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やりたくない仕事のモチベーションを保つ方法とは?原因となる心理もご紹介
更新日
この記事のまとめ
- 仕事を「やりたくない」と思うのは、ごく自然な心理
- 仕事をやりたくない原因には、心身の疲れや職場に対する悩みなどが関係している
- 仕事をやりたくないときの対処法は「体調を整える」「TODOリストを作る」など
- 「Must・Can・Willのフレームワーク」を使って、仕事の意欲を高めよう
- 仕事をやりたくない気持ちが強くストレスなら、転職で環境を変えてみるのも一つの手
「仕事をやりたくない…」「モチベーションを保つには?」と悩んでいる方もいるでしょう。原因は人それぞれですが、生活リズムや体調を整えたり、気分転換をしてリフレッシュしたりするとやる気の維持につながることも。このコラムでは、仕事をやりたくない原因やモチベーションの保ち方、やる気が出ないときの考え方を紹介します。やりたくない仕事を断るときのポイントや転職の判断基準もまとめたので、ぜひご覧ください。
やりたくない仕事は誰しもが経験すること
仕事をするうえで「仕事をやりたくない」と感じる経験は、誰しもあることです。そのようなときに、前向きに頑張っている同僚を見て、自分を責めたり落ち込んでしまったりする方もいるかもしれません。
しかし、特に会社員であれば、自分のやりたい仕事ではなくても、依頼されれば自分の苦手な分野や大変な仕事をこなさなければならないときもあります。前向きに見える同僚や上司も、本音では「やりたくない」と思うことがあったり、思っていても見せないようにしたりしているだけという場合もあるでしょう。
「やりたくない仕事は、誰にもある経験」と考え、自分を責め過ぎないことが大切といえます。
仕事をやりたくないのはなぜ?6つの主な原因
「仕事をやりたくない」と感じる理由は、人によってさまざまです。仕事にやる気が出ない原因を把握することは、解決策を見つけるためのヒントになり得るでしょう。ここでは、仕事をやりたくないと感じるときの主な原因について解説するので、ぜひ参考にしてみてください。
仕事をやりたくないのはなぜ?主な原因
- 心身の疲れが溜まっている
- 業務内容や仕事量が合っていない
- 会社や職場環境に対して悩みがある
- 責任やプレッシャーが大きい
- 強みを発揮して会社に貢献できていないと感じる
- 仕事でやりがいを実感できない
1.心身の疲れが溜まっている
仕事をやりたくないと感じる原因の一つとして、心身の疲れが溜まっていることが挙げられます。たとえば、残業が続いて十分に休みが取れなかったり、プライベートでの悩みごとがずっと続いていたりすると、心や体に疲れが溜まり自然と気持ちも後ろ向きになりやすいでしょう。心身が回復しないまま頑張り過ぎてしまうとエネルギーが足りず、「仕事をやりたくない」という心理につながりやすくなるといえます。
2.業務内容や仕事量が合っていない
業務内容や仕事量が自分に合っていないことで、仕事に苦痛を感じ「仕事をやりたくない」と感じる場合もあります。たとえば、「人と話すのが好きなのに一人作業が多い」「人手不足で自分以外の人のタスクも担わなければならず、業務量が多過ぎる」といった状況があると、「仕事が合わない」「やりたくない」と感じることもあるでしょう。
3.会社や職場環境に対して悩みがある
「職場での人間関係で悩んでいる」「頑張りが評価されない」など会社や職場環境に対して悩みがあって、「仕事をやりたくない」という心理になる場合もあります。過酷な労働条件が設定されていたり、人間関係が悪かったりする場合、自分の力だけでは解決できないこともあるでしょう。しかし、「自分が我慢すれば済む」と考えて我慢をし過ぎるとストレスになり、「仕事に行きたくない」「やりたくない」という感情につながる可能性があります。
4.責任やプレッシャーが大きい
仕事での責任やプレッシャーに対して重荷を感じ、「仕事をやりたくない」と考える方もいるようです。業務に慣れてきたり、上司から評価されたりすると、より責任の大きな仕事や企業の利益に直接影響するような仕事を任されることもあるでしょう。「自分にできるのだろうか」「失敗したらどうしよう」といった緊張感やプレッシャーからストレスを感じ、「やりたくない」という気持ちをもつ場合もあります。
5.強みを発揮して会社に貢献できていないと感じる
