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就職したくないと悩んだらどうする?考えられる理由や就活以外の道も解説
更新日
この記事のまとめ
- 会社に「就職したくない」と思う気持ちを一概に甘えとはいえない
- 就職したくない理由は、「やりたい仕事が分からない」「働くことに自信がない」など
- 就職したくない場合は大学院や専門学校に進学のほか、起業や留学といった選択肢がある
- 就職したくないと感じたら、考えられるメリットやデメリットをそれぞれ把握しておく
- 就職に悩んだときは、社会人としての理想の姿や将来の自分を想像してみるのもおすすめ
「就職したくない…」「何の仕事をしたいか分からない」と悩む方もいるのではないでしょうか。会社に就職したくないと考えるのは悪いことではありません。しかし、就職をしない場合「雇用や収入面が安定しにくい」「社会的な信用を得にくい」といったデメリットもあります。このコラムでは、就職したくないと考える理由や就活以外の進路のほか、理想の働き方を見つける方法などを詳しく解説します。
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就職したくないと考えるのは甘え?
「就職したくない」と考えることを一概に甘えとは言い切れません。就職や転職は自分の将来に関わることなので、仕事に対する価値観やプレッシャーから会社に「就職したくない」という考えが生まれる場合もあるでしょう。
ハタラクティブがユーザーを対象に調査した「若者しごと白書2024」によると、高卒・大卒フリーターの方が正社員にならない理由ランキングは以下のとおりです。
※回答者数:高卒フリーター506人、大卒フリーター494人
順位 | 高卒フリーター | 大卒フリーター |
---|---|---|
1位 | 正社員として働くのが厳しいと思ったから(22.9%) | 正社員として働くのが厳しいと思ったから(19.8%) |
2位 | 正社員になる必要性がないから(15.4%) | 正社員になる必要性がないから(15.4%) |
3位 | 組織に縛られたくないから(9.7%) | 就職活動がうまくいかないから(10.5%) |
4位 | 家庭の経済事情やトラブルのため(8.9%) | 組織に縛られたくないから(8.5%) |
5位 | 明確な職業を思い描けないから(7.7%) | 芸能関係やフリーランスに就きたいから(7.7%) |
参照:若者しごと白書2024「1-6.フリーターを続けている理由(11p)」
「就職したくない」と感じたときは、その心理とどのように向き合うかが大切です。就職に対するメリットやデメリットを知ったり、将来に向けて何ができるのかを考えたりして、自分の気持ちを整理してみましょう。
自分の気持ちにどのように向き合えば良いか分からない場合は、就職支援サービスを利用し、第三者へ相談するのもおすすめです。詳しくは、このコラムで後述するのでぜひご覧ください。
また、「仕事を頑張れないのは甘え?職場でついていけないときの原因と対処法!」のコラムでは、仕事を頑張れないときの対処法をご紹介しています。現職に悩み「就職したくない」とお考えの方は、こちらもあわせて参考にしてみてください。
参照元
ハタラクティブ
若者しごと白書2024
就職したくないと考える9つの理由
この項では、「就職したくない」と考える主な理由を挙げました。前項で紹介したフリーターの方が正社員にならない理由とあわせて、自分に当てはまるものがないかチェックしてみてください。
1.そもそも働きたくないと思っている
就職したくないと考える場合は、そもそも働くことに対して後ろ向きになっている傾向があるようです。たとえば、「頭を使う作業や力仕事が苦手」「人付き合いに自信がない」などの気持ちを抱くパターンが挙げられます。
また、就職したくないと感じるときは、正社員の働き方自体にネガティブな印象を抱いている可能性も。ブラック企業や過労といったネガティブなニュースをテレビやWeb上で目にしやすいのも、要因の一つになり得るでしょう。
ブラック企業の見極め方に関しては、「ブラック企業の見極められる?特徴や見分け方のポイントを解説」のコラムでご紹介しています。気になる方はあわせて読んでみてください。
2.会社という組織に縛られたくない
会社という組織に縛られて働きたくないという思いから、就職したくないと考える場合もあるでしょう。高校生や大学生といった学生のうちは、会社員として働くことに興味や関心をもてず「就職したくない」と思っている可能性もあります。
