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既卒ニートから正社員に就職できる?就活の準備や始め方をまるごと解説
この記事のまとめ
- 既卒ニートとは学校卒業後に就職経験がなく、現在も就労や就学・求職活動をしていない人のこと
- 年齢が若いうちはポテンシャル採用を狙いやすく、新卒・第二新卒枠に応募できる可能性がある
- 既卒ニートから就職を目指すなら、「生活リズムを整える」「人と交流する」などできることから始めよう
- 面接で既卒ニートになった理由や空白期間を伝えるときは、働く意欲を示しながら正直に答えること
- 既卒ニートの就活では、ハローワークや就職エージェントのサービスを積極的に活用しよう
あなたにおすすめ!
既卒ニートとして過ごす方のなかには、「正社員に就職できるか不安」と思う方もいるでしょう。結論として、既卒ニートから正社員就職は十分目指せます。若いうちはポテンシャル採用を狙えたり、新卒枠に応募できたりする可能性があるため、就職を考えている既卒ニートの方は早めに行動することが大切です。
このコラムでは、既卒ニートの方が就職を成功させるためのコツをご紹介します。基本的な就活の始め方や面接で役立つ空白期間の回答ポイント、エージェントの活用方法も解説しているので、正社員を目指して一歩踏み出すための参考にしてみてください。
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既卒ニートとは
既卒ニートとは、高校や専門学校・大学などを卒業したものの、正社員として一度も就職したことがなく、就労や就学、家事手伝いのほか、求職活動も行っていない人のことを指します。既卒に明確な定義はありませんが、「学校卒業後1年から3年以内で、一度も社会人経験がない人」を意味するのが一般的です。
以下の表では、既卒ニートとニート、第二新卒、フリーターの違いをそれぞれまとめました。この表を確認しつつ、後述する内容とあわせて違いを把握しましょう。
既卒ニートとニートの違い
既卒ニートとニートの違いは、「学校卒業後の年数が条件に含まれるかどうか」です。厚生労働省の「ニートの状態にある若年者の実態及び支援策に関する調査研究報告書(p.63)」では、ニートは「15〜34歳の若者で、仕事に就かず、家事も就学もしていない人」と定義されています。
一般的に既卒ニートは「学校卒業後1年から3年以内の者」に限定されるため、ニートのほうが該当者の範囲が広いのが特徴です。なお、ニートには学歴や卒業時期の制約がなく、中卒や高卒、あるいは大学中退者も含まれます。
既卒ニートと第二新卒の違い
既卒ニートと第二新卒の主な違いは、職務経験の有無です。既卒ニートは学校卒業後に一度も正社員として働いたことがない人を指すのに対し、第二新卒は学校を卒業後に一度正社員として就職し、おおむね3年以内に離職して転職活動をしている人を指します。
なお、企業が第二新卒を募集する際は、ビジネスマナーや社会人としての基礎が身についていることを期待している傾向があるようです。
既卒ニートとフリーターの違い
既卒ニートとフリーターの大きな違いは、働いているかどうかです。フリーターは、正社員以外の雇用形態で働いている人を指します。一方で、既卒ニートは、正社員としてはもちろん、アルバイトやパートなどの仕事にも就いていない無業の状態です。
フリーターは労働力として扱われますが、既卒ニートは労働力にカウントされません。
既卒ニートの割合
既卒ニートに限定した正確な統計データは公表されていませんが、独立行政法人労働政策研究・研修機構の「資料シリーズ No.217 若年者の就業状況・キャリア・職業能力開発の現状③―平成29年版「就業構造基本調査」より―」の調査では、2017年時点での若年無業者の割合を公表しています。この資料をもとに、若年無業者の方の割合を学歴別にして表にまとめました。
学歴 | 15歳から19歳 | 20歳から24歳 | 25歳から29歳 |
---|---|---|---|
中卒 | 男性:24.2% 女性:19.2% | 男性:15.1% 女性:7.3% | 男性:11.7% 女性:6.9% |
高卒 | 男性:12.1% 女性:10.1% | 男性:6.4% 女性:4.9% | 男性:5.9% 女性:4.6% |
専門卒 (1~2年制) | 男性:13.7% 女性:1.4% | 男性:3.1% 女性:4.0% | 男性:1.6% 女性:2.0% |
短大・高専卒 | ー | 男性:1.7% 女性:1.7% | 男性:0.8% 女性:0.5% |
大卒 | ー | 男性:1.6% 女性:0.9% | 男性:1.3% 女性:0.8% |
大学院卒 | ー | 男性:0% 女性:0% | 男性:1.5% 女性:1.4% |
参照:「若年者の就業状況・キャリア・職業能力開発の現状 ③-平成29年版「就業構造基本調査」より-」
最終学歴や年齢によって差はあるものの、若年層で働いていない人は一定数いることが分かるでしょう。お伝えしているように、こちらは既卒ニートに限定したデータではありません。若年層で働いていない人の割合を知るための参考としてご覧ください。
参照元:独立行政法人労働政策研究・研修機構「資料シリーズ No.217若年者の就業状況・キャリア・職業能力開発の現状③―平成29年版「就業構造基本調査」より―」
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既卒ニートから正社員に就職できる?
