インフラ業界の職種や将来性とは?向いている人や志望動機の書き方も解説

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この記事のまとめ

  • インフラ業界には水道やエネルギー、鉄道や通信などの分野がある
  • インフラ業界に向いているのは、忍耐力やコミュニケーション能力がある人
  • インフラ業界未経験者の志望動機は、「なぜその仕事を選んだのか」を明確にする
  • インフラ業界経験者の志望動機には、応募企業を選んだ理由や活かせるスキルを入れる

「インフラ業界にはどのような仕事があるのか」「どのような人が向いているのか」など、気になる方もいるでしょう。インフラ業は水道やエネルギーなど人々の生活を支える分野を担っており、社会に欠かせない存在です。このコラムでは、インフラ業界の分野や職種、将来性や向いている人の特徴などについてご紹介します。インフラ業界に挑戦するか迷っている方は、ぜひこのコラムを参考にしてみてください。

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インフラ業界とは?

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インフラとは、インフラストラクチャー(infrastructure)の略で、辞書的な意味では「基盤」「下部構造」などと訳されています。インフラ業界は社会にとって必要不可欠な基盤であり、国民の生活だけでなく、経済活動を行うためにもなくてはならない仕事といえるでしょう。
インフラには、生活で必須となる電気やガス、水道はもちろん、道路、航空、トンネル、鉄道、ゴミ処理場などが含まれます。

インフラ業界の代表的な分野

ここでは、インフラ業界の中心的な業種であるエネルギーインフラや水道、交通、通信について、それぞれ紹介します。インフラ業界のなかで、どの分野を志望するかを決める参考にしてみてください。

インフラ業界の代表的な分野

  • エネルギー(電気・ガス・石油)
  • 水道
  • 鉄道
  • 通信
  • 航空

エネルギー(電気・ガス・石油)

人々の生活に欠かせない電気・ガス・石油を供給する事業は、エネルギーインフラといいます。エネルギーインフラ業界は、競争も少なく安定した就職先だといわれていました。しかし、電気・ガスに関しては、2011年3月の東京電力・福島原発事故後に、1990年代に始まった市場改革が大きく加速することに。2016年4月の電力小売全面自由化、2017年4月のガス小売全面自由化により、一般家庭分野に異業界が参入可能となり、競争が厳しくなることが予測されています。

水道

人々が使用する水を水道管や専用の施設を利用して管理・供給するのが、水道事業です。家庭で使用する水は浄水事業、工場で使用する水は工業用水道業に分かれて供給されます。

また、汚水や雨水を処理する下水業も水道業界の事業のひとつです。さらに、水道のシステムや設備を設計する仕事を請け負っている企業もあります。

鉄道

JRや地下鉄、私鉄など鉄道業界には多くの企業があります。2005年から2012年ごろにかけて、鉄道事業は小売事業とともに伸び悩みが続いているようです。2008年の秋には、国内の景気後退が影響し、中距離のビジネス・レジャーなどの需要が低迷しています。鉄道業界では、将来の人口減少などによる本業の伸び悩みを見越して、周辺事業の強化を行っているようです。

たとえば、観光スポットや駅ビル、レジャー施設などの開発・運営を行っており、企業によっては周辺事業が収入の3割~5割を占めているといわれています。鉄道業界については「鉄道業界の仕事」でも詳しく解説していますので、ご覧ください。

通信

インターネット回線を管理・運営する通信業界は、通信自体がインフラのひとつであるほかに、インフラ業界の他分野を支える事業としても重宝されています。スマートフォンやパソコンが日常に欠かせないのはもちろん、鉄道会社や航空会社をはじめとする多くの企業が事業を進めるために不可欠です。通信業界なくしてインフラ業界は成り立たないといっても過言ではありません。

航空

航空会社には大規模航空事業者を中心に、2007年からはLCC(格安航空会社)が参入するようになりました。国土交通省の資料「我が国のLCC旅客数の推移(p.1)」によると、LCCのシェア率は国内線・国際線ともに右肩上がりに伸びており、2022年は国内線14.7%、国際線20.3%となっています。国際線は新型コロナウイルスによる落ち込みが見られたものの、前年度より17%増加しており、再び活発化することが見込まれるでしょう。