また、近年は在宅ワークや動画投稿、配信活動などで生計を立てている方もいるため、その影響により会社といった組織に「就職したくない」という考えに至ることもあるでしょう。
3.やりたい仕事や職業が分からない
将来の目標がないまま大学に通っている場合、就職活動の時期が始まったときにやりたい仕事や職業を見出せないことがあります。大学で学んだ知識を仕事や職業に結びつけられないと、自分が何をしたのか分からなくなり「就職したくない」と思うこともあるようです。
自分に向いている仕事や職業が分からない場合は、「自分にできる仕事がわからない原因は?適職を見つける方法を徹底解説」のコラムを参考にしてみてください。「自分にできること・得意なことは何か」から仕事や職業を探してみるのも一つの手段です。
4.希望と合致する企業が見つからない
「給与や休暇、福利厚生などが自分の理想とする条件に合わない」「業務内容に興味がもてない」といった理由も、就職したくない原因として挙げられます。このような場合、納得するまで就職活動するか、企業に対して妥協点を見出すか迷うところです。心や金銭面に余裕がある場合は、より自分の理想と合致する企業に出会えるまで就職活動を続けるのも一つの方法といえるでしょう。
妥協点を決めて就活することも大事
給与や業務内容、勤務地などが自分の希望とすべて合う企業を探そうとし過ぎると、応募できる求人は限られてしまう可能性があります。できるだけ就活期間を長引かせないためには、あらかじめ自分のなかでいくつかの妥協点を決めることも大切です。自分の希望を踏まえて企業を選ぶ方法は、「自分に合った会社の選び方が分からない!企業を選ぶ基準やポイントをご紹介」のコラムで詳しく説明しているので、気になる方はぜひご覧ください。
5.就活が上手くいかなかった
新卒で就職活動をした際に、自分の想定より上手くいかなかったことを理由に心が折れてしまう場合もあるようです。就職活動は、エントリーから履歴書・エントリーシートの作成、面接対策まで多くの時間を要します。そのため、なかなか内定に結びつかないと就職へのモチベーションが下がってしまう可能性もあるでしょう。
また、時間をかけて準備したにも関わらず不採用が続いた場合は、「こんな思いをするならもう就職したくない」という考えに至りやすくなります。
6.働くことに対する自信がない
仕事をすること自体に自信がなく、「就職したくない」と思う場合もあるようです。自分のスキルや経験に自信がなかったり、世の中にどのような職業があるか具体的に分からなかったりするなど、それぞれ不安があるでしょう。そのようなときは身近にいる家族や友人、就職・転職エージェントなどに相談し、自分が不安に思う点を解消することが大切です。
働くことに自信がない方は、「働く自信がないときの対処法!相談先はどこが良い?ニートも卒業できる?」のコラムを参考にしてみてください。
7.理想の給与額をもらえる就職先が見つからない
自分の理想を下回る給与は、就職する意欲を低下させる恐れがあるでしょう。ハタラクティブの「若者しごと白書2024(p.21)」の調査では、仕事に満足していない理由の1位に「給与」が挙がっています。
会社に就職して働くうえで、給与は重要なモチベーションの一つです。支給される給与が仕事量や内容に対して見合っていないと感じたり、同世代で働く知人と比べて自分の収入が明らかに低かったりすれば、会社に「就職したくない」と考え別の道を選ぶこともあるでしょう。
参照元
ハタラクティブ
若者しごと白書2024
8.就活したくない
従来の日本の就活ルールに違和感を覚え、就活そのものをしたくないと感じる場合もあるでしょう。決められた就活スケジュールに沿って行動することに疑問を抱けば、就職の意義を見出しづらくなることも考えられます。
また、就職活動で何度も面接対策をしたり、履歴書やエントリーシートなどの添削をしたりすることを面倒に感じる人もなかにはいるようです。
9.ほかにやりたいことがある
「△△に挑戦してみたい」「△△になる夢を叶えたい」など、自分のやりたいことや目標がある場合に「就職したくない」と思う方もいるようです。明確な目標に向かって進むため、自分のなかで就活をしてどこかの会社で働くという選択肢は外れていると考えられます。
就職したくないときに考えられる8つの選択肢
ここでは、就職したくない場合に考えられる選択肢を8つご紹介します。以下で紹介する選択肢は一例であり、やりたいことが明確化している方には当てはまらないものもあるでしょう。就職しない場合にどのような選択肢があるのか知りたい方は、参考にしてみてください。