自分の強みを発揮できていなかったり、会社に貢献できていないと感じたりして、仕事をする意義が見い出せずやる気が出ないこともあるでしょう。たとえば、部署異動で慣れない仕事や苦手な業務をすることになったり、業務を細分化しているため自分の仕事がどのように役に立っているかが見えにくかったりすると、モチベーションが低下することもあるといえます。
ハタラクティブの「若者しごと白書2024(p.17)」によると、仕事で最もやりがいを感じることはなにかという質問に対して、正社員では「人の役に立つこと」という回答が15.6%で最多でした。
このことからも、社会で働くうえで自分以外の誰かに貢献することを重視する人は一定数存在するといえます。
参照元
ハタラクティブ
若者しごと白書2024
6.仕事でやりがいを実感できない
仕事をやりたくないと感じるのは、やりがいを感じられないからという場合もあるでしょう。仕事で成果が出たり周囲から評価されたりしてやりがいを感じられると、向上心やモチベーションアップにつながります。一方で、業務をするうえでの目標が曖昧だったり成果が見えにくかったりすると、仕事へのやりがいや意欲をもちにくくなるでしょう。
仕事でモチベーションが下がる原因については、「仕事のモチベーションが下がる原因とは?維持するメリットや対処法」のコラムでも紹介しているので、こちらもご一読ください。
仕事をやりたくないのは甘えとは限らない
仕事をやりたくないときに、自分に対して「甘えている」と感じる方もいるようです。しかし、仕事に対してやる気が出ないのは多くの人が経験していること。理由を明確にして、自分に合ったモチベーションの保ち方を探しましょう。「仕事を頑張れないのは甘え?職場でついていけないときの原因と対処法!」のコラムでは、仕事のやる気が出ないときの原因と対処法について詳しく紹介しているので、ぜひご一読ください。やりたくない仕事へのストレスを減らすには?
やりたくない仕事へのストレスを減らすための方法には、「職場でのコミュニケーションを大切にする」「やりたい仕事に挑戦する」といったものが挙げられます。以下で、それぞれの内容を確認してみましょう。
やりたくない仕事へのストレスを減らすには
- 職場でのコミュニケーションを大切にする
- やりたい仕事に挑戦する
- 副業を始めてみる
- 待遇面について話し合う
- 自分に合うストレスコントロール方法を実行する
職場でのコミュニケーションを大切にする
同僚との信頼関係や仕事での協力体制が築けていないことから、仕事をやりたくないという感情になっている可能性もあります。その場合、「自分から挨拶する」「相手の目を見て話す」「雑談をする」「軽い相談をもちかける」といった職場内でのコミュニケーションを意識して行うことが大切です。周囲との良好な関係性を築ければ、仕事で協力してもらいやすくなったり、連携が取れて仕事を進めやすくなったりして仕事に前向きになれる可能性があるでしょう。
コミュニケーション能力を高める方法については、「コミュニケーション能力とは?スキルを鍛える具体的な方法をご紹介!」のコラムで紹介しているので、気になる方はぜひご覧ください。
やりたい仕事に挑戦する
「業務内容が自分に合っていない」「ほかにやりたい仕事がある」という場合は、自分が本当にやりたい仕事について上司に相談するのも良いでしょう。自分が関心のある仕事の割合が多くなれば、高いモチベーションをもって働けるため、ストレスも溜まりにくくなる可能性があります。やりたい仕事を伝えたからといって、必ずしもその仕事ができるとは限りませんが、部署やチーム内の業務であれば調整してもらえることもあるでしょう。
勤務している会社にやりたい仕事がないという場合は、転職を検討するのも一つの手です。未経験から挑戦できる職種もあるため、まずは自分の興味のある仕事について調べてみるのも良いでしょう。
自分に合った仕事がやりたいという方は、「自分に向いてる仕事が分からない!適職の見つけ方とタイプ別のおすすめ職種」をご参照ください。
副業を始めてみる
やりたくない仕事へのストレスを減らすために、副業を始めてみるのもおすすめです。たとえば、今の仕事で「自分の強みを活かせていない」と感じるのであれば、スキルや知識を活かせるビジネスに挑戦してみましょう。また、本業で社会に貢献している実感がないなら、副業を社会貢献につながるものにするなど、本業で感じるストレスの原因を副業で解消するようにしてみると、「副業があるから」と気楽に考えられるようになる可能性があります。