また、航空会社は旅客だけでなく貨物輸送も重要な事業のひとつ。貨物輸送は貿易摩擦や燃料の価格変動に業績が左右されやすく、社会動向と密着した事業といえます

インフラ業界に関連する業界

ここでは、インフラ業界に関連する石油業界やIT業界などについてご紹介します。いずれも、わたしたちの生活に欠かせない業界です。

インフラ業界に関連する業界

  • 石油業界
  • IT業界
  • サービス業界

石油業界

石油はエネルギーインフラのひとつ。日本国内で供給される石油は海外からの輸入に頼っており、石油業界なしには生活が成り立たない状況です。日本の主な石油関連企業では、調達から輸送・販売まですべてを行っています。

IT業界

ITインフラやインフラエンジニアという言葉があるように、IT業界もインフラに関連する事業です。たとえば、サーバーの管理やセキュリティ対策を行ったり、コンピューターを動かすためのOSを構築したりする役割を担っています。
エネルギー供給や顧客管理など、IT技術はさまざまな場面で必要であるため、インフラ業界の企業活動を支えるために欠かせない存在といえるでしょう。

サービス業界

サービス業界は航空会社や鉄道会社など、さまざまなインフラ企業に関連します。たとえば、飛行機の利用者を増やすためには旅行代理店が必要です。観光事業を盛り上げるにも、ホテルやテーマパークといったサービス業と連携することが求められるでしょう。

また、少子高齢化にともない、介護や医療に関連するサービス業が増えるといわれています。詳しくはこのコラムの後半で解説しているので、ぜひ読み進めてみてください。

参照元
資源エネルギー庁
トップページ
国土交通省
LCC普及への取り組み

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インフラ業界の具体的な職種一覧

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インフラ業界の場合、業種ごとに特徴的な専門職種があります。ここではそれぞれの分野ごとに代表的な職種を紹介するので、自分の適性ややりたいことに合った仕事がないか探してみましょう。

エネルギー(電気・ガス・石油)

インフラ業界のなかでも電気・ガス・石油のエネルギーインフラにおいては、主な職種は共通する部分があります。一例として以下に職種をご紹介するので、参考にしてみてください。

調達

原料を調達するため、海外企業と価格交渉を行います。いずれの業界も国内資源だけでは足りないので、海外からの輸入に頼らざるを得ません。ガスの場合は、地下資源の採掘や調査を行うこともあります。

製造・運転

設備を運転し、安定供給の維持・管理を目指します。電気の場合は計画に沿って発電所の運用を行うのが役割です。また、ガスは製造、石油は精製して供給します。

メンテナンス(管理・保守)

保守計画を作るための企画職や、実際に現場で点検・修理を行う技術職があります。エネルギーインフラは24時間供給しなければならないうえ、事故があると社会的な影響は甚大です。そのため、メンテナンスは社会を支える重要な仕事といえます。

鉄道

鉄道会社には、公営や民営、モノレールや新交通システムなどがあります。いずれにも共通する主な職種は以下の通りです。

整備系職種

技術職にあたる「整備系職種」は、鉄道会社にとって欠かせない存在といえるでしょう。車両の保守・点検・管理・信号通信整備といった鉄道の安全に関わる業務を行います。

現業職

鉄道会社に所属し、駅員や車掌、運転士として働く人たちは一般的に「現業職」と呼ばれています。前線に立ち、鉄道の安全な運行や運営などを担う仕事です。

運行管理・運転計画

運行管理は、鉄道の安全を確保するために、列車の運行状況をリアルタイムで確認する仕事です。運転計画は、「ダイヤ」の策定を専門的に手掛ける職種で、より良いダイヤを創り出し、お客さまに便利で快適な鉄道を利用してもらえるよう努めます。

鉄道では現業職からキャリアアップすることが多い

鉄道分野では、駅員や車掌、運転士などの現業職としての経験を経て、能力に応じて運行管理、さらにその後のキャリアとして運転計画の仕事を担当するのが一般的な道のりのようです。
職業情報提供サイト(日本版O-net)jobtagの「鉄道運転計画・運行管理」によると、毎月の平均賃金は約24万円、平均年収は約485万円となっており、正社員としての求人が多い傾向にあります。

航空

航空会社にも多種多様な職種がありますが、ここでは知名度の高い3つの職種を紹介します。航空会社の仕事に興味がある方は、参考にしてみてください。

パイロット

地上の航空管制官と無線で通信を行いながら航空機を操縦し、お客さまや貨物を目的地まで安全に運ぶ仕事です。専門知識と技術が必要とされるため、厳しい訓練を受け操縦する航空機に応じたライセンスを取得できた人のみがパイロットになれます。

