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職歴なしから正社員になる方法は?履歴書の書き方やおすすめの仕事を紹介
更新日

この記事のまとめ
- 「職歴なし」とは、正社員または契約社員として就業経験がないこと
- 長期アルバイトの経験は、履歴書や職務経歴書に書くのがおすすめ
- 職歴なしの期間が長引くほど、就職活動の難易度が高まる傾向にある
- 職歴なしで面接に臨む際のポイントは、人柄や性格をアピールすること
- 職歴なしで就職活動を進めるのが不安なら、就職エージェントの利用も一つの手
「職歴なしからの就職は難しい?」とお悩みの方もいるでしょう。未経験者を歓迎している企業や、無資格・経歴なしから活躍できる職種を選択すれば、就職を成功させることは可能です。
このコラムでは、職歴なしの場合の履歴書の書き方や就職するためのコツをご紹介。また、おすすめの仕事や就職に役立つサービスについても解説しています。「職歴なしから正社員を目指したい」という方は、ぜひ参考にしてみてください。
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「職歴なし」とは
「職歴なし」とは、学校卒業後に正社員や契約社員としての就業経験がないことを指します。就業経験がない場合、履歴書・職務経歴書を作成する際には、職歴欄に「職歴なし」と記載するのが一般的です。
アルバイト経験があっても「職歴なし」になる?
アルバイト経験は職歴に含まれないため、履歴書・職務経歴書には記載しないのが基本です。よって、「職歴なし」ということになります。
しかし、「アルバイト経験を履歴書・職務経歴書に書くのはマナー違反」というわけではありません。特に、応募先企業の業務内容に関連するアルバイト経験がある場合は、転職後に活かせるスキルとしてアピール材料になるので記入をおすすめします。
一般的に、職務経歴書に書くべき職歴は正規雇用での職歴とされています。正社員として応募する場合、新卒採用を除いてはそれまでの正社員経験やスキルを活かすことが前提となるからです。
一方、基本的にアルバイトやパートなど一時的・短期的な雇用については、それまでの職務経験やスキルを問わないことが一般的。そのため、アルバイトは「書いてはいけない」ではなく「書かなくても問題はない」ものだと考えてください。
3ヶ月以上のアルバイト経験は履歴書に記入するのがおすすめ
3ヶ月継続したアルバイトは、履歴書・職務経歴書に記入しましょう。アルバイトをしていた事実を履歴書・職務経歴書に書かずに「職歴なし」と記入すると、転職活動の際に採用担当者から「卒業後からずっと無職だったのか」「働いていない期間は何をしていたのか」などの疑念を抱かれてしまう恐れもあるからです。
また、長期間アルバイトとして勤務するなかで、リーダーや新人教育、管理業務など、より責任の重い業務を任された方もいるでしょう。その場合は、具体的な業務内容を履歴書・職務経歴書へ記載することで自己PRにつなげられます。
職歴なしの場合の履歴書の書き方
ここでは、就職活動を始める職歴なしの方へ向けて履歴書の書き方をご紹介します。アルバイト経験の有無だけでなく、契約社員や派遣社員などの経歴がある場合の基本的な書き方とポイントも解説するので、該当する箇所を参考にしてみてください。
アルバイト経験ありの場合
履歴書の職歴欄にアルバイト経験を書く際は、以下のように「入社年月」「会社名」「所属(ポジション)」の順に記載します。正社員経験でないことを示すため、会社名のあとにアルバイトとして入社した旨を明記するのがポイントです。
所属ポジションに加え、仕事内容を簡単に説明すると、より効果的なアピールになります。次の行には、「退社年月」「会社名」「退職理由」を記入しましょう。
アルバイト経験をアピールする方法については、「就職にバイト経験は活かせる?志望動機や面接でのアピール方法を解説!」のコラムで詳しくご紹介しています。アルバイト経験をどのように伝えるか悩んでいる方は、ぜひ参考にしてみてください。
アルバイト期間が3ヶ月未満の場合は無理に書く必要はない
「短期や日雇いアルバイトの経験のみしかない」という場合もあるでしょう。そのような場合は、無理にアルバイト経験として職歴を記載する必要はありません。アルバイト経験を記入するか迷った際は、3ヶ月を基準に判断してみてください。
職歴欄が短期間のアルバイトばかりで埋まってしまうと、「継続力がないのでは」と懸念される恐れも。また、面接ですぐに辞めてしまった理由や短期アルバイトばかりを選んだ理由を深掘りされることも考えられます。アルバイト経験は必ずしも記載が必要な情報ではないため、就職活動に有利になる経験を中心に書くのがおすすめです。
アルバイト経験のアピール方法については、「アルバイトは職歴欄に書いていい?好アピールにつながる書き方のコツ」のコラムで詳しく解説しています。
アルバイト経験なしの場合
アルバイト経験がなく、履歴書で「職歴なし」と記入する場合は、「学歴のみ記載する」または「学歴を書いたあとに『職歴なし』と記載する」の2種類の書き方があります。
学歴のみ記載する場合
職歴を記載しない場合は、以下の要領で学歴のみを記載します。
学歴欄は、中学卒業か高校入学から書き始めるのが一般的です。「履歴書の学歴は高校から書く?新卒や転職など状況別に正しい書き方を解説!」のコラムで学歴欄の書き方について解説しているので、あわせて参考にしてみてください。
職歴なしを記載する場合
「職歴なし」と書く場合は、以下を参考にしてみてください。
上記の書き方のうちどちらを選んだ場合も、最後に「以上」の文言を記入しましょう。「以上」を記入する理由は、書き終わりを示すだけでなく、他者による履歴書の改ざんを防止する目的もあります。
派遣社員や契約社員の経験がある場合
「正社員としての職歴はないが、派遣社員や契約社員として働いたことがある」という方もいるでしょう。派遣社員や契約社員は正規雇用ではないものの、以下のように職歴として記載できます。
アルバイト経験を記載する場合と同様に、雇用形態が分かるように記入するのがポイントです。また、派遣社員の場合は、実際に働いた企業だけでなく、派遣元も記載しましょう。詳しくは「派遣社員は職歴にならない?派遣経歴の履歴書への書き方や記載例を解説」のコラムで解説しています。
第二新卒で退職以降、職歴なしの場合
「第二新卒で退職し、それ以降は職歴なし」という場合、職歴として記入するか迷ってしまう方もいるでしょう。しかし、正社員として働いた経験があるのであれば、履歴書に記載して問題ありません。
