「第二新卒」はいつまで?転職市場での需要や転職におすすめな時期を解説

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この記事のまとめ

  • 「第二新卒はいつまで」という統一された定義はない
  • 第二新卒は「社会人経験3年以内」「20代」の転職者を指す傾向にある
  • 第二新卒は「ポテンシャル採用が見込める」「未経験の仕事へ転職しやすい」などのメリットがある
  • 第二新卒から転職する場合、「自己分析」「企業研究」「転職理由の深掘り」などが欠かせない
  • 面接では、転職理由と志望動機に一貫性を持たせて答えるのがポイント

「第二新卒とはいつまで?」「自分は第二新卒に当てはまる?」と疑問に思う方もいるでしょう。第二新卒に明確な定義はありませんが、社会人経験3年以内で20代の転職者を指すのが一般的です。
このコラムでは、第二新卒の概要や転職事情をまとめています。また、第二新卒におすすめの職種や転職に適したタイミングも紹介。第二新卒での転職を検討している方は、ぜひご一読ください。

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第二新卒はいつまでが当てはまる?定義とは?

「第二新卒はいつまで」という統一された定義はありません。第二新卒は、基本的に「大学や専門学校などを卒業後に一度は就職したものの、短期間で転職を希望する社会人」を指します。具体的にどういった人が第二新卒に当てはまる傾向にあるのか、以下で確認しましょう。

第二新卒とは社会人経験3年以内を指すのが基本

一般的には、新卒入社から数ヶ月~3年程度勤務したあとに転職活動している人を「第二新卒」と呼びます。正社員としての経験が3年以内の転職者を指す傾向にあるでしょう。

年齢にするといつからいつまで?

新卒入社して3年以内に転職活動する人を「第二新卒」と考える場合、学校卒業後の年齢に0~3年を足した年齢が該当します。たとえば、4年制の大学を22歳で卒業すると、第二新卒として扱われる年齢は22~25歳です。

院卒や高卒の第二新卒はいつまで?

満22歳で修士課程2年の大学院に入り、最短で卒業したときの年齢は24歳です。この場合、24~27歳程度が第二新卒と捉えられるでしょう。
高卒者の場合は高等学校を最短で卒業したときの年齢が18歳のため、18~21歳が第二新卒に該当するでしょう。

なお、企業によっては、学歴にかかわらず年齢で第二新卒の定義を定めている場合もあるので、「院卒だから27歳でも第二新卒になるだろう」などと思い込まないようにしましょう。

「20代の若い人材」と広く捉えられる場合もある

若い働き手を求める企業では、「第二新卒=20代」と幅広く捉え、第二新卒者を歓迎するような募集をかけることもあるようです。このように考えている企業の場合、「社会人経験3年以内かどうか」はそれほど重視されないでしょう。

「職務経験あり」が基本だが企業によっては例外もある

第二新卒は社会人経験のある人を指すため、「職務経験あり」と判断されるのが一般的です。ただし、企業によっては職務経験がなくても第二新卒と定義する場合もあります。

「第二新卒」の対象範囲は、企業や人によって変わると認識しておきましょう。

「転職経験がある人」も第二新卒扱いになる

転職経験があっても、新卒3年目や25歳未満の人は第二新卒扱いになることがあります。ただし、何度も転職をしている場合は第二新卒と見なされないこともあるようです。

第二新卒については、「第二新卒とはいつまで?転職のメリットや『やめとけ』といわれる理由を解説」も併せてご参照ください。

第二新卒との違いを知ろう!就活でよく使われる呼称

就職・転職活動の場では、第二新卒以外にも、「新卒」「既卒」「中途採用」などの呼称が用いられます。以下でそれぞれの内容を解説するので、第二新卒との違いを掴みましょう。

「新卒」

「新卒」とは、大学や専門学校などを翌3月に卒業する学生のことです。一般的に新卒は、企業が設ける新卒採用枠での内定を目指して、在学中に就職活動を行います。第二新卒と新卒の違いは、「正社員経験の有無」です。

第二新卒と新卒の詳細な違いを知りたい方は、「新卒とはいつまで?卒業後3年以内ならOK?第二新卒や既卒との違いを解説」のコラムもご覧ください。

「既卒」

「既卒」とは、すでに学校を卒業しており、正社員として働いた経験がない人を指します。卒業後3年以内の人を「既卒」と呼ぶ傾向にありますが、いつまでが既卒かという明確な定義はありません。新卒と同じく、正社員経験がない点が第二新卒との違いです。

既卒と第二新卒の具体的な違いについては、「既卒と第二新卒の違いは?どちらが有利?定義やメリット・デメリットを解説」をチェックしてみてください。

「中途採用」

「中途採用」は、正社員の職務経験を持つ人材を対象に、企業が設ける採用枠の一つです。第二新卒も正社員としての社会人経験があるため、中途採用の求人に応募できます。

一般的な「中途採用」では、即戦力になるような人材を確保したいと考える企業が多いようです。そのため、第二新卒をメインにした採用と比べて、中途採用枠では経験やスキルを求められる傾向にあります。中途採用枠に応募する第二新卒の方は、企業の採用ニーズを把握しておきましょう。

第二新卒の立ち位置については、「第二新卒は『中途』『新卒』どっち?区分の違いや転職成功のコツを紹介」でも解説しています。

「フリーター」

「フリーター」とは、パートやアルバイトなどの非正規社員として働く人を指すのが一般的です。厚生労働省の「平成29年版 労働経済の分析 第1-(2)-34図 フリーター、若年無業者の推移」によると、学生や女性の既婚者を除いた15~34歳の若者が該当します。

フリーターと第二新卒の違いは、「現在正社員として働いているかどうか」です。ただし、前職を辞めてすぐに転職せず、アルバイトやパートとして働いている場合は、フリーターかつ第二新卒と見なされる場合もあります。

フリーターからの転職を考えている方は、「第二新卒がフリーターをしながら就職する方法は?成功した人の体験談も紹介」のコラムをチェックしてみてください。

参照元
厚生労働省
平成29年版 労働経済の分析 -イノベーションの促進とワーク・ライフ・バランスの実現に向けた課題-

第二新卒は「新卒採用」と「中途採用」のどちらに応募できる?