ただし、副業に注力しすぎて本業に支障が出てしまっては本末転倒です。副業を選ぶときは仕事内容や働き方についてよく調べ、自分への負担が大きくなり過ぎないように注意しましょう。副業については、「正社員は副業してOK?働く際の注意点と確定申告の基礎知識」のコラムを参考にしてみてください。
待遇面について話し合う
休みや給与など、職場の待遇面についてストレスを抱えている場合は、上司に相談してみるのも一つの方法です。業務量を調整してもらえたり、配置転換を検討してくれたりと、ストレスの原因を解消するための対策をとってもらえる可能性があります。また、悩みを言語化することで気持ちを整理でき、心が軽くなる効果も期待できるでしょう。
とはいえ、企業が社員一人ひとりの希望や要望にすべて応えるのは難しいもの。相談したうえで「今の会社では問題を解決できない」と感じた場合は、希望の条件を叶えるために転職を考えてみるのも手です。
待遇へのストレスを解消したい場合は、「給料が上がらない場合の原因とその対処の仕方」のコラムも参考にしてみてください。
自分に合うストレスコントロール方法を実行する
やりたくない仕事へのストレスを溜め過ぎないことも大切です。そのため、自分に合ったストレスコントロール方法を見つけて、ストレスを蓄積しないように小まめに実行するのも有効でしょう。以下で、気軽にストレスをコントロールできる方法をいくつか紹介します。
- ・ゆっくり深呼吸する
- ・ヨガや瞑想をする
- ・軽い運動をする
- ・タスクの優先順位をつけて計画的に進める
- ・家族や友人と感情を共有する
- ・周囲とコミュニケーションを取る
ストレスを発散する方法については、「ストレス発散できない人の特徴とは?すぐ実践できる解消法や予防策も解説!」のコラムをご参照ください。
やりたくない仕事のモチベーションを保つ12の方法
「仕事をやりたくない」と感じるときは、モチベーションが低下している可能性もあります。ここでは、やりたくない仕事のモチベーションの保ち方について紹介するので、ぜひ試してみてください。
1.生活リズムや体調を整える
仕事のストレスや「やりたくない」という後ろ向きな気持ちがあると、私生活に意識が向けられずに生活リズムや体調に悪影響が生じてしまうことも。そのような場合は、仕事へのモチベーションを保つために、生活リズムや体調を整えることから始めてみましょう。
生活リズムや体調が安定すると、時間や気持ちにゆとりが生まれてストレスが溜まりにくくなったり、仕事にも前向きに取り組みやすくなったりする効果が期待できます。たとえば、早寝早起きをして朝食はしっかり食べる、短時間でも良いのでウォーキングやジョギングなどで体を動かすなどを実践してみるのがおすすめです。職場に行く前に運動をしてモチベーションを上げると、リフレッシュできたり仕事へのやる気が湧いたりすることもあるでしょう。
2.TODOリストを作る
モチベーションを保つためには、TODOリストを作る方法も良いでしょう。何となく毎日の業務をこなしていると達成感が感じられず、モチベーションが低下してしまうこともあるようです。
TODOリストを作ることで、自分の業務を把握するだけでなく優先度をはっきりさせられるので、頭のなかを整理できるでしょう。リストの業務を1つずつ着実にこなしていけば達成感も味わえ、モチベーションアップにつながります。
優先順位の考え方やTODOリストの作成については、「ある法則から仕事の優先順位を決めると業務効率UP!」のコラムで紹介しているので、興味のある方はご覧ください。
3.やる気が出る行動をルーティン化する
モチベーションを上げるための行動をルーティン化するのもおすすめです。たとえば、定期的な集まりに参加して仕事の相談をしたり、自己啓発本を読んだりするなど、自分のやる気を引き出すルーティンを作りましょう。モチベーションが低下していると感じたときは、あらかじめ決めた行動をするようにしておけば、自然とモチベーションを保ちやすくなります。
4.仕事をゲームとして捉えてみる
仕事を「ゲーム」として捉えてみることで、モチベーションの維持につながる場合もあるでしょう。たとえば、営業で新規案件を獲得できるか不安な場合、「営業先から案件を獲得するゲーム」と考えれば、「どうすればこのゲームを攻略できる?」と楽しんで取り組めるようになる可能性があります。