就職を目指すにあたって、「既卒ニートの経歴が選考で不利になるのでは」「本当に就職できる?」と不安に思う方もいるでしょう。結論として、既卒ニートから正社員就職を目指すことは可能です。既卒ニートの期間があっても、必ずしも不利になるとは限りません。主な理由を以下で詳しく解説しているので、チェックしてみてください。
既卒ニートから正社員就職は目指せる
既卒ニートの状態からでも、正社員として就職を目指すことは十分に可能です。新卒時に就職が決まらなかったり、卒業後にニート期間があったりすると、就職は難しいのではないかと不安に感じる方もいるでしょう。
しかし、既卒者を積極的に採用している企業は多く存在します。大切なのは、正社員として働きたい意欲を明確にし、就職に向けて一歩踏み出すことです。
既卒の期間があっても不利になるわけではない
既卒期間があるからといって、必ずしも就職活動で不利になるわけではありません。企業が知りたいのは、その期間に何をしていたか、今後どう働いていきたいかです。たとえば、資格取得の勉強をしていた、特定のスキルを磨いていた、といった経験があれば、それは立派なアピール材料になります。
特別なことがなくても、これから頑張りたいという熱意や、仕事に対する真摯な姿勢を伝えれば、採用担当者に好印象を与えられるでしょう。
若いうちはポテンシャル採用を狙いやすい
年齢が若い既卒ニートの方は、ポテンシャルを見込まれて採用してもらえる可能性があります。ポテンシャル採用とは、これまでの経験やスキルよりも、その人の持つ潜在能力や将来性、人柄などを重視して採用する方法のことです。
コミュニケーション能力や協調性、学習意欲などがあれば、企業は「入社後に成長してくれるだろう」と期待してくれる可能性があります。入社意欲や人柄を重視してもらえるため、社会人経験がない既卒ニートの方も正社員就職を実現しやすいでしょう。
「中途」や「第二新卒」枠で応募できる
既卒ニートの方は、「第二新卒」や「中途採用」の枠で応募することが可能です。大学卒業からあまり年数が経っておらず、比較的年齢が若い場合は、仕事に対する熱意や将来性を評価してもらいやすくなるでしょう。
また、中途採用枠は経験者向けと考えられがちですが、若手人材の育成に力を入れている企業では、未経験者も歓迎している場合があります。応募したい求人情報に「未経験可」「既卒歓迎」などの記載がないかよく確認してみましょう。
卒業後3年以内は新卒枠に応募できる場合も
厚生労働省の「3年以内既卒者は新卒枠で応募受付を!!」では、厚生労働省が企業に対して、卒業後少なくとも3年間は新卒として応募を受け付けるよう求めています。この制度を活用すれば、既卒ニートでも新卒者と同じ土俵で選考に臨むことが可能です。
新卒枠は社会人経験がない学生を対象としているため、スキルや経歴は重視されにくく、入社後は社会人としてのマナーや仕事のノウハウを基礎から教えてもらえるなど、既卒ニートの方も一から経験を積めるのがメリットといえます。
ただし、すべての企業がこの方針に従っているわけではありません。企業規模や業種によって対応は異なるため、応募したい企業の採用ページや募集要項をしっかりと確認し、既卒者が応募できるか分からないときは直接問い合わせしてみましょう。
参照元:厚生労働省「3年以内既卒者は新卒枠で応募受付を!!」
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既卒ニートの方が仕事を探すなら正社員の求人がおすすめ
ここでは、正社員とアルバイトで働く際の、それぞれのメリット・デメリットを解説します。将来的に就職することを視野に入れているならば、アルバイト期間を挟まずに正社員を目指したほうがいい場合も。以下の表でまとめているそれぞれの特徴や、本文で解説している内容を参考に、どちらの働き方が自分に向いているか考えてみましょう。
正社員 | アルバイト | |
---|---|---|
雇用形態 | 期間の定めがない無期雇用 | 期間の定めがある有期雇用が一般的 |
収入 | 月給制や年俸制で安定している ボーナス・退職金がある場合も | 時給制で収入が変動しやすい |
働き方 | フルタイム勤務が基本 | シフト制で、自分の都合に合わせて勤務時間や日数を調整しやすい |
社会的信用 | 高い | 低い |
福利厚生 | 健康保険や厚生年金、各種手当などが充実している | 正社員じゃないと使えない福利厚生もある |
仕事の責任 | 重い仕事や役職を任されることが多い | 比較的責任が軽い仕事が多い |
キャリア | 専門的なスキルを習得し、キャリアアップしやすい | スキルや経験が限定的になりやすい |
正社員のメリット・デメリット
正社員として就職する大きなメリットは、収入や雇用の安定性です。正社員は月給制や年俸制で収入が安定しているため、将来の計画を立てやすくなります。また、ボーナスや退職金制度、福利厚生が充実している企業が多く、長期的なキャリア形成が可能です。社会的信用も高く、クレジットカードの作成や住宅ローンなどの審査にも通りやすい傾向があります。
一方、正社員として働くデメリットは、責任のある仕事を任される機会が多い点です。携わる仕事の幅は広く、成果を求められることもあり、アルバイトよりもプレッシャーを感じやすいでしょう。また、勤務時間が固定されているため、仕事とプライベートのバランスを調整しにくいと感じる場合もあります。
アルバイトのメリット・デメリット
アルバイトのメリットは、勤務時間やシフトの融通が利きやすい点です。自分の都合に合わせて働けるため、趣味やプライベートの時間を確保しやすくなります。アルバイトとして働くと、業界や職種を変えながらさまざまな仕事を経験できるため、自分に合った仕事を見つけるためのステップとして活用する人も。正社員と比べて責任が軽い仕事が多く、精神的な負担を感じる場面が少ないといえます。
アルバイトとして働くデメリットは、雇用や収入が不安定になりやすい点です。一般的に時給制のため、シフトが減ると収入も減ってしまいます。ボーナスや退職金、福利厚生も正社員に比べて不十分な場合がほとんどです。また、任される仕事の範囲が限られることが多く、専門的なスキルやキャリアを築きにくい側面もあります。将来的なキャリアアップを考えると、アルバイトを続けるだけでは難しい場合があるでしょう。
既卒ニートの方が早めに就活を始めたほうが良い理由
「ニート期間が長いと企業から懸念されやすい」「年齢とともに就職の難易度は上がりやすい」といった理由から、既卒ニートの方はできるだけ早く就職活動を始めるのが望ましいとされています。これらの理由について、以下で詳しく見てみましょう。
既卒ニートの期間が長いと選考時に不安を抱かれやすい
就活もアルバイトもしていない既卒ニートの期間が長いほど、選考時に企業側が抱く不安は大きくなる傾向にあります。
「何か問題を抱えているのでは」「そもそも就業意欲が低いのではないか」などの懸念を抱かれやすくなり、マイナスなイメージを与えてしまう場合も。企業側の不安を払拭できず「働く意欲が低い」と判断されれば、入社後の成長が見込めないといった理由から採用を見送られてしまう可能性があるでしょう。
ニートの期間は何をしていたのか面接官に質問されやすい
既卒ニート期間が長くなると、面接で「その間は何をしていたのですか?」と質問をされやすいでしょう。企業はブランク期間中の応募者の過ごし方から、仕事への取り組み方や自己管理能力を推し量ろうとします。
たとえば、「資格取得を目指して勉強をしていた」のように具体的な説明ができれば、就活でのアピール材料になるでしょう。特に活動をしていない場合は、「何の仕事が自分に合っているのか考えていた」「どのようなキャリアを築いていきたいかを真剣に考えていた」といったように、働く意欲を伝えることが重要です。
年齢が上がるほど就職が難しくなる傾向にある
一般的に、年齢が上がるにつれて就職活動は難しくなる傾向にあるため、既卒ニートのまま年齢を重ねるほど、正社員として就職する難易度は上がっていくと考えられます。若いうちであれば意欲や将来性を重視して採用されやすいのに対し、年齢を重ねた人材は即戦力になる経験やスキルを求められるようになるのが一般的です。
そのため、若いうちに就職活動を始めることで、より多くのチャンスを得られる可能性があります。正社員として働きたいと考える既卒ニートの方は、就職に向けて早めに行動を始めましょう。
時間が経つほどに一歩踏み出すのが難しいと感じやすい
既卒ニートの期間が長くなると、就職活動を始めることに大きな心理的ハードルを感じてしまう場合があります。ニートとして過ごし、社会との接点が少ない状態が続くと、自信を失い、さらに一歩踏み出すのが億劫になることがあるでしょう。
しかし、一度動き出してしまえば、次の一歩を踏み出すのはそれほど難しくありません。たとえば、「まずは就職エージェントに相談してみる」「気になる求人をいくつか見てみる」といった小さな行動から始めることが重要です。就職に向けて早めに行動を始めると、心理的な負担を軽減し、スムーズに動き出すことができるでしょう。
ニートの期間による違いは?