第二新卒は正社員経験があるため、基本的には「中途採用」の求人に応募するのが妥当といえます。ただし、企業のなかには、新卒採用枠で第二新卒者の応募を受け付けているところもあるようです。

前述したように、第二新卒の定義は企業によって異なります。「新卒採用と書かれているから」と諦める前に、第二新卒も応募できるかを求人元の企業に問い合わせてみるのがおすすめです。

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第二新卒が転職を考える主な理由

第二新卒が退職を考えるきっかけは人によってさまざまですが、仕事内容や待遇に不満があったり、よりスキルアップを望んでいたりするなどの場合が多いようです。ここでは、若くして転職を考える理由の一例を紹介します。

第二新卒が転職を考える主な理由

  • スキルアップを考えている
  • 給与などの待遇に不満がある
  • 会社の将来に不安がある
  • 人間関係に不満がある

1.スキルアップを考えている

「より高いスキルを身につけたい」という考えから、転職を決意する第二新卒の方もいるようです。仕事内容が限定的だったり、なかなか仕事を任されなかったりという状況が続いているときに、「自身の成長やスキルアップを求めて転職したい」と思うことはあるでしょう。

就職後3年以内の転職は「早期離職」と見なされるリスクがあるものの、需要が高い第二新卒のうちに転職したほうが良いという考え方もあります。

2.給与などの待遇に不満がある

想像より月給が低かった、休みが少ない、残業が多いなど、待遇や環境への不満がきっかけで転職を検討する人もいるでしょう。「求人票の条件はモデルケースだった」「アットホームな社風に惹かれたが、実際は社員同士の交流が頻繁で辛い」など、入社してからミスマッチに気づくことも多いようです。

3.会社の将来に不安がある

「入社時に比べて取引先が減っている」「手当や賞与がカットされた」など、経営状況が危ういと感じ、転職を考える第二新卒の方もいます。万が一会社が倒産すると、給与や退職金が未払いになるリスクもあるでしょう。会社の経営状況が良くない場合は、経歴にかかわらず早めに行動に移すのが得策です。

会社の経営に不安がある方は、「倒産しそうな会社の23個の前兆!すぐに辞めるべきかについても紹介」で当てはまる項目がないかチェックしてみてください。

4.人間関係に不満がある

1日の大半を会社で過ごす社会人にとって、社内の人間関係がうまくいっていないと、居心地が悪いだけでなく仕事のパフォーマンスにも影響を与えます。社員同士がぎくしゃくしていたり派閥があったりすると、人間関係に不満を感じて転職を考える第二新卒の方もいるようです。

人間関係が理由で仕事を辞める人は多い

実際、人間関係が理由で仕事を辞める人は多い傾向にあります。ハタラクティブがユーザーを対象に行った「若者しごと白書2024」という調査の、「正社員の仕事を辞めた理由」の結果は以下のとおりです。

※単位:%

理由男性女性
労働環境・時間が不満25.917.5
人間関係がうまくいかなかった18.813.5
健康上の理由14.111.3
結婚・出産などのライフステージの変化1.222.3
社風が合わなかった9.46.0
給与が低かった8.26.0
上司や経営層の仕事の仕方が気に入らなかった10.63.5
家庭の事情1.24.9
思っていた仕事内容と違った0.03.5
希望の仕事ができなかった1.21.8
業界や企業の将来性が見えなかった1.21.5
福利厚生が悪かった1.21.3
新型コロナウィルスの影響で職場環境が変わったため1.21.1
評価が不平等だった0.01.1
キャリアアップができなかった0.00.4
その他5.84.3

参照:ハタラクティブ「若者しごと白書2024 1-3. 正社員の仕事を辞めた理由(p.8)」

男性は2番目、女性は3番目に「人間関係」が多いことが分かります。人間関係がうまくいかずに辞める人は一定数いるため、それが理由で辞めたとしても自分を過度に責める必要はありません。

参照元
ハタラクティブ
若者しごと白書2024

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第二新卒での転職は「やめとけ」といわれるのはなぜ?

第二新卒の転職については、ネガティブな意見もあるといわれています。この項では、第二新卒で転職するのは「やめとけ」といわれる理由をまとめました。以下の2点の対策ができれば転職成功に近づける可能性もあるので、ぜひ参考にしてみてください。

思うような結果が得られない場合もある

第二新卒はスキル・経験不足のため転職活動に時間がかかってしまい、結果的に妥協しての転職となる可能性もあるため、「やめとけ」という人もいるようです。特に、中途採用枠では経験豊富な転職者と比較されてしまい、なかなか選考を通過できないこともあるでしょう。

第二新卒の転職で、大幅な収入アップやキャリアアップは難しいと考えるのが妥当です。とはいえ、自分に合った働き方を求めての転職やキャリアチェンジは叶えやすいので、何のための転職なのかをしっかりと考えることが大切といえます。

企業にとっては魅力もあるがリスクもある

企業にとって、第二新卒は若くポテンシャルが期待できるうえ、社会人としての基礎ができている点が魅力といえます。しかし、期待したほどのビジネススキルが身についていなかったり、短期間で再転職されてしまったりするリスクもあり、採用に二の足を踏む企業もあることから、第二新卒での転職は「厳しいからやめとけ」といわれる場合があるようです。

したがって、第二新卒として転職を目指す場合は、企業側に不安を感じさせないようなアピールが必要となるでしょう。

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【新卒と比較】第二新卒が転職するメリット・デメリット

基本的に、「第二新卒」であることが理由で転職が有利になったり不利になったりすることはありません。ただし、新卒採用者と比較すると、経験面や収入面で有利・不利と感じる面も出てくるでしょう。第二新卒は業務経験を活かせますが、新卒入社した会社を短期間で辞めたことがマイナスイメージに繋がる恐れもあります。

ここでは、第二新卒が転職活動を行う際、新卒者の就活と比べてどのようなメリット・デメリットがあるかをまとめました。

メリット1:新卒のときに後悔した経験を活かせる

第二新卒は、新卒就活時の経験や反省を転職活動に活かせるのがメリットです。たとえば、「面接では△△をアピールすれば良かった」「企業研究や業界研究をしておけば良かった」といった後悔があれば、転職活動で繰り返さないような準備ができるでしょう。

また、新卒で入社した会社での反省点も、第二新卒の転職活動に活かせます。入社後に感じた理想とのギャップや業務に対する不満など、実際に新卒として働いた経験があるからこそ、具体的な自己分析ができるでしょう。

メリット2:自分に適性がある仕事を選択できる

第二新卒として転職活動をするときは、新卒者よりも自分に合った仕事に就ける可能性が高い点で有利といえます。一度就職しているため、実体験をもとに自分の適性に合った転職先を考えられるでしょう。

これまでの勤務経験から、自分の適職が何なのか分析して仕事探しをするのがおすすめです。

メリット3:ビジネスマナーが身についている

新卒として入社後、研修を受けたり上司の振る舞いを参考にしたりと、第二新卒は基本的なビジネスマナーが身についている傾向にあります。言葉遣いや立ち振る舞い、ビジネスメールの基礎といった社会人の初歩的なマナーを一から教える手間が少なく、「新卒より教育コストが低い」と評価する企業もあるでしょう。

そのため、第二新卒が転職活動をするときは、ビジネスマナーが身についていることをアピールしましょう。面接で見られがちなマナーに関しては、「転職面接のマナーとは?入退室の流れや身だしなみのポイントも解説!」でまとめています。

デメリット1:収入が低くなる可能性がある

第二新卒として未経験の職種や業種に転職すると、新卒で入社した会社よりも年収が下がる可能性があります。特に、新卒で大手企業に入社してから第二新卒として中小企業に転職した場合、収入の低下が考えられるでしょう。

