先送り症候群を克服!「あとでやる」の発想を転換するコツ

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この記事のまとめ

  • 先送り症候群は、やらなければいけないことを先延ばしにしてしまう行為のこと
  • 先延ばししてしまう原因には、性格によるいくつものタイプが考えられる
  • 先送り症候群はセルフコントロールで撃退するのが効果的
  • 後回しする前に、キッカケを作ってとりあえずはじめてみることが大切
今やらなきゃ!と頭ではわかっているけど、なかなか行動に移せない…なんてときはありませんか?
もし「あるある!」と思った人。
あなたは、先送り症候群かもしれません。

なんでも先延ばしにしてしまう人が当てはまる症状の一つです。

このコラムでは、先送り症候群の特徴と原因、治療法などについてご紹介していきましょう。


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◆先送り症候群とは?

「先送り症候群」は、先延ばし症候群(PCN症候群)としても知られる心理学の解析対象となる行動の一つです。

先送りしてしまう行為は、明確な理由もなく行動を遅らせている場合に起こります。子どもの場合は、宿題や友達との約束を先延ばしにしたり、大人の場合は、業務や家事を後回しにしたりする、などの行動が挙げられます。

先送り症候群の特徴の一つに、「伝染」があります。
組織やグループの中に、先送り症候群の人がいる場合に起こる症状です。
「まぁ、後でもいいかな」「まとまったらはじめよう」といった考えをもっている人が同じ環境下(職場や学校)にいる場合、組織的な業務の遅れや全体の動きが止まってしまうなどの大きな事態に発展しかねません。
また、先延ばしの状態が慢性し、習慣化する場合もあるでしょう。さらには、先延ばしにしていた出来事に他の用事がのしかかることで引き起こす合併症にも注意が必要です。

なぜ、後回しにしたり、見て見ぬふりをしたりするのでしょうか。
先送りすることで、やるべきことは溜まる一方です。

事項では、先延ばし症候群の原因を探っていきたいと思います。

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◆先延ばしにしてしまう原因は?

ついつい先延ばしにしてしまう行動には、以下のような原因が考えられます。

・完璧主義
・失敗を恐れる
・人の目が気になる
・責任感が強い
・心配性
・優柔不断
・現実逃避しやすい
・効率重視
・興味が持てない

原因となる行動には、性格の問題もあるでしょう。
「優柔不断だからいつも○○するのが遅くて…」「人の目が気になるから家に帰ってからしようかな」と、性格の一部と捉えて、やらなければならないことを後回しにしてしまうのも原因の1つと考えられます。

しかし、原因は性格だけではありません。
「どうしてそのような発言や行動をとってしまうのか」という点に着目すると、本当の原因が分かってきそうです。
では、原因をタイプ別に分けて詳しく見ていきましょう。

【完璧主義タイプ】

完璧さを求めるあまり、自信がないときは行動を起こすことをためらってしまう傾向にあります。
そのため、失敗することを恐れ、確実に成功できる状態になってからはじめようとすることで、大事なことでも後回しにしてしまうようです。

【優柔不断タイプ】

どちらがいいか、何にしようかといった悩みが尽きず、いつまでも決めきれない人は優柔不断なタイプです。
悩んで迷った挙句に、結論が出なかったら…そのまま考えることを止めてしまったり、いつまでも考え込んでしまったりします。そのため、立ち止まって前に進むことができず、いつまでもその場から次へ移ることが難しくなってしまうようです。

【現実逃避タイプ】

現実のことから逃げてしまう行動を起こすことを現実逃避と言います。
「目の前のことを忘れ去りたい」「現実世界から目を背けたい」というときに起こしてしまいがちな行動の1つです。

心が現実から逃げている状態でもあるため、感情をうまくコントロールすることができず、現実と向き合うことが難しくなります。

【効率重視タイプ】

「どうしたらもっと上手くできるかな…」と効率化することばかりに目がいってしまい、そのための努力を惜しまないタイプです。
順番よりも効率を意識するあまり、やらなければいけないことが後回しになる場合があります。

【リスクテイカータイプ】

危険なことを好むリスクテイカータイプの人は、究極の状態に自ら飛び込みます。
期限ギリギリまで何もしなかったり、モチベーションが一番高くなるまで待ったり…。全く計画性もなく、自己満足に近い行動を起こすタイプだと言えます。

【心配性タイプ】

過剰な心配を抱えている人を心配性と言います。
気がかりなことや確定していない未来のことを空想して心配してしまう心理的な感情の一つです。

「明日の旅行中に雨は大丈夫かな…」「7時過ぎたら外は暗くなるからあっちの道を通って帰ろうかな」といった先のことを少し不安に思う気持ちは、誰もが思う“心配”の程度でしょう。
しかし、心配性の人はさらに程度が強い心理状態に陥り、ネガティブなことばかりを考えすぎて体調を崩してしまったり、人の目が気になり過ぎて人間関係でトラブルを起こしたり、やるべきことになかなか手がつけられない状態になり後回しする事態に発展したりするなど、心配の程度が強くなるのが特徴です。