ニート期間の違いによって、選考時に企業が抱く印象に差が出る場合があります。たとえば、既卒ニート期間が半年程度であれば、「卒業後の進路をじっくり考えていた」「就職活動を一時的に休んでいた」など、理解されやすい理由を説明できるでしょう。
一方、ニート期間が1年以上になると、企業から「働く意欲が低いのでは」「何か問題があったのでは」と懸念を抱かれる可能性が出てきます。既卒ニートが半年程度の場合と比べて、企業に納得してもらえる理由を説明するのが難しくなるでしょう。
しかし、ニート期間の長さがすべてではありません。大切なのは、既卒ニート期間の長さを言い訳にするのではなく、その間に何を得たか、そして今後どのように働いていきたいかを自信を持って伝えることです。「空白期間」を「準備期間」と捉え直し、前向きにアピールする姿勢が、採用担当者の心を動かします。
就職を目指す既卒ニートの方が行うべき準備と心構え
ここでは、既卒ニートの方が本格的に就職活動を始める前に行っておきたい準備と心構えを紹介します。いきなり就職活動をスタートするのが不安な方は、ぜひ実践してみてください。
就職を目指す既卒ニートの方が行うべき準備と心構え
- 生活リズムを整えるなどできる努力から始める
- 他者とコミュニケーションを取る機会を増やす
- 就職までのToDoリストを作成し実行に移す
- 学生気分から卒業し社会人としての自覚をもつ
- 将来の目標やキャリアプランを明確にする
- 不安がある場合は家族や友人などに頼る
- 周囲と比べず自分のペースで進める
1.生活リズムを整えるなどできる努力から始める
長期間ニートの状態が続くと、生活リズムが乱れがちになります。これから就職活動を始めようと考えている場合、まずはできることから少しずつ努力を始めることが大切です。たとえば、「毎日決まった時間に起きる」「適度な運動をする」「規則正しい食事を摂る」など、基本的な生活習慣を整えることから始めましょう。生活リズムが安定すると、精神的にも安定し、就職活動に取り組む意欲が湧いてきます。
また、家族の食事を準備したり、家の掃除をしたりして家事を手伝うのもいいでしょう。こうした小さな努力の積み重ねが、就職に向けた大きな一歩につながります。
2.他者とコミュニケーションを取る機会を増やす
既卒ニートの方が就職を目指す際は、他者と会話する機会を増やすことが大切です。ニートの方のなかには、学校を卒業後に他者と触れ合う機会が少なく、コミュニケーションに苦手意識をもっている方もいるでしょう。円滑なコミュニケーションは選考の場だけでなく、周囲と協力して仕事を進めるうえでも重要になるため、準備期間中にできるだけ苦手意識を克服しておく必要があります。
まずは「家族と毎日会話する」「友人に会ってみる」など、達成できそうな目標を立てて挑戦してみるのがおすすめです。身近な人とのコミュニケーションに慣れてきたら、初対面の店員や近所の人と交流し、自分の意見を積極的に話す機会を作ってみましょう。
3.就職までのToDoリストを作成し実行に移す
「何から始めたらいいか分からない」と悩んでいる場合は、就職活動でやるべきことを細かく洗い出し、ToDoリストを作成してみましょう。たとえば、「自己分析をする」「履歴書を作成する」「応募したい企業を3社見つける」「エージェントに相談する」など、小さな目標を落とし込んでいきます。
目標達成までの道筋や期限を明確にし、やるべきことを一つずつ実行に移していくことで、就職に対する漠然とした不安を解消できるでしょう。ToDoリストを作り実行するときのポイントとして、すべてを完璧にこなそうとせず、まずは一歩踏み出し、できることから取り組むことが重要です。
4.学生気分から卒業し社会人としての自覚をもつ
既卒ニートの方が就職を目指す際は、学生から社会人への意識を切り替える必要があります。学生時代は、授業や試験を受けて単位を取れば特に問題はありませんでした。しかし、社会人になると自分だけでなく、組織の一員として責任が伴うようになります。
これから社会人として働くために、給料をもらって働くことの意味を理解し、プロとして働く自覚を持ちましょう。たとえば、ニュースを見て社会の動きに関心を持つ、業界の動向を調べてみるなど、社会人としての視点を養うことから始めてみてください。こうした意識の変化は、前向きな気持ちで就職活動へ取り組めるだけでなく、面接でのアピールにもつながります。
5.将来の目標やキャリアプランを明確にする
既卒ニートの方は、就活を始める前に将来の夢や目標、目指しているキャリアプランを明確にしておきましょう。将来のビジョンがはっきりしていると、自分はどのような仕事をしたいのか、どのような能力を身につけるべきなのかが明らかになり、就職の軸が見えてきます。
採用面接の場においても、今後のキャリアプランに関する質問はされやすい傾向にあるため、自己分析を丁寧に行い、自分の強みや興味を掘り下げるなど、事前に準備しておけば、慌てずに答えられるでしょう。
6.不安がある場合は家族や友人などに頼る
一人で就職活動を進めることに不安を感じる場合は、遠慮せずに周りの人に頼りましょう。家族や友人に、現在の状況や抱えている不安を話すだけでも気持ちが楽になることがあります。また、既卒やニートの就職を専門にサポートする就職エージェントや、地域の就職支援機関を利用する方法もおすすめです。
一人で悩みや不安を抱え込まず、頼れる人や専門の機関に相談することで、就職活動をスムーズに進められるでしょう。
7.周囲と比べず自分のペースで進める
既卒ニートの方が就活を始めるときは、自分のペースを保ちながら無理のない範囲で進める心構えが大切です。就職活動中に、SNSなどで周りの友人や同世代の活躍を見て、焦りや劣等感を抱く方もいるでしょう。しかし、ほかの人と自分を比べる必要はありません。人にはそれぞれ、就職するタイミングやペースがあります。
重要なのは、現在の自分の状況を正確に把握し、無理のない範囲で一歩ずつ着実に進めていくことです。「なぜ自分は正社員として働きたいのか」「どのような仕事をしたいのか」といった問いと向き合い、納得できる答えを見つけることが、成功への近道となります。焦らず、自分のペースを大切にして就職活動を進めましょう。