転職時の給料に大きく影響するのは、これまでの経歴や身につけているスキルなどが一般的です。第二新卒は働き始めてから3年ほどしか経っていないことから、新卒と同様の給料でスタートすると考えられます。

デメリット2:企業によっては出世が遠のく恐れがある

第二新卒として転職すると、状況によっては思うように出世できない可能性もあるようです。大手企業では基本的に、総合職の人が管理職に就きやすく、かつ総合職の採用を新卒に限定しているところもあります。
新卒入社した人のほうが出世コースを開きやすい場合があるのは、第二新卒で転職するデメリットといえるでしょう。

デメリット3:前職と比べて不満を感じることがある

第二新卒として転職したあと、人によっては「前職のほうが良かった」と比較してしまうかもしれません。新卒での業務経験があると、新卒入社した当時の記憶を基準にしてしまう場面はどうしても出てくるもの。給料面や労働時間、福利厚生などを比べてマイナス面が見つかると、不満を感じる可能性はあるでしょう。

デメリット4:新しい現場に戸惑う可能性がある

初めての転職となる第二新卒は、新しい現場や環境に戸惑ってしまう可能性もあります。前職と同じ業界や職種でも、企業が変われば仕事のやり方や考え方は変わるもの。職場になかなか馴染めず、転職を繰り返してしまう可能性もゼロではありません。

「こんなはずじゃなかった」と後悔しないためにも、自己分析や企業研究などの事前準備はしっかりと整えておく必要があります。

デメリット5:キャリアアップに繋がらないリスクもある

第二新卒での転職でキャリアアップを目指すのは、企業によっては難しい場合もあります。経験の浅い第二新卒は、転職先で新しい業務を任され、ゼロからのスタートとなる場合もあるからです。即戦力となる転職者であれば転職を機にキャリアアップできますが、第二新卒の場合は一時的にキャリアダウンする可能性も念頭に置きましょう。

ただし、第二新卒は30代を迎えるまでに数年の時間があります。再スタートを切ってスキルを磨けば順調にキャリアアップできるので、短期的な結果を求めないことが大切です。

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【中途と比較】第二新卒が転職するメリット・デメリット

30代の中途採用者と比べると、第二新卒は年齢面やスキル面で有利・不利を感じる場面もあります。転職の場において、第二新卒者と経験を重ねた中途採用者はライバルになるため、アプローチ方法をよく考えることが重要です。

ここでは、第二新卒と中途採用者を比較した場合のメリット・デメリットを紹介します。

メリット1:ポテンシャル採用が見込める

30代の中途採用者と比較して、20代の第二新卒者はポテンシャル採用が見込めるのがメリットです。「第二新卒歓迎」の求人には、実績やスキルよりも人柄や適性を重視するものも含まれます。同じようなスキルや経歴を持つ人が面接に来た場合、若いほうが「吸収力が高い」「一から教えられる」という点を評価する企業もあるでしょう。

メリット2:成長意欲を高く評価されやすい

成長意欲の高さを評価される点も、第二新卒として転職するメリットの一つです。企業に退職理由を聞かれた際、キャリアパスやスキルアップを目指しているというアピールができれば、「若いうちから将来を見据えて仕事に臨んでいる」と好印象を与えられる可能性もあります。

メリット3:未経験の業界や職種へ転職しやすい

第二新卒は30代の中途採用者よりも、異業界・異職種にチャレンジしやすい傾向にあります。20代で初めての転職であれば、特定企業の色に染まりきっていないと判断されやすく、柔軟性や成長性に期待されやすいからです。スキル面を重要視しておらず、熱意のある中途採用者を優先して採用している業界や職種なら、第二新卒ならではの強みを活かして転職できるでしょう。

メリット4:人間関係やキャリアの構築という点で評価されやすい

第二新卒は、人間関係やキャリアの構築という点で企業からの評価を得やすいのもメリットです。
経験を積んだ中途採用者は即戦力として重宝されやすいものの、仕事の進め方や考え方が固定化されがちな側面もあります。そのため、転職先と馴染みにくい恐れがあるほか、年齢やポジションによっては年下の上司や年上の部下がいるなど、関係性の構築が難しい場合もあるでしょう。

前述のとおり、第二新卒は社会人経験が少なく、社風に適応しやすいと考えられています。そのため、企業から「戦力として育てやすい」と歓迎される傾向にあるようです。

デメリット1:早期離職を懸念される場合がある

第二新卒で転職するデメリットは、前職を短期間で辞めていることから、企業に早期離職を懸念されやすい点です。1つの業界や現場で経験を積んできた中途採用者よりも、「根気がないのではないか」というイメージを持たれやすいと考えられます。

マイナスイメージを避けるためには、新卒の会社を早期離職した理由をしっかりと答えられるようにしておく必要があるでしょう。

デメリット2:転職時期を判断しにくい

中途採用者に比べ、第二新卒のほうが転職するタイミングが難しい可能性もあります。入社してしばらくしてから「自分には向いていない」と感じ、転職を考える人は少なくありません。しかし、経験を積んでいけば徐々に得意な仕事に変わっていく可能性もあります。

仕事を覚え始めの第二新卒だからこそ、経験豊富な中途採用者より、「このまま続けるべきか」「転職すべきか」という判断がしづらいこともデメリットといえるでしょう。

デメリット3:経験不足と評価される場合がある

経験豊富な中途採用者と比べると、第二新卒者は経験不足と思われる場合があります。たとえば、第二新卒が「即戦力」を求める企業に応募した場合、経験豊富な中途採用者が多数いれば不利になる可能性が高いでしょう。

第二新卒としての転職活動が不安な方は、「第二新卒の転職は有利?不利?新卒や中途に引けをとらないアピール方法とは」のコラムも併せてご覧ください。転職を有利に進めるためのコツを紹介しています。

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第二新卒が転職市場で求められる背景

第二新卒が転職市場で求められるようになった背景として、新卒者の早期離職や要員計画の遂行などが考えられます。以下で、第二新卒が企業から求められる理由を確認していきましょう。

新卒者の早期離職が3割以上いるため

厚生労働省の「報道発表資料」によると、新規学卒就職者の就職後3年以内の離職率は、高卒者で38.4%、大卒者で34.9%です。入社から数年で離職する新卒就職者は、一定数存在していることが分かります。

参照元
厚生労働省
新規学卒就職者の離職状況(令和3年3月卒業者)を公表します

要員計画を進めるため

第二新卒が求められている理由は、「企業が要員計画を進めるため」という背景もあるようです。企業が事業を発展させるために、必要な人員を確保して配置することを「要員計画」といいます。退職者が出れば、企業は空きを埋めるために新たな人材を探さなければなりません。

新卒と同じように若い働き手としての将来性が見込め、かつ社会人経験を持っている「第二新卒」は、企業にとって採用メリットが多い人材といえます。会社がもともと想定していた人員を満たすためにも、第二新卒に注目する企業が増えたと推測できるでしょう。