正社員としての経歴は、就業期間にかかわらずすべて書くのが一般的です。意図的に隠そうとしたり書き忘れたりすると、最悪の場合経歴詐称を疑われてしまうこともあります。内定取り消しや懲戒処分が下ったり、社内での信頼を失ってしまったりする恐れがあるため、記入漏れのないようにしましょう。
職歴なしの場合に、履歴書への記載で気をつけるポイントがあれば教えてください
職歴がない理由をきちんと伝えよう
職歴がない方の応募について、企業側が知りたいのは「なぜ職歴がないのか」という理由です。病気や怪我で療養していた、大学卒業後海外に長期滞在していた、非正規雇用としてやりたい仕事にチャレンジしていた、公務員試験や資格試験などに集中していたなど、はっきりとした理由がある方はそれを履歴書や職務経歴書で伝えられるように工夫しましょう。
もちろん、履歴書の職歴欄にその理由を記載してもかまいません。「職歴:病気療養のため職歴なし(現在は回復)」と理由とともに記載したり、自由記入欄に書いたりといった方法があります。
基本的に、履歴書も職務経歴書も自由に記載できる書類です。「職歴欄には職歴以外のことについて記載してはいけない」というものではありません。理由によっては、職歴がないという「ハンデ」を乗り越えてその人の魅力として評価されることも珍しいことではないといえます。
職歴なしの場合の職務経歴書の書き方
中途採用枠に応募する場合、職務経歴書の作成を求められることもあるでしょう。ここでは、アルバイト経験ありの場合となしの場合に分け、職務経歴書の書き方について解説します。
アルバイト経験ありの場合
アルバイト経験がある場合は、職務経歴書にも具体的な業務内容や実績などを記載しましょう。一例として、飲食店でのアルバイト経験がある場合の職務経歴書の書き方をご紹介します。
職務経歴を書く際は、業務内容を羅列するだけでなく「アルバイトで工夫したこと」「応募先企業で活かせる経験やスキル」などを書くと、採用担当者はあなたが入社後に活躍する姿をイメージしやすいでしょう。
ほかにも、「成果を上げた結果、昇進/昇給できた」「アルバイトをきっかけに●●の資格を取得した」などの経験も記載できます。あなたの経験を具体的に伝えることで、向上心や入社意欲の高さをアピールできるでしょう。
アピールしたい職務経歴から優先的に書こう
職務経歴書を書く前に、アルバイト先での経験から応募先企業で活かせるものをピックアップしておくことをおすすめします。履歴書に書ききれない仕事内容や自己PRをすべて書き込もうとすると、かえってアピールポイントがぼやけてしまうこともあるでしょう。「職務経歴書の書き方を解説!フォーマットの種類や例文も紹介」のコラムで職務経歴書の書き方を解説しているので、あわせて参考にしてみてください。職歴なしアルバイト経験ありの場合、仕事内容や取り組み姿勢などが主な評価の対象になる
履歴書や職務経歴書を通して「自社の仕事を任せられる経験・スキル・能力があり、人物として好ましい」と判断できれば、必ずしも正社員としての職歴を必要としない、と考える採用担当者や経営者は少なくありません。つまり、応募したい会社の仕事をきちんと理解したうえで、なぜその仕事に未経験からチャレンジしたいのか、自分の経験やスキル、能力、長所などがどのように活かせそうだと考えているかを伝えられれば問題ないのです。
アルバイトとして勤務先にどのような姿勢で、どのような能力を活かして取り組んだのか、周囲の人たちとどのように協調したのか、アルバイトを始めてからこれまでにどのような能力を伸ばしたのかを伝えましょう。
新卒大学生の就職活動に使う「エントリーシート」の定番質問に、「学生時代に力を入れて取り組んだこと(ガクチカ)」があります。そのエピソードの中にアルバイトはよく登場するので、例文を調べてみるとイメージしやすいかもしれません。
アルバイト経験なしの場合
アルバイト経験が一切ない場合、職務経歴書の職歴欄には「職歴なし」と記載します。そのあとに資格やスキル、自己PRなどの項目で自分の強みをアピールするのがポイントです。
スキルや資格の欄には、TOEICや英検などの語学力を示す資格や、WordやExcelなどのパソコンスキル、あるいは簿記の資格や普通自動車免許のように応募企業の業務で役立つものを優先的に記入しましょう。
自己PR欄には、「働いていなかった期間に取り組んでいたこと」「入社後はどのように活躍したいと思っているか」「企業のどのような点に共感したか」などの内容を盛り込むのがおすすめです。自己PRの書き方は「自己PRがない・書けない原因と対処法は?転職やニート向けの書き方も解説」でご紹介しているので、例文や書き方のコツが知りたい方はぜひご一読ください。
職歴なしであっても、採用担当者へあなたの魅力が伝わり、企業が求める人物像とマッチすれば評価を得られる可能性があります。
職歴なしの履歴書・職務経歴書を作成するときのコツ
「職歴なしの場合、応募書類で何をアピールすれば効果的か分からない…」という方もいるでしょう。伝え方を工夫すれば、アルバイト経験や空白期間の取り組みもアピール材料になり得ます。
ここでは、履歴書や職務経歴書を作成するときのコツをご紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。
職歴なしの履歴書・職務経歴書を作成するときのコツ
1.働くなかで工夫した経験を具体的に伝える
アルバイトとしての職歴がある場合は、働くなかで工夫したことを具体的に伝えましょう。アルバイトは一般的に職歴とは見なされないとはいえ、仕事をしていたことに変わりありません。
たとえば、「後輩の意見を聞いてマニュアルを改良した」「作業手順を見直して効率化を図った」というように、仕事をよりスムーズに進めるために工夫したことを思い出してみてください。仕事中の取り組みや工夫をアピールすることで、「仕事に意欲的」「積極性がある」と評価してもらえる可能性があります。
2.データを使って客観的に成果を示す
アルバイトでの成果は、客観的に功績が示せるデータを活用するとより効果的にアピールできます。「××を取り入れることで作業に掛かる時間が△分短縮できた」「接客技術を研究し、半年で売上が△%伸びた」と数字を取り入れることで、採用担当者に成果が伝わりやすくなるでしょう。
アルバイトも含めた職歴がない場合は、「毎日△時間勉強して資格を取得した」「職歴なしから就職するためにプログラミング言語を複数習得した」など、空白期間の取り組みをアピールするのがおすすめです。就職への意欲や熱意も示せるため、好評価を得られる可能性があるでしょう。