既卒ニートの方に向けた基本的な就活の始め方
ここでは、「就職活動のやり方が分からない」「どのような流れで進めていけばいいの?」と悩む既卒ニートの方に向けて、基本的な就活の進め方を紹介します。何をすればいいのかを把握し、就活のイメージを掴んでおきましょう。
既卒ニートの方に向けた基本的な就活の始め方
就活のスケジュールを立てる
自己分析で強みやスキルを理解する
志望する業界・企業研究を進める
複数の求人サイトで情報収集する
履歴書や職務経歴書を準備する
本番を想定した面接対策を行う
応募先企業の選考を受ける
内定をもらう
1.就活のスケジュールを立てる
既卒ニートの方が就職活動を成功させるには、まず全体のスケジュールを立てることが重要です。まずは、いつまでに就職したいのかゴールを決め、そこから逆算して計画を立てていきましょう。たとえば、「1か月で自己分析と企業研究を終わらせる」「次の1か月で応募書類の作成と応募を始める」といったように、具体的な期間を決めてToDoリストを作成します。
いつまでに何をすべきか明確にすることで、モチベーションを保ちながら効率的に活動を進めることが可能です。また、最終的な目標やゴールが決まっていると、内定獲得までのステップが分かりやすく、集中して就職活動に臨めるでしょう。
2.自己分析で強みやスキルを理解する
既卒ニートから就活を進めるにあたって、自身の強みや身につけたスキルを理解する「自己分析」が欠かせません。これまでの学生生活やニート期間を振り返り、「何に興味をもっていたか」「どのようなときにやりがいを感じたか」を考えてみましょう。
アルバイトや趣味、ボランティア活動などから得られた経験も、自分の強みやスキルを見つけるヒントになります。自分の得意なことや苦手なことを客観的に理解することで、自分に合った仕事や企業を見つけやすくなるでしょう。
3.志望する業界・企業研究を進める
自己分析と並行して、どんな業界や企業で働きたいかを調べていきましょう。興味のある業界の動向や職種、注目されている企業などを調べてみてください。仕事内容や企業の方針に対する理解が進むと、自分の価値観や希望する働き方と照らし合わせ、相性を調べることができます。
また、研究を通して調べた内容は「志望先企業の経営理念に共感した」「身につけたスキルを業務に活かしたい」など、説得力がある志望動機を考える際にも役立つでしょう。
既卒ニートからホワイト企業に就職できる?
既卒ニートからホワイト企業への就職を目指すことは可能です。ホワイト企業とは、一般的に労働環境が良好で、従業員が働きやすい企業を指します。ホワイト企業へ就職するためには、就職支援サービスやOB・OG訪問などを活用し、多くの企業のなかから自分に合ったホワイト企業を見極める必要があるでしょう。
厚生労働省では、若者の採用・育成に積極的かつ、労働環境などが優良な企業を認定する「ユースエール認定制度」を設けています。国に認定された優良企業は「ユースエール認定マーク」を使用できるため、マークがついている企業を探すのも一つの手です。
参照元:厚生労働省「正社員就職を目指す若者の皆さまへ」
4.複数の求人サイトで情報収集する
求人情報は、一つのサイトだけでなく複数のサイトをチェックしましょう。サイトによって掲載されている求人の種類や数が異なるため、複数のサイトを利用することで選択肢が増え、自分に合った仕事に出会える可能性が高まるでしょう。
また、既卒や未経験者向けの求人に特化したサイトや、就職エージェントのサービスも活用することをおすすめします。効率的に情報を集め、自分に合った仕事を探しましょう。
5.履歴書や職務経歴書を準備する
応募したい企業が決まったら、履歴書や職務経歴書を準備します。既卒ニートの方のなかには、就職した経験がないため、職務経歴書に書くことがないと感じる方もいるでしょう。しかし、学生時代に学んだことやアルバイト経験、ニート期間の間に取り組んでいたこと(資格の勉強やボランティアなど)は立派な経験であり、アピールポイントになります。
応募先企業に自分のことを理解してもらえるよう、具体的なエピソードを盛り込みながら丁寧に作成しましょう。不安な場合は、就職エージェントに相談して、書き方を教えてもらったり添削してもらったりする方法がおすすめです。
6.本番を想定した面接対策を行う
面接を行うのは書類選考通過後です。面接では、話し方や人柄、入社への意欲が評価されます。志望動機や自己PR、ニート期間についてなど、想定される質問に対する答えを事前に準備し、模擬面接で練習を繰り返しましょう。
面接対策をする際は、家族や友人、就職エージェントに協力してもらう方法もおすすめです。面接当日に緊張し過ぎないよう、何度も練習をして自信をつけ、自分の言葉でしっかりと伝えられるように準備しましょう。
7.応募先企業の選考を受ける
書類選考や面接の準備が整ったら、いよいよ企業に応募します。応募先企業に履歴書をはじめとする必要書類を送付したり、求人サイトから必要事項を入力のうえ応募したりして、選考を受けましょう。一度に複数の企業に応募しても問題ありません。興味のある企業には積極的にチャレンジしてみましょう。
企業によっては、書類選考・一次面接・二次面接・最終面接などの段階が設けられています。選考期間は企業によって異なりますが、結果を待つ間も次の応募先を探したり、面接の練習を続けたりと、常に就職活動を継続することが大切です。
8.内定をもらう
選考後は、企業が設定した期間内に合否の連絡が届き、内定を獲得できれば労働条件通知書を提示されるでしょう。賃金や就業時間、契約期間などを含む労働条件が記載されているため、確認漏れや認識の相違がないよう念入りにチェックしてから入社の意思を伝えます。
もしほかの選考も受けている場合は、企業にその旨を正直に伝え、返事を待ってもらえるか相談してみましょう。不明点があれば、企業の担当者に確認し、お互いに納得したうえで雇用契約を結べるよう、疑問は早めに解消しておくことが大切です。
既卒ニートから正社員を目指す際におすすめの職種