第二新卒の需要が知りたい方は、「第二新卒の需要は高いって本当?強みを活かして転職を成功させよう!」のコラムも併せて参考にしてみてください。

「第二新卒はやばい…」と不安にならなくて大丈夫

第二新卒は若さゆえの柔軟性や伸びしろが評価されやすいため、必要以上に不安に感じることはありません。むしろ、「働いてみてスキルアップしたいと思った」「新卒の就活時に諦めた業種に挑戦したい」など、明確な転職理由があれば挑戦しやすいタイミングともいえます。

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第二新卒の需要は?企業側が採用する理由

企業側は第二新卒に対し、「自己分析やキャリアビジョンをしっかりと持っている」「年齢が若いので柔軟性がある」といった点を評価している場合があります。以下では、企業側が第二新卒を採用する理由をまとめました。

第二新卒の需要は?企業側が採用する理由

  • 育成コストを抑えられる
  • 早期離職のリスクが少ない
  • 成長性が高い

育成コストを抑えられる

企業側が第二新卒を採用する理由の一つは、育成コストを抑えられることです。多くの企業では、新卒を採用した際に基本的なビジネススキルに関する研修を行っています。

第二新卒は社会人経験があるため、基本的なビジネススキルを身につけている場合が多く、採用後の研修を最低限で済ませられることが期待できるでしょう。

早期離職のリスクが少ない

第二新卒の場合、前職を早期離職した経験から「次こそは長く働きたい」という希望を持っている人が多いといえます。実際に働いた経験から、より自分の適性や理想に合った企業も選べる可能性が高いため、会社とのミスマッチで早期離職するリスクが少ないといえるでしょう。

第二新卒の求人の探し方は?効果的な転職方法や企業側の視点も解説」でも、企業から見た第二新卒の採用メリットに触れていますので、ぜひチェックしてみてください。

成長性が高い

第二新卒は他社のやり方に染まりきっていないため、自社が求める人材としての成長が期待できます。また、若いゆえに吸収力があり柔軟性が高いのも、教育するうえではメリットです。

なお、従業員の平均年齢が高い企業では、技術の後継者や将来の幹部候補として採用のメリットが大きいといえるでしょう。

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第二新卒で未経験からの転職におすすめな業界・企業

第二新卒として未経験からの転職を成功させるときは、積極的に採用活動を行っている業界・企業を探すことをおすすめします。若い感性を活かしやすく、今後の成長が見込まれる業界・企業は、第二新卒からの転職に向いているためです。以下で、それぞれの特徴を確認していきましょう。

IT業界

昨今の発展がめざましいIT業界は、需要の急激な伸びに対して供給が追いついていない状況です。未経験者を採用して人材の育成を積極的に行おうとする企業もあるため、第二新卒者が挑戦しやすい業界の一つといえるでしょう。
また、IT系の技術職の需要は今後も高まっていくと考えられ、人材不足が懸念されています。基礎的なITの知識やプログラミングスキルがあると、転職活動でのアピール材料になるでしょう。

未経験からIT業界を目指せるか知りたい方は、「IT業界は未経験者も挑戦できる?おすすめな職種と転職成功のコツをご紹介」もぜひご覧ください。

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製造業界

メーカー業界(製造業)は、主に「製品」を製造する業界を指します。「製品」と一言でいっても、その種類は食品や素材、自動車、洋服などさまざまです。大手のメーカー企業に就職すれば、安定した雇用や待遇が見込めるでしょう。

メーカー業界には、製品の組立や加工、点検など、製造に直接関わる仕事のほか、マーケティング職や営業職、研究開発職など多様な職種があります。製品の製造工程に直接関わる仕事の場合、経験や資格を問わない求人が多いことから、未経験者も転職を目指しやすいでしょう。
また、前職の経験やスキル次第では、第二新卒として製品のプロモーションや開発過程に携わる職種にも挑戦できます。

メーカー業界については、「メーカーとは?どんな業種がある?主な仕事内容や転職を成功させるコツを紹介!」もぜひチェックしてみてください。

外資系企業

外資系企業とは、外国企業や外国の投資家から一定以上の出資を得て成り立っている企業のことです。外資系企業は成果主義の場合が多く、経歴や年齢よりも、本人の意欲や実力が評価される傾向にあります。そのため、社会人経験が浅い第二新卒も、未経験から転職できる可能性が高いでしょう。

外資系企業では主体性やチャレンジ精神が求められるため、転職活動ではキャリアビジョンや自分の考えをしっかりと答えられるように準備することが重要です。なお、職種や企業によっては一定の語学力が問われる可能性もあります。

外資系企業については、「外資系企業とは?日本企業との違いや向いてる人・転職に有利なスキルを紹介」の内容をご確認ください。

上記のほか、未経験からの転職を検討しているなら「未経験での転職におすすめの業界は?成功のコツや内定を得やすい職種も解説」のコラムもおすすめです。

第二新卒から公務員に転職することも可能

第二新卒から公務員を目指す道もあります。ただし、国家公務員・地方公務員ともに採用試験の上限年齢が定められているため注意しましょう。自治体によって異なりますが、基本的に30歳前後が上限になっているので事前に確認しておくことが大切です。

未経験から公務員を目指すのであれば、選択の幅が広い20代のうちに行動を起こし、できるだけ早く公務員試験対策を始めましょう。公務員への転職を考えている方は、「公務員とはどんな職業?転職を目指す前に知っておくべきこと」のコラムも併せてご覧ください。

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第二新卒での転職を前向きに検討できる人の特徴

第二新卒として転職したいものの、「もう少し経験を積んだほうが良いのでは」「転職したら後悔するかも…」と迷っている方もいるでしょう。ここでは、第二新卒での転職を前向きに検討できる人の主な特徴を挙げました。転職すべきかどうか悩んでいる方は、ぜひ参考にしてみてください。

新卒入社時とは別の業界や職種に挑戦したい

「新卒入社した会社とは異なる業界や職種に挑戦してみたい」という思いが強ければ、転職を検討してみるのも手です。新卒入社した会社で実際に働いてみたことで、より関心が持てる分野や自分に向いている業務に気づける場合もあります。今の会社で自分に合った仕事に携わるのが難しいなら、転職も一つの選択肢になり得るでしょう。

明確な転職後のビジョンがある

「転職後のビジョン」を明確に描ける人も、前向きに転職を検討しやすいでしょう。「なぜ転職したいのか」「転職することで何を実現したいのか」をもとに応募先を選べば、転職して後悔するリスクを減らせます。ただし、明確なビジョンが描けていない場合、次の職場でも同じような問題を抱えて転職を繰り返すリスクが増すので注意しましょう。

転職すべきかどうか悩んでいる第二新卒の方は、「転職する時期は社会人何年目が良い?判断するポイントを解説」も併せてご覧ください。

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第二新卒での転職に注意すべき人の特徴

転職を考えている第二新卒の方のなかには、「転職するのは早過ぎるかも…」「経歴が短いけれど自分に合う転職先は見つかる?」と不安を抱いている方もいるでしょう。以下では、第二新卒での転職に注意すべき人の特徴を紹介します。今後の転職活動の参考にしてみてください。