就職したくないときに考えられる選択肢
1.フリーターとして働く
就職したくない場合、フリーターとしてアルバイトで働く方法も選択肢の一つです。フリーターであっても、時給や働き方次第では新卒の正社員に近い月収も期待できます。
しかし、フリーターは正社員と比べて賞与や昇給がない傾向にあるので、長い目で見ると賃金の差が生じる可能性もあると念頭に置きましょう。具体的な収入差については、「フリーターと正社員の収入の違いはどれくらい?就職のためのコツも解説」のコラムでまとめています。
2.資格を取得する
就職したくない気持ちがある方は、資格を取得してから将来の選択肢を考え直す方法もあります。「今は就職を考えられないけど、○○の分野に興味がある」という場合は、関連する資格を取得してみるのもおすすめ。勉強して専門的な知識を習得する課程で、考え方が変わる場合もあるでしょう。
「就職に有利な資格とは?種類やアピール方法を紹介」のコラムでは、就職に活かせる資格をご紹介しています。「まずは何かのスキルを身につけてみたい」と考える方は、ぜひご参照ください。
3.フリーランスとして働く
個人事業主(フリーランス)として働けば企業に属する必要がないため、自分の裁量で仕事に取り組むことが可能です。「就職したくない」「会社という組織に縛られたくない」「会社員として管理されたくない」と考える方に向いている働き方といえるでしょう。近年では、IT系の技術職もフリーランスとして働きやすくなっています。
「一人でできる仕事25選!在宅勤務OKなどタイプ別におすすめの職種を紹介」のコラムでは、一人で黙々とできる仕事や職業をご紹介。フリーランスとして働ける職種についても解説しているので、興味のある方は読んでみてください。
起業するのも方法の一つ
「就職したくない」と考える場合は、自分で起業して生計を立てる方法もあります。起業が成功すれば、会社員として働くよりも高い収入が期待できます。ただし、起業自体はできても会社を存続することが難しい傾向にあるので、しっかりと知識を身につけてから行動に移すようにしましょう。起業に興味のある方は、「自営業とは?確定申告は必要?個人事業主との違いや始め方を解説」のコラムをご一読ください。4.家業を継いで働く
実家が自営業をしている場合は、家業を継いで働くことも選択肢の一つです。就活をしてどこかの会社に就職したくないと考える方は、馴染みのある家業であれば自分が働くイメージを具体的にもちやすくなるでしょう。
これまで何度か家業の手伝いをしていれば、仕事の知識やノウハウもいくらか身についており、就活して会社員になるよりも働きやすい可能性があります。
5.大学院や専門学校に進学する
大学院や専門学校などに進学するのも、就職したくないときの選択肢の一つです。進学することで、興味のある分野を極めて専門的な道に進める可能性もあるでしょう。ただし、進学には学費が必要です。また、周囲と比べて年齢が高くなったり、学生としての期間が伸びることでキャリア形成が遅れたりするデメリットもあるので、進学を希望する場合は慎重に検討しましょう。
6.海外に留学する
就職したくないなら、海外に留学をしてみるのも一つの手です。海外留学をして語学力を身につければ、外資系の企業や海外と取引のある企業から内定をもらえることもあるでしょう。なお、既卒や第二新卒の面接では、大学卒業後に就職しなかった空白期間について聞かれるのが一般的です。海外留学をしていると、空白期間についてポジティブな説明がしやすいでしょう。
7.休学する
現在学生で、卒業後すぐに就職したくない場合は、休学という選択肢もあります。休学をすれば、気持ちを切り替えてから「新卒」として就職活動に臨めるでしょう。ただし、休学中も就活情報は日々更新されるため、習慣的に求人サイトへ目をとおしたり、就活に備えて今のうちにできる対策をしたりするのがおすすめです。なお、空いた時間に求人をチェックすることで、思い掛けない企業に出会える可能性もあります。
8.就活留年をする
学生であれば、就活留年をするのも一つの手です。就活留年とは、留年してもう一度就活を行うこと。就活留年では新卒枠で就活ができたり、じっくりと時間を使えたりするメリットがあります。ただし、「学費が掛かる」「孤独を感じやすい」などのデメリットもあるため、良く検討することが大切です。
就活留年に関しては「就職留年とは?浪人との違いやメリット・デメリットを解説」のコラムにて詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてみてください。