職業情報提供サイト(日本版O-net)jobtagの「パイロット」によると、パイロットの平均年収は約1,600万円で、給与は基本賃金に乗務時間分の乗務手当を加算する形で支給。操縦する時間だけでなく、訓練や待機の時間も勤務時間に含まれます。
このコラムの「航空」でも述べたように、昨今はLCCのシェア率が伸びており便数が増加傾向にあること、パイロットが高齢化していることに伴い、今後も人材の需要が高まるでしょう。

客室乗務員(CA)

客室乗務員(CA)は、旅客機に搭乗してサービスと保安の役割を担います。お客さまを座席に案内したりシートベルトの着用を促したりといった通常業務のほか、緊急時は状況に合わせたアナウンスや避難指示を行い、お客さまが機内で安全・快適に過ごせるようにサポートするのが主な業務です。また、飲食物の機内販売も行います。

職業情報提供サイト(日本版O-net)jobtagの「客室乗務員」によると、客室乗務員(CA)の毎月の平均賃金は約22万円、平均年収は約315万円です。客室乗務員の仕事に興味がある方は、まずは求人サイトや企業のWebサイトなどで募集要項を確認してみると良いでしょう。

航空整備士

航空整備士は、航空機の整備・点検を行う仕事です。空港に降りたった飛行機が再び安全にフライトできるよう日常的に行う「ライン整備」と、一定の飛行時間を越えた場合に時間をかけて念入りに行う「ドッグ整備」などがあります。

航空機が寄港する空港で行う仕事のため、国内線の場合は全国、国際線の場合は海外の空港に配置される可能性も。また、フライト時間外に作業を行う必要があるため、勤務は交代のシフト制となります。
職業情報提供サイト(日本版O-net)jobtagの「航空整備士」によると、航空整備士の毎月の平均賃金は約24万円、平均年収は約494万円です。

通信

通信インフラ業界では、企画職や事務職といったコーポレート職に就く人も多いようです。ここでは業界特有の専門職種について紹介します。

ネットワークエンジニア

ネットワークの開発・設計から保守・管理までを担うのがネットワークエンジニアです。通信ネットワークに不具合が起きると、インターネットやスマートフォンが使えなくなってしまいます。公的システムに影響が及ぶと社会的な混乱を招く恐れもあるため、生活の基盤を支える重要な仕事です。

ネットワークエンジニアの全体像については「ネットワークエンジニアの仕事」のコラムで解説していますので、参考にしてみてください。

システムエンジニア

システムを設計し、プログラマーに指示を出すのがシステムエンジニアの役割です。社内外のスペシャリストと連携し、進行管理や予算調整を行います。「システムエンジニアの仕事」のコラムで具体的な業務内容や年収を紹介しているので、参考にしてみてください。

研究開発職

より快適で安定したネットワークを提供できるように、新しい技術を開発する仕事もあります。通信業界では、AIや5G、6Gなどの研究が進められているようです。

参照元
厚生労働省
職業情報提供サイト(日本版O-net)jobtag

インフラ業界の現状と課題

インフラ業界の現状は安定しているものの、競争の激化や国内需要の減少など課題もあります。下記でそれぞれについて詳しく解説しているので、ご一読ください。

インフラ業界の市場規模

インフラ業界は官民連携の事業が中心であり、そのため市場規模も大きいのが特徴です。ここでは、公的データで市場規模や売上高の金額が示されている業界について解説しますので、インフラ業界の規模を理解するための参考にしてみてください。

電力業界の市場規模

経済産業省が2022年1月に発表した資料「今後の小売政策について(p.3)」によると、電力産業市場規模は約15.1兆円(発電部門約10.1兆円、小売部門約0.1兆円、送配電部門4.9兆円)です。
また、「小売電気事業への新規参入は700者を越え、新規参入者の電力量ベースのシェアは約2割を超えた」と記載されています。このことから、業界全体でより活動が活発になっていくと予測できるでしょう。

鉄道、航空業界の市場規模

総務省統計局の「サービス産業動向調査年報 2022年(令和4年)(p.11)」によると、運輸業・郵便業における月の売上高の年間平均は5兆2,010億円です。そのうち、鉄道が約5,000憶円、航空運輸業・郵便業(信書便事業を含む)が約2,600憶円となっています。

通信業界の市場規模

総務省の「令和5年『情報通信に関する現状報告』(令和5年版情報通信白書)」によると、 ICT市場規模(⽀出額)は27.2兆円です。また、情報通信産業の国内総⽣産(2021年、名⽬)は52.7兆円で、全産業の9.7%を占めています。