ほかにも、「上司と仲良くなるゲーム」「同僚を助けるゲーム」「後輩を育てるゲーム」といったように、見方を変えることで仕事の楽しい一面に目を向けやすくなるでしょう。
5.1つ1つの作業の終了時間を明確にする
仕事へのモチベーションを保ちたいときは、1つ1つのタスクの終了時間を明確にしてみましょう。「このデータを30分以内に入力する」など、時間を区切ることで集中力が発揮でき、そのままモチベーションを維持できる可能性があります。
効率良く仕事をしたい方は、「効率の良い仕事の進め方を知りたい!業務が早い人は何をしている?」を参考にしてみてください。
6.仕事のなかに楽しみを見つける
ただ仕事を進めるのではなく、楽しみややりがいを探しながら進めてみるのも、仕事でのやる気を維持するのに役立つでしょう。「この作業は、周りの人より早くこなせる」「感謝されてうれしい」など、自分の得意なことやうれしかったことに注目すると、仕事をやりたくない気持ちが和らぎやすいようです。
7.何事も行動に起こしてみる
仕事をやりたくないという気持ちがあっても、まずは手を止めずに取り組みやすい作業から進めるようにしましょう。やりたくない仕事をするときは、仕事に取り掛かるのにも時間が掛かりがちです。
なかなかやる気のエンジンがかからないときは、「まずは5分間だけ頑張る」というように目標時間を設定するのも良いでしょう。5分続けられたら次は10分と、少しずつ時間を延ばしてみると意外に続けられ、そのままモチベーションを維持できる場合もあります。
8.自分へのご褒美を考える
自分への褒美を考えることで、「やりたくない仕事」に対してもやる気が湧いてくるでしょう。大切なのは、目標を達成したときにのみご褒美を用意することです。ご褒美は、「昼までに資料作成を終えられたら、コンビニスイーツを食べる」という小さなものから「プレゼンが成功したら、欲しいものを買う」といった大きなものまで、自由に設定します。仕事に取り掛かるための理由を工夫することで、モチベーションアップにつなげられるでしょう。
仕事に楽しく取り組むためのコツは、「仕事を楽しくする方法が知りたい!楽しくない原因や成果を上げるコツも解説」のコラムでも紹介しているので、こちらもぜひご覧ください。
9.気分転換をする
どうしてもモチベーションが保てない場合は、適度に気分転換をするのもおすすめです。休日に仕事のことを忘れて趣味に没頭したり、友人や家族と話したりするのも良いでしょう。
特に、社外の信頼できる人に相談に乗ってもらうと、新たな視点でのアドバイスなどを受けられ、やる気が湧いてくる可能性があります。一人で抱え込まずに、周囲に悩みや愚痴を聞いてもらうことも大切でしょう。
10.仕事の目的やメリットを考える
仕事の目的や背景、その仕事をするメリットについて考えてみることで、やる気が湧いてくる可能性もあります。たとえば、ルーティンワークの部品製造に対して「単調な作業だ」と感じていても、商品の安全性や利用者を守る役割を果たしていたり、仕事を任された背景を知ったりすることで意欲につながることも。自分の仕事がどのように会社や社会に貢献しているのかを理解することで、やりがいを見い出せる場合もあるでしょう。
また、「仕事をやりたくない」と感じているときは、嫌な面にばかり目を向けてしまいがちです。そのため、たとえば「待遇面には満足していないが、仕事内容は楽しくスキルも身につく」というように、あえて仕事のメリットに目を向けてみることで、前向きな気持ちになれるでしょう。
11.頭を使う仕事は午前中に行う
頭を使うような仕事は、なるべく朝や午前中に行うのが効果的です。睡眠によって前日の疲れが解消された朝であれば、心身ともにリフレッシュできている場合が多いため、仕事がはかどりやすい傾向にあります。一方で、苦手な作業や面倒な作業を後回しにすると、どんどんやる気が出なくなってしまう恐れがあるでしょう。
12.目標とする人を見つける
仕事に対してやりがいやモチベーションが湧かないのであれば、職場で目標とする人を見つけるのもおすすめです。「あの人のようになりたい」という目標があれば、仕事で大変なことがあっても乗り越えるモチベーションになり得ます。
また、目標の相手から仕事を教えてもらうことで、より熱意をもって取り組めたり早く成長できたりするでしょう。自分自身の成長を感じたり、周囲から頼られたりすると、「仕事が楽しい」と感じる場面も増え、モチベーションを維持しやすくなります。
やりたくない仕事を断るのはわがまま?