ここでは、既卒ニートから正社員への就職を目指しやすい職種の一例を紹介します。既卒ニートの方の仕事探しでは、社会人経験の有無が選考に響きにくい「未経験者歓迎」や「経歴不問」の求人が多い職種を選ぶのがおすすめです。
既卒ニートから正社員を目指す際におすすめの職種
- 建設作業員
- 営業職
- 接客業
- 販売業
- 製造業
1.建設作業員
建設作業員は、未経験者歓迎の求人が多く、既卒ニートから挑戦しやすい職種の一つです。道路や河川の改修工事、宅地造成、マンション・ビル工事など、関わる事業によって現場や仕事内容は異なります。
資格取得支援制度が整っている企業もあるため、手に職をつけて安定したキャリアを築くことができます。体を動かすことが得意な方や、チームで一つのものを作り上げることに喜びを感じる方におすすめです。
正社員
リフォーム施工管理
年収 386万円 ~ 596万円
-
未経験OK,残業少なめ,賞与あり,学歴不問,プライベート重視,昇給あり,諸手当あり
2.営業職
営業職は、顧客の要望に合う自社の商品やサービスを提案・販売する仕事です。未経験者向けの求人も多く、さまざまな業界で活躍の場が存在するため、既卒ニートの方が挑戦しやすい職種の一つといえるでしょう。
営業職の仕事は、成果がインセンティブとして給与に反映されやすく、自分の頑張りが目に見える形で評価されるやりがいがあります。人と話すことが好きな方や、目標に向かって前向きな気持ちで努力できる方に向いているでしょう。
正社員
営業企画職
年収 480万円 ~ 768万円
-
未経験OK,学歴不問,昇給あり,諸手当あり
3.接客業
接客業は、ホテルや飲食店など、お客さまと直接関わる仕事です。マニュアルや研修が整っている企業もあり、未経験から始めやすい職種として挙げられます。接客業の仕事は、お客さまの感謝の言葉がやりがいにつながることも多く、高いコミュニケーション能力や臨機応変に対応する力を身につけられるのが魅力です。
就職の際に必須の資格はなく、選考ではポテンシャルや人柄が重視されやすい傾向にあるため、既卒ニートの方も正社員就職を狙いやすいでしょう。人と接することが好きな方、誰かの役に立ちたいと考える方におすすめです。
正社員
美容カウンセラー職
年収 324万円 ~ 454万円
-
未経験OK,賞与あり,学歴不問,昇給あり,諸手当あり
4.販売業
販売業は商品を扱うだけでなく、お客さまのニーズを汲み取り、最適な商品を提案する仕事です。未経験者を歓迎する企業も多く、販売業の商品知識は入社後の研修で身につけられるため、既卒ニートの方が挑戦しやすい職種の一つとして挙げられます。
人と話すのが得意な方や流行に敏感な方、販売する商品に愛着を持って仕事に取り組める方におすすめです。お客さまとの会話を通じて信頼関係を築き、販売実績を上げることで、自己成長を感じられるでしょう。
正社員
アパレル販売職
年収 300万円 ~ 420万円
-
大手企業,未経験OK,残業少なめ,賞与あり,学歴不問,安定的な仕事,昇給あり,諸手当あり
5.製造業
製造業は、素材や部品を加工・組み立てることで製品を作り出す仕事です。製造ラインの組み立て作業や、部品・製品に不備がないか確認する検品作業などの業務があります。未経験から挑戦可能な求人もあり、入社後の研修やマニュアルも充実している傾向にあるため、既卒ニートから目指しやすい職種として挙げられます。
集中して一つの作業に取り組むのが得意な方や、ものづくりに興味がある方におすすめです。自分の携わった製品が世の中に出回ることで、大きな達成感ややりがいを感じられるでしょう。
正社員
医薬品(注射剤)の製造・梱包作業
年収 387万円 ~ 493万円
-
未経験OK,残業少なめ,学歴不問,プライベート重視,諸手当あり
手あたり次第に応募せず「自分に合うか」を確認しよう
既卒ニートからの就職を焦るあまり、職種や企業についてよく調べないまま手当たり次第に応募するのは避けましょう。就職活動は内定をもらうことがゴールではなく、その会社で長く、やりがいを持って働くことが本当の目的です。どんなに好条件でも、仕事内容や社風、人間関係が自分に合っていなければ、早期離職につながる可能性があります。また、無理なスケジュールを組むと体調を崩してしまう恐れもあるでしょう。
ただ応募数を増やすのではなく、その企業が自分に合っているかをしっかりと確認し、一つひとつの企業に合わせた対策を徹底することが、後悔しない就職活動につながります。
既卒ニートの方が就職を成功させるための7つのコツ
ここでは、既卒ニートの方が就職を成功させるために押さえておきたいコツを解説します。就活を始める前や就活中にも役立つ情報をまとめているので、ぜひチェックしてみてください。
既卒ニートの方が就職を成功させるためのコツ
- 未経験から挑戦しやすい業界や職種に注目してみる
- 既卒ニートに特化した就職エージェントに相談する
- ハローワークやジョブカフェを利用する
- 自治体や行政の就職支援サービスを活用する
- 就職支援があるスクールで業務に役立つ資格を取得する
- 応募書類の内容確認・面接対策を徹底的に行う
- 不安なときはアルバイトやボランティアから始めてみる
1.未経験から挑戦しやすい業界や職種に注目してみる
既卒ニートの方が仕事を探す際は、未経験からチャレンジしやすい業界や職種を重点的にチェックしてみるのがおすすめです。特に、人手不足の業界や、若手人材の育成に力を入れている企業は、ポテンシャルを重視した採用を行っている傾向があります。たとえば、ニーズの高まりによって人手不足が続いている運送・物流業界や、今後も安定した需要が見込まれる飲食業界などが挙げられるでしょう。
未経験者を積極的に採用する企業は入社後の教育体制が整っている傾向にあるため、充実した研修や資格取得支援などを受けやすい可能性も。仕事をしながらスキルや実績を積み重ねていけるのは、大きなメリットといえるでしょう。
2.既卒ニートに特化した就職エージェントに相談する