インフラ業界の現状

私たちの日常に常に関わるサービスであるため、「安定」のイメージが強いインフラ業界。たしかに、電気・ガス、鉄道、航空などのインフラ業界は、規制の保護もとに置かれている状況が多かったため、他業界と比べると安定していたといえるでしょう。
しかし、これまで独占状態だった電気・ガス業界において、小売自由化が進んだため、今後のインフラ業界にも市場の競争原理が働くと考えられています。

インフラ業界の課題

人手不足は、インフラ業界全体の課題となっています。鉄道業界では利用者数が減少傾向にあるほか、過疎化が進む地域では交通サービスそのものが縮小されつつあるのが現状です。また、電気やガスの国内需要が右肩上がりに伸びるとは考えにくいため、各社の競争は激化するでしょう。特に、老舗の大手企業は新規参入企業との競争にどのように対応するかが課題です。

次の項では、インフラ業界の現状と課題を受けて、将来活発になる見込みのある事業や取り組みについてご紹介します。業界の将来性が気になるという方は、ぜひ参考にしてみてください。

参照元
経済産業省
第44回 総合資源エネルギー調査会 電力・ガス事業分科会 電力・ガス基本政策小委員会
総務省統計局
サービス産業動向調査 報告書
総務省
令和5年「情報通信に関する現状報告」(令和5年版情報通信白書)の公表

インフラ業界の将来性

インフラ業界の需要がなくなることはないため、将来的にも安定しているといえます。ただし、前述の課題に対応できなければ、利益低下や事業縮小となる恐れもあるでしょう。反対に、課題をうまく解決できればさらに発展する可能性もあります。いずれにしても、インフラ業界は変革期にあるといえるでしょう。
ここでは、インフラ業界の将来性について解説するので、業界研究を行ううえで参考にしてみてください。

インフラ業界の将来性

  • インバウンドや海外事業の強化が進む
  • 電力・ガスの自由化により市場競争が生じる
  • 再生可能エネルギーの普及が進む
  • ロボットやAIを活用したインフラ整備が進む
  • 少子高齢化社会を見据えた取り組みが活発になる

インバウンドや海外事業の強化が進む

国内需要の減少にともない、今後はインバウンドや海外への事業展開が強化されると考えられます。観光庁の「令和4年度補正予算 訪日外国人旅行者受入環境整備緊急対策事業(インバウンド安全・安心対策推進事業)の公募開始について」によると、観光地や宿泊施設を対象とした補助金制度や環境整備といった取り組みが行われています。

また、日本にはインフラ整備の高い技術やノウハウがあり、世界的なインフラ需要に着目した海外事業に力を入れる企業も増加するでしょう。ただし、首相官邸ホームページの「インフラシステム海外展開を取り巻く状況」によると、「日本企業は、信頼性、耐久性、環境性能等において、技術的な強みを有するが、相手国市場で求められる価格帯、施設仕様とのギャップが依然として存在」するという問題も。今後は、品質を維持しながら価格競争にどう対応するのかがポイントになるでしょう。

航空業界の今後の動向

国土交通省の「我が国の航空をとりまく現状」によると、国際線の旅客数は2018年に1億人を突破しました。しかし、新型コロナウイルス感染症の影響で2020年は190万人、2021年は357万人と下落傾向に。しかし、今後は需要回復を見込んで、主要な空港が機能を強化し、発着数を増やそうとしています。
同省の「航空分野におけるインバウンド受入環境整備について」では「多言語サービス」「無料Wi-Fiサービス」の導入といったインバウンド強化のための空港の取り組みも紹介されており、今後はますます活発化していくことが予想できるでしょう。

また、CO2排出を減らすことも今後の重要な取り組みのひとつ。「航空分野におけるCO2削減の取組状況」によると、低炭素の機体・エンジンの技術開発や空港での再生可能エネルギー導入など、航空機運航分野と空港分野でCO2削減に向けた取り組みを行っているようです。

鉄道業界の今後の動向

鉄道業界も、航空業界と同じく訪日外国人観光客をターゲットにした取り組みに力を入れているといえます。国土交通省の「鉄道分野におけるインバウンド受入環境整備について」によると、東京圏内の鉄道とバスが利用できる共通フリー乗車券の導入や、新幹線や在来線特急を海外から予約できるようにインターネット環境の整備などを実施。外国人観光客を呼び込むための環境整備を行っています。