転職理由が漠然としている

「現状に不満はないけど、なんとなく仕事を変えたい」「今よりも良さそうなところがあれば転職したい」など、漠然とした気持ちで転職活動を始めた第二新卒の方には、現段階では転職はおすすめしません。「自分がなぜ転職したいと思ったのか」「どの部分を改善したいのか」などを明確にしておかなければ、応募先企業とのミスマッチを引き起こしたり、面接で説得力のあるアピールができなかったりするからです。

第二新卒で転職するなら、転職先への条件や理想を具体化し、それに沿って行動することが求められるでしょう。

業界や職種へのこだわりが強過ぎる

特定の業界や職種にこだわり過ぎていると、視野が狭まってなかなか転職先が決まらないこともあります。第二新卒は前職での経験が浅いため、「確実に△△の仕事がしたい」といった考えで仕事を探すと転職先が限られてしまい、転職が難しくなる可能性があるでしょう。

第二新卒の転職活動をスムーズに進めるためには、視野を広げて求人を探すのがおすすめです。希望の業界や職種にとらわれず「将来的に△△の仕事もできる」「希望職種に近い業務も含まれる」などの視点を持って仕事を探してみましょう。

転職先への理想が高過ぎる

職場に求める理想が高過ぎる第二新卒者の場合も、転職はあまりおすすめしません。転職を考えるときは、「残業が少なくて休みが多い職場を選びたい」「給与が高くて福利厚生が充実していてほしい」「やりがいのある仕事がしたい」などの希望を明確にすることが重要です。しかし、希望がすべて叶うような職場を探すのは容易ではありません。

社会人経験が浅いと、「自分が一番重要視しているポイントは何なのか」を絞れていない可能性もあります。第二新卒として転職する際は、就業先に求める条件の優先度をある程度決めておくのが望ましいでしょう。

転職すべきか悩んでいる第二新卒者は、「第二新卒の転職時期はいつが良い?失敗しない求職活動のコツを解説!」もチェックしてみてください。

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第二新卒での転職に失敗する要因

第二新卒が転職に失敗するのは、自己分析や求人の探し方などさまざまな要因が考えられます。この項では、主な3つの要因について解説するので、あらかじめ準備して失敗を回避しましょう。

1.応募先企業で求められるスキルが足りない

第二新卒は正社員経験者なので、基本的には「中途採用枠」で転職活動を行います。転職希望者のなかには経験やスキルが豊富な人材もいるため、即戦力や実績を求める企業では第二新卒が不利になる場合もあるでしょう。経験より若さを求める企業や、長期的なキャリア形成を踏まえた研修制度のある企業など、第二新卒の強みを活かせる企業を探すのがポイントです。

2.早期離職の理由を説明できない

前の会社を短期間で辞めた理由について、採用担当者の納得を得られる説明ができないと選考に通過するのは難しいといえます。前述のとおり、企業側は第二新卒に対して早期離職を懸念する場合があるため、退職理由について質問される可能性は高いでしょう。

「なんとなく」「勢いで」といった説明では、採用担当者の不安を解消できません。退職理由の説明は志望動機にも関連するので、しっかりと準備しておくことが重要です。

3.面接で退職理由を聞かれた際に不満を述べてしまう

面接で退職理由を聞かれた際、前の会社に対する不満を述べるのは避けましょう。実際は不満があっての退職だとしても、表現を変えて前向きな転職であると印象づけるのがポイントです。「入社しても不満があるとすぐに辞めそう」と思われないように説明しましょう。

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第二新卒が転職成功のために実践したい6つの準備

第二新卒が転職を成功させるためには、自己分析や企業研究、転職理由の深掘りなどの準備が必要です。ここでは、第二新卒が転職成功のために実践したい6つの準備を紹介します。

第二新卒が転職成功のために実践したい準備

  • 自己分析
  • 企業研究
  • 転職理由の深掘り
  • アピールポイントの整理
  • 応募書類の作成
  • 面接で聞かれやすい質問への回答準備

1.自己分析

第二新卒の方は、実際に社会で働いた経験を振り返り、入念な自己分析を行いましょう。一定の社会人経験がある第二新卒だからこそ、新卒よりも具体的なキャリアビジョンを求められます。面接では、「今後のキャリアについてどう考えているのか」という意見を求められる場面が増えるでしょう。

面接で自分の考えをしっかりと伝えられれば、第二新卒ならではの強みをより効果的にアピールできます。将来的にどのような働き方をしたいのか、その理想を実現するためにどのようなキャリアが必要なのかなど、自身の考えを見つめ直してみてください。

適職診断を活用するのも一つの方法

自己分析をする際は、適職診断を活用するのも一つの方法です。適職診断とは、複数の質問への回答結果をもとに適職を判定してくれるツールのことをいいます。自分の適職を考えるうえでの参考材料として利用してみましょう。

就職・転職エージェントのハタラクティブでも、無料の適職診断をご用意しています。このコラムの冒頭に所要時間1分程度で簡単に行える適職診断があるので、ぜひ試してみてください。

2.企業研究

前職を短期間で辞めてしまったことを踏まえて、転職活動では企業研究をしっかりと行いましょう。新卒の就活で何が足りなかったのかを振り返り、マッチ度の高い企業を選ぶことが大切です。たとえば、新卒のときにイメージ先行で企業を選んでしまったのなら、今度は業界研究やOB・OG訪問などを行い企業の実態を掴む努力が必要でしょう。

企業研究における第二新卒の強みは、前職と比較できることです。応募先企業の職場環境や仕事の進め方が自分にとってストレスでないか、モチベーションを感じられそうかなどを現実的に判断すれば、マッチ度の高い企業を選べるでしょう。

3.転職理由の深掘り

第二新卒の転職活動では、転職理由の深掘りも重要です。実際にはネガティブな理由で退職した方も、自身の思いを見つめ直し、伝え方を工夫してみましょう。たとえば、「人間関係が悪く、仕事内容にも不満があった」という転職理由の場合、「周囲とのチームワークを活かしたい」「集中して仕事に取り組み、スキルアップを図りたい」といった変換ができます。

第二新卒の転職理由はどう伝える?ネガティブな印象を与えない例文も紹介」では転職理由の例文をまとめているので、ぜひご参照ください。

4.アピールポイントの整理

第二新卒の方のなかには、「正社員としての経験が少ないからアピールポイントがない」と考えてしまう人もいるようです。しかし、第二新卒ならではの強みに期待する企業は多いといえます。

たとえば、「業務効率化のために△△を取り入れた」「××のスキルを得るため、仕事をしながら資格を取った」など、具体的な経験を根拠にしましょう。また、企業の求める人材像と照らし合わせるのもポイントです。