やりたくないという理由だけで仕事を断るのは、周囲からの評価が悪くなってしまう恐れがあります。しかし、すでに自分では抱えきれないほどの業務量があり、これ以上引き受けられないなどの理由がある場合は、断ることも大切でしょう。仕事を断る際は、しっかりと理由を説明して感謝や代替案を述べると、周囲との関係にも影響を与えることなく断れる可能性が高いようです。仕事の断り方については、「仕事の断り方で印象が変わる!注意すべき4つのポイント」もぜひご参照ください。仕事をやりたくないと思ったら?乗り切るための考え方
仕事をやりたくないという気持ちを払拭するには、「Must・Can・Willのフレームワーク」を活用してみましょう。「Must・Can・Willのフレームワーク」とは、仕事においてモチベーションを維持したり、やりがいをもって業務を行ったりするうえで大切な考え方です。主に自己分析やキャリア形成、就職活動をするときに用いられます。
以下で、「Must・Can・Willのフレームワーク」の3つの考え方について説明します。
1.【Must】するべきことを把握する
1つ目は「Must」(するべきことを把握する)です。Mustが意味するのは、自分の使命を明確にすることともいえるでしょう。周囲から求められていることを探り、会社や同僚のために何ができるのかを考えます。「仕事をやりたくない」とモチベーションが低下しているときは、自分のやるべきことを確認してみましょう。
ただし、周囲の期待する内容と自分がやりたいこととは異なる場合もあるので、Mustの要素が強くなり過ぎないようにするのも大切です。
2.【Can】自分の能力でできる範囲を把握する
2つ目は「Can」(自分の能力でできる範囲を把握する)です。ここでは、人と比べてできることではなく、自分のもつスキルや能力で実現できる目標を考えるのがポイント。目標は高過ぎても低過ぎても成長につながりにくいため、今の自分がギリギリ到達できる目標を定めると、モチベーションアップにつながるでしょう。
3.【Will】自分が何をしたいか考える
3つ目は「Will」(何をしたいかを考える)です。自分のしたいことや夢、目標を考えてみましょう。誰しもやりたくないことより、自分が興味をもてることのほうがやる気が出るものです。「現在自分がしている仕事においてやってみたいこと」や「どのような将来を目指しているのか」を考えることで、モチベーションを維持しやすくなります。本当にやりたいことを見つけるためには、自分の好みについてとことん掘り下げるのが大切です。
頭のなかだけで考えず書き起こしてみよう
「Must・Can・Will」を考えるときは、頭のなかだけで整理するのではなく、紙面やパソコン上に書き起こしてみるのがおすすめです。書いたものを見てみると、「考え方をMustに寄せ過ぎていた」「Willを増やしたい」など、気付くこともあるでしょう。ほかにも、自分を知るためには自己分析をするのもおすすめ。自己分析については「自己分析とは?実施のメリットと就活・転職活動での必要性を解説」をご覧ください。
ハタラクティブアドバイザー後藤祐介からのアドバイス
やりたくない仕事を断るときのポイント
やりたくない仕事への我慢が続き、精神的なストレスが大きくなってしまうと、最終的には早期退職につながる恐れもあります。限界を迎える前に対策することで、自身や周囲にとっても良い方向に仕事や物事を進められるでしょう。
この項では、やりたくない仕事を断る際のポイントを紹介します。断り方によっては、相手から悪い印象をもたれる可能性があるため、以下を参考に丁寧に対応するようにしてみてください。
自分の意思を早めに伝える
頼まれた仕事に対応できないという場合は、なるべく早く相手に伝えるようにしましょう。断るタイミングとしては、依頼されてから24時間以内が理想的です。