一人での就職活動に不安を感じる方や、きめ細かいサポートを受けながら進めていきたい方は、就職エージェントの利用がおすすめです。就職エージェントとは、民間企業が提供する就職支援サービスのこと。利用者との面談に基づいた求人紹介や選考対策、企業とのやり取り代行などのサービスを、専任のキャリアアドバイザーが一貫して行います。エージェントのサービスは基本的に無料のため、まずは気軽に相談してみましょう。
なお、対象となる年齢層や求職者の状況、求人情報の内容は就職エージェントごとに異なります。そのため、自分に合ったサービスを選ぶことが重要です。既卒ニートから就職を目指す場合、「既卒向け」と明記してあったり「未経験可」の求人を多く扱っていたりする就職エージェントを選ぶといいでしょう。
3.ハローワークやジョブカフェを利用する
就職を目指す既卒ニートの方は、ハローワークやジョブカフェといった公的な就職支援サービスも活用しましょう。ハローワークは国が運営する公共職業安定所で、求人紹介だけでなく窓口での職業相談や就職支援セミナー、職業訓練などを実施しています。全都道府県に設置されており、地元企業の求人を多く取り扱っているのが特徴です。
ジョブカフェは若者向けの就職支援施設で、履歴書の書き方講座や就職セミナー、個別相談など、さまざまなサービスを提供しています。ハローワークとジョブカフェはどちらも無料で利用できるため、積極的に活用してみましょう。
4.自治体や行政の就職支援サービスを活用する
既卒ニートの方は、自分が住んでいる地域の自治体や行政が運営する就職支援サービスを活用するのも手です。地域によっては、既卒やニートの方を対象とした独自の就職支援サービスとして、職業訓練やインターンシップ、就職相談会など、さまざまなプログラムが用意されていることがあります。詳しく知りたい方は、自治体のWebサイトなどで情報を確認してみてください。
5.就職支援があるスクールで業務に役立つ資格を取得する
志望する業種や職種がはっきりしている既卒ニートの方は、業務に役立つ資格が取れるスクールに通う方法があります。一定の費用は掛かるものの、実務に即した学習や資格取得が目指せるため、卒業後は即戦力として活躍できるでしょう。
スクールを選ぶ際は、就職サポートがあるところを選ぶのがポイントです。求人紹介をはじめ、応募書類の書き方や面接対策などの支援も受けられるため、スムーズな就職が叶う可能性があります。
6.応募書類の内容確認・面接対策を徹底的に行う
既卒ニートから正社員としての就職を目指すなら、応募書類の作成と面接対策に力を入れましょう。特に「既卒ニートになった理由」や「空白期間の過ごし方」は、履歴書で念入りにチェックされたり面接でよく聞かれたりするポイントです。自信をもって記入・回答できるように、採用担当者が納得するような答えを準備しておきましょう。
また、面接で「よくある質問」の回答を丸暗記するのは避けるのが無難です。回答を丸暗記してしまうと、面接本番に緊張で頭が真っ白になった際、何も答えられなくなってしまう恐れがあります。「採用担当者にどうしても伝えたいこと」を中心に回答をざっくり考えておき、柔軟に答えられるように対策をするのがおすすめです。
7.不安なときはアルバイトやボランティアから始めてみる
いきなり既卒ニートから正社員として働くことに大きな不安を感じる場合、まずはアルバイトやボランティアから始めてみるのも一つの手です。アルバイトやボランティアを通して社会との接点を持つことで、生活リズムが整い、働くことへの自信を少しずつ取り戻せるでしょう。
また、アルバイトやボランティアで得た経験やコミュニケーション能力は、就職活動でのアピールポイントになります。無理をせず、自分のペースで少しずつステップアップしていきましょう。
参照元:厚生労働省「雇用」
参照元:厚生労働省「若者への就職支援」
アルバイトは期間を決めてから取り組もう
就職を目指す既卒ニートの方がアルバイトから始める場合は、あらかじめ期間を決めておくことが大切です。期間を設けないままだとフリーター生活が長期化してしまい、就職のタイミングを逃してしまう恐れも。アルバイトはあくまでも正社員就職に向けた準備期間と捉え、「1年後には正社員として就職する」のように、具体的な期限を定めてからアルバイトに取り組みましょう。
既卒ニートの方が面接で空白期間について聞かれる理由
ここでは、企業側が面接で空白期間について尋ねてくる主な理由をまとめました。既卒ニートの方が「空白期間に何をしていたか」と聞かれやすい理由を知り、面接官の意図を十分理解したうえで選考に臨みましょう。
既卒ニートの方が面接で空白期間について聞かれる理由
- 働く意欲があるかをチェックされているため
- 入社後すぐに辞めないかを確認されているため
- 応募者の人間性について探られているため
1.働く意欲があるかをチェックされているため
面接官が空白期間について質問するのは、まず「本当に働く意欲があるのか」を確認するためです。既卒ニートとして過ごしてきた期間が長いと、「働くことへのモチベーションが低いのではないか?」と懸念を抱かれる可能性があるでしょう。
面接官は、応募者が就職しようと思ったきっかけや、これからの仕事に対する熱意を知りたいと考えています。この質問に対し、正直に「□□の理由でブランクができましたが、今は△△したい目標があり、正社員として働きたいと思っています」のように、前向きな姿勢で答えることが重要です。
2.入社後すぐに辞めないかを確認されているため
面接官が空白期間について尋ねてくる場合、「入社後すぐに辞めない人材かどうか」を確認されている可能性があります。企業は新しい人材を迎え入れるたびに採用コストや教育コストが掛かるため、せっかく採用した人が短期間で辞めてしまうことは避けたいと考えるのが一般的です。そのため、空白期間の質問を通して、長く働く意思や仕事へのモチベーションがあるかを確認していると考えられます。
「入社後どのように成長していきたいか」や「応募先企業で叶えたい具体的なキャリアパス」を伝えることで、長期的に働く意思があるとアピールできるでしょう。
3.応募者の人間性について探られているため
空白期間についての質問は、応募者の人間性や自己管理能力を探る目的もあります。たとえば、「卒業後はなぜニートとして過ごしていたのか」「その間は何をしていたのか」といった答えから、自立心や課題解決能力、目標達成への姿勢などを判断します。