就職しない道を選ぶ際に注意すること
今後の進路についてよく考えたうえで「就職しない」という道を選ぶ場合、それが自分にとって後悔しない選択であるかどうかを見極める必要があります。以下を参考にして、今の気持ちと照らしあわせてみましょう。
一時的な気持ちの変化ではないか
「就職しない」道を選ぶ際は、その選択が一時的な気持ちの変化ではないかどうか慎重に考えることが大切です。一時的な感情で「就職しない」道を選ぶと、「会社に就職した周りの友達は昇給しているのに…」「あのとき就活すれば良かった」など、時間が経ってから後悔する可能性があります。
「就職したくない」という気持ちになるのは、就活以外の要素で落ち込んでいる状態が原因という場合もあるでしょう。軽く運動したり趣味や自分が楽しいと思えることに時間を使ったりして気分をリフレッシュし、もう一度「就職したくない」という気持ちと向き合ってみてください。
就職をしないことへのリスクを理解しているか
「就職しない」ことに対するリスクを理解できているか考えてみましょう。「就職しなくても何とかなる」と楽観的に考えたり、今後について何の対策もせずに就活を辞めたりしてしまうと、収入や社会的信用などの面で将来的に不安定な生活を送ることになりかねません。
また、いざ「就職したい」と考えたときにある程度年齢を重ねていると、正社員のみならず、アルバイトの場合も採用されにくくなる恐れがあるでしょう。自分の将来のためにも、「就職しない」という選択肢には、どのような影響があるのかを十分に把握しておくことが重要です。
今後自分が何をするかの目的は明確か
「就職しない」道を選んだ場合、「今後自分は何をしたいのか」を明確にしておきましょう。何の目的もなく、ただ自由に生きたいと思う気持ちも間違いではないといえます。しかし、目的を明確にしないままだと時間はどんどん過ぎてしまうため、これからの人生と向き合いながら、自分がやりたいことややるべきことなど目的をもったうえでの行動が大切です。
何をしたいか分からない、考えても特に何も思いつかない場合は、「△△日までに決める」と具体的な期限を設けると取り組みやすくなります。就職したくないときの進路についてさらに詳しく知りたい方は、「『就活しない』生き方はアリ?大学生が就職以外で選べる進路を紹介」のコラムもご参照ください。
正社員として就職しない4つのメリット
組織に属さない働き方や自由な生き方を好む方にとっては、就活をして会社に就職しないほうが納得感や満足感を得やすい場合もあります。ここでは、就職しないことのメリットを4つまとめました。
正社員として就職しないメリット
- 自由に使える時間が増える
- 自分のやりたいことに取り組める
- アルバイトの掛け持ちで高収入が見込める可能性がある
- 職場の人間関係に悩まされることが減る
1.自由に使える時間が増える
アルバイトやフリーランスなどの道を選べば、一般的な正社員と比べて自由に使える時間が増えるでしょう。正社員として会社に就職すると、基本的に決まった時間に出勤する必要があり、職種によっては休日も固定されています。アルバイトであればシフトや勤務時間の融通が効きやすいため、自分の働きたい時間に働き自由な時間を作りやすい点がメリットです。
2.自分のやりたいことに取り組める
前述のとおり、正社員として会社に就職しなければ自分の裁量で調整できる時間を確保しやすいため、自分のやりたいことにも取り組みやすくなります。また、就職をしないのであれば就活をする必要もなく、より自由な時間を得られるでしょう。これまで挑戦してみたかったことや趣味などに集中できることから、就職するよりも有意義な時間を過ごせる可能性もあります。
しかし、何をするにもお金が必要になるもの。やりたいことにお金を使って生活がままならなくならないよう、最低限は働いて収入を得る必要があるでしょう。
3.アルバイトの掛け持ちで高収入が見込める可能性がある
個人差はあるものの、会社勤めするよりもアルバイトを掛け持ちして働くほうが高収入を得られる可能性もあります。会社員はあらかじめ基本給が定められていますが、アルバイトは働いたぶんだけ収入を得られるため、早朝や夜勤、土日祝日のシフトを選べば高収入を目指すことが可能です。「組織に所属したくない」「会社員として就職したくない」と考える方は、就活せずにアルバイトを掛け持ちして十分な収入を得るのも選択肢の一つといえます。
「バイト掛け持ちフリーターは税金や確定申告に注意!正社員になるメリット」のコラムでは、アルバイトを掛け持つメリットやデメリット、掛け持ちに向いている仕事などを紹介しているので、ぜひ参考にしてみてください。