依頼した側の立場で考えてみると、仕事を完遂させるにあたって一定以上の時間が経ってから断られると、仕事が滞ったり、チームで作業している場合はプロジェクトが遅れたりする可能性もあります。早い段階で対応できない旨を伝えておけば、ほかの人に依頼するなどの対処もできるでしょう。相手や周囲に迷惑をかけないためにも、早めに伝えることが大切です。
仕事を断るときのポイントは、「評価されない仕事ばかりな原因は?依頼を断るスキルの身につけ方」のコラムで詳しく解説しているので、こちらもぜひご覧ください。
理由は具体的に説明する
仕事を断る際には、具体的かつ客観的に理由を説明しましょう。たとえば、「△時までに△△の資料作成とデータ分析を依頼されているので、本日は△△時頃まで着手できません」「△△分野への知識がないため、習得までに時間がかかるかと思います。△△時の締め切りに間に合わせるのは難しいです」といったように、具体的な数字や事実を提示して伝えるのがおすすめです。
自分の都合のみを優先しない
仕事を断る際に、自分の都合のみを優先するのは避けましょう。たとえば、「やりたくない」「自分にメリットがない」といった理由で断ると、周囲から「自分本位な考え方をする」と認識されてしまう恐れがあります。依頼された仕事を断る場合は、前述したように客観的な理由を伝えるのが大切です。
また、仕事に対して自信がなかったり不安があったりして「やりたくない」と感じるなら、依頼された際に不安点や対処法などを相談し、解消できれば前向きに向き合えることもあるでしょう。会社はチームで協力して仕事を進める場であることを念頭に置き、断る際も相手の状況や気持ちに配慮したコミュニケーションを意識することが大切です。
代わりに自分ができることを伝えるのも良い
仕事に対応できないことを伝える際に、別の仕事で貢献したいという意向を伝えたり協力的な姿勢を示したりするのも有効といえます。また、「△△は時間的に難しいですが、××の部分は手伝えると思います」といった代替案を提案するのも良いでしょう。
やりたくない仕事を断る際に考えられるリスク
やりたくない仕事を断ることで精神的ストレスが軽くなる可能性はありますが、その後に考えられるリスクも把握しておく必要があるでしょう。
以下で、やりたくない仕事を断る際に考えられるリスクの例を挙げます。
- ・仕事を断る回数が多いと、評価されにくくなる
- ・積極性がないと捉えられる可能性がある
- ・やりたい仕事や成長するためのチャンスを失いやすい
- ・人間関係が悪くなる可能性がある
仕事を断る回数が多かったり自分本位な理由で断ったりすると、「協調性がない」と判断され、その後の評価に影響するリスクがあるでしょう。また、仕事に積極性がないと捉えられると、新しい仕事に挑戦する機会が巡りにくくなる可能性も考えられます。仕事を断る際は、上記のリスクと自分自身のキャパシティを比較し、慎重に判断する必要があるでしょう。
ときにはやりたくない仕事もやる必要がある
やりたくない仕事を任されて、ストレスが溜まったり悩んだりすることは少なくありません。しかし、会社員であれば、ときにはやりたくない仕事をやらなければいけない場面も生じるものです。
多くの場合、会社に求められることと自分がやりたいことが常に合っているのは珍しいことといえます。会社員は、会社の事業や利益を上げるために貢献することが求められるため、その過程のなかで、自分のやりたい仕事と異なる業務を任されることもあるためです。
やりたくない仕事を任されてモヤモヤすることがあっても、多様な経験を積むことで自分の成長や本当にやりたい仕事をするためのベースづくりになると考え、ある程度は割り切って取り組んでみるのをおすすめします。
仕事を楽しむためのコツは、「仕事がつまらないときの対処法は?NG行動と楽しむコツ」のコラムで紹介しているので、こちらもぜひチェックしてみてください。
やりたくない仕事をこのまま続けるかの判断基準とは?
