、その業務をやりたくなかったりほかに取り組みたいことがあったりすれば、就職できても早期退職につながる恐れがあります。
自己分析の具体的なやり方は「自己分析のやり方が知りたい!ノートやツールを使って実践しよう」を参考にしてください。
2.企業・業界研究を行う
自己分析で自分の興味のある職業分野や会社が絞れたら、企業・業界研究を行いましょう。企業・業界研究は、入社後のイメージギャップを埋めるために重要な手順です。
たとえば、華やかなイメージが根づいている広告業界は勤務時間が不規則だったり、競合プレゼンでの勝敗が仕事にダイレクトに影響したりと、大変な面が多い特徴を持ちます。せっかくフリーターから正社員に就職しても、思っていた仕事内容と違い過ぎると早期退職のリスクがあるため、企業・業界研究は就活時にしっかりと行いましょう。
企業研究の方法は「業界研究のやり方は?就活に役立つノートの作り方とポイントを紹介」で具体的に紹介しています。
3.就職支援サービスを活用して求人を探す
フリーターが就活する際は、就職支援サービスを活用するのも一つの手です。ハローワークや就職・転職エージェントでは担当者のアドバイスを受けられたり、求人を紹介してもらえたりするため、どのように就活したら良いか悩むフリーターの方におすすめといえます。
ハローワーク
ハローワーク(公共職業安定所)は国が設置する公的機関で、無料で職業紹介を受けられます。ハローワークは全国の都道府県に設置されているため、地元企業はもちろん全国各地の求人を検索可能です。
また、「わかものハローワーク(わかもの支援コーナー、わかもの支援窓口)」でも、担当者による個別支援を受けられます。正社員を目指す34歳以下の方が対象のため、該当のフリーターは活用可能です。わかものハローワークには、インターネットサービスで公開されていない求人の取り扱いもあります。興味がある人は訪ねてみましょう。
就職・転職エージェント
就職・転職エージェントは民間の企業が提供するサービスで、求職者に合った求人を無料で紹介しています。フリーターから正社員を目指す人のなかには「応募書類の書き方が分からない」「面接のマナーが不安」と就活への悩みを持つ方もいるでしょう。
エージェントを活用すれば、専任の担当者が選考対策をしてくれます。面接日程の調整といった企業とのやりとりも代行してくれるため、初めて正社員を目指して就活するフリーターの方も安心して利用できるでしょう。
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フリーターの一人暮らしに関するお悩みQ&A
一人暮らしを検討しているものの、毎月の費用や初期費用などで悩んでいるフリーターの方もいるでしょう。ここでは、フリーターの一人暮らしのお悩みにQ&A形式でお答えします。
フリーターは一人暮らしできますか?
可能ですが、生活が厳しくなると考えたほうが良いでしょう。一人暮らしには家賃や食費、光熱費などさまざまな費用が掛かります。
総務省統計局の2022年の家庭調査の結果によると、単身者が生活するには月16万円以上の費用が必要です。
フリーターで一人暮らしを考えている方は、このコラムの「フリーターの一人暮らし事情」をご覧ください。
参照元
総務省統計局
家計調査年報(家計収支編)
一人暮らしするための初期費用はどれくらいかかりますか?
目安として、30〜40万ほど掛かると考えておきましょう。
引越し費用や敷金・礼金のほかに、前家賃や仲介手数料、火災保険料などが掛かります。また、家具や家電も買いそろえなければいけません。
フリーターの一人暮らしの節約方法を教えてください。
食料品・日用品のまとめ買いや、節電・節水、通信費・電気代の見直しなどが効果的です。また、まかないが出るアルバイトを選択するのも一つの方法といえます。
節約方法の詳細は「フリーターの一人暮らしは貯金できない?必要な生活費用や節約方法を紹介」で解説しているため、ぜひご覧ください。
フリーターが一人暮らしで安定した生活を送るには?
毎月の収入を上げるのが効果的です。フリーターが収入を上げるには、高時給のアルバイトや掛け持ちをする方法があります。
ただし、アルバイトなどのフリーターは基本的に時給制のため、体調不良などで仕事を休んでしまうと収入が減少する可能性も。一人暮らしでゆとりのある生活をしたいなら、フリーターを続けるよりも正社員就職を目指したほうが良いでしょう。
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一人ひとりの経験、スキル、能力などの違いを理解した上でサポートすることを心がけています!
京都大学工学部建築学科を2010年の3月に卒業し、株式会社大林組に技術者として新卒で入社。
その後2012年よりレバレジーズ株式会社に入社。ハタラクティブのキャリアアドバイザー・リクルーティングアドバイザーを経て2019年より事業責任者を務める。