フリーランスなら同世代の倍以上を稼げることもある
正社員ではなくフリーランスとして働く場合、保有するスキルや経験次第では同世代の倍以上を稼げるようになることもあります。フリーランスは自分で仕事をすればするだけ収入に直結し、正社員で働くよりも収入の伸び率が高い傾向にあるからです。正社員ではない働き方で高収入を目指したい方は、フリーランスとして独立することも視野に入れてみましょう。
ただし、保有するスキルや経験が充分でない場合は、フリーランスのほうが正社員よりも収入が少なくなる可能性がある点に留意する必要があります。
4.職場の人間関係に悩まされることが減る
就職しなければ、職場の人間関係に悩まされることが減る可能性があります。たとえば、フリーランスで働いた場合、業務の管理はすべて自分で行えるので、周りに気を配るストレスからも解放されるでしょう。
ただし、フリーランスだからといって、人間関係のストレスが全く生じないわけではありません。外部の方とのつながりや仕事獲得に向けた売り込みなど、人との関わりが必要になる場合もあるでしょう。
コミュニケーションをとるのがあまり得意ではないと感じる方は、一人で黙々と作業する仕事や職業もおすすめです。「コミュニケーションが苦手な人におすすめな仕事の特徴は?仕事の見つけ方を解説」のコラムでは、コミュニケーションが苦手と感じている方に向けて、仕事を円滑に進めるコツや仕事の見つけ方を紹介しています。こちらもあわせてご一読ください。
若者が仕事で一番大切にしている価値観
ハタラクティブの「若者しごと白書2024」によると、若者が「仕事で一番大切にしている価値観」は以下のとおりです。
※回答者数:男性フリーター210人、女性フリーター790人、男性正社員500人、女性正社員500人
男性フリーター | 女性フリーター | 男性正社員 | 女性正社員 | |
---|---|---|---|---|
1位 | プライベートを大切に働けること(32.4%) | プライベートを大切に働けること(43.7%) | プライベートを大切に働けること(36.2%) | プライベートを大切に働けること(39.2%) |
2位 | 人間関係の良い職場環境で働くこと(16.7%) | 人間関係の良い職場環境で働くこと(20.5%) | 自分らしい生活ができること(15.6%) | 人間関係の良い職場環境で働くこと(19.6%) |
3位 | 自分らしい生活ができること(14.8%) | 自分らしい生活ができること(14.8%) | より多くのお金をもらうこと(11.0%) | 自分らしい生活ができること(13.2%) |
4位 | より多くのお金をもらうこと(11.4%) | より多くのお金をもらうこと(6.2%) | 人間関係の良い職場環境で働くこと(10.0%) | より多くのお金をもらうこと(8.2%) |
5位 | 人や社会の役に立つこと(6.2%) | 仕事を通じた成長が実感できること(3.3%) | 仕事を通じた成長が実感できること(8.4%) | 仕事を通じた成長が実感できること(6.0%) |
参照:若者しごと白書2024「仕事で一番大切にしている価値観【男女別】(24p)」
フリーターも正社員も、1位は「プライベートを大切に働けること」。次いで、「人間関係の良い職場環境で働くこと」、「自分らしい生活ができること」などが挙げられています。仕事に対する価値観には、人間関係も深く関係していることが分かるでしょう。
参照元
ハタラクティブ
若者しごと白書2024
正社員として就職しない5つのデメリット
ここでは、正社員以外の選択をしたときに発生する5つのデメリットをご紹介します。デメリットを知ることで、就職したくない気持ちが変わる場合もあるでしょう。
正社員として就職しないデメリット
- 雇用と収入が安定しにくい
- 社会的信用を得にくい
- 人脈を広げにくい
- 時間が経つと新卒枠で就職できる機会が減る
- ビジネスマナーを身につける機会が少ない
1.雇用と収入が安定しにくい
安定した雇用と収入を得にくいのも、就職をしない選択をしたときのデメリットの一つです。たとえば、フリーランスとして安定した収入を得るためには、多くのクライアントと長期契約を結ばなくてはいけません。特に、独立直後は思うように稼げず収入が安定しないことで、生活が苦しくなる場合があります。
また、フリーターも毎回希望どおりのシフトに入れるとは限りません。勤務先の事情によってはシフトを減らされたり、契約が更新されなかったりする可能性があります。