3.褒められた経験を例に出す
アルバイト先の上司や同僚、顧客などから褒められた経験は、人柄をアピールする材料になり得ます。「××さんの接客は丁寧で安心する」「後輩への気配りが上手く、教育係として頼りになる」などと褒められたことがあるなら、応募書類でアピールしてみましょう。
企業は職歴なしの求職者に対して、スキルや資格よりも意欲やポテンシャルを求める傾向にあります。上記のようなエピソードは仕事への姿勢や強みが伝わるため、採用担当者に「この人と面接で話がしてみたい」と思ってもらえる可能性があるでしょう。
4.事実に沿った内容にする
「職歴なしでアピールできることがない」と不安を感じる場合も、話を誇張したり嘘をついたりすることは避けましょう。事実とは異なる経歴やスキルをアピールして内定を獲得しても、入社後に求められる能力と現実のギャップに苦しんでしまう恐れがあります。また、嘘が発覚した場合に処分の対象になるリスクも避けられません。
職歴やスキルの有無にかかわらず、意欲のある人材を求めている企業も多いものです。職歴がないからと過度に不安視せず、今の自分にできることや強みを等身大でアピールしましょう。
5.簡潔で分かりやすい文章を意識する
応募書類の内容は、できるだけ簡潔にまとめることを意識してみてください。特に履歴書の記入欄は狭いので、アピールしたいことをいくつも詰め込んでしまうと、一番伝えたいことやアピールすべき強みが採用担当者に上手く伝わりません。魅力的な強みがあっても、埋もれてしまうと評価につながらないこともあるでしょう。
応募書類では、文書作成能力や説明力なども評価されます。まとまりのない文章では、「社会人としての基礎的なスキルが身についていない」と思われてしまう恐れがあるでしょう。
履歴書を書くときは、アピールしたい強みを一つに絞って記載するのがおすすめです。長々しい文章や分かりにくい表現は避け、アピールポイントとそれを裏付けるエピソードを要約しましょう。ほかのエピソードは職務経歴書にまとめることで、伝えたいことの優先順位をはっきりとさせられます。
6.空欄を作らないようにする
履歴書や職務経歴書では、空欄を作らないのがマナー。なぜなら、空欄があると、企業側は記入漏れか意図的な空欄か判断できないためです。資格欄や本人希望欄など特記事項がない場合も、「特になし」と一言添えましょう。
7.丁寧に作成する
採用担当者に好印象を抱いてもらうためには、履歴書の内容だけでなく書き方にも気を配る必要があります。特に、手書きの履歴書を使用する場合は、落ち着いた環境で丁寧な文字を書くよう意識しましょう。
企業側は、履歴書にある文字の印象だけで採用・不採用を決めるわけではありません。しかし、履歴書は自分の経歴を伝える公的な文書です。ハローワークインターネットサービスの「応募書類の作り方パンフレット1.履歴書」にも、「履歴書は単なる申込みや手続きを行うためだけの書類ではなく、応募先企業の採用担当者が採用・不採用の判断をするときの『審査書類』としても位置づけられている」と記載があります。履歴書は、重要な文書であることを認識して作成する必要があるでしょう。
参照元
ハローワークインターネットサービス
履歴書・職務経歴書の書き方
職歴なしの場合も大丈夫!履歴書で自分をアピールするポイント
職歴がない場合も、履歴書は重要な自己PRのツールとして活用できます。あなたの魅力をアピールするために、以下のポイントを押さえましょう。
まず、職歴欄には「なし」と記載しますが、それだけでは不十分です。学業やアルバイト、インターンシップで培った知識や経験、成果を具体的に記載しましょう。たとえば、アルバイトで接客やチームリーダーを務めた経験があれば、コミュニケーション力やリーダーシップと関連づけて記載します。
また、資格やスキルを積極的にアピールすることも重要です。たとえば、TOEICスコアやIT関連の資格をお持ちなら、資格やスキルと志望職種との関連性とともに記載します。
そして、履歴書には自己PRや志望動機をしっかりと記載しましょう。「何を学び、どのような目標を達成し、どのように会社に貢献できるか」を具体的に書き、企業に貢献できる「あなたの価値」を明確に提示しましょう。
こうしたポイントを押さえることにより、職歴の有無にかかわらず自信と意欲を伝えられるといえます。
職歴なしの場合も正社員として就職できる?
職歴なしの場合も正社員として就職することは可能です。しかし、職歴なしの期間が長くなるにつれて、正社員として就職活動のハードルは高くなる傾向にあります。
職歴なしの期間が長いほど難易度は高まるものの可能
独立行政法人労働政策研究・研修機構の「労働政策研究報告書 No.213」によると、フリーターの期間が長くなるにつれ、正社員移行率は減少傾向にあるようです。
フリーター期間 | 男性の正社員移行率 | 女性の正社員移行率 |
---|---|---|
1年以内 | 74.7% | 64.6% |
1~2年 | 64.2% | 58.8% |
2~3年 | 68.9% | 47.5% |
3~4年 | 69.0% | 55.8% |
4~5年 | 51.4% | 28.8% |
5年以上 | 44.3% | 24.5% |
参照:独立行政法人労働政策研究・研修機構「労働政策研究報告書 No.213 図表4-33 男女別 フリーター継続期間と正社員になれた割合 (p128)」
上記より、フリーター期間が短いうちは就職率に大きな変化は見られないものの、フリーター期間が4〜5年になると、3~4年の場合と比較して男女ともに10%以上も正社員移行率が下がっていることが分かります。フリーターの期間が5年以上経過するとさらに正社員移行率は下がり、男性が44.3%、女性が24.5%という結果でした。
フリーターとして生活する理由は、「夢を追いかけるため」「やりたいことが分からない」「就職活動が上手くいかなかったので、やむを得ずアルバイトをしている」など人それぞれ異なるでしょう。しかし、上記の結果からも分かるように、正社員就職を目指す場合は1日でも早く就職に向けて行動を起こすことが重要です。
参照元
独立行政法人労働政策研究・研修機構
労働政策研究報告書 No.213 大都市の若者の就業行動と意識の変容―「第5回 若者のワークスタイル調査」から―
職歴なしの30代・40代は早めの行動が就職成功のカギ
一般的には、年齢を重ねるとともに応募できる求人の選択肢が狭まる傾向にあります。職歴なしの30代・40代で就職を目指す場合は、早めに行動しましょう。
年齢・男女別の入職率