また、国内に向けた施策も欠かせません。近年は少子高齢化で利用者が減少傾向にあるほか、在宅勤務やテレワークといった多様な働き方が広まっています。そのため、鉄道や駅のあり方を見直したり、鉄道事業以外の取り組みにも力を入れ始めたりしているようです。
今後の鉄道整備の基本的方向」によると、「駅前広場の整備、 駅周辺再開発、ターミナル機能を活用したワンストップサービス化(買い物、公的サービスの利用等のさまざまな用務を一つの場所で処理できるようにすること)」の改善や、高齢化社会を見据えたバリアフリー推進などが求められていることが分かります。今後は多様なニーズに合わせ、鉄道に留まらず利用者の生活に密着したサービスが展開されるでしょう。

参照元
観光庁
首相官邸ホームページ
第1回 インフラシステム海外展開検討会議事次第
国土交通省
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電力・ガスの自由化により市場競争が生じる

国内においては、2016年4月から電力が、2017年4月からガスが小売全面自由化されました。これを受けて、エネルギーインフラ各社が多様な料金プラン、電気とガスの契約一本化などを実施。今後もさまざまなサービスで差別化を図る動きが進むと考えられます。

再生可能エネルギーの普及が進む

電気・ガス・石油のいずれにおいても、CO2排出量を減らすための新しいエネルギーの開発や促進が求められます。資源エネルギー庁の「総論 再生可能エネルギーとは」によると、再生可能エネルギーは「温室効果ガスを排出しない」「国内で生産できる」といった点から、地球温暖化対策だけでなく、資源に乏しい日本でエネルギーの安定供給を図るという観点からも注目されているようです。国による各種支援制度も充実しており、エネルギー各社が今後ますます力を入れていく分野であると予測できます。
エネルギー業界や再生可能エネルギーの現状については、「エネルギー業界の仕事」のコラムもご覧ください。

参照元
資源エネルギー庁
再生可能エネルギーとは

世界的な取り組みである「RE100」とは?

環境庁の「地球環境・国際環境協力」によると、「RE100」とは「企業が自らの事業の使用電力を100%再エネで賄うことを目指す国際的なイニシアティブ」のこと。環境庁を始めとして、日本国内の企業も複数参加しています。新宿御苑で使用する電力を100%再生可能エネルギーにすることを目指したり、電力消費量の多い施設へより安価な再生可能エネルギーを供給する取り組みを進めたりと、日本全国で計画が進んでいるようです。
国際的な環境問題への関心の高まりから、将来的に活発化する可能性のある活動のひとつといえるでしょう。


参照元
環境庁
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ロボットやAIを活用したインフラ整備が進む

人手不足を解消するため、電車の自動運転、駅や空港の無人化といったIT変革も、今後の動向の重要なポイントです。既にレジ業務やデータ入力といった単純作業はセルフレジやAIが担うことが増えており、この先もますます加速していくでしょう。
以下では、IT変革に重要な役割を果たす通信業界の動向を紹介します。

通信業界の今後の動向

総務省の「令和5年『情報通信に関する現状報告』(令和5年版情報通信白書)」には、「災害に強い通信ネットワークの構築」「Beyond 5G(6G)に向けた取組を強化・加速」「新たなツール・サービスを正しく活⽤するためのリテラシーの向上」などが今後の取り組みとして挙がっています。
地域活性化や防災といった社会課題を解決するうえで、インフラとしての通信ネットワークが寄与することが期待されているようです。また、ICT分野での国際競争力の強化も今後の課題と考えられています。

参照元
総務省
令和5年「情報通信に関する現状報告」(令和5年版情報通信白書)の公表

少子高齢化社会を見据えた取り組みが活発になる

厚生労働省の「我が国の人口について」によると、「2070年には総人口が9,000万人を割り込み、高齢化率は39%の水準になる」と推計されているようです。今後は、少子高齢化が進んでいくことを前提とした取り組みが重要になるといえるでしょう。

たとえば、シニア世代をターゲットにしたバスや鉄道などの交通サービスやAI技術を活用した見守りサービスなど、インフラ業界のノウハウを活用したサービスの需要が拡大していくと考えられます。少子高齢化が新たなビジネスの創出につながる可能性もあり、インフラ業界全体で取り組みが本格化していくでしょう。

参照元
厚生労働省
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インフラ業界のメリット・デメリット

インフラ業界には安定感や待遇の良さといったメリットがある一方で、仕事の責任は重く大変な側面もあります。メリット・デメリットの両面を理解したうえで、志望するかどうかを考えてみてください。