第二新卒の強みの伝え方については、「第二新卒の強みとは?見つけ方や転職活動での自己PR方法を例文付きで解説」で詳しく説明しています。

面接では熱意やポテンシャルをうまく伝えよう

面接では、あなたの熱意やポテンシャルを積極的に伝えることが重要です。目的を持った転職であることを伝えたうえで、貢献意欲や入社後のビジョンを示せば、企業側にポジティブな印象を与えられるでしょう。

ただし、前向きな姿勢をアピールするためであっても嘘は厳禁です。正直な回答に努めつつ、できるだけポジティブな印象に繋がるような伝え方を練習しておきましょう。

第二新卒の面接でよくある質問15選!好印象を与えるコツも解説」では、第二新卒が面接で聞かれやすい質問をまとめているため、ぜひ参考にしてみてくださいね。
ハタラクティブキャリアアドバイザー後藤祐介からのアドバイス

5.応募書類の作成

転職活動を成功させるためには、企業側に「この人材がほしい」と思ってもらえるような、魅力的な応募書類を作ることが大切です。

第二新卒の方のなかには、「社会人経験が浅いため、応募書類でどうアピールすれば良いのか分からない…」と悩む方もいるでしょう。下記を参考に、これまでにやってきたことを書き出してみると、伝えたい内容が見えてくるかもしれません。

  • ・成果を出した仕事
  • ・研修期間に行ったこと
  • ・周りの人から褒められたこと
  • ・仕事を通じて学んだこと
  • ・自分が主体的に取り組んだこと

あなたの強みとなる情報を深掘りし、自己アピールに繋げてみてください。自分らしさを伝えられる、魅力的な応募書類を作成しましょう。

6.面接で聞かれやすい質問への回答準備

第二新卒の面接では、新卒就活とは異なる視点で質問される場合があります。第二新卒が採用面接でよく聞かれる質問には、以下のような内容が挙げられるでしょう。

  • ・なぜ新卒で入社した会社を短期間で退職したのか
  • ・前職とは全く異なる分野に挑戦してもらうことになるが大丈夫か
  • ・仕事に対してどのような考えを持っているか
  • ・転職前の仕事で最も辛かったのはどのような仕事か
  • ・前職で学んだことや身についたことはあるか

面接で聞かれやすい質問への回答を用意していないと、志望度の高さを懸念される可能性があります。応募する企業の特性に合わせ、よくある質問に対する具体的な内容を考えておきましょう。
事前にしっかりと準備し、模擬面接を繰り返し行っておくと、本番も落ち着いて答えられます。

内定までのスケジュールをきちんと考えよう

スムーズな転職を叶えるためにも、活動開始から内定までのスケジュールを立ててから実行しましょう。第二新卒は新卒と違い通年で選考を受けられるため、「転職したい」と思ったらすぐに行動に移せます。転職活動の期間は、1~3ヶ月ほどかかるのが一般的です。

転職活動では、一社ずつ受けるより、複数の企業を同時並行で進めるのが望ましいといえます。一社ごとに選考結果を待ってから次へ進む、というやり方では時間がかかってしまい、求人が多い時期を逃す可能性も。また、転職活動が長期化すると熱意が下がったり、前の選考における反省点を忘れてしまったりと、デメリットが多いでしょう。
一方、複数の企業を同時に受けると比較検討ができ、自分に合う求人を逃すリスクも防げます。選考をこなすうちに自分の希望が明確になる場合もあるので、可能な範囲で複数の企業の選考を受けましょう。

転職活動の流れや必要な準備期間について詳しく知りたい方は、「転職はどれくらいかかる?準備期間の目安や早めに終わらせるコツを解説」をご確認ください。

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第二新卒が面接でうまくアピールするコツ

この項では、第二新卒が面接でうまくアピールするコツを紹介します。自信を持って本番に臨めるよう、面接対策を万全にしておきましょう。

第二新卒が面接でうまくアピールするコツ

  • 長期のキャリアプランを伝える
  • 退職理由はポジティブな表現で答える
  • 前職での経験を教訓にする
  • 自己PRでは「熱意」や「企業とのマッチ度の高さ」を示す
  • 転職理由と志望動機に一貫性を持たせる

長期のキャリアプランを伝える

「数年で辞めてしまわないか」という企業側の懸念を払拭するために、入社後に実現したいことを伝えましょう。そのためには、長期的なキャリアプランを立てることが欠かせません。

キャリアプランは、1〜2年の短期目標・3〜5年の中期目標・6〜10年の長期目標といった構成で考えてみましょう。それぞれに具体的な目標を立て、10年後の成長が企業の躍進とリンクしていると示せれば、高評価に繋がります。

退職理由はポジティブな表現で答える

面接で転職・退職理由を質問されたら、ポジティブな伝え方を意識するのがコツです。たとえば、「人間関係が悪かった」「評価制度に不満があった」といった理由で前職を辞めた場合は、「チームとして周囲と連携しながら働きたい」「自分の成果が可視化される環境でスキルを磨きたい」のようにポジティブな内容に言い換えられないか考えてみましょう。

前職での経験を教訓にする

前職での経験から学び成長したエピソードを、アピールとして伝えるのもおすすめです。第二新卒は前職の就業期間が短いため、大きな成功体験がないのは企業側も分かっています。

しかし、短い期間でも学びを得たのなら、その姿勢は評価の対象になるでしょう。あるいは、失敗体験を教訓として次に繋げようとするエピソードでは、素直さを伝えることができます。

自己PRでは「熱意」や「企業とのマッチ度の高さ」を示す

自己PRでは、仕事への熱意や企業とのマッチ度の高さをアピールしましょう。第二新卒者の職務経験が少ないことは企業側も承知しているため、そのぶん「入社意欲が高いか」「自社に合う人材か」といった点を見られる傾向にあります。
面接では、仕事へのやる気や応募先企業で活かせる自分の強みを伝え、経験不足を補える要素があることを示しましょう。

自己PRの例文や作成ポイントについては、「第二新卒向け自己PRの例文をご紹介!詳しい書き方やポイントも解説」をチェックしてみてください。

転職理由と志望動機に一貫性を持たせる

転職理由と志望動機には一貫性を持たせることが重要といえます。たとえば、転職理由と志望動機が矛盾しているのは以下のような例です。

【転職理由】
「仕事が正当に評価されなかったため退職しました」

【志望動機】
「御社はフラットな組織で自由な働き方を尊重しており、評価制度などを設けず社員の個性を尊重しているところに魅力を感じました」

理由は明確なものの、一貫性がありません。上記の志望動機を「御社は人事評価制度を整備しており、キャリアアップの道筋がしっかりと示されている点に魅力を感じました」のようにすれば整合性を保てるでしょう。

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スムーズな転職をしたい第二新卒におすすめな時期

第二新卒におすすめの転職時期として、「1月~3月ごろ」と「7月~9月ごろ」が挙げられます。以下で詳しく解説するので、転職をスムーズに進めるための参考にしてみてください。