下表は厚生労働省の「令和3年雇用動向調査結果の概要」より、年齢・男女別の入職率を示したデータを抜粋したものです。
年齢 | 男性 | 女性 |
---|---|---|
20〜24歳 | 38.0% | 37.3% |
25〜29歳 | 15.9% | 17.9% |
30〜34歳 | 11.0% | 14.7% |
35〜39歳 | 8.8% | 14.0% |
40〜44歳 | 6.0% | 10.6% |
45~49歳 | 5.0% | 10.9% |
参照:厚生労働省「令和3年雇用動向調査結果の概要 3 性、年齢階級別の入職と離職(1)性、年齢階級別の入職と離職」
男女ともに、20代前半と比較して30代・40代の入職率は低下する傾向にあることが分かります。また、30代・40代の方が就職・転職活動を行う場合、これまでの経験や専門性の高いスキルを求められることも多いでしょう。
しかし、「職歴なしの30代・40代は就職できない」というわけではありません。日々の生活のなかで身につけたスキルや特技などを活かせる企業を選び、しっかりと選考対策をすれば就職を叶えられるでしょう。
参照元
厚生労働省
令和3年雇用動向調査結果の概要
35歳未満は既卒扱いされることもある
35歳未満で職歴なしの場合、既卒扱いされることがあるようです。厚生労働省の「労働経済動向調査(令和6年8月)結果の概要(p.14)」では、既卒者を「学校卒業後すぐに就職しなかった35歳未満の人(勤務経験の有無は問わない)」と定義しています。既卒者を募集している求人もあるので、30代前半で職歴なしの場合は既卒枠を狙ってみるのも手です。
ただし、なかには「卒業後おおむね3年以内」を既卒の条件にしている企業もあります。既卒者として求人に応募する場合は、募集要項をよく確認し、応募条件に当てはまっているかを見てみましょう。
参照元
厚生労働省
労働経済動向調査(令和6年8月)の概況
職歴なしから就職するための方法【年代別】
職歴なしの就職活動では、「無職の理由」や「学校卒業後に何をしていたか」をスムーズに回答できるよう準備しておく必要があります。また、応募時の年齢に応じた対策を講じることが重要です。
以下では、職歴なしから就職する方法を20代・30代に分けてご紹介します。
20代職歴なしの就職方法
20代の職歴なしの方は、よくある質問に対する回答を用意しておくことが大切です。面接の際、企業は職歴なしの方に対して「なぜこれまで就職しなかったのか」「働いていない期間は何をしていたのか」といった質問をする場合があります。これは、応募者の就業意欲や計画性を確認するためです。
20代の就職活動では、経験や資格よりもポテンシャルを見てもらえる場合が多く、職種を絞り過ぎなければ就職のハードルはそれほど高くありません。ただし、空白期間に何をしていたかの説明が不明瞭だったり、面接でしっかりと自分のポテンシャルをアピールできなかったりすると、採用につなげられない可能性もあります。
20代のフリーターの方やニートの方は、職歴がない場合によくある質問に対するポジティブな回答を考えておきましょう。事実を正直に伝えつつ、働くことへの熱意が伝わる回答を意識するのがポイントです。
空白期間に関する質問への答え方は、「半年以上の無職期間はどう説明すればいい?面接での上手な答え方」のコラムも参考にしてみてください。
30代職歴なしの就職方法
職歴なしの30代の場合は、未経験からスタートでき、かつ経験や資格を必要としない企業に絞って求人を選択する必要があります。限られた求人の中から、自分に合う仕事を見つけなければならないため、「30代職歴なしからの就職は難しい」と感じる方もいるでしょう。
就職活動の難易度が高まる30代の場合は、できるだけ早く取り組み始めるのが大切なポイントです。
30代職歴なしの方も就職は不可能ではありません。ただし、前述したように、年齢を重ねるごとに就職の難易度は高くなる傾向にあります。一般的に30代以降の応募者に対し企業は、即戦力として活躍できる経験や知識を求める場合が多いためです。
たとえば、業務で活かせる専門的な技術や資格、マネジメント経験などがあればそれを活かせる職種に就けるでしょう。
30代で就職活動を成功させる方法は「30代から就職できる?フリーター・未経験から就活を成功させる方法を解説」のコラムで詳しく解説しているので、あわせてチェックしてみてください。
職歴なしの就職が厳しいといわれる3つの理由
職歴なしから就職を目指す際は、企業の採用担当者がどのような印象を抱きやすいかを把握することも大切です。以下で、「職歴なしの就職は厳しい」といわれる理由を詳しく解説します。
職歴なしの就職が厳しいといわれる理由
- 忍耐力がないと思われやすい
- ビジネスマナーが身についていない
- スキルや経験が不足している
1.忍耐力がないと思われやすい
職歴なしから就職を目指すのが厳しいといわれる理由として、企業から「採用しても長く続かないのでは」と思われる可能性があることが挙げられます。たとえば、職歴なしの理由が「やりたい仕事がなかった」「就職活動が上手くいかなかった」などの場合、採用担当者から「興味がなくなったり、仕事が上手くいかなくなったりしたら辞めてしまうかも」と懸念されることがあるためです。
2.ビジネスに必要なマナーや対人能力が身についていない
社会人に求められるビジネスマナーが身についていない場合がある点も、「職歴なしの就職は厳しい」といわれる理由のひとつといえます。
企業は職歴なしの人材を採用した場合、業務に加えてビジネスマナーも教えなければなりません。人材育成には、教育を担当する従業員の人件費や、研修終了までに掛かる時間といったコストと労力が必要。そのため、企業によっては、人材育成コストが多く発生する職歴なしの求職者にマイナスのイメージを抱くこともあるようです。
しかし、応募後のメールでのやり取りや面接でのマナーに問題がなければ、高評価を得られる可能性もあります。面接マナーに自信がない方は、「面接マナーを解説!就職・転職活動に必須の礼儀作法と身だしなみとは」をチェックしてみてください。
3.即戦力となるようなスキルや経験が期待できない
職歴なしの場合、企業からスキルや経験不足を懸念され、採用を見送られる可能性もあるでしょう。新卒であれば、未経験から業務をスタートすることを前提に採用される場合がほとんどです。
しかし、中途採用ではより即戦力になる人材を求める企業もあります。そのため、職歴なしの方が中途採用の求人に応募したときに、なかなか内定がもらえず「就職が厳しい」と感じる可能性もあるでしょう。