インフラ業界の魅力とやりがい

インフラ業界は安定感があり、ライフワークバランスも取りやすいのが魅力です。また、人々の生活に欠かせない事業なので、社会に貢献できることがやりがいになるでしょう。

安定感がある

インフラ事業は景気に左右されにくいため安定感があります。また、行政と連携して行う事業も多く、仕事がなくなる可能性は低いでしょう。社会動向の影響を受けて企業の業績が悪化する場合もありますが、国が救済措置を取ることが多いようです。

手当や福利厚生が充実している

インフラ業界には、住宅手当や扶養手当といった福利厚生が充実している企業が多いといわれています。転勤のある会社では社宅が用意されていたり、自社の交通サービスが割安で利用できたりするなどのメリットもあるようです。また、年功序列の企業が多く、勤続年数に応じて着実に昇給するのも魅力でしょう。

ワークライフバランスが取りやすい

インフラ業界にはホワイト企業が多いといわれており、私生活とのバランスが取りやすいようです。繁忙期やトラブル発生時を除けば、定時で帰れることが多いでしょう。また、スケジュール通りに進める仕事が多いことから、有給休暇の取得率が高いのも魅力といえます。

社会への貢献度が高い

インフラ事業は社会の役に立っていると実感できる仕事です。職種によっては、自分が提供するサービスが活用されているのを目の当たりにすることもできます。また、災害時に電気やガスが止まれば社会活動も止まってしまうことから、インフラ事業の重要性が分かるでしょう。

専門性の高い知識や技術を得られる

インフラ業界の強みのひとつに、専門的な知識や技術を得られることが挙げられます。たとえば、エネルギー分野であればエネルギーの取り扱いや供給に関する知識、航空分野であれば保安業務に関する法的知識や整備の技術など。知識や技術が身につくほどやりがいにつながりやすいほか、待遇改善も期待できるでしょう。

また、同業他社でも活用できるスキルであることが多いことも利点のひとつ。転職やキャリアアップがしやすいため、自分が思い描いたキャリアプランを実現しやすいといえます。

文系や理系を問わず活躍のチャンスがある

インフラ業界は理系のイメージをもたれることがあるものの、文系や理系を問わず活躍できる業界のひとつです。研究開発職や技術職といった専門職以外にも、営業や事務、客室乗務員や駅員などさまざまな職種で活躍できます。コミュニケーション能力や語学力といった文系の能力が役に立つ仕事を選べば、インフラ業界で長く活躍できるでしょう。

インフラ業界の大変なところ

インフラ業界の社会貢献度の高さや専門性はやりがいにつながる一方で、責任が重いという大変さもあります。ミスが許されないことからルールが厳しく、仕事への姿勢が問われるでしょう。職種によっては夜勤があったり、立ち仕事だったりして体力的に大変な場合もあります。

また、伝統を重んじる企業が多く上下関係が厳しいことも。このような大変さを乗り越えるためには「人々の生活を守る」「社会を支える」といった使命感を持つことが重要です。

インフラ業界に向いている人

インフラ業界に向いている人の画像

インフラ業界の仕事は社会生活を支える役割を担っているため、責任感のある人やストレス耐性のある人、コミュニケーションが得意な人などに向いているといえるでしょう。以下で詳しく解説しています。

責任を持って仕事に取り組める人

インフラ業界の仕事は人々の生活、社会を支えるサービスに携わるため、常に責任を持って業務に臨める人が向いているでしょう。大きな災害や国家間の武力的な衝突といった有事の際は、社会や人々を優先した行動が求められます。

細かい作業も正確にこなせる人

インフラ業界では、細かい作業を確実にこなせたりマニュアルに沿った業務が得意だったりする方が向いているといえます。特に整備やメンテナンス、鉄道の運行に関わる駅員や運転士といった職種の場合、ちょっとしたミスが社会に大きな影響を与えてしまう恐れも。
そのため、「マニュアルに沿って働くのは苦ではない」「細かい作業は得意」という方は、インフラ業界で活躍できる可能性があります。

ストレスを溜め込まない人

ストレスを溜め込まない人は、インフラ業界の仕事に向いているでしょう。
インフラ業界の仕事は、人々の生活の支えとなるもので、とてもやりがいのある仕事です。しかし、地道で大変な作業が続き、「ルーティンワークでつまらない」と思ってしまうこともあるでしょう。そのようなときでも適度にストレスを発散し、前向きに仕事をこなせる人が向いているといえます。