4月入社を見込める1~3月ごろ

年度末にあたる3月は、1年のなかで退職者が増える時期のため、企業の採用活動も活発になります。4月に入社する新卒者と一緒に研修が行えるよう、第二新卒の募集を行う企業もあるようです。

第二新卒が転職をする場合は、4月入社を想定した企業の採用活動に合わせて、1月ごろから活動を本格化させるのがおすすめ。3月中には内定をもらうことを目標に、計画的に転職活動を進めましょう。

10月入社を見込める7~9月ごろ

7月~9月は、6月にボーナスを受け取ったあとに退職する人が出始め、下半期に向けて人事異動や人員調整が行われる時期ともいえます。年度の中間にあたるため、第二新卒も対象となる「中途採用」の求人募集が展開されるでしょう。10月入社を目指して7月ごろから転職活動を始めれば、スムーズな転職が期待できます。

転職のタイミングで悩む第二新卒者は、「新卒入社後の転職におすすめのタイミングは?在職期間別にコツを紹介」のコラムもご覧ください。

転職活動の開始から離職・内定までの期間は?

厚生労働省の「令和2年転職者実態調査の概況(p.20)」によれば、転職活動を始めてから離職するまでの期間は、「1ヶ月以上3ヶ月未満」が28.8%と最も高い割合となっています。また、第二新卒が含まれる20代を見ても、「1ヶ月以上3ヶ月未満」と答えた人の割合は、20~24歳で37.4%、25~29歳で29.6%と1位でした。

また、「同資料(p.21)」によると、離職してから就職するまでの期間で最も多いのが「1ヶ月未満」の27.6%、次いで「離職期間なし」が26.1%となっています。離職から内定までそれほど期間は空かない場合が多いようですが、10ヶ月以上かかる場合もあるようです。

在職中に転職先が決まらなかった場合、離職後も転職活動を続けなくてはなりません。転職するまでには短くても3ヶ月程度はかかるものと考え、余裕を持って転職活動のスケジュールを組みましょう。
今の会社を退職するのは、転職先の内定を受けてからが望ましいといえます。面接で好感触だったとしても、正式に内定が出るまでは退職しないのがおすすめです。

企業には、予算や既存社員との兼ね合いなどさまざまな事情があるため、最終的な結果がどうなるのかは読めない側面もあります。内定が出る前に退職してしまうと安定した収入がなくなり、その後の転職活動に支障をきたす恐れも。空白期間を作らずに転職するためにも、退職のタイミングは慎重に判断しましょう。

参照元
厚生労働省
令和2年転職者実態調査の概況

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第二新卒が転職先を探すためにおすすめな3つの行動

第二新卒として転職することを決めたら、求人情報を集めましょう。幅広く転職先を探すためには、求人情報の入手経路を複数持っておくのがおすすめです。
ここでは、第二新卒がすぐにできる転職先探しの方法を紹介します。

第二新卒が転職先を探すためにおすすめな行動

  • 企業のWebサイトで採用情報をチェックする
  • 転職サイトの求人情報をチェックする
  • 就職・転職エージェントに登録する

1.企業のWebサイトで採用情報をチェックする

企業のWebサイトには採用情報が掲載されていることがあるため、気になる企業があればチェックしてみましょう。企業によっては、ほかのサービスで求人を掲載しておらず、自社サイトのみで扱っている場合もあるようです。

企業の理念や事業内容といった情報も併せて確認しておくと、選考時に活かせます。採用情報は随時更新される可能性を考慮し、定期的に確認してみましょう。

2.転職サイトの求人情報をチェックする

転職先を探す際は、転職サイト(求人サイト)を利用する方法もあります。転職サイトとは、求人情報を提供しているWebサイトのこと。希望条件を選択することでマッチする求人を検索でき、パソコンやスマホで求人を探せるのがメリットです。

ただし、求人への応募や面接日程の調整といった段取りは、すべて自分で行う必要があります。転職サイトを利用して転職活動を進める方法は、「自分のペースで転職活動を進めたい」という第二新卒の方に向いているでしょう。

「第二新卒歓迎」「未経験OK」の求人を探すのがおすすめ

第二新卒の方は、「第二新卒歓迎」「未経験OK」の求人を探して応募するのがおすすめです。「第二新卒歓迎」の求人は、企業が第二新卒の特性を理解したうえで募集をかけていると考えられるため、転職後に自分に合ったサポートを受けられたり仕事を任せてもらえたりする可能性が高いといえます。
また、正社員経験が浅い第二新卒の場合、一定の経験やスキルが問われる中途採用の求人よりも、「未経験OK」の求人に応募したほうが有利に転職活動を進められるでしょう。

3.就職・転職エージェントに登録する

第二新卒の方は、就職・転職エージェントに登録しておくと、スムーズな転職を実現できます。
就職・転職エージェントは民間の就職支援サービスです。専任のアドバイザーがキャリアカウンセリングを行い、希望条件や適性を踏まえたおすすめの求人を紹介してくれます。応募書類の作成や面接対策のアドバイス、企業とのやり取り代行などのサービスもあるので、一人での転職活動に自信がない方も安心です。

就職・転職エージェントは、サービスの対象者や内容がそれぞれ異なります。第二新卒の方は、20代や社会人経験が浅い方の就職・転職支援に力を入れているエージェントを選ぶのがおすすめです。

エージェントの選び方については、「転職エージェントとは?特徴や選び方について解説」を参考にしてみてください。

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第二新卒がいつまでか気になるなら早めに動き出そう

転職を考えており、「第二新卒はいつまでが該当する?」「自分は第二新卒の対象?」と気になっている方は、できるだけ早めに行動を起こしましょう。未経験の仕事や業界への転職を検討している場合は、第二新卒のうちに挑戦するのがおすすめです。

第二新卒は吸収力や柔軟性に富んでいると判断されやすく、長期的な雇用が期待できる人材として企業から評価されやすい傾向にあります。しっかりと選考対策を行い、面接で自分自身の熱意を伝えれば、未経験から採用される可能性は十分にあるでしょう。

「初めての転職活動で何から始めて良いのか分からない」「なかなか自分一人では内定が獲得できない…」というお悩みを抱えている方は、転職活動のプロに相談しながら転職を進めるのがおすすめです。

就職・転職エージェントのハタラクティブは、若年層に特化した転職支援サービスです。第二新卒を歓迎している求人も数多く取りそろえています。キャリアアドバイザーが一人ひとりの希望や状況に沿った提案をするので、転職をお考えの方はぜひご相談ください。

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第二新卒での転職に関する疑問やお悩み

ここでは、これから採用選考を受けようと考えている第二新卒向けに、よくある疑問をQ&A方式で紹介します。

第二新卒の求人の探し方は?