厚生労働省が「卒業後3年以内の既卒者は、『新卒枠』での応募受付を!」と通達を出しているように、卒業後3年以内であれば新卒枠での応募が可能な会社もあります。ただし、実際に既卒者を新卒者として採用するかどうかは会社によって異なるため、応募前に募集要項を確認してみてください。
参照元
厚生労働省
青少年の雇用の促進等に関する法律(若者雇用促進法)について
職歴なしの場合に就職チャンスを掴むコツ
周囲と自分を比較してしまい、「職歴なしからの就職は無理なのでは」と不安に感じる方もいるかもしれません。しかし、職歴なしの場合も就職のチャンスは十分にあるといえます。
以下で、職歴がない場合に就職チャンスを掴むコツをご紹介するので、ぜひチェックしてみてください。
職歴なしの場合に就職チャンスを掴むコツ
- 志望職種で活かせる資格の取得を目指す
- 職歴が重視されない求人を探す
- 自分の強みを分析し自己PRに説得力を持たせる
- アルバイトから正社員登用制度を利用する
志望職種で活かせる資格の取得を目指す
職歴がない場合は、資格があればほかの応募者と差別化を図れるので、志望職種で活かせる資格の取得を目指すのも就職チャンスを掴むコツのひとつです。通学タイプのスクールのほか、昨今ではオンラインで学べる講座もあります。興味のある分野や得意なことを活かせる資格がないか調べ、志望先企業の業務に役立つものを選択するのがおすすめです。特に志望する職種や業界が定まっていない場合は、汎用性の高い資格を取得してみましょう。
どの資格を取得するか悩んでいる方は、「高卒でも取れる資格はある?おすすめ27選と就活事情をご紹介」のコラムをチェックしてみてください。
職歴が重視されない求人を探す
職歴が重視されない求人を探すのも、内定を掴むコツといえます。職歴や経験よりも、ポテンシャルを重視する業界や職種の求人をチェックしてみましょう。求人サイトを利用しているなら、「未経験歓迎」の求人に絞って探してみることをおすすめします。
また、新人教育制度の充実度にも着目してみてください。研修制度が整っている企業であれば、未経験からも挑戦しやすく、入社後のステップアップもサポートしてもらいやすいでしょう。
自分の強みを分析し自己PRに説得力をもたせる
職歴なしの場合、自己PRに説得力をもたせることが大切です。学校やアルバイトなど、日々の生活を送るなかで得た経験をもとに、自己PRを作成しましょう。
「自分の強みはリーダーシップです」のように端的に回答するのではなく、実際に自分の強みを発揮した経験や、困難を乗り越えたエピソードなどを織り込んで採用担当者へ伝えてみてください。自己PRに具体的なエピソードが加わることで、採用担当者に納得してもらいやすくなります。
「自己PRが書けないときは視点を変えよう!ニート経験があっても大丈夫?」のコラムも参考にしながら、あなたのアピールポイントを探してみてください。
職歴がない場合も、これまでのアルバイトやボランティア活動などで培った経験やスキルを活かしてアピールできます。コミュニケーション能力や責任感、問題解決力など、仕事に役立つ基礎的なスキルを具体的なエピソードとともに伝えることがポイントです。
また、企業が求める人材像や価値観と自分の経験や強みがどのようにマッチするのかを明確に示すことで、採用担当者に好印象を与えられる可能性も。職歴の有無にかかわらず、事前の自己分析と準備が成功への近道になります。
アルバイトから正社員登用制度を利用する
職歴なしから就職を目指す際は、アルバイトからの正社員登用制度を利用するのも一つの手です。正社員登用制度を利用する場合、アルバイトで経験を積んでから正社員になれるため、自分に合う企業かどうかを確かめられます。正社員になってから企業とのミスマッチを感じて早期退職するリスクを下げられ、職歴なしで正社員として働くことに不安を感じている方におすすめの方法です。
ただし、すべての企業が正社員登用制度を採用しているわけではないため、アルバイトに応募する前に、制度の有無や登用実績を確認する必要があります。
職歴なしから就職を目指せる仕事
職歴なしから就職する場合は、有効求人倍率の高い職種を狙うのがおすすめです。有効求人倍率とは、求職者一人に対して何人ぶんの求人があるかを示すもの。1倍を超えていれば、求職者が仕事を探しやすい状況といえるでしょう。
厚生労働省の「一般職業紹介状況(令和6年12月分及び令和6年分)について」では、各職業の有効求人倍率が公表されています。有効求人倍率が高い職業のなかで、職歴なしから就職しやすいと考えられる職種を以下の表にまとめました。
職種 | 有効求人倍率 |
---|---|
医療技術者 | 3.46倍 |
運輸・郵便事務従事者 | 3.56倍 |
商品販売従事者 | 2.16倍 |
営業職業従事者 | 2.52倍 |
情報処理・通信技術者 | 1.74倍 |
製品製造・加工処理従事者(金属製品) | 2.42倍 |
建設躯体工事従事者 | 9.55倍 |
参照:厚生労働省「一般職業紹介状況(令和6年12月分及び令和6年分)について 参考統計表8-1」
ここでは、職歴なしから就職を目指せる職種と、それぞれの仕事内容をご紹介します。向いている人の特徴も解説するので、実際に働くことをイメージしながらご覧ください。
また、一例として、ハタラクティブで取り扱っている求人もご紹介しています。気になる求人情報があれば、お気軽にお問い合わせください。
職歴なしから就職を目指せる仕事
- 営業職
- 販売職
- IT系の技術職
- 製造職
- 建設関連の仕事
- カスタマーセンターのスタッフ
参照元
厚生労働省
一般職業紹介状況(令和6年12月分及び令和6年分)について
営業職
営業職の主な仕事内容は、商品やサービスの提案や受注、顧客へのフォロー、社内外との調整役などです。営業が契約を取り付けることで売上が発生するため、企業にとって欠かせない存在といえます。営業職は特別な資格や学歴を求められないことが多く、働きながら業務内容を覚えられるので、職歴なしの場合も採用されやすい職業のひとつです。
厚生労働省の職業情報提供サイト(日本版O-NET)jobtagにある「食品営業(食品メーカー)」を見てみると、実際に働いている人の69.0%が「入職前の実務経験は特に必要ない」と回答しています。また、有効求人倍率は4.71倍と高いことから、職歴なしから就職を目指しやすい職業といえるでしょう。
なお、食品営業(食品メーカー)の全国平均年収は、579万5,000円です。
営業職の仕事内容をさらに詳しく知りたい方は、「営業職とは何をする仕事?業務の内容やメリット・デメリットを解説!」のコラムもご覧ください。