コミュニケーションが得意な人

鉄道会社の駅員や航空会社の客室乗務員など、担当する業務によってはお客さまと関わる機会が多いため、コミュニケーション能力は必須です。また、ミスを未然に防ぐためにも、職場の人たちと積極的にコミュニケーションを取る必要があります。そのため、コミュニケーションが得意な人はインフラ業界で活躍しやすいでしょう。

忍耐力がある人

インフラ業界で働くには、忍耐力が必要不可欠です。インフラ事業は安定供給が求められるため、難しい仕事でも最後までこなさなければいけません。
トラブルが発生すれば、解決するまで残業することも。また、業種によっては、繁忙期は激務になる可能性もあります。そのため、インフラ業界は忍耐力に自信がある人に向いているといえるでしょう。

仕事に安定性を求めている人

先述したように、インフラ業界は取り扱うサービスの性質上、景気や社会情勢の影響を受けにくい安定した業界です。そのため、安定志向の方に向いている可能性があるでしょう。

ただし、安定する仕事だからといって適性とは異なる職種に就いてしまっては本末転倒です。仕事探しをするときは、安定性だけでなく「自分に合った仕事か」「長く働ける環境か」なども一緒に確認することが重要といえます。「安定した職業12選!仕事選びのコツやおすすめの資格をご紹介」のコラムではインフラ業界以外の安定している職業を紹介しているので、ぜひ参考にしてみてください。

社会貢献をしたい人

「仕事で社会に貢献していると実感したい」「人の役に立つ仕事がしたい」という方は、インフラ業界がおすすめ。どのような仕事も社会活動や経済に貢献しているものの、たとえば事務や経理といったバックオフィス系の仕事は関わる業務の範囲や人が限定的なため、貢献しているという実感を得られにくいことも。

しかし、インフラ業界ではエネルギーや交通インフラ、通信など、日々の生活に欠かせない事業を担っています。そのため、「社会や人の役に立っている」と感じられる機会が多く、やりがいをもって仕事に取り組めるでしょう。

「インフラ業界はやめとけ」は本当?

「インフラ業界が気になるけど、やめとけと言われて不安…」という方もいるかもしれません。インフラ業界は全国で「整備を行う必要があるため転勤が多い傾向にある」「保守的な傾向がある」「人口の減少に影響を受ける可能性がある」といった理由から、「やめとけ」と言われることもあるようです。

しかし、これらの条件が合うかどうかは人によってさまざま。自分がインフラ業界に適性があるかどうかを分析したうえで、検討してみると良いでしょう。判断材料のひとつとして、このコラムの上部にある適職診断もおすすめです。およそ1分の短時間で自分にどのような仕事が合っているか診断できるため、適職が分からないという方は試してみてくださいね。
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インフラ業界に必要な資格やスキル

インフラ業界は業種・職種によって専門資格が細分化されます。たとえば、ガス会社ならガス工作物の工事や運用などを担うための「ガス主任技術者」、電力会社なら電気施設の保安監督として就職するために必要な「電気主任技術者」や、商業施設や一般住宅の電気工事を行うための「電気工事士」などです。

また、インフラエンジニアを目指すなら、「基本情報技術者」や「応用情報技術者」などのIT系の国家資格が役立ちます。また、未経験や知識を持っていない状態からIT系の仕事をスタートしたい場合は、「ITパスポート」もおすすめです。

ただし、インフラ業界にも資格のない状態から挑戦できる分野や職種もあります。目指している仕事が資格が必須のものでない場合は就職・転職活動を優先し、入社後に取得を検討しても良いでしょう。

インフラ業界の志望動機

インフラ業界の志望動機の画像

「インフラ業界が気になるけど、志望動機の書き方が分からない」という方もいるでしょう。ここでは、未経験者の場合と経験者の場合に分けて、志望動機の書き方のコツをご紹介します。

未経験者の志望動機

未経験者の志望動機では、「なぜインフラ業界なのか」「インフラのなかでもなぜその業種なのか」といった点がポイントになります。単に「社会貢献がしたい」といった理由では、採用担当者に「インフラ業界でなくても良いのでは」と思われてしまう可能性があるため、将来の夢や目標と併せて明確な理由を述べましょう。そのうえで、応募先企業を選んだ理由を述べます。

また、未経験者は専門知識やスキルをアピールできないため、意欲や将来性といったポテンシャルをアピールすると良いでしょう。志望動機の作り方や注意点を「履歴書の志望動機の書き方とは?例文とともに重要なポイントを解説」のコラムで詳しく解説しているので、参考にしてみてください。