【妄想タイプ】

妄想タイプは、白昼夢のように、現実では起きていないことを頭の中でストーリー立てて完結させてしまいます。
空想から味わう達成感により、やるべきことを終えたような感覚に陥り、いつの間にか現実からスルーしている状態になっているようです。
ある種、果てしなく広がる空想の世界にいる天才であると言えるでしょう。また、マイペースな性格の人も近い感性を持っているかもしれません。

◆原因と向き合ったあとは、セルフコントロールする方法を探ろう

先送りしてしまう行動をストップさせるために原因と向き合ったあとは、自分自身で状況をコントロールしていきます。
では、セルフコントロールで先送り症候群を回避する方法を見てきましょう。

【現状維持からの脱出】

やるべきことを先送りにすることで生まれるものは、現状維持の状態です。まずは、心の持ちよう、考え方を変えることからはじめてみましょう。

やらなかったら何も変わらない…と同じ状態を維持し続けることは、安定性を求める人にとっては心地よい状況かもしれません。しかし、「安定」は決して「好転」につながっているわけではありません。
むしろ、「後退」「衰退」していると認識することが大切です。

誰しも居心地のよい場所からは離れたくないでしょう。
しかし、成長している人は魅力的で、人に勇気を与える存在です。現状維持を望めば、「頼られる存在」からは離れていくでしょう。
「人に求められたい…」その心理にたどり着いた時が、心の持ちようや考え方を変えるチャンスです。

【目標は大きな一歩よりも小さな一歩が近道】

とても大きな目標を掲げている人は、どうしても目の前のことに気を配ることが難しくなってしまいます。
目下のことさえも見えずに先へ進もうとすると、何もかもが手付かずの状態に…。いつまで経っても目標は達成できず、さらに何1つ手に残らないという悪循環に陥ってしまう可能性もあります。

目標を掲げることはとても良いことです。
ただし、ずっと遠くにある目標ではなく、ゴールまでの道のりに幾つもの目標を設定することがポイント。
一つ一つ階段を上るような感覚で、着実に目標を達成させていきます。
ゴールまで計画的に進むことができ、クリアする度に自信を持つことができるでしょう。また、次の目標までの過程を楽しむこともでき、行動することの意味をしっかりと感じとることができます。

最終地点までの道のりを楽しめれば、たとえ目標が遠くても、計画的に一歩一歩進んで充実した人生を歩むことができます。

【やる気には無意識の一歩が必要】

やる気が起こらない人は、プランや目標を立てることを拒否してしまいます。さらには、考えること、行動することさえも煩わしいとさえ感じるかもしれません。
何もかもを先送りしてしまう前に、やる気を起こすことが重要です。

原因は、考えるときの「意識」にある可能性が高いでしょう。
意識には人の行動を左右する働きがあり、やってはいけない行為を止めるストッパーの役割も担っています。
そのため、行動一つ一つに意識しすぎることで、「面倒くさい」「煩わしい」という気持ちが芽生えてしまうことも…。やるべきことに意識を集中するあまり「やりたくない」という気持ちが大きくなると、やる気を失いかねません。

やる気を起こして、やらなければいけないことを先延ばしにしないためには、無意識になることがポイント。

無意識になるためには、最初の一歩が肝心です。
料理をつくる気がないときでもキッチンに立ってみる、掃除をする気がないときは道具を手に持ってみる、パソコン作業をする気がないときはとりあえず起動させてみる、といった最初の行動からはじめてみましょう。

意識しすぎることで踏み出せなかった一歩を進めることで、すべてが回りだす可能性を秘めています。
行動できない意識よりも、動ける無意識を持つことが大切です。

【期限or ご褒美ありの先送り対策】

やるべきことに「期限」を設ける方法も、先送り症候群にとって効果的な方法の1つです。

あらかじめ時間や日数を決めておくことで、その目的に向かって無心で突き進むことができます。さらに、期限があることによって、計画的に進めたり、納期を意識したりするようになるでしょう。

期限の設け方は、たとえば15日までに提出しなければいけない書類がある場合に、あえて「10日が納期」という設定に置き換えます。
より短い期間を設定することで、自然と期日への意識が高まり、早め早めの行動を起こすことが可能になります。

その他に、ご褒美を設ける方法も効果が期待できそうです。
「○○をクリアしたら、いつもは我慢している△△を食べて帰る」といったリフレッシュ方法。
叶えられそうな目標を設定することで、気軽に取り組むことができるでしょう。

◆なにを一番に優先するべきかを考えることが大切

セルフコントロールをするうえで大切なポイントは、「優先順位」をつけることです。

どの項目を一番先にするべきか、次はどれか…といった順位付けをすることで、一つ一つの工程を快適にクリアすることができます。
頭の中で整理できない場合は、紙に書き出して順位付けをするとよいでしょう。

先延ばし癖がついている人は、本格的な先送り症候群になってしまう前に、まず行動を起こすことがポイント。

周りの人に気配りや目配りができない状態に陥る前に…
レスポンスの延滞ばかりで業務が滞る前に…
作業の終わりが見えなくなってしまう前に…
意味のないストレスを抱え込んでしまう前に…
人望や信頼を失う前に…

最悪の事態を招いてしまわないためにも、行動あるのみです。
とにかく、些細なことでもいいので「はじめる」ことからスタートしてみましょう。

幸せな時間が後回しになってしまわないためには、先送り症候群を先に撃退することが一番の解決方法だと言えます。