営業職に向いている人の特徴
営業職は、他者とコミュニケーションを取りながら進める業務が多い職種です。そのため、傾聴力や共感力、相手が何を望んでいるかを読み取るスキルのある人に向いているでしょう。また、相手の話に耳を傾けたうえで、自分の意見をしっかりと伝えられる提案力も必要です。以下は、未経験者を歓迎している営業職の求人情報です。プライベートを大事にしながら働きたい方はぜひチェックしてみてください。
正社員
ITソリューション営業スペシャリスト
年収 700万円
-
残業少なめ,賞与あり,学歴不問,昇給あり,諸手当あり
販売職
販売職の主な仕事内容は、接客やレジ、品出し、問い合わせ対応など、店舗運営にまつわる業務です。店長やマネージャーになると、売上やシフト管理などの業務も担当することになるでしょう。アルバイトで接客経験がある方は、販売職へ就職するのも選択肢のひとつといえます。
職歴なしから販売職に挑戦したい方は、「販売職の仕事内容とは?活躍できる場・向いている人について解説」をご一読ください。
販売職は、学歴や専門的な資格を必要としない求人が多いのも特徴です。厚生労働省の職業情報提供サイト(日本版O-NET)jobtagの「電器店店員」によると、実際に働いている人の37.5%が高卒者であることから、学歴を問わず活躍できることが分かります。
また、電器店店員の有効求人倍率は4.88倍、全国平均年収は361万円です。
販売職に向いている人の特徴
販売職は、人に何かを説明したり会話をしたりするのが好きな方におすすめです。直接お客さまと接する職種のため、初対面の人にも笑顔で明るく対応できる方に向いているでしょう。以下は販売職の求人情報の一例です。自身の興味のある分野や知識を活かして働きたい方は、ぜひチェックしてみてください。
正社員
【総合職】家電アドバイザー
年収 294万円 ~ 412万円
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大手企業,未経験OK,残業少なめ,賞与あり,学歴不問,安定的な仕事,プライベート重視,昇給あり,諸手当あり
IT系の技術職
IT系の技術職の主な仕事内容は、システム設計や開発、テスト、運用などです。IT業界は、年々市場が拡大し人手不足が続いているため、未経験者を募集する企業が多くあります。物事をコツコツと進めたり、論理的に考えたりするのが好きな方は、IT系の技術職への就職も視野に入れてみるのがおすすめです。
「IT業界は未経験者も挑戦できる?おすすめな職種と転職成功のコツをご紹介」のコラムではIT業界未経験から始めやすい職種をご紹介しているので、あわせてご覧ください。
厚生労働省の職業情報提供サイト(日本版O-NET)jobtagの「システムエンジニア(業務用システム)」によると、IT業界では理系の方だけでなく文系の方も多く働いているようです。
就職後は数ヶ月間の研修を経て、システムエンジニアに必要な知識とスキルを習得します。その後、実践を通じて技術を高めていくのが一般的なキャリアアップの流れです。将来的に、管理職やスペシャリストになったり、ITコンサルタントなどへ転職したりする方もいます。
システムエンジニア(業務用システム)の有効求人倍率は3倍、全国平均年収は557万6,000円です。
ITの技術職に向いている人の特徴
ITエンジニアは、トラブル発生時も冷静に対応する必要があります。そのため、多角的に物事を捉え、解決のための道筋を論理的に判断できる人に向いているでしょう。また、周囲の環境に左右されず、一つの作業に取り組める集中力の高さも重要です。一例として、未経験から応募できるIT業界の求人情報を以下にご紹介します。未経験からスタートする場合は、入社後の研修期間や、周囲のスタッフからサポートを受けられるかなどに注目しましょう。
正社員
EPMエンジニア
年収 650万円 ~ 850万円
-
学歴不問,昇給あり,諸手当あり
製造職
製造職は、工場で製品の加工や梱包を行う仕事です。工場のライン作業は一人で取り組むことも多く、黙々と作業を進める必要があります。未経験を歓迎している求人も見つけやすく、職歴なしから目指しやすい職種の一つといえるでしょう。
厚生労働省の職業情報提供サイト(日本版O-NET)jobtagの「冷凍加工食品製造」によると、「入職前の実務経験は特に必要ない」と回答した人は72.2%、有効求人倍率は1.97倍です。
「工場勤務がおすすめな理由とは?製造業の職種名一覧と働くメリットをご紹介」では製造職の魅力をご紹介しているので、興味のある方はあわせてご一読ください。
製造職に向いている人の特徴
工場での作業には危険が伴う場合もあり、安全対策を徹底できる注意力のある方に向いているといえるでしょう。また、同じ作業に長時間取り組むことが求められる工場では、コツコツと業務に取り組む集中力も必要です。以下で、製造職の求人をご紹介します。未経験から製造職としてのキャリアを積みたい方はぜひチェックしてみてください。
正社員
製造職
年収 293万円 ~ 373万円
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大手企業,未経験OK,残業少なめ,賞与あり,学歴不問,安定的な仕事,プライベート重視,昇給あり,諸手当あり
建設関連の仕事
建設関連の仕事には、建設・土木作業員をはじめ設計技術者や、施工管理などがあります。建設関連の仕事は、人々が社会生活を営むうえで必要不可欠な職業。しかし、常に需要がある一方で、人手不足が常態化している職業のひとつです。
厚生労働省の職業情報提供サイト(日本版O-NET)jobtagによると、「建設・土木作業員」の有効求人倍率は9.9倍、「土木施工管理技術者」は15.38倍でした。また、実際に働いている人の全国平均年齢は、建設・土木作業員が45.9歳、土木施工管理技術者は46.5歳。
このように、人手不足かつ労働者の高齢化が懸念されており、未経験であっても体力のある若い人材を受け入れたいと考える企業も多いようです。
なお、同省のデータによると、建設・土木作業員の全国平均年収は411万1,000円、土木施工管理技術者が603万9,000円でした。
「建設業界の仕事」では建設関連の現状と将来性についても解説しているので、あわせてご参照ください。
建設関連の仕事に向いている人の特徴
建設関連の仕事は、一人ひとりが役割を分担しチームで一つの業務を進めることが多いもの。そのため、期日までに計画どおりに仕事を進めるスケジュール管理能力や、周囲の人と良好な人間関係を築けるコミュニケーション能力が活かせます。また、建設関連の職業のなかには、専門的な知識や技術を必要とする業務もあるので、一つの職業を極めたいと考える人にも向いているでしょう。