経験者の志望動機

経験者の志望動機は、前職を辞めた理由と、応募先企業を選んだ理由がつながっていると良いでしょう。たとえば、「前の会社は既存事業を維持することに力を入れていたため、新しい事業へ挑戦する機会がありませんでした。御社は新しい市場を開拓することに力を入れているため志望いたしました」といった志望動機が考えられます。

また、前職で身につけたスキルを応募先企業でどのように活かせるかをアピールするのも重要です。そのためには、業界研究・企業研究をしっかりと行い、どのようなスキルをどのような事業で活かせそうかを志望動機に織り交ぜましょう。

未経験からインフラ業界への就職・転職を目指そう

インフラ業界は将来性のある業界であり、未経験から挑戦できる分野や職種も多く存在します。専門知識やスキルが必要な仕事ではあるものの、学習意欲や積極性をもって仕事に取り組めば、将来的に活躍できる人材として評価を得られるでしょう。

また、今後のインフラ業界ではサービスを安定的・持続的に提供するために、環境問題や少子高齢化といった社会問題にしっかり向き合わなくてはいけません。そのうえで「人々の暮らしを支えていくためにどう行動するべきか」を考えられる力が必要です。そのため、スキルや経験ではなく、未経験だからこその柔軟な考え方や姿勢が求められる場合も。「未経験だから」と不安を感じ過ぎず、積極的に挑戦する姿勢が重要です。

とはいえ、なかには「未経験から採用してもらえるか不安」という方もいるでしょう。一人での就職活動が難しい場合は、就職・転職エージェントのハタラクティブをご利用ください。ハタラクティブは、フリーターや既卒、第二新卒といった若年層に特化した就職支援を行っています。
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インフラ業界に関するFAQ

ここでは、インフラ業界に関する疑問をQ&A方式で解消します。文系の場合の就活事情やインフラ以外に将来性のある業界についても解説しているので、ぜひ参考にしてみてください。

文系出身の就活生は選考で不利になりやすいでしょうか?

インフラ業界では、文系出身者が必ずしも不利というわけではありません。営業職や事務職、客室乗務員などマーケティング力や語学力、対人能力といった文系の能力を活かせる仕事は多いでしょう。ただし、設計や研究開発など専門職では理系出身者が有利になる場合があるようです。 「文系におすすめの職業一覧をチェック!年収ランキングも紹介」で紹介している「高収入を狙う!文系の職業別年収ランキング」では鉄道の仕事もランキングに入っていますので、ご一読ください。

インフラ業界にはどんな職種がありますか?

業種ごとに専門職種があるほか、営業や事務、経理といった一般的な職種もあります。企業によっては、入社後は営業職や事務職からスタートする場合もあるでしょう。また、技術職のなかでさらに、生産企画や品質管理など細分化されている企業もあります。「職種とは?業種との違いは?自分に合う仕事がわからないときの就活法も解説」のコラムではカテゴリごとに職種を紹介しているので、参考にしてみてください。

インフラ以外に将来性のある業界はどれですか?

医療や介護などの業界が考えられます。高齢者の人口増加による需要の高まりが見込まれるため、求人数が増えるでしょう。そのほか、後継者不足に悩む農業、共働き世帯の増加で人手不足の保育士なども将来性のある仕事といえます。「将来性のある業界は?需要の高い仕事の特徴と企業選びのポイント」のコラムで詳しく解説していますので、ご覧ください。

インフラ業界は女性も活躍できるでしょうか?

インフラ業界は、女性も活躍できます。航空会社のCAのような女性が多く活躍している仕事のほかにも、IT系エンジニアや鉄道業界の車掌など、男性が多いとされていた仕事も女性の採用が増えている傾向にあるようです。インフラ業界に興味がある女性の方は、どのような仕事・業界が自分に合っているか、その業界に入って自分が何をしたいかを考えたうえで検討してみると良いでしょう。

インフラ業界に未経験から転職したいです

大手のインフラ企業は人気が高いため、未経験からの挑戦はハードルが高いでしょう。未経験でインフラ業界を目指すには、中小企業で経験を積むのがおすすめです。未経験歓迎の仕事の探し方は「未経験から就職できる仕事の特徴は?求人の見極め方やおすすめ業種を紹」を参考にしてみましょう。 未経験からの就職・転職に不安がある方はハタラクティブにご相談ください。志望動機の書き方や面接対策についてアドバイスいたします。

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  • 経歴に不安はあるものの、希望条件も妥協したくない方
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ハタラクティブは、主にフリーター、大学中退、既卒、そして第二新卒の方を対象にした就職・転職サービスです。
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