2.社会的信用を得にくい
正社員として会社に就職をしない場合、社会的信用を得にくいというデメリットがあります。社会的信用が低いと、ローンやクレジットカードの審査にとおりにくいでしょう。物件の契約や、車の購入といった大きなローンを将来的に組みたいと検討している場合は、正社員として働くほうが社会的信用を得やすいといえます。
3.人脈を広げにくい
就職しない道を選ぶと、会社に就職して働くよりも人脈を広げにくくなるというデメリットがあるでしょう。企業に属すると幅広い年代の方との関わりが生まれ、自分の視野が広がったり価値観が変わったりします。フリーターとして働く場合も人との関わりはありますが、正社員として働くと他部署やクライアントとの交流もあるので、より人脈の幅が広がりやすいでしょう。
4.時間が経つと新卒枠で就職できる機会が減る
厚生労働省のリーフレットでは、事業者側に対して「卒業後3年以内の既卒者は新卒枠として扱うように努めること」と通達されています。そのため、卒業後3年以内の既卒者であれば「新卒枠」への応募を可としている企業もあるでしょう。
企業によって「既卒」と定める年数の範囲は異なるものの、卒業から3年以上経過したあとに「就職したい」と考え就活を始めた場合は、新卒枠で応募できる求人が減る可能性があります。新卒枠で就職したいと考える方は、できるだけ卒業後3年以内のうちに就活を始めることがおすすめです。
参照元
厚生労働省
青少年の雇用の促進等に関する法律(若者雇用促進法)について
5.ビジネスマナーを身につける機会が少ない
基本的なビジネスマナーが身につきにくいというデメリットも挙げられます。たとえば、フリーランスやアルバイトで電話対応や名刺交換などを行う機会が少ない環境の中で働いている状態では、ビジネスマナーが身につきにくいといえるでしょう。ビジネスマナーが身についていないまま就職活動をすることになった場合、「基本的なビジネスマナーが身についてない」と企業に評価されてしまい、選考で不利になる可能性もあります。
年齢が高くなるほど就職は難しくなる傾向にある
一般的には、30代を超えると就職が難しくなる傾向にあるといわれています。30代を超えると、ビジネスマナーや前職での業務経験が身についていることが前提となる場合が多いためです。「就職したくないから」とフリーターを長年続けていると、いざ就職したいと思ったときに苦労する可能性もあります。就職したくないという気持ちが一時的なものであれば、将来について改めて考えてみてくださいね。
ハタラクティブキャリアアドバイザー後藤祐介からのアドバイス
ほかにも就職しないことによるデメリットについて知りたい方は、「就職しない生き方はある?正社員以外の選択肢とメリット・デメリットを解説!」のコラムもあわせてご覧ください。
就職したくないと悩んだときにできる6つのポイント
就職したくない理由が曖昧だと、ほかの道を選んだとしても自分の思うような生活を送れない可能性があります。今後の進路について悩んだ場合は「就職をしない」と決める前に、以下を読んで将来のためにできることを確認してみましょう。
就職したくないと悩んだときにできるポイント
- 先輩や知人の話を聞く
- 自己分析をしてみる
- 自分の好きなことをやる
- 社会人としての理想の姿を思い浮かべる
- 10年後の自分を想像する
- 一旦就活をしてみる
1.先輩や知人の話を聞く
「就職したくない」と考えている方は、周囲の先輩や知人から仕事や職業の話を聞いてみましょう。正社員として企業で働いている方やフリーランスとして働いている方など、異なる立場の方たちに「どのような仕事をしているのか」「仕事に対するやりがい」など、具体的に質問して話を聞くのがおすすめです。いろいろな立場の方から話を聞けば仕事や職業に対するイメージが明確になり、自分が就職をするかどうかの判断材料にもなるでしょう。
2.自己分析をしてみる
就職したくない方は、自己分析をして自分の強みや弱み、性格の特徴などを深く理解しましょう。自己分析をすると、「自分がどう生きたいか」や「自分の適性」といった仕事・職業の向き不向きが明確になります。また、自分に合った生き方を選べるようになり、充実した生活を送れる可能性が高まるでしょう。
具体的な自己分析のやり方は、「自己分析のやり方が知りたい!簡単にできる方法や就活に活かせるコツを紹介」のコラムにてご紹介しているので、気になる方は参考にしてください。
3.自分の好きなことをやる