参考として、以下に建設関連の求人情報をご紹介します。建設の仕事は公共事業に関連する業務に携われる場合もあるため、地域に根付いた職場で地元に貢献したい方におすすめです。
正社員
施工管理
年収 356万円 ~ 551万円
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未経験OK,賞与あり,学歴不問,昇給あり,諸手当あり
カスタマーセンターのスタッフ
カスタマーセンターのスタッフは、顧客からの商品やサービスに関する問い合わせや相談に対応するのが主な業務内容です。主に電話やチャットなどでやり取りし、顧客の不安や疑問を解決に導きます。
厚生労働省の職業情報提供サイト(日本版O-NET)jobtagの「コールセンターオペレーター」によると、実際に働いている人の61.5%が「入職前の実務経験は特に必要ない」と回答。専門的な知識や資格よりもコミュニケーション能力や対応力が問われやすいため、努力次第で職歴なしから活躍できる可能性があります。
カスタマーセンターのスタッフに向いている人の特徴
カスタマーセンターには、商品に関するさまざまな質問や問い合わせが寄せられます。そのため、どのような疑問にも素早く対応できる柔軟な思考能力や、商材の知識を深めるための知的好奇心がある方は向いているでしょう。また、クレーム対応を行うこともあるため、丁寧に話を聞ける傾聴力も必要といえます。
以下は、車のトラブルに対応するコーディネーターの求人です。6ヶ月間にわたる充実した研修が受けられるため、未経験からスキルを身につけて長く活躍できるでしょう。
正社員
コーディネーター
年収 358万円 ~ 409万円
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大手企業,未経験OK,残業少なめ,賞与あり,学歴不問,安定的な仕事,プライベート重視,諸手当あり
参照元
職業情報提供サイト(日本版O-NET)jobtag
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職歴なしの場合に面接で好印象を与える方法
ここでは、職歴なしの場合に面接で好印象を与える方法をまとめました。職歴なしの方が内定を獲得するには、人柄や意欲といった側面から自分の魅力を最大限アピールすることが大切です。
職歴なしの場合に面接で好印象を与える方法
- 説得力のある志望動機を作成する
- 人柄や性格をアピールする
- 仕事に活かせる資格や経験を述べる
- 企業の求める人物像に合わせた回答を心掛ける
1.説得力のある志望動機を作成する
職歴がない場合の志望動機は、「なぜその企業に入社したいと思ったのか」を、応募する職種や業界の特徴、企業が求める人物像に合わせて作成すると、面接官に好印象を与えられるでしょう。
そのためには、念入りに企業研究を行う必要があります。企業理念や業務内容をはじめ、企業がどのような人材を求めているかを知ることで、「自分がいかに企業とマッチしているか」に説得力が増すからです。
具体的な志望動機の作成方法は、「志望動機の作り方を解説!好印象な回答をするポイントとは」のコラムで解説しています。企業に熱意をアピールしたい方は、ぜひ参考にしてください。
空白期間の伝え方を工夫しよう
「履歴書に記載できる職歴がなく、空白期間ができてしまった」「働いていなかった期間がある」という方は、空白期間の伝え方を工夫してみましょう。たとえば、目指していた夢や目標がある場合は、「夢を叶えるために挑戦していた」「資格取得を目指していた」というように取り組んでいた内容を伝えます。
また、空白期間の気づきや反省を踏まえて志望動機につなげる方法もおすすめです。「短期アルバイトを経て××分野に興味を持ち、正社員を志した」「就職活動に失敗した反省を踏まえ、企業研究を丁寧に行った」など意気込みを伝えることで、評価を得られる可能性があります。ハタラクティブアドバイザー後藤祐介からのアドバイス
2.人柄や性格をアピールする
職歴なしの場合、人柄や性格といった職歴以外の面でアピールするのが効果的です。たとえば、他者との対話が仕事の中心となる営業職を目指す場合は、コミュニケーション能力をアピールすれば企業に好印象を与えられるでしょう。ほかにも、「粘り強い」「主体性を持って取り組める」「協調性がある」なども、あなたの長所としてアピールできます。
目指している業界や職種で好評価を得やすい、自分の強みを探してみるのがポイントです。
「長所を一覧で確認!思いつかないときの対処法や就活での例文もご紹介」では、長所の見つけ方や、企業が応募者に対しどのような能力を求めているかを一覧でご紹介しています。職歴なしから就職を目指す方は、あわせてご参照ください。
3.仕事に活かせる資格や経験を述べる
就職活動の面接では、志望先企業の職種で活かせる資格や経験を積極的にアピールしましょう。職歴なしであっても、これまで何か一つのことに打ち込んだり、責任感をもって物事に取り組んだりした経験があれば、企業へのアピールポイントになります。
また、挫折や失敗の経験からは、「何を学び努力したか」といった前向きな姿勢を示すことが可能です。
過去の経験を洗い出すときは、徹底的に自己分析を行います。「フリーターが自己分析するのは何のため?やり方がわからない方へのヒント集」のコラムを参考に、客観的な視点で自分を見つめ、面接でアピールできる経験がないか思い返してみましょう。
4.企業の求める人物像に合わせた回答を心掛ける
企業が求める人物像を把握したうえで、それに合う回答を心掛けることが大切です。自分が企業の求める人物像に当てはまるように嘘をつくのではなく、「自分がもっているポテンシャルの、どの点が企業の求める人物像とマッチしているか」を考えて質問に答えるのが望ましいでしょう。企業目線で面接の回答内容を考えれば、自身の魅力を効果的にアピールできます。
たとえ同じ職種であっても、求める人物像が同一とは限りません。応募前に必ず、企業のWebサイトや求人票で確認しておきましょう。
就職活動時の面接対策として、「自己PR」と「自分の長所」の違いを理解しておくことも重要です。「自己PRと長所をどっちも聞かれるのはなぜ?2つの違いや企業の意図を解説」で回答例をご紹介しているので、チェックしてみてください。
職歴なしの人は面接でどのようなアピールをすると効果的でしょうか?