やりたくない仕事での我慢やストレスが続くと、「このまま仕事を続けて良いのだろうか?」「辞めてしまおうかな」と悩む方もいるでしょう。しかし、安易に辞める決断をすると、あとから後悔してしまう可能性もあります。
そのため、今の仕事を続けるかどうかを判断するうえで、まずは以下の点を参考に考えてみるのがおすすめです。
【ワークライフバランスが合っているか】
ワークライフバランスは、生活の質や満足感に影響します。通勤時間が長かったり残業が多かったりして、家族と過ごす時間や自分の趣味の時間を削られるとストレスを感じる方もいるでしょう。
ハタラクティブの「若者しごと白書2024」によると、仕事で一番大切にしている価値観への質問では、正社員、フリーターともに「プライベートを大切に働けること」が最多でした。
引用:ハタラクティブ「若者しごと白書2024 2-5. 仕事で一番大切にしている価値観」
このことからも、ワークライフバランスを重視する人は一定数いるといえます。仕事を続けるかを判断するうえで、どれだけプライベートに重きを置いているかがポイントになり得るでしょう。
【適正な給与をもらっているか】
適正な給与が支給されていない場合、生活の制約や経済的なプレッシャーが生じる可能性があります。給与が年齢や経験に見合わなかったり、生計を立てられなかったりする場合は、仕事を見直してみるのも有効です。
反対に、現在の仕事に不満があっても、マイホームなど将来の目標に向けて資金を増やすために仕事を続けるといった判断もできるでしょう。
【職場でのサポート体制があるか】
職場のサポート体制が充実しているかどうかも、仕事を続けるかの判断基準になり得ます。分からない仕事や業務で発生する問題について、上司や先輩から指導やアドバイスをもらえる環境であれば、仕事に安心して取り組めるでしょう。
一方で、職場での協力体制がなかったり、コミュニケーションが不足したりしていると、仕事へのモチベーションが低下しやすくなる可能性があります。働きやすさや職場環境を重視する方にとっては、仕事を続けるかどうかの判断基準となり得るでしょう。
参照元
ハタラクティブ
若者しごと白書2024
やりたくない仕事を辞める前にできること
この項では、やりたくない仕事を辞める前にできることを紹介します。辞める決断をする前に、ほかの選択肢を検討してみると、現状の改善につながる方法が見つかる可能性もあるでしょう。
上司や人事担当者に相談する
仕事での悩みやストレスを一人で抱え込んでいるために「仕事をやりたくない」と感じている場合は、上司や人事担当者に相談してみるのがおすすめです。上司はあなたがストレスを抱えている状態だと気づいていない場合もあるため、現状や思っていることをしっかり伝えてみてください。先述したように、仕事をサポートしてくれたり担当や配置の変更をしてくれたりする可能性もあります。
上司に相談しても状況が変わらない場合や、どうしても相談が難しい場合には、人事担当者や労働組合を頼ってみるのも手です。
仕事で相談する相手に迷ったら、「仕事の悩みを抱えたら誰に相談すれば良い?解決方法も紹介!」のコラムも参考にしてみてください。
休職する
仕事を辞めるのではなく、休職するというのも一つの方法です。休職することで、時間や気持ちに余裕ができ、仕事を続けるかどうかを落ち着いて考えられるでしょう。また、休んでいる間に気持ちの整理ができたり、心身が休まることで仕事へのモチベーションが復活したりする可能性もあります。
無自覚のうちに頑張り過ぎている可能性もあるため、自分を休ませてあげるためにも、休職を検討してみるのも良いでしょう。
休職の伝え方については、「休職中の給料ってどうなるの?休業との違いや申請する際のコツ」のコラムで解説しています。
異動や転職を検討する
会社でのストレスを減らせない場合には、異動や転職で環境を変えることを検討してみるのもおすすめです。たとえば、業務量やノルマが多いことが負担の場合は、ノルマや残業時間が少ない部署に異動希望を出すのも有効でしょう。異動したいときの伝え方は、「仕事でストレスを感じて異動をしたい場合の伝え方を解説」を参考にしてみてください。
転職を検討する場合には、事前に準備をしておくのが大切です。次の就職先が決まっていないまま辞めてしまうと、安定した収入がなくなるため就活で焦ってしまう恐れがあります。そのため、まずは現在の会社で働きながら情報収集や就職活動を進めていくと安心です。
やりたくないことをやるのがストレスなら転職もあり
やりたくない仕事を続けることにストレスを感じているなら、転職を検討しましょう。前述したように、やりたくない仕事を続けると次第にストレスが大きくなったり、モチベーションが上がらず仕事に支障が出たりする恐れがあるためです。