空白期間に特別な活動をしていなくても、反省点や今後への意欲を正直に伝えることで、誠実さや成長への意欲を示すことが可能です。既卒ニートとして過ごしたブランクを後ろめたく思うのではなく、その期間をどのように捉えているかを自分の言葉でしっかりと伝えましょう。
既卒ニートの方の面接対策!空白期間の7つの回答ポイント
ここでは、既卒ニートの方が面接で空白期間について質問された際の回答ポイントを7つ紹介します。内容をしっかり押さえ、自信をもって答えられるような対策を行いましょう。
既卒ニートの方の面接対策!空白期間の回答ポイント
- 空白期間については嘘をつかず正直に答える
- 既卒ニートになった理由や反省点を説明できるようにする
- 空白期間をどのように過ごしていたか整理しておく
- 空白期間を乗り越え就活を始めたきっかけを前向きに話す
- 就職に対する熱意や入社後の目標をアピールする
- 空白期間が長い場合はその間に取り組んだことを話す
- 病気や怪我が理由の場合は問題なく働けることを伝える
1.空白期間については嘘をつかず正直に答える
面接で空白期間について聞かれた際は、嘘をつかずに正直に答えましょう。面接官は応募者の回答から、誠実さや自己認識の深さを判断しています。このときにもし嘘をついてしまうと、話のつじつまが合わなくなったり、不信感を抱かれたりする可能性があるので気をつけましょう。
正直に話すことで真摯な姿勢が伝わり、信頼を得られる場合があります。大切なのは、既卒ニートの期間を後ろめたく思うのではなく、事実として受け止め、そのうえでどうするべきかを伝えることです。
2.既卒ニートになった理由や反省点を説明できるようにする
既卒ニートになった理由や反省点は、自分の言葉でしっかり説明できるようにしておきましょう。反省点を分析したら、できるだけポジティブな表現への言い換えが大切です。「空白期間を経て今後の展望が見えた」「就職に対する考え方が変わった」などの答えで働く意欲があることをアピールすれば、面接官にも納得してもらいやすくなります。
3.空白期間をどのように過ごしていたか整理しておく
面接で質問された際に落ち着いて答えられるよう、空白期間の過ごし方や取り組みについては事前に整理しておくのがポイントです。空白期間に特別な活動をしていなかったとしても、どのように過ごしていたかを具体的に整理しておきましょう。たとえば、「将来について真剣に考えていた」「資格取得のために勉強していた」「家の手伝いをしていた」といった内容は、働く意欲を示すアピール材料になります。
もし、何もしていなかったとしても、反省点を踏まえて「このままではいけないと思い、就職活動を始める決意をしました」のように、空白期間が次のステップへのきっかけになったことを前向きに伝えましょう。
4.空白期間を乗り越え就活を始めたきっかけを前向きに話す
空白期間について話す際は、過去の失敗や反省だけで終わらせず、それを乗り越えて就職活動を始めた前向きなきっかけを伝えることが重要です。たとえば、「友人が仕事にやりがいを感じている姿を見て、自分も社会に出て貢献したいと思いました」「自分の将来を真剣に考えた結果、正社員として安定したキャリアを築きたいと強く思うようになりました」といったように、具体的なエピソードを交えて話すと説得力が増します。
空白期間を乗り越えるために取り組んだことや努力したことは、できるだけ詳細にアピールするのがポイントです。
5.就職に対する熱意や入社後の目標をアピールする
空白期間に関する質問に答える際は、就職への熱意や入社後の目標も同時にアピールすることが大切です。既卒ニートからの就活では「仕事を続けられるのだろうか」と懸念されやすい傾向があるため、就職に対する熱意や明確な目標を伝えれば、面接官の不安を払拭できる可能性があるでしょう。
より説得力のある強い意志を伝えるためには、企業研究を徹底的に行い、応募先企業への理解を深めておくのがおすすめです。
6.空白期間が長い場合はその間に取り組んだことを話す
空白期間が長かった場合は、その間に取り組んだことについて話しましょう。たとえば、「目指したい職種に役立つ資格を取得した」「コミュニケーション能力を身につけるためにアルバイトをした」などの取り組みは、前向きなアピールとして効果的です。
空白期間が数年にわたる既卒ニートの方は、時系列順に分かりやすく説明しましょう。「いつ・何をしてきたのか」を段階的に伝えられるため、採用担当者も順を追って理解しやすくなります。
7.病気や怪我が理由の場合は問題なく働けることを伝える
病気や怪我が原因で空白期間があった場合、現在は問題なく働けることを必ず伝えるようにしましょう。休養していたことは、面接で正直に伝えて構いません。むしろ先に伝えておいたほうが、必要なフォローを受けられたり、何かあったときに協力してもらえたりする可能性があります。
企業は「長く働いてくれそうか」といった点を採用の判断材料にする場合もあるので、「現在は完治したため問題なく働ける」「療養中も勉強を続けていた」などの回答で、ポジティブな印象を与えられるようにしましょう。
半年程度の空白期間ならマイナスイメージになりにくい
明確に「いつまで」という期間は決まっていませんが、学校卒業後半年程度であれば、職歴に空白期間があってもマイナスイメージをもたれにくい傾向があります。一般的な就職活動の期間は3か月ほどのため、半年程度の場合は「納得のいく就職先を探していた」「資格の勉強をしていた」などの明確な理由を説明できれば、空白期間が長いイメージは抱かれにくいでしょう。
ただし、空白期間が長くなるほど就職の難易度も上がっていくのは事実です。できるだけ早めに行動するのが就活を成功に導くカギといえるでしょう。
ハタラクティブキャリアアドバイザー後藤祐介からのアドバイス
既卒ニートの方が空白期間について伝えるときの例文
ここでは、既卒ニートの方が空白期間を伝える際の例文を紹介します。「資格取得に向けて勉強していた場合」「何もせず過ごしていた場合」「病気やケガによる場合」の3つに分けて例文を載せているので、就職活動で空白期間を伝えるときの参考としてお役立てください。