転職サイトや求人広告、企業のWebサイトのほか、ハローワークや転職エージェントで探す方法があります。転職サイトや企業のWebサイトは、いつでも手軽にアクセスできるのがメリット。一方、ハローワークや転職エージェントはアドバイザーによる手厚いサポートが魅力です。
なお、地元の求人に注目したいなら、新聞の求人広告やフリーペーパーもチェックしましょう。

仕事の探し方が分からない人へ!フリーター・20代・新卒など状況別に解説」のコラムでは求人の探し方を詳しく紹介しているので、ご覧ください。

第二新卒がフリーターになったら人生終了?

フリーター期間が長引くと就職が難しくなるため、「人生終了」と思ってしまう人もいるようです。しかし、20代で早めに行動を起こせば転職成功の可能性が高いので、心配し過ぎる必要はないでしょう。

フリーターのままだと人生終わり?生涯設計に与える影響や逆転方法を解説」のコラムでは、フリーターのままでいるとどのようなリスクがあるのか詳しく解説しています。早めの転職を肝に銘じるためにも、参考にしてみてください。

第二新卒で大手企業に転職するのは無理でしょうか…?

少子化の影響で若い人材が歓迎されやすいため、新卒時より難易度は上がるものの、大手企業への転職も不可能ではないでしょう。

ただし、転職理由を明確にし、将来のビジョンやキャリア設計を立てたうえで転職活動を行うのが重要です。第二新卒で大手企業を狙いたいという人は、「第二新卒で大手へ転職する方法!面接のポイントや採用につなげるコツを解説」のコラムで内定を得るためのポイントを確認しておきましょう。

第二新卒に転職サイトの利用はおすすめ?

第二新卒や既卒を対象とする転職サイトであればおすすめです。そのような転職サイトでは、未経験歓迎や人柄重視の求人が多いため、第二新卒にとってチャンスが豊富といえます。

しかし、ターゲットを絞っていない転職サイトでは、「経験必須」「管理職募集」といった求人も含まれ、第二新卒向けの募集を探すのが困難な場合も。第二新卒が応募可能な求人を探すのが難しい方は、ハタラクティブに求人を紹介してもらうことも検討してみてください。

ハタラクティブ
のサービスについて
こんな人におすすめ
  • 経歴に不安はあるものの、希望条件も妥協したくない方
  • 自分に合った仕事がわからず、どんな会社を選べばいいか迷っている方
  • 自分で応募しても、書類選考や面接がうまくいかない方

ハタラクティブは、主にフリーター、大学中退、既卒、そして第二新卒の方を対象にした就職・転職サービスです。
2012年の設立以来、18万人以上(※)の就職・転職をご支援してまいりました。経歴や学歴が重視されがちな仕事探しのなかで、ハタラクティブは未経験者向けの仕事探しを専門にサポートしています。
経歴不問・未経験歓迎の求人を豊富に取り揃え、企業ごとに面接対策を実施しているため、選考過程も安心です。

※2023年12月~2024年1月時点のカウンセリング実施数

目次
  1. 第二新卒はいつまでが当てはまる?定義とは?
    1. 第二新卒とは社会人経験3年以内を指すのが基本
    2. 「20代の若い人材」と広く捉えられる場合もある
    3. 「職務経験あり」が基本だが企業によっては例外もある
    4. 「転職経験がある人」も第二新卒扱いになる
  2. 第二新卒との違いを知ろう!就活でよく使われる呼称
    1. 「新卒」
    2. 「既卒」
    3. 「中途採用」
    4. 「フリーター」
  3. 第二新卒が転職を考える主な理由
    1. 1.スキルアップを考えている
    2. 2.給与などの待遇に不満がある
    3. 3.会社の将来に不安がある
    4. 4.人間関係に不満がある
  4. 第二新卒での転職は「やめとけ」といわれるのはなぜ?
    1. 思うような結果が得られない場合もある
    2. 企業にとっては魅力もあるがリスクもある
  5. 【新卒と比較】第二新卒が転職するメリット・デメリット
    1. メリット1:新卒のときに後悔した経験を活かせる
    2. メリット2:自分に適性がある仕事を選択できる
    3. メリット3:ビジネスマナーが身についている
    4. デメリット1:収入が低くなる可能性がある
    5. デメリット2:企業によっては出世が遠のく恐れがある
    6. デメリット3:前職と比べて不満を感じることがある
    7. デメリット4:新しい現場に戸惑う可能性がある
    8. デメリット5:キャリアアップに繋がらないリスクもある
  6. 【中途と比較】第二新卒が転職するメリット・デメリット
    1. メリット1:ポテンシャル採用が見込める
    2. メリット2:成長意欲を高く評価されやすい
    3. メリット3:未経験の業界や職種へ転職しやすい
    4. メリット4:人間関係やキャリアの構築という点で評価されやすい
    5. デメリット1:早期離職を懸念される場合がある
    6. デメリット2:転職時期を判断しにくい
    7. デメリット3:経験不足と評価される場合がある
  7. 第二新卒が転職市場で求められる背景
    1. 新卒者の早期離職が3割以上いるため
    2. 要員計画を進めるため
  8. 第二新卒の需要は?企業側が採用する理由
    1. 育成コストを抑えられる
    2. 早期離職のリスクが少ない
    3. 成長性が高い
  9. 第二新卒で未経験からの転職におすすめな業界・企業
    1. IT業界
    2. 製造業界
    3. 外資系企業
  10. 第二新卒での転職を前向きに検討できる人の特徴
    1. 新卒入社時とは別の業界や職種に挑戦したい
    2. 明確な転職後のビジョンがある
  11. 第二新卒での転職に注意すべき人の特徴
    1. 転職理由が漠然としている
    2. 業界や職種へのこだわりが強過ぎる
    3. 転職先への理想が高過ぎる
  12. 第二新卒での転職に失敗する要因
    1. 1.応募先企業で求められるスキルが足りない
    2. 2.早期離職の理由を説明できない
    3. 3.面接で退職理由を聞かれた際に不満を述べてしまう
  13. 第二新卒が転職成功のために実践したい6つの準備
    1. 1.自己分析
    2. 2.企業研究
    3. 3.転職理由の深掘り
    4. 4.アピールポイントの整理
    5. 5.応募書類の作成
    6. 6.面接で聞かれやすい質問への回答準備
  14. 第二新卒が面接でうまくアピールするコツ
    1. 長期のキャリアプランを伝える
    2. 退職理由はポジティブな表現で答える
    3. 前職での経験を教訓にする
    4. 自己PRでは「熱意」や「企業とのマッチ度の高さ」を示す
    5. 転職理由と志望動機に一貫性を持たせる
  15. スムーズな転職をしたい第二新卒におすすめな時期
    1. 4月入社を見込める1~3月ごろ
    2. 10月入社を見込める7~9月ごろ
  16. 第二新卒が転職先を探すためにおすすめな3つの行動
    1. 1.企業のWebサイトで採用情報をチェックする
    2. 2.転職サイトの求人情報をチェックする
    3. 3.就職・転職エージェントに登録する
  17. 第二新卒がいつまでか気になるなら早めに動き出そう
  18. 第二新卒での転職に関する疑問やお悩み