思い切って新しい環境に移ってみることで、いきいきと働ける可能性があります。本当に自分がやりたいことは何かを明確にし、高いモチベーションを保って取り組める仕事を探しましょう。
まずは現状を整理する
転職活動を行うにあたって、まずは現状を整理することから始めるのがおすすめです。たとえば、上司との関係や業務内容、職場環境、給与、スキルアップの機会など、仕事を「やりたくない」と感じたきっかけとなる点を洗い出し、原因を明確に把握しましょう。
転職のメリット・デメリットを理解する
転職を検討する際には、メリット・デメリットを理解したうえで判断するのも大切です。どのような点をメリット・デメリットと捉えるかは人によって異なりますが、一般的にいわれるものを紹介します。
【メリット】
- ・新たな職場で新しい挑戦ができる
- ・やりたい仕事に就けるチャンスが期待できる
- ・新しい人間関係を構築できる
【デメリット】
- ・新しい環境に適応するまで一定の時間がかかる
- ・転職活動にストレスを感じる場合がある
- ・転職しても問題が解決しない可能性もある
転職のメリット・デメリットは、「転職するメリット・デメリットとは?エージェントを使う利点も解説」のコラムでも紹介しているので、あわせてチェックしてみてください。
転職の目的や希望条件を明確にする
転職の目的や希望条件を明確にしておくのも重要です。最終的にこうなりたいという目標や条件が定まっていないと、希望通りの転職につながらなかったり、説得力のある志望動機がつくれなかったりする可能性があります。現状の整理で把握した原因を踏まえて、転職するにあたって譲れないポイントをはっきりさせておくと良いでしょう。「転職軸の作り方を解説!面接時の答え方や例文も紹介」を参考に考えてみてください。
キャリアプランを見直す
転職活動をするのであれば、キャリアプランを見直すことは不可欠といえます。今後の働き方や目指す方向性をブラッシュアップできれば、理想の仕事や働き方に向けて転職活動やキャリアを進めやすくなるためです。
まずは自分が将来どのような業界や職種、職位などを目指したいのかを具体的に定義しましょう。3年後や5年後にどのように仕事したいかをイメージするのもおすすめです。
キャリアプランを見直す際には、「キャリアプラン例や具体的な立て方を解説!面接で効果的な答え方もご紹介」のコラムもぜひご参照ください。
無理のないスケジュールを立てる
働きながら転職活動を行う場合、「3ヶ月以内には決める」「半年を目標にする」のように期間を決め、無理のない就活スケジュールを立てておくのがおすすめです。仕事の後に毎日面接を入れたり、休みの日をすべて選考対策に充てたりと無理をし過ぎてしまうと、体調を崩したり転職活動が嫌になってしまったりする恐れがあるためです。
情報収集や選考対策、面接などには多くの時間を使うため、心身ともにエネルギーが必要になります。仕事の予定や休息に必要な時間なども考え、余裕をもった計画を立てることが、転職活動をスムーズに進めるコツといえるでしょう。
転職活動の期間の目安は、「転職はどれくらいかかる?準備期間の目安や早めに終わらせるコツを解説」のコラムで詳しく解説しているので、気になる方はご覧ください。
情報収集は入念に行う
転職活動では、業界研究や企業研究などをしっかりと行い、情報収集をしておくことが大切です。仕事内容や待遇面といった希望条件に関する部分だけでなく、インターネットや業界に関する書籍などを使って、業界や企業の需要や将来性なども調べると良いでしょう。企業研究のポイントは、「企業研究は転職でも必ず行おう!情報の集め方と活用のポイント」のコラムも参考にしてみてください。
また、企業のWebサイトや求人サイトの情報のみでは、実際の働き方や職場の雰囲気が自分に合うかを判断するのはなかなか難しいといえます。その場合、転職エージェントを活用するのがおすすめです。転職エージェントとは、仕事探しや選考対策などをプロにサポートしてもらえるサービスのこと。求人元の企業の雰囲気や、応募要項に書いていない詳細な情報を教えてもらえたり、企業とのやり取りも代行してもらえたりするので、仕事と並行しての転職活動も、無理なく進められるでしょう。
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一人ひとりの経験、スキル、能力などの違いを理解した上でサポートすることを心がけています!
京都大学工学部建築学科を2010年の3月に卒業し、株式会社大林組に技術者として新卒で入社。
その後2012年よりレバレジーズ株式会社に入社。ハタラクティブのキャリアアドバイザー・リクルーティングアドバイザーを経て2019年より事業責任者を務める。