資格取得の勉強をしていた場合
既卒ニートとして過ごした空白期間に資格取得の勉強をしていた場合は、その経験を仕事への意欲や向上心としてアピールできます。取得した資格がたとえ応募職種と直接関係がなくても、目標に向かって努力した姿勢を評価してもらえる可能性があるでしょう。
「大学卒業後は、将来のキャリアについて考える中で、△△の資格が自分の目標に不可欠だと感じ、取得に向けて勉強に専念していました。
空白期間はありましたが、その間に培った目標達成に向けた継続力と課題解決能力は、御社の業務においても貢献できると考えています。今後は、身につけたスキルを活かし、チームの一員として貢献していきたいです」
何もしていなかった場合
空白期間に何もしていなかったとしても、正直にその事実を伝えたうえで、反省と今後の意欲を示すことが重要です。ただ「何もしていませんでした」と伝えるだけではなく、その既卒ニートの期間がどのように自分に影響したかを具体的に話しましょう。
「就職活動がうまくいかず、何から手をつければいいか分からなくなり、半年ほどの期間、自宅で過ごしていました。しかし、このままではいけないと思い、自分の将来について真剣に考え直しました。その結果、社会に出て人の役に立ちたいと思う気持ちが強まり、改めて就職活動を再開したという経緯です。空白期間の反省を活かし、今後は仕事に誠実に取り組んでいきたいと考えています」
病気やケガが理由の場合
病気やケガで空白期間ができた場合は、その理由を簡潔に伝えつつ、現在は業務に支障がないと明確にすることが大切です。病状の詳細や治療内容について詳しく話す必要はないので、空白期間の理由と今後の意気込みを伝えましょう。
「大学卒業後、病気の療養のため、一年ほど休養していました。現在は完治しており、業務に支障はありません。
一時的に社会から離れて療養に集中する期間は、働くことの意義を改めて深く考える機会となりました。この経験を活かし、御社のチームの一員として責任を果たしながら、一歩一歩着実に成長していきたいと考えています」
【まとめ】既卒ニートから就職に向けて一歩踏み出そう
既卒ニートとして過ごし空白期間があっても、正社員を目指すことは十分に可能です。まずは生活リズムを整える、人と話す機会を増やすなど、就職活動に向けた心と体の準備を始めましょう。自己分析や業界研究など、就職に向けて小さな行動から始めてみる方法もおすすめです。
就職エージェントやハローワークなど、利用できるサービスはたくさんあります。一人で悩まず、サポートを活用しながら、自分のペースで就職活動を進めていきましょう。
「一人で就活を進めるのが不安」「面接でうまく答えられる自信がない」「何の仕事が自分に向いているのか分からない」と悩む既卒ニートの方は、ハタラクティブにご相談ください。ハタラクティブは、ニートやフリーター、既卒者などを含む若年層の就活に特化した就職・転職エージェントです。
専任のキャリアアドバイザーが求職者一人ひとりに寄り添い、適性や希望条件に合った仕事を厳選してご紹介します。未経験歓迎や経歴不問の求人を豊富に扱っているため、職歴に自信がない既卒ニートの方も就職を目指しやすいのが特徴です。
応募書類の添削や模擬面接の実施、企業とのやり取り代行など、応募から内定獲得まで全面的にサポートします。サービスのご利用はすべて無料のため、ぜひお気軽にご相談ください。
既卒ニートの方が抱える疑問や不安に関するFAQ
ここでは、既卒ニートの方が抱きがちなお悩みをQ&A形式で解決します。空白期間があることにより就職に対して疑問や不安を抱えている方は、参考にしてみてください。
空白期間何もしてない既卒ニートは就職できますか?
空白期間に何もしていなかったとしても、正社員として就職することは十分に可能です。空白期間の過ごし方を後ろめたいと思わず、これから働くことへの強い意欲を伝えましょう。
面接では「この会社で働きたい理由は何か」「入社後、どのように貢献したいか」といった熱意を具体的に話しアピールするのがポイントです。空白期間の反省点を踏まえ、前向きな姿勢を見せることで、採用担当者に好印象を与えられる可能性が高まります。
既卒ニートからいきなり正社員に就職するのが怖いです…
いきなり正社員を目指すのが不安な方は、アルバイトから始めてみましょう。アルバイトは正社員と比べて自分のペースで働きやすく、業務の責任が重過ぎないメリットがあります。
働くこと自体に恐怖心がある方は、地域のボランティア活動などを通して、社会とのつながりや人とのコミュニケーションに慣れていくのも手です。
既卒ニートが就活するときのポイントを教えてください
既卒ニートの就職活動を成功させるために、自己分析と企業研究を徹底して行いましょう。
まずは自己分析で自分の強みや興味を再確認し、それを活かせる企業を見つけることが大切です。企業研究では、企業の基本情報だけでなく、業界での立ち位置や競合他社についても調べましょう。「なぜその企業で働きたいのか」を明確にすることで、説得力のある志望動機が作れるようになります。
また、既卒ニートから就活するときは、ハローワークや就職エージェントといったサービスの活用もおすすめです。プロのサポートを受けることで、効率的に就職活動を進められます。
既卒ニートで履歴書や職務経歴書の書き方が分かりません
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既卒ニートから就職後、仕事についていけるか不安です
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京都大学工学部建築学科を2010年の3月に卒業し、株式会社大林組に技術者として新卒で入社。
その後2012年よりレバレジーズ株式会社に入社。ハタラクティブのキャリアアドバイザー・リクルーティングアドバイザーを経て2019年より事業責任者を務める。
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