「就職したくない」と考えている場合は、一旦就職活動から離れて自分の趣味ややりたいことをやってみるのがおすすめです。やりたいことを納得がいくまで精一杯やれば、仮に上手くいかなかったとしても自分の気持ちに区切りがつき、新たな道へ進む活力が湧いてくるでしょう。
ただし、自分の好きなことをやる場合は、「▢をするのは△△まで」と具体的に期限を決めて取り組むのがおすすめです。期限を設定しないとダラダラと過ごしてしまい、上手くいかなかったときに切り替えにくくなる可能性があります。
4.社会人としての理想の姿を思い浮かべる
「就職したくない」と悩んだら、自分が社会人になったときの理想の姿を思い浮かべてみるのも一つの手段です。以下の例を参考に、社会人としての理想の姿を思い浮かべてみましょう。
- ・昼休憩におしゃれなランチに行く
- ・海外出張をする
- ・人脈を広げる
- ・お金を稼いで趣味や旅行に費やす
- ・成績を残して社内で表彰される
働いている自分の理想の姿をイメージすると、「就職したくない」と思う気持ちが少しずつ変化することもあります。「就職=つらい」ではなく、「就職=自分が成長できる道」と考えてみましょう。
5.10年後の自分を想像する
10年後の自分を想像して、それを実現するために今できることを選択するのも良いでしょう。未来の自分を想像するのが難しい場合は、反対に「10年後に自分がなりたくない姿」を考えてみるのもおすすめです。たとえば、「10年後給料が少なくて生活が苦しい」「毎日残業ばかりでつらい」など、なりたくない自分の姿を考えてみると、そうならないための対処法を考えやすいでしょう。
就職するからこそできることを考えてみよう
就職したくない場合は、就職するからこそできることは何かを考えてみましょう。会社に就職をして働き始めると、毎月一定の収入が手に入ります。たとえば、「学生のときは手が届かなかった○○を買ってみたい」「貯金をして△△をしたい」など、より具体的に想像してみるのが有効です。6.一旦就活をしてみる
悩んだときは、一旦就活をしてみるのもおすすめです。就職したくないと考える方のなかには、行動を起こすのが億劫になっている場合もあります。しかし、一旦就活を始めてみると、自分では気づいていなかった働くことへのやりがいが見つかるかもしれません。
また、新卒枠での就活であれば、悩んでいたとしても早めに行動を起こすのが納得いく就職先を見つけるポイントです。前述したように、卒業後3年以内の既卒者を「新卒枠」として扱う企業もなかにはあります。「新卒枠」として就職したいと考えるなら、一旦就活だけしてみて、悩みや問題は就活をしながら考えるのも良いでしょう。
就職したくない…理想の働き方を見つける方法
就職すると、給与がアップしたりスキルを身につけて実績を築けたりする喜びがあります。そのためには、仕事が継続できる環境選びも重要です。ここでは、「就職したくない」と考えている方が理想の働き方を見つけるポイントについて紹介します。
業界や業種の視野を広げる
「就職したくない」と考えているのであれば、幅広い業界や業種、職種を検討してみましょう。視野が狭くなっていると、「就職したくない…」という気持ちが芽生える可能性もあります。できるだけ視野を広くもつことで、今までは気がつかなかった企業や仕事・職業への魅力、やりがいなどが発見できるでしょう。
「第二新卒の業界選び!未経験からの転職先におすすめなのはどこ?」のコラムでは、第二新卒に向けた業界選びのコツや未経験から挑戦する場合のポイントなどをご紹介しています。こちらもぜひ参考にしてみてください。
自分に合った企業を見つける
自分に合った就職先を見つけるためには、求人票や企業の募集要項をよく確認し、勤務条件や労働環境について調べることが重要です。また、「私服で働きたい」「髪色や髪型が自由な会社が良い」など、服装や容姿のルールにこだわることも大切といえます。自分の好きな服装や髪型で仕事ができれば、モチベーションを保ちやすくなるでしょう。
近年は在宅勤務が可能な企業も増加傾向にあるため、通勤のストレスから解放されたい方はそのような仕事や職業を探してみるのもおすすめです。
就職エージェントに相談してみる
就職のプロである就職エージェントに、自分の今後について相談するのも方法の一つです。就職エージェントの利用で、就職市場の状況や仕事・職業に対する考え方など、生きた情報を取り入れることにより自分の選択は正しいのかを判断しやすくなるでしょう。
就職エージェントでは、就職に関する相談に真摯に向き合ってもらえるので、将来に不安を抱いている場合は一度相談してみてください。
内定のあとに就職したくないと感じた場合は?