これまでの取り組みや習得したスキルを具体的に示そう
職歴がない場合、面接ではこれまでの経験や取り組みを活かして、あなたの意欲や資質を具体的に伝えることがポイントです。
まず、学業やアルバイト、ボランティア活動、趣味を通じて身につけたスキルを具体的に挙げましょう。たとえば、ゼミや卒業研究で発揮した問題解決力やリーダーシップ、アルバイトで培ったコミュニケーションスキルなど、職場でも活用できる能力を事例とともに示します。
既卒者で現在アルバイトをしていないなど、空白期間がある場合は、その期間を活用して取り組んでいたことをポジティブに説明してください。
たとえば、「資格取得のために計画的に学習しました」や「新たなスキルを独学で習得しました」といったエピソードは、あなたの主体性や向上心をアピールするために欠かせないポイントです。
そして、応募先企業において自身がどのように貢献できるかを具体的に述べることが最も重要です。「××のスキルを活かして、御社の△△に貢献したい」といった前向きなビジョンを示すことで、採用担当者にあなたの可能性や将来性を感じてもらいやすくなります。しっかりと伝えられるように、事前の準備を怠らないようにしましょう。
職歴なしで就職したい人が利用できる3つのサービス
最後に、職歴なしで就職したい人が利用できるサービスを3つご紹介します。それぞれのサービスに異なる強みがあるので、自分が利用しやすいものを選んで就職活動を進めましょう。
職歴なしで就職したい人が利用できるサービス
- 就職サイト
- ハローワーク
- 就職エージェント
1.就職サイト
就職・転職サイトとは、Web上で求人情報を検索できるサービスのことです。登録なしで求人情報を閲覧できるサイトと、氏名や年齢、学歴や職歴などを登録することで、より自分に合った求人を探せるサイトがあります。
職種や福利厚生、勤務地などの条件を入力すれば、希望条件と合致した求人を見つけることが可能です。気になる求人があったら、Webサイト上からすぐに応募できます。スマートフォンやパソコンなどで閲覧できるため、好きなときに求人を探せる手軽さが魅力です。
2.ハローワーク
ハローワークは全国各地に設置されている就職支援施設で、仕事を探している人なら年齢・学歴問わず誰でも無料で利用できます。求人の閲覧や応募だけでなく、窓口での就職相談やセミナーへの参加も可能です。管轄している地域の求人を多く扱っているため、「地元で働きたい」と考える方は就職先を探しやすいでしょう。
ハローワークの所在地は、厚生労働省の「全国のハローワークの所在案内」で確認できます。また、ハローワークインターネットサービスの「仕事をお探しの方へのサービスのご案内」では、ハローワークの求職者登録の手順や、地域ごとに異なる職業訓練の情報を閲覧することが可能です。
参照元
厚生労働省
ハローワーク
ハローワークインターネットサービス
3.就職エージェント
就職・転職エージェントとは、民間企業が運営している就職支援サービスのこと。専任のキャリアアドバイザーとマンツーマンで求職活動を進められる点が魅力です。面談で話し合った情報をもとに、キャリアアドバイザーが求人を紹介してくれます。プロの視点から応募書類や面接のポイントを聞けるので、職歴なしで不安な方も安心です。
アドバイザーとやりとりをしながら就職活動を進めるため、「一人では挫折してしまうかも」と感じる方にもおすすめできます。キャリアアドバイザーとの相性が合わないと感じたら、担当者を変更してもらうことも可能です。
ハタラクティブの「若者しごと白書2025 3-8. 就職活動・転職活動を始めるときの不安度(p.35)」によると、正社員の約6割の方が、「選考時に上手く自分を伝えられるか不安」と感じていることが分かります。就職エージェントを利用すれば、キャリアアドバイザーに相談しながら進められるため、選考に対する不安を軽減できる可能性があるでしょう。
参照元
ハタラクティブ
若者しごと白書2025
職歴なしから自分一人だけの力で就職活動を進めるのが不安な方は、ハタラクティブにご相談ください。ハタラクティブは、既卒や第二新卒、フリーター、ニートなど若年層を対象に就職・転職支援を行う就職・転職エージェントです。未経験者を積極的に採用している企業の求人も多数取り扱っており、職歴なしから就職を目指せます。
経験豊富なキャリアアドバイザーがカウンセリングで適性を把握し、一人ひとりに合う求人をご紹介。1分程度でできる適職診断も受けられるため、さまざまな角度から自分に合う仕事を見つけられるでしょう。
また、応募書類の添削や面接対策といったサポートをマンツーマン体制で実施しています。サービスのご利用はすべて無料なので、就職活動に関する悩みがある方はお気軽にお問い合わせください。
職歴なしから就職を目指す際によくある質問
ここでは、職歴なしから就職を目指す場合によくあるお悩みにQ&A形式で回答します。これから就職活動を始める方は、ぜひ参考にしてみてください。
「職歴なし」の意味は?アルバイト経験は履歴書に書ける?
「職歴なし」とは、正社員または契約社員の経験がないことを指します。したがって、一般的にはアルバイトの経験は職歴に含まれません。
しかし、アルバイト経験を履歴書に記載しない場合、採用担当者から「働かずに何をしていたのか」と疑念を抱かれてしまう恐れもあります。このコラムの「職歴なしの場合の履歴書の書き方」「職歴なしの場合の職務経歴書の書き方」を参考に、履歴書・職務経歴書を作成してみてください。
職歴なしのニートから正社員就職はできる?
できます。
ただし、空白期間が長くなるほど就職活動の難易度は高まる傾向にあるようです。そのため、職歴なしのニートから正社員を目指す際は、できるだけ早く就職活動に取り組み始めることをおすすめします。ニートから急に正社員になることに不安を感じる方は、アルバイトから始めてみるのも一つの手です。
ニートの方の就職事情については、「ニートが就職するには?おすすめの職種や支援サービスをご紹介!」のコラムで解説しています。
30代職歴なしで就職は手遅れ?
そのようなことはありません。
30代で職歴なしの場合も、職種を絞り過ぎず、選考対策をきちんとすれば正社員就職は可能です。30代の就職活動では、20代よりも経験やスキルを求められる傾向にあります。職歴なしの方は、アルバイトや今までの経験から仕事で活かせる強みを探し、積極的にアピールしましょう。
30代職歴なしからの就職を目指す方は、「30歳職歴なしから正社員になれる?おすすめの職種や就職成功のコツとは?」のコラムも参考にしてみてください。
職歴がない場合も職務経歴書を作成したほうが良い?
無理に職務経歴書を作成する必要はありません。ただし、3ヶ月以上継続したアルバイトがある場合は、職務経歴書に書くのがおすすめ。長期アルバイトによって得たスキルや技術は、自己アピールの材料になるからです。
求人探しや応募書類作成を一人で進めるのが不安な方は、就職・転職エージェントのハタラクティブをご利用ください。
- 経歴に不安はあるものの、希望条件も妥協したくない方
- 自分に合った仕事がわからず、どんな会社を選べばいいか迷っている方
- 自分で応募しても、書類選考や面接がうまくいかない方
ハタラクティブは、主にフリーター、大学中退、既卒、そして第二新卒の方を対象にした就職・転職サービスです。
2012年の設立以来、18万人以上(※)の就職・転職をご支援してまいりました。経歴や学歴が重視されがちな仕事探しのなかで、ハタラクティブは未経験者向けの仕事探しを専門にサポートしています。
経歴不問・未経験歓迎の求人を豊富に取り揃え、企業ごとに面接対策を実施しているため、選考過程も安心です。
※2023年12月~2024年1月時点のカウンセリング実施数
一人ひとりの経験、スキル、能力などの違いを理解した上でサポートすることを心がけています!
京都大学工学部建築学科を2010年の3月に卒業し、株式会社大林組に技術者として新卒で入社。
その後2012年よりレバレジーズ株式会社に入社。ハタラクティブのキャリアアドバイザー・リクルーティングアドバイザーを経て2019年より事業責任者を務める。