企業への内定が決まったものの「就職したくない」と感じる場合もあるでしょう。そのようなときは、不安な気持ちを割り切って考えたり、自分が納得できるまで就職活動を続けたりする方法があります。正社員として働けるチャンスを逃さないためにも、気持ちの切り替え方を知っておきましょう。
就職しないことで生じるデメリットを見つめ直す
「やっぱり就職したくないかも…」と思った場合は、そのままの状態でいることによりどのようなデメリットがあるかを見つめ直してみてください。デメリットに関しては、このコラムの「正社員として就職しない5つのデメリット」で詳しく説明しています。なお、就職は年齢が若いほど成功しやすい傾向にあるので、本当に正社員として働かない道を選んでも良いのか、自分の将来と照らしあわせて考えてみましょう。
不安な気持ちを割り切る
働くことに対する不安から「就職したくない」と感じているときは、その気持ちを受け止めたうえでポジティブな考え方を意識してみるのがおすすめ。初めて正社員として会社で働くときや転職して新たな企業に入社するときは、誰でも不安な気持ちになるものです。不安や緊張があるのは、しっかり働こうとしている気持ちの表れだと捉えて前向きに考えてみましょう。
納得できるまで就職活動する
自分の気持ちや金銭面に余裕があれば、納得するまで就職活動を続けてみるのも一つの方法です。4月入社に向けた1〜3月、下半期のスタート前の8〜9月あたりは企業の求人が増える傾向にあります。ほかの企業も受けてみたいと感じる場合は、この時期に焦点をあてて応募するのも良いでしょう。入社してから「思っていた仕事内容ではなかった」「もっと応募すれば良かった」とならないためにも、後悔のない就職活動をすることが大切です。
「就職したくない…」と感じている場合は「就職したくない女性の選択肢は?求職活動を行うメリット・デメリットも紹介」のコラムもチェックしてみてください。このコラムでは、「就職したくない」と考えている女性の選択肢や求職活動を行うメリット・デメリットも解説します。
内定辞退する場合は早めに伝えるのがマナー
よく検討した結果、「就職しない」選択をする場合は、内定先の企業へ早めに内定辞退の旨を伝えましょう。伝える際は、企業の採用担当者宛てに電話かメールで連絡をするのが基本となります。内定辞退の連絡が遅れると、内定先の企業に迷惑がかかるため、できるだけ早めに伝えるのが望ましいでしょう。内定辞退のマナーについては「内定の断り方やマナーとは?辞退を伝える電話やメールの例文をご紹介!」のコラムで詳しく紹介しています。こちらもあわせてご一読ください。
「就職したくない」「興味のある仕事が分からない」とお悩みの方は、若年層向け就職エージェントのハタラクティブがおすすめです。ハタラクティブでは、就職に関する情報を網羅した専任のキャリアアドバイザーがヒアリングを行い、一人ひとりの適性を見極めて希望に沿った企業をご紹介します。自分に合った仕事が何か知りたい方は、1分程度でできる適職診断もぜひご利用ください。サービスの登録や利用はすべて無料です。ぜひお気軽にご相談ください。
就職したくないときはどうする?不安や疑問に関するQ&A
ここでは、「就職したくない」と考える方が抱えるいろいろな不安や疑問をQ&A方式で解説します。悩んだときの参考にしてみてください。
現在大学生です。就職したくないと考え今後について悩んでいます。
「就職したくない」と悩んでいる場合は、社会人としての理想の姿や10年後は何をしていたいかなどを考えてみましょう。
具体的に想像することで、「自分のやりたいこと」が何か見えやすくなります。よく考えたうえで「就職しない」選択をすると決めた際は、就職しないと将来どのようなデメリットが発生するかも把握しておきましょう。
就職しない大学生の割合はどれくらいですか?
文部科学省の「令和5年度学校基本統計結果の概要(6p)」によると、大学卒業後の状況で「就職者」に当てはまらなかった方の割合は24.1%です。同資料における「就職者」の割合は75.9%と多い傾向にあり、就職以外の状況にある方は少数派といえるでしょう。
「就活しないで正社員になる方法はある?考えられる選択肢やリスクを解説!」のコラムで、就職以外の選択肢を紹介しているので、ご覧ください。
参照元
文部科学省
学校基本調査-学校基本調査-令和5年度 結果の概要
既卒になると大手企業への就職は難しいですか?
状況によりますが、既卒になれば大手企業への就職難易度が上がる可能性はあるでしょう。とはいえ、このコラムの「時間が経つと新卒枠で就職できる機会が減る」でも述べたように、卒業後3年程度であれば新卒枠の扱いで就職できるチャンスもあります。
既卒かどうかに関わらず、大手企業にこだわり過ぎると就活が難航する恐れも。就職活動では自分に合った仕事内容や社風で企業を選ぶことも大切です。
既卒で就活をする方は、「既卒から大手企業に就職できる?おすすめの業界や内定を得るコツを紹介」のコラムも参考にしてみてください。
第一志望でなくても就職したほうが良いですか?
自分が興味のある業界や職種であれば、第一志望の企業でなくても就職を検討してみるのがおすすめです。働いているうちに自分に合った社風や業務だったと思う可能性もあるため、まずは就職してみるのも一つの方法でしょう。
仕事選びの参考には「就職の決め手は?複数内定をもらったときの選び方もご紹介」のコラムをご一読ください。
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一人ひとりの経験、スキル、能力などの違いを理解した上でサポートすることを心がけています!
京都大学工学部建築学科を2010年の3月に卒業し、株式会社大林組に技術者として新卒で入社。
その後2012年よりレバレジーズ株式会社に入社。ハタラクティブのキャリアアドバイザー・リクルーティングアドバイザーを経て2019年より事業